概要
「プリキュア」といえば愛と勇気の力で悪をくじく正義の変身ヒロインであるが、一部の作品ではそのアンチテーゼ的な存在として「悪のプリキュア」というべき戦士が登場する。また、闇堕ちすることで悪キュアに変化するプリキュアも存在する。
彼女らの共通点として、黒を基調としたコスチュームをまとっているという点がある。
ただし、色別タグでいうところの黒キュアでは、下のイラストのようにキュアブラックも含まれてしまう。
メンバー
ダークプリキュア5(映画 Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!)
ダークプリキュア(ハートキャッチプリキュア)
バッドエンドプリキュア(スマイルプリキュア)
アンラブリー(ハピネスチャージプリキュア!)
キュアテンダー・闇(ハピネスチャージプリキュア!)
シュプリーム(映画 プリキュアオールスターズF)
ダークキュアスカイ(ひろがるスカイ!プリキュア)
ブラックスカイ(ひろがるスカイ!プリキュア 感謝祭)
プリキュアであって、プリキュアではない者たち
プリキュアシリーズにおいては「プリキュアは何があっても悪いことはしない」という慣例のようなものが存在する。
悪堕ちはもちろん、意志に反して身体が敵に操られて悪事を犯してしまうような展開もほぼない。
また、デザトリアンやジコチューのような「人間の心から生み出される怪物」が作中で設定されている場合、プリキュアに選ばれた者はそれを生み出すことはない。
これは、ふたりはプリキュアMaxHeartの映画版『映画 ふたりはプリキュアMax Heart2 雪空のともだち』で、キュアブラックとキュアホワイトが敵に洗脳されて同士討ちを行うという話にしたところ、子供たちが怖がるという反応が多かったのがきっかけである。
プリキュアシリーズの初代プロデューサーである鷲尾天はこれをきっかけに、自分が管轄する作品においてはプリキュア同士を戦わせないようにしたが、その流れはプロデューサーが交代した以降も変わることがなかった(なお、プリキュアに選ばれる前でも悪に堕ちることは許される。悪に染まっていた闇の少女戦士が主人公との交流を通じてプリキュアになる、という光堕ち展開については定番となり、プリキュアに選ばれる前の少女が怪物を生み出す展開も存在する)。
2011年の『スイートプリキュア♪』ではプリキュア達が悪のノイズを植え付けられて悪に染まりそうな展開があったが、かろうじて振り切っている。
なお、公式では彼「悪のプリキュアではなく、プリキュアのまがいもの」として扱われている。
現状、悪キュアとして扱われているキャラクターたちはほぼ全てが正規プリキュアのコピー的な存在であり、原則「キュア○○」という個体名はつかない。これらはすべて、まがいものであることを強調するための演出である。非常に不明確な部分ではあるが、これはプリキュア同士の戦いがデリケートな案件であるがゆえである。
ちなみに、『ドキドキ!プリキュア』に登場したキューティーマダムは、プリキュアの力を模倣した戦士に変身できる「人工コミューン」を、敵キャラであるマーモがたまたま拾って変身したキャラであり、プリキュアのコピー戦士であっても「闇の戦士」というシリアスさは皆無である。したがって、ここでいう闇キュアの部類には含まれない。
また、『Go!プリンセスプリキュア』のブラックプリンセスは、正規のプリキュアが使用する変身アイテムを敵組織が奪い、「プリキュアと同等の力を持つ闇の戦士」への変身アイテムに作り変えることで誕生した闇の戦士で、明確なプリキュアの力をコピーした闇の戦士であるが、公式ではプリキュアのまがいものとして扱われていないため、悪キュアには該当しない。
なお、2014年の『ハピネスチャージプリキュア!』では長く続いた慣例が大幅に緩和され、「最初から悪堕ちした状態で登場し、元に戻った後で味方入りする」という形とはいえ「本物のプリキュアが洗脳されて悪堕ちし、主人公たちと戦う」という状況が発生している(クイーンミラージュ、キュアテンダー・闇の項目を参照)。
悪堕ちした状態では黒系のコスチュームに変化するが、これらについては「プリキュアとしての本当の姿」が別に存在するため、闇キュアには含まれないが、投稿されるイラストには闇キュアタグがつけられているものもある。
また、悪堕ちプリキュアに特化したタグとしてはノワールプリキュアがある。
闇キュアとオリジナルの関係性は以下の通りである。
救済されなかった者たち
近年のプリキュアシリーズでは敵と対立しても、最終的に「和解」することも多いが、闇キュアとなったキャラは悲劇的結末を迎えることの方が多い。
闇キュアはほとんどの場合は、同情の余地のない絶対悪として描かれ、プリキュアたちに敗北すると消滅する。
これを「死」として生々しく捉えられないように、闇キュアの多くは自然の命を持たない人造であるという設定になっている。
ただし、悪キュアの元祖といわれるダークドリームのみは「同情の余地」をかなり持たせて描いている。彼女はキュアドリームの言葉に心を動かされて彼女と戦うことをやめ、ラスボスであるシャドウの所まで同行した。しかし戦闘にはマトモに加わっておらず、最終的にシャドウの攻撃からキュアドリームを庇って消滅してしまった。(余談だが、ダークミントも少々「同情の余地」が持たれている。詳細は彼女のタグを見る事を勧める)
アンラブリーは特殊で、これはファントムがキュアラブリーの影を纏うことで二段変身した姿である。ただし、外見だけでなく人格が完全に変化するため、アンラブリーはファントムとは別の個性を持つキャラというべきである。
ファントムはアンラブリー敗北回で浄化技の直撃を受けるが、ギリギリのところで浄化されずに耐えた。それ以降アンラブリーは二度と登場しなくなるので、浄化されたのはファントムではなくアンラブリーで、この時点でアンラブリーという闇キュアは「和解も救済もされずに消滅した」と見ることもできるだろう。
ファントム自身は、最終的には改心し救済されている。
関連タグ
プリキュア悪役オールスターズ・・・悪キュア以外の悪役も含めた総合タグ
ノワールプリキュア・・・二次創作としての悪堕ちプリキュアを扱うタグ
影キュア・・・プリキュアのコピーで本体と敵対したが、悪のプリキュアではない
闇キュア・・・闇系の技を使うプリキュア。
シャドウ・ギャラクティカ・・・最終章の敵組織。敵であるセーラー戦士で構成されている。
オポシティオ戦士・・・ヘル・デスティニーに所属する少女幹部集団。セーラー戦士と対になっている。
ネガライダー・・・主役ライダーやサブライダーに酷似した姿をした仮面ライダー。ただし、こちらは正式な仮面ライダーとして扱われている。