鋼鉄聖衣
すちーるくろす
鋼鉄聖衣(スチールクロス)は『聖闘士星矢』のアニメ版に登場する架空の鎧。
麻森博士によって作られた、機械の聖衣。
星矢たち青銅聖闘士を陰ながらサポートするために養成された『鋼鉄聖闘士』が纏う聖衣である。
正確には(装着者の身体負荷を軽減し常人の運動能力を達人レベルに向上させる)パワードスーツなので聖衣と言えるのかは疑問だが、そう自称しているので仕方が無い。
一応、実在する星座をモチーフとして作られており、そのオブジェ形態は乗り物としての機能も持つ。3体揃うと「スチールハリケーン」という竜巻を起こすことが出来る。
従来型パワーアシストスーツに比べ小型・軽量化できたのは、軽量チタン合金系の鋼鉄聖衣に搭載されたクリスタル状パーツの電子回路が装着者の微量の小宇宙(コスモ)を吸収・蓄積する蓄電池の役割を兼ねている為。蓄積された小宇宙(コスモ)の放出パターン(一点集中でビーム砲「スチールボルトアロー」 / ジャンプ力の向上と着地時のショック吸収など)のランダム選択により様々な戦局に対応するが、蓄積された小宇宙(コスモ)が底を突くと弾切れし一定の蓄積時間の後に再使用可能となる(電子回路は零下150度以下で回路氷結・機能停止する)。
【現実世界の試作型高機動パワードスーツ(英語字幕:2019年11月28日公開)】
※ATLA(Advanced Defense Technology) 公式YouTubeチャンネル『ATLA Official Channel』より転載
- スカイクロス
巨嘴鳥星座をモチーフとした聖衣。装着者は翔。
左腕のファンで敵の攻撃を吸収・噴射することで、攻撃を跳ね返すことが可能。
オブジェ形態は飛行機であり、ぶら下がって空を飛ぶことができる。
- ランドクロス
子狐星座をモチーフとした聖衣。装着者は大地。
オブジェ形態は地面を走行可能。
スケートボードのように上に乗って移動できる。
- マリンクロス
旗魚星座をモチーフとした聖衣。装着者は潮。
あらゆる波動をキャッチ・妨害できる能力があり、念力なども無効化できる。
カジキを模したオブジェ形態だが、何故か岩の中を掘り進むことができるようで、崖の中から現れるシーンがあった。
オブジェ形態があるのかどうかは不明で、量産型のためカラーリングが違うだけでほぼ同じ形状、機能である。
昴の聖衣はカラーリングは青を基調としているが、パーツの赤い部分に電子回路らしき発光が見える。腕部のガントレットにビーム砲「スチールボルトアロー」を装備、二人以上揃えば旧型にも装備されていた「スチールハリケーン」を使用可能。どちらも小宇宙を全く使わない科学兵器だが、パラサイト兵程度の刻衣なら十分ダメージを与えられる模様。
小宇宙の燃焼が十分でなくても着用はできるが、その分小宇宙の高まりなどで聖衣が強化・進化する機能もなく、耐久力も3級パラサイトが強く握りつぶしただけでヒビが入る程度であり、正規の青銅聖衣と比べると大幅に落ちる。それでも旧来の雑兵が皮のプロテクターだったのに比べれば、遥かにマシである。
守護星座に関係ない量産型であるため他人の鋼鉄聖衣をすぐ使える利点もあり、昴やエマも戦闘中に破損したパーツを別の倒れた鋼鉄聖闘士から無断拝借している。
昴は普段布袋に入れて持ち歩いている。
しかし71話以降では大破した昴の鋼鉄聖衣が技を放とうとすると暴発してしまうような状態になっており、このように破損状態等のときは装着者の足を引っ張るような形になるなど、小宇宙の高まりで装着感が軽くなったり進化できる正規の聖衣と比べると機能的にはかなり融通が利かないデメリットもある。このため、正規の聖闘士並の力量の者にとっては不都合の方が目立つようである。
また無印で3人に支給されたオリジナル鋼鉄聖衣は機能面では量産型よりかなり高く、那智曰く後述の引退聖闘士用モデルより高いパワーを発揮できるらしい。しかし装着者への身体へ強度の負担をかけるという最大の欠点があり、その高機能を発揮出来るのもごく短時間である。オリジナルの3人は結局それが原因で旧作時点では前線を退かざるを得なくなっておりΩ94話のエーギル戦では技をかけている途中に限界が来て倒れる羽目になっている。そのため量産型の鋼鉄聖衣や引退正規聖闘士用のモデルはある程度機能を落とさざるを得なかったようである。
Ω二期では市以外、既に引退し正規の聖衣を後進に渡してしまっている青銅二軍メンバーが一時的に前線復帰するにあたり現役時の青銅聖衣を模した外見の鋼鉄聖衣が支給されている。