天空に舞う蒼き風! キュアプリンセス!
CV : 潘めぐみ
概要
『ハピネスチャージプリキュア!』に登場するプリキュアの1人。
変身者は「白雪ひめ」ことヒメルダ・ウインドウ・キュアクイーン・オブ・ザ・ブルースカイ王女殿下。
本作のプリキュアの中では「勇気」の要素を司っている。
イメージカラーは青色。(→青キュア)
プリキュアオールスターズでは通算35人目のプリキュアとなる。
白雪ひめ(ヒメルダ)は地球上にある小国・ブルースカイ王国の王女殿下で、次期女王陛下。悪の組織・幻影帝国に支配されてしまった母国を救うためにプリキュアとなった。
しかし、敵と対峙してもすぐ怖がるため、1話の時点では全く勝てたことがなく全戦全敗。キュアフォーチュンに助けられたものの、世界にサイアークを蔓延らせた元凶と思われているようで、「私はあなたを許さない! 絶対によ!」とキツい言葉を浴びせられる始末。
プリキュアの力の源である「愛の結晶」を適当に投げつけて友達(仲間)を探し出そうとする等、登場早々からアバウトぶりを見せており、第1話の描写とOPにてキュアマリンに次ぐギャグ担当にして、史上最弱の戦闘力とメンタルを持つプリキュアという印象を視聴者に植えつけた。
公式サイトの紹介文では「ちょっとわがままな箱入り娘だったが、めぐみといっしょに困難に立ち向かううちに、人を助ける喜びを知り、王女としても成長していく。」とあるので、ここから彼女がいかに成長していくかが、物語の一つの鍵になってゆくであろう。
容姿
本作のプリキュアは、フォームチェンジによって姿を大幅に変えるため、ここでは基本フォームについて記載する。
青キュア初のツインテールで、王冠を模した髪飾りをつけている。
髪の色は空色。
他のプリキュアたちと比べると胸のネクタイがスタンダードな小剣状。
ブーツも短く、藍色のニーソックスを履いている。
腰に小さな羽が付いており、それが大型化することにより基本フォームとしては珍しく飛翔できるが、これは本作のプリキュア全員に共通する。
ちなみにスカート下のインナーパンツはキュアラブリーと同様ドロワーズである。
特徴
属性は風。「天空に舞う蒼き風」と名乗るように、使う技も風系統となっている。また、青キュアに変身する人物は蒼乃美希をはじめ「背が高め」の人物が多いが、ひめ(ヒメルダ)はハートキャッチプリキュア!のえりかと同じく背は低い。加えて「放映開始時から王女殿下である」事が判明している、主人公の相棒ポジションとしては初めて「既にプリキュアである」キャラであるなど、色々な意味で初物尽くしと言える。
また、これ以外にも「特筆すべき要素」を列挙すると…
シリーズ初の「外国人プリキュア」
ここで言う外国人とは国籍のことであり、血筋や人種のことではない。
その視点で見ると、歴代のプリキュアの大半は日本人が占めている(意図的に「日本人に限定した」のか、偶然「日本人ばかりになった」のかは不明。ただし、メンバーの大半が日本人になることは戦隊やライダーのように、日本を舞台にしているシリーズ物の宿命ではある)。なお、誤解されがちであるが、ハーフである春日野うららや、名前にカタカナが含まれている桃園ラブは、二人とも国籍はあくまで日本生まれの日本人である。
明確に「日本人でないプリキュア」は東せつな・黒川エレン・剣崎真琴がいたが全て異世界人であるため、地球の外国人である正規プリキュアは史上初である。
また、オールスターズに含まれない番外戦士にはキュアアンジェが存在するが、彼女に関しては(番外戦士であるためか)変身者の詳細が判明していない(登場した作品の舞台がパリなので、彼女が「フランス人」か「欧州系の人物」である可能性はあるが、同時に「異世界人」である可能性も否定出来ないため断言は出来ない)ため、彼女を「歴代初の外国人プリキュア」と判断する事は難しい。
