概要
『ドキドキ!プリキュア』25話で四葉ありす(キュアロゼッタ)のサポートになればと思い、セバスチャンが開発した、「普通の人間でもプリキュアになれる」アイテムである。
プリキュアが使用しているラブリーコミューンを基にしているようだ。
変身ラビーズを使用したり「L・O・V・E」を入力する必要はなく、手に持って「プリキュア、ラブリンク!」と言うだけで変身できる。これを入れておくスーツケースとセットになっており、上記のキーワードを言うとスーツケース内が同時に反応して変身する仕組み。
本物のプリキュアと同じく身体能力が強化され、怪力や俊足を手にすることが出来、一般人では到底叶わないレベルに達するため、決してただのコスプレグッズではない。
本来は異世界のオーバーテクノロジーの産物であるラブリーコミューンを解析したばかりか、その模造品を作ってのけた辺り、まさに四葉財閥の人智を超えた技術、ひいてはセバスチャンの常軌を逸した忠誠心の結晶と言える。
しかし、自ら動作テストをしたセバスチャンが、使用後に息を切らしていた事から、本家のプリキュアと比べて性能的にどこまで近づけているのかは微妙なところと言える(あるいは単にセバスチャンの年齢的な問題かもしれない。マーモは息切れしなかった)。
変身者によって変身後の姿が変わる。セバスチャンの場合はバットマンのような真っ黒な覆面ヒーローに、マーモの場合はキュアパッションにちょっとだけ似たキュアババアもといヒロインになった。
いずれも、胸のあたりに黄色いマークがついており、これが、人工コミューンによる変身者共通の特徴であると思われる。
だが、変身条件があまりにも緩すぎた。手にした者が上記のキーワードをただ口にするだけで良い。叫ぶ必要すらなく、何気なくつぶやく程度で反応してしまう。しかも同種の変身用精密機器であるカイザギア(誰でも変身できても死亡リスクを伴う)、デルタギア(廃人リスクを伴う)、ファイズギア(そもそも特定の素質がなければ変身できない)の様なリスクも伴わなず誰でも簡単に変身でき、転じて容易く悪用可能な某鉄人もかくやという欠点を持ち、作中では、キュアセバスチャンよりも、キューティーマダムの暴走の方が目立ってしまった。
残念ながら25話の最後で壊れてしまった上、セバスチャンもありすへのサポートのあり方を考え直した。だが、これの開発と、参戦を一時的とはいえ決意していたセバスチャンの真意は、四葉ありすの知るところとなり、プリキュア5つの誓いである「愛することは守り合う事」をありすに自覚させた。セバスチャンは直接戦う事こそなくなったが、ありすを成長させ助けるという意味では、十分に活躍したと言える。
ただ、エピソードの性質ゆえ、再登場の可能性は薄い。あくまでドキドキ!プリキュアの作風に合わないだけで次回作以降で同様のアイテムが登場しないとも限らないが。
早乙女純とか番ケンジとか西島和音とか東山聖歌とかミユキさんとか相楽誠司とか七瀬ゆいとか勝木かなとかピカリオとか、いろんな人・妖精がプリキュアになれるかもしれない可能性を秘めているアイテムだけに残念である。
最終的にはプリキュアの正体が人々に知られトランプ王国との交流が始まった為、ジコチューの戦いは終わってもマナ達は平和の為にプリキュアの活動は続けている事からプリキュアの力の量産化はほぼ不可能ではないと思われる。更に次回作の『ハピネスチャージプリキュア!』は幻影帝国に既に平和が脅かされた戦時中の世界である事から、話がある程度進んだら人工プリチェンミラーとも言えるアイテムが人間の手で作られるかもしれない・・・と思ってたら、幻影帝国がプリキュアそのものコピーではなく封印された氷川まりあを正規とは異なる方法でプリキュアに変身させていたのでコンセプト的には近いかも知れない。
更に『Go!プリンセスプリキュア』19話には本来3つしかないはずのプリンセスパフュームが新たに登場しており(このことについては先代プリンセスプリキュアが次世代のパワーアップのために新たに作り上げたことが明かされている)、それをトワイライトが入手しディスダークが悪用した事で彼女を実質悪のプリキュアに変身させている。
但し結果的にはパフュームは本来の姿に戻り新たなプリキュアを覚醒させることに繋がったのだが、一度はディスピアの手に渡ったことを考えれば、それを元にコピー品を作り新たな悪のプリキュアが誕生する可能性も捨てきれなかった。
PIXIVでの扱い
プリキュアシリーズには、プリキュア化が期待されたのになれなかったというキャラが存在する。そのキャラが人工コミューンを使って、念願のプリキュアへ、というイラストが多い。
ちなみに、最初にこのタグが登録されたイラストは、この記事のメイン画像。そりゃあ殺してでもうばいとるってものだ。
タイミングさえ合っていれば、この様な奇跡を見ることができたかもしれなかった……
仮面ライダー555みたく、映画に1万人プリキュア部隊が登場する日も近いかもしれない…。
なお、人工的な力で生み出されたプリキュアは、ダークプリキュアを除けばこれがはじめてである(しかも純粋な科学で)。今まで仮面ライダーG3のようなプリキュアが登場しなかったのはなぜか。
小さな女の子は、奮戦するパワードスーツには興味がないからであろうか……(前作の黄キュアみたいな子がいれば別だろうが)。
もっと言えばファンタジーでは恐らく無理がある仮面ライダーディケイドみたく様々な世界のプリキュアに変身可能なプリキュアも魔法と科学の融合なら再現可能なのかも…。
後のシリーズではアンドロイドがプリキュアに覚醒したというケースも出ているが、これはあくまでもプリキュアへ変身するためのアイテムは人工ではない(1つしか無かったのが奇跡の力で2つになったりはしたが…)。
関連タグ
セバスチャン(キュアセバスチャン) マーモ(キューティーマダム)
・・・作中の変身アイテムを独自に解析、研究し、誰でも変身できるようになるアイテムの先輩(の変身した姿)。こちらも疑似ライダーと呼ばれている。
そういえば、マナ達の担任の苗字って・・・。