CV:石川由依
概要
あおぞら中学校2年生(2年2組)。アイズがチャームポイントのキュアパパイアに変身する。
読書家であり知識が豊富。成績も優秀で、中でも国語は学年トップの優等生である。
かつては文芸部に在籍していて、作品が文芸部の雑誌に載った事もあるが、とある事情によりそれには触れたがらない。
また、文芸部時代の名残か元々の趣味か、ノートにポエムをしたためているが、他人に見られると普段とは打って変わって激昂する。
ポーカーフェイスのため感情を表にあまり出す事はないが、自分をしっかり持っているタイプ。
幼い頃から『人魚姫』が大好きで、人魚の伝説や物語にも詳しい。
誕生日は11月21日。公式に誕生日が設定されているプリキュアに限れば5人目の11月生まれだが、その中で初めて紫髪ではない。また、次作でも11月生まれのプリキュアが登場するのだが、こちらも紫髪なので、みのりは現状唯一紫髪ではない11月生まれのプリキュアである。
メンバー唯一の中2であり、「主人公の上級生の黄キュア」は『スター☆トゥインクルプリキュア』の天宮えれな/キュアソレイユに次ぐ2人目となる。
人物
ポーカーフェイス
変身前は寡黙で感情を表にあまり出さない無表情キャラで、OPでも殆ど無表情。基本的にハイテンションで変顔率も高い作風の本作では、かえって目立つ特徴となっている。ただし完全な無感情というわけではなく、表情の変化がまなつ達と比べて少ないだけで、驚いた顔や微笑み、呆れた顔は普通にする。
みのりは無表情キャラクターにありがちな、何にも動じないメンタルの持ち主というわけではない。
彼女は感情の起伏に乏しいのではなく、感情を表情に出すことが不得手なのである。
つまり、無表情のように見えてもその心中は豊かな喜怒哀楽に満ちているということだ。逆に言うと自分の思いが他人に理解されにくい業を背負っているともいえるが、現状ではそのこと自体をマイナス面と扱うような描写はされていない。
一見すると地味そうに見えるが、作中でのみのりは、突発的にぶっとんだ言動をすることがあるためポンコツみのりんなるタグまで作られているが、視聴者から見ると突発的に見えても、彼女の中では感情の動きの積み重ねの結果なのである。
特に、自分の興味に刺さっている分野の事物を目の前にすると興奮のあまり行動が暴走気味になり、言動が荒ぶる。いわゆるオタク気質が高いところがある。
そしてキュアパパイアに変身した後の彼女は、吹っ切れたかのように変身前からは想像もつかないほど多彩な表情や弾けたリアクションを見せる。
その変身前と変身後での激しすぎるギャップが見どころとなっている。
そのあまりの変貌ぶりに二重人格というタグが付くことも珍しくないが、某黄キュア先輩のように口調や声調や一人称まで変わるわけではなく、どちらのキャラクターも紛れもない彼女自身である。
アニメージュ5月号の『トロピカル〜ジュ!プリキュア』キャスト座談会の石川氏のインタビューでは、「パパイアになると『みのりの憧れの姿』になっているせいもあってか、かなり弾けていますね。」と語られている。
スペック
優秀な学業成績を修める頭脳は伊達ではなく、チーム内では参謀格のポジション。第10話では何と学年トップである事まで明かされた。普段から予復習を欠かしていないのでそれで十分で、ことさらにテスト勉強はしたことが無いという。
学業に優れる黄キュアはこれまでも少なくないが、従来なら青キュアか紫キュアが占めていたこうした役目を黄キュアが果たすのは非常に珍しい。学力に優れるのみならず、トロピカる部の部室に使えそうな現在使われていない部屋の存在を知っていたり、キャラクターの名前だけで話題のゲーム名が出てきたり、風紀委員の監査に抗う際に校則の一部を引き合いに出したりと、何気に情報通の一面がある。
決して知識偏重ではなく、豊富な知識や読書の経験値を土台とした想像力にも優れる。メンバーが探すのに苦戦した探し物を読書での経験から推理した上で見事に探し当てたり、くるるんのジェスチャーを理解したり等、特に他人の心情を推し量ることに長けている。
その想像力が、たまにあらぬ方向に行ってしまうこともしばしば。
一方で運動は自他共に認める程かなり不得手で、トロピカる部のランニングでは、顔も上げられず、台詞もまともに発せないほどバテバテになっていた。
加えて第22話では他の4人が浮き具なしで仰向けになってビーチの浅瀬に浮かんで休んでいたのに対し、みのりだけ浮き輪を使っていたところを見ると、もしかすると金づちの可能性もある。