もっとも、彼女が「プリキュアは日本人しかなれない」という「ある種の不文律」を破ってくれたために、のちのエピソードで「外国人プリキュアチーム」が大量に登場している(事例1・事例2・事例3)。
もっと言ってしまえば2021年現在、名前がカタカナ表記である最後の地球人プリキュアである(作中で使われている名前が他3名同様ひらがななので勘違いされがちだが、本名のフルネームがカタカナである為、以降のカタカナ表記の名前の変身者はすべて異世界人や亜人のみである)。
「最弱プリキュア」の再登板
先述したように、キュアプリンセスは「怖がりで逃げ腰かつ弱い」という、キュアブロッサム以来の最弱プリキュアポジションでスタートした。
「そこまで言う事はないだろう!」と反論するファンもいるだろうが、ひめの場合「事の重大さ」はブロッサムよりも深刻である。
ブロッサムの場合は「初めての変身でうまく力を制御できなかったり、それ以後も初期は不慣れな場面が続いた」という事情もあった。(また、ブロッサムは2話の時点で一人で勝利を収めている。)
それに対してひめは「物語開始時点でそれなりに活動歴があるにもかかわらず一度も勝ったことが無い」という、これまた不名誉な戦歴がリボンの口から語られている。あえて厳しく言うなら「初めて変身したキュアラブリーの方が強い」という有様である。
キュアラブリーとの最初の共闘でキュアプリンセスは、ラブプリブレスを使用してプリンセスボール(後述)を放つがサイアークはビクともしなかった。しかし同じサイアークが初変身直後のキュアラブリーに突撃すると、彼女は狼狽しつつも両張り手で弾き返した。またキュアラブリーは二回目の変身でラブプリブレスの使い方を理解するとサイアークを無力化し、サイアークを浄化する栄誉はあえてキュアプリンセスに譲るという余裕を見せつけた(これがキュアプリンセスの初勝利ということになる)。
まあ、前作のプリキュア達がエリート集団だったり「初変身時からやけに強い人」や、「変身前でも武術の心得がある人(男装女子とか、とてつもないお嬢様とか…)」もいるが、落差の激しさは彼女達の比ではない。
そしてとどめに、放映前のアニメ誌では「今度のプリキュアは頑張る子と頑張れない子のコンビ!」とストレートすぎる紹介をされていた。言うまでもなく「頑張れない子」とは「キュアプリンセス」を指す事は明らかなので、もはや彼女に弁解の余地はない。
だが、こういうポジションであるということは「これからのストーリーでの成長が描かれるということの裏返し」でもあった。
実際物語が進むに伴い成長を重ねていき、勇気のプリキュアの名に恥じぬ戦い振りを発揮するようになっていった。特に終盤では、敵の攻撃に対して躊躇なく飛び込んで、キュアラブリーのピンチを救う場面が何度も描かれた。また自分を毛嫌いしていたキュアフォーチュンとは中盤回において和解しており、23話では1話で助けられたキュアフォーチュンのピンチを今度はプリンセスが救っている。
最初は『頑張れない子』という不名誉な烙印を押され、敗走を重ねていた『弱虫なプリキュア・キュアプリンセス』は、『この身体に勇気満ちる限り、このキュアプリンセスは最強なんだから!』という、OP曲の2番の口上が似合う、強くて勇敢な『勇気のプリキュア・キュアプリンセス』へと成長した。
余談だが、初期設定案では勇気のプリキュアということで「キュアブレイブ」という名前だったらしい。終盤ならともかく、序盤では名前負けしすぎの感がある。
生い立ちを横に置けば「才能はあるのに臆病で逃げ足が速い」と聞いて彼を思い浮かべた大きいお友達は少なくないはず。
なお、後継作品のGo!プリンセスプリキュアでは、プリキュアのモチーフが「プリンセス」になったが、後輩たちは「真のプリンセス」になるのが目標とする一般人であり、実際に姫君であるキュアプリンセスとはキャラ設定が区別されている(もっともプリンセスプリキュアにはのちに本物のプリンセスが加入するが)。
オールスターでは、一応名前つながりで絡むシーンもある。詳しくは劇場版で。
戦術・戦法の傾向
変身ポーズの際にガンマンの真似をすることが示すように、いわゆる「射撃攻撃」が得意なプリキュアである。
逆に当初は近接攻撃はかなり苦手で、ボディを守るためかクロスチョップを多用する傾向にあり、体から当たっていくキュアラブリーとは対極である。
キュアプリンセスが一人で戦わなくてはならない状況では必ずと言っていいほど追いつめられる。
これは、とにかく相手から距離を取り、安全策を講じようとしているせいで、遠距離攻撃に頼りすぎるあまり敵の射程圏内に入ってしまったり、攻撃が届かずにやられてしまうパターンがお決まりの様子。
しかし、キュアラブリーとチームを組んで戦う場合はそのスタイルが長所に転ずる。
猪突猛進して敵を殲滅するラブリーのサポートとして敵を牽制することが得意で、プリンセスがチーム「ハピネスチャージプリキュア」の強さを支えている一人であることは間違いない。
自分からサイアークに積極的にダメージを与えることはあまりない。
ただし恐怖を克服すれば、通常技でもサイアークをひるませる程度の攻撃力は持ち合わせているようである。
リボンからは「能力ではなく気持ちの問題」と言われている。
臆病な性格ではあるものの、キュアラブリーが負けそうなときは迷わず突進していたことから、仲間を守る局面では恐怖心を克服できる模様。後に成長し、勇気で立ち向かえるようになった。
また、怖いのはサイアークだったようで、チョイアークは普通に蹴散らしている。
サイアークに対しても追いつめられたキュアフォーチュンを真っ先に助けに入っている。
長らく逃げ回っていたこともあって撤退の判断は非常に的確であり、第2話でサイアークから引くときは戦闘時とは打って変わって鮮やかな手際を見せた。
技
基本フォームの技のみ記載。
シリーズ序盤においてのキュアプリンセスの技は、彼女の心が成長するたびに威力が少しずつ上昇していくという特殊な演出がなされている。
なぜか「日本語+その英訳」という某お笑いヒーローのようなネーミングが多いが、技その物は相方のそれと比べてわりと正統派な物が揃っている。
…最近ちょっと怪しくなってきたが。
プリンセス弾丸マシンガン
連続パンチで拳からエネルギー弾を無数に射出する。第1話から登場している基本技で使用頻度もかなり多いが、威力が低すぎてサイアークに効いたためしがなく、負けフラグとまで揶揄されていたが、回を重ねるごとに少しずつパワーアップしており、22話ではキュアフォーチュン救出時の迎撃に使用された。その後25話で使用された時は、牽制技として十分な性能になっている。
プリンセスボール
ボール状のエネルギー弾を、砲丸投げのように手で押し出して射出する。
威力は投げ手の筋力に比例するらしく、プリンセスが投げてもあまり充分な威力にならない。サイアークに叩き落とされたり撃ち返されたりする。また玉のスピードもそこまで早いというわけではなく、チョイアークたちに避けられることもあるなど命中にも難がある。22話ではファントムの攻撃を相殺しており、地味にパワーアップしている。
前述したとおり、威力が低い上に命中難もある弱い技であることをプリンセス自身も自覚していたが、氷川いおなは『この技は鍛えれば強くなれる』と看破し、24話の特訓回でひめにひたすらサーブの練習をさせた。それによって、同話の戦闘ではハピネスチャージプリキュアの連携もあり、強い威力を発揮した。
プリンセストルネード
猛烈な風を起こして敵をひるませる。圧縮空気を作り出して投げつける遠距離タイプと、その場で風を起こすタイプがある。第2話では敵の視界を一瞬ふさぐ程度の効果だったが、第4話では「学校を守りたい」という思いで多少のパワーアップをして、敵を後ずさりさせる程度になっている。
プリンセス爆弾ボンバー
第5話で初登場。ホッシーワにめぐみを馬鹿にされた怒りで新たに発動させた。圧縮空気の炸裂弾を大量に投げつける。弾丸マシンガンの強化技。喰らったサイアークはひるんでいたので弾丸マシンガンよりかはマシな攻撃なのは確か。
プリンセスバリア
伝統のシールド技。バリアの形状は円形で全身がちょうど隠れる程度の大きさ。他者が発動したシールドと重ね合わせると合体し、強化・拡大する特性がある。
プリンセス急降下ダイブ
空高く舞い上がり、上空からキックをお見舞いする。
プリンセスカッター
高速スピンして三日月刀状のエネルギーカッターを無数にばらまく。この三日月刀はプリンセスの三日月状のツインテールから生みだされる。
プリンセスゲンコツツインマグナム
風を二つの巨大な拳の形に練り、放つ。
プリンセスガチンコヘッド
ヘッドバット(頭突き)で敵の額をカチ割る。某先輩でいうところのおでこパンチ。戦闘中にその場の勢いでネーミングした感がゲンコツツインマグナムと双璧。技名がついたのは37話だが、頭突きでの攻撃自体は26話でもやっている。
プリンセス爆弾マグナム
映画ハピネスチャージプリキュア!人形の国のバレリーナで披露した技。大きめのエネルギー球を連続で投げつけて攻撃をする。
プリキュアブルーハッピーシュート
勇気の光を聖なる力へ!
頭上に二重円状のエネルギー弾を生成してぐるぐるパンチで射出。「勇気よ、天に帰れ!」の掛け声とともにサイアークを浄化する。キュアラブリーが敵をひきつけてタイミングを作ってくれないとまともに発動できなかったが、回数を重ねていくうちにラブリーの引付がなくても発動できるようになった。
また、判明している浄化技の中では唯一、技名と口上のキーワードが「ハッピー」と「勇気」で一致していない。『ブレイブ』という単語が女児に浸透していないからだろうか。
フォームチェンジ
第4話より登場するサブフォーム。バレエ衣装をモチーフにしており、髪はお団子に結い上げられる。固有技は周囲を凍結する「プリキュア・アラベスクシャワー」、「プリキュア・ブリザード・アン・トゥールナン」
第6話より登場するサブフォーム。フラダンス衣装をモチーフにしており、各所に花がつけられ、髪は三つ編みになる。固有技は周囲を踊らせる「プリキュア・ハワイアンアロハロエ」。
なお、映画HUGっと!プリキュア_ふたりはプリキュア_オールスターズメモリーズでは通常フォームでプリキュア・ハワイアンアロハロエを使用していた。
第34話より登場するパワーアップフォーム。ノーマルフォームにパーティードレス風のアレンジが加えられ、顔には化粧が施される。背部のウィングが蝶の羽根のような形状になったのも特徴。
固有技は敵を巨大な光輪に磔にする「プリンセスウィンディーウィンク」。
中の人ネタ
「中の人が同じ」「イメージカラーが青」「変身する」という共通点から遊戯王ZEXALの神代璃緒とコラボしたネタが放送前から投下されている⇒キュアメラグ
次作との繋がり
Go!プリンセスヒメルダ殿下にも述べているが、次作のタイトルにも「プリンセス」を冠しているため、それをネタにした投稿が多数存在する。
もっともキュアプリンセスは次作のキャラクターではないため、上記のようなネタ以外で次作に関するタグは付けないよう注意。
関連イラスト
関連動画
変身前の姿と変身後の姿のタグの使い分けに関する注意と配慮について
プリキュアに変身した後の姿しか描かれていないイラストに対して、変身前の姿である『白雪ひめ』等のタグを付ける行為は、変身前の姿のイラストだけを見たい人にとっては検索妨害になってしまうので、そのような行為は避けるべきである。
また、変身前の姿しか描かれていないイラストに対して、変身後の姿である『キュアプリンセス』のタグを付ける行為に関しても同様に避けるべきである。
中にはもちろん、変身前後の姿の両方のタグが付けられている事を気にしない人もいるだろうが、検索の際に気になるという人もいるため、そのような人への配慮としてタグの使い分けをしっかりと行う事が推奨される。