但し、続く第23話ではさんごも体勢を崩してしまった太極拳をこなしていたため、全ての運動が苦手というわけではなさそうである。
また、かなりの料理音痴でもあり、具体的には
- 「体にいい事を最重要視、味は度外視」な謎ミンチ団子をお弁当のおかずにしている(それを食べたまなつは悶絶していた)。
- キャラ弁という概念自体がそもそも頭にない。
- どこに力を入れたらいいかわからなくて卵も割れず、おにぎりの握り方も変。
等がある。また、味より栄養価を重視している。
因みにブロッコリー、コロッケが好物。好物は最初に食べる派。
過去
かつては文芸部に所属していたが、ある事情で退部している。
みのりはこの点については話したがらないが、第4話の回想シーンで、文芸部員と思しき女子生徒に自身の小説原稿を突き返された過去が断片的に描かれている。
トロピカる部では当初、みのりの文芸部時代に関することは一種のタブーとしてメンバーの誰もがそれを話題にすることは避けていたのだが、第28話でついにローラがみのりに「過去に文芸部で何があったのか教えて欲しい」と直接問いかけ、みのりの口から事のあらましの詳細が語られた。
それによると、小学生の頃から物語が好きで自分でも書いていたみのりは、中学に進学すると早速文芸部に入部。そして一年生の文化祭の際に、出展物に載せる原稿として自分史上最高傑作を作り上げた。
当時のみのりはどうも中二病を一年早く発症していたようで、この傑作小説は文化祭なんぞの枠に収まるものではなく、先輩たちはこの作品の素晴らしさに驚愕し、今すぐプロになるべきと勧められると本気で信じ込んでいた。
だが、実際に先輩に原稿を見せてみると「キャラから物語までどこかで読んだことのある借り物で、あなたが経験したことが何一つ入っていない頭でっかちのお話」と酷評された。
この事はみのりにとっては大きくショックだったが、書いている時の興奮が醒めてから改めて読み直すと先輩の指摘は図星であることが理解でき、自信満々でプロ顔負けとか考えていた自分が恥ずかしくてたまらなくなった。
みのりの心はポッキリと折れてしまい、この日から、一行も小説を書くことができなくなった。
そして、文芸部を自ら去ったのである。
ちなみに酷評されたこの作品は、それでもちゃんと文化祭の出展物に掲載されている。学校の部活なのだから部員全員のを載せるのは当たり前ではあるが。
その作品こそが第4話でまなつが読んだ『マーメイド物語』である。
まなつは素直にこの作品を面白いと楽しんでいたが、みのりは「つまらないおとぎ話」と自分から一蹴していた。
だが、それでもみのりのプリキュアとしての姿である「キュアパパイア」は、この『マーメイド物語』の世界観を投影した結果であり、今でもこの作品はみのりにとっての原点であることは示唆されている。
尚、みのりの小説を酷評した先輩は具体的に誰なのか、そもそも現在もあおぞら中学校に在籍しているかどうかは不明。ただ劇中の学校生活の様子や、文化祭の文芸部のスペースで特に誰かを意識している描写はないため、恐らくその先輩は卒業している可能性が高い。
家族構成
母:一之瀬なるみ
第15話で母親が初登場。また同話でマンション暮らしであることが明らかになったが、父親やきょうだいは未登場。
容姿
茶髪のボブヘアーで紺碧の瞳を持つ。
丸眼鏡をかけており『スイートプリキュア』の調辺アコ/キュアミューズ以来の眼鏡っ娘黄キュアである。ちなみに眼鏡を外す動作が変身バンクに含まれているプリキュアは史上初。
背は1歳年下のまなつやさんごより少し小さく、本作のプリキュアの中では背が一番低い。
大人びたスタイルの女の子が近年多く続いている黄キュアにおいて、彼女は有栖川ひまり/キュアカスタード以来となる4年ぶりの従来型ロリ系黄キュアとも言えるだろう。
服装
私服
袖周りにフリルが付いた水色のトップスの上からリボンのストラップが付いた黄色いノースリーブワンピースを着ている。
足元には白いショートソックスとオレンジのスリッポンを履いている。
制服
あおぞら中学校指定の制服だが、スカートがロング気味。
声優について
演じる石川由依氏は『映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』でオリジナル敵キャラクターのハイドロを担当しており、テレビ本編のプリキュアシリーズでは本作が初出演となる。
石川氏は公式サイトのキャスト解禁のコメントで「プリキュアになることは元々わたしの1つの目標でもあったのですが、その思いは、一昨年の『映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』にハイドロ役で出演させていただいた時、映画館で一生懸命ミラクルライトを振ってプリキュアを応援する子どもたちの姿を見てから、より一層強くなりました。前回は敵役だったためこてんぱんにやられてしまいましたが、今回はそんな悪~い敵に立ち向かうプリキュアを演じられるのが、本当に楽しみですし嬉しいです!プリキュアの姿やアイテムには、たくさんの憧れが詰まっています!そしてなにより、仲間と絆を深め、共に悪いものに立ち向かう姿には本当に胸を打たれます。シリーズを通して、夢や勇気、笑顔を届け続けてくれる作品だからこそ、子どものみならず、大人の方々にも長く応援していただけるのだと思います。」と語った。
アニメージュ第44回アニメグランプリ
2022年8月号で発表されたアニメージュ第44回アニメグランプリ(投票期間2022年4月8日~5月9日、5月号の綴じ込みハガキの投票を集計)、女性キャラクター部門で一之瀬みのり(キュアパパイア)が23位(得票数47point)にランクインしている。
各話ネタ
本編
■第4話
- 初登場。図書館で一人、『人魚姫』を読むみのり。その美しくも切ない物語は、幼稚園の頃に初めて出会って以来、何度読んでも胸に迫るものがあった。
- ある日、図書館にいると、話に夢中の下級生の夏海まなつがぶつかってきた。まなつは涼村さんごと共に謝りながらも、みのりが手にする『人魚姫』に食いつき、いきなり「『みのりん先輩』って呼んでもいいですか!」と、ぐいぐい距離を詰めてくる。みのりは「別に構わないけど…」とペースを乱されず返答。
- 人魚や妖精の本を探しているというまなつに対し、「そこはノンフィクションの棚」と図書館に精通している様子のみのり。「みのりん先輩も『人魚姫』好きなんですね!」と笑いかけるまなつに興味を示し、「ラストは少し残酷な気もするけど、わたしは大好き」と、この物語に対する思いを素直に吐露する。しかし「人魚や妖精って信じますか?」と問われると、表情が曇ってうつむき、「お話としては好きだけど……あくまでおとぎ話だから、実際にいるのかってというとどうかな……」と言って、まなつとさんごに背を向けて去ってしまった。
- ちなみにその後まなつは、彼女の事を「実は凄い空手家かもよ?」というとんでもない想像をしていて、まなつの想像上の彼女は道着を着てメガネを光らせ、『キィエェーッ!!』『ハァァーッ!!』と普段の彼女からは想像もつかない甲高い叫び声を上げながら20枚近く重なった瓦の束を一撃で粉砕していた。
- まなつは桜川先生から、みのりが文芸部にいたという話を聞き、その時書いていたという『マーメイド物語』を読んで感激。だが興奮するまなつを、「やめて! そ…それは、わたしが勝手に空想した話だから! 人魚なんて現実にはいないし……わたしの小説もつまらないただのおとぎ話だし……」と、必死になって遮る。みのりの中では、文芸部の頃の苦い記憶が甦っていた。彼女の「つまらないただのおとぎ話」という発言、そして回想の情景から推察するに、少なくとも作品に対して良い評価を得られた訳ではなさそうである。
- それからふと我に返って、「ご……ごめんなさい。それ、昔書いたものだし、それに今はもう文芸部もその……辞めちゃったから……」と謝り、なおも「この続きが読みたい」とまなつに迫られても、「ごめんなさい、この話はもういいの……」と逃げるように走り去っていった。
- 帰宅し、仕舞っていた箱を開いて『マーメイド物語』の原稿用紙と折れた鉛筆を見つめる。先刻の「でも本当に面白かった! わたし、この続きを読みたいって思いました!」というまなつの言葉が脳裏に響くが、みのりの表情は変わらない。どうしたらよいかわからないまま、原稿用紙を見つめ続けていた。
- あおぞら市立博物館に人魚展を見に行くと、またもまなつやさんごと遭遇。2人の後ろには群れの中で何故か1体だけ色が着いていて妙にリアルな人魚像がある。不思議と思って近づくとさんごが「みのりん先輩って、ホントに人魚姫が大好きなんですね~っ!!」と、やけに慌てた様子で話題を振ってきたため、2人に『人魚姫』のストーリーを語る。自分でも悲しいと思っているラストの部分まで語り終えたその時、先程のリアルな人魚像が「人間のために消えるなんて!」と立腹した様子で話に割り込んできた。そのローラがつい先程まで空想の産物だと思っていた本物の人魚だと聞かされてびっくり。
- ついでにプリキュアにならないかとトロピカルパクトを手渡されるが、全く反応なし。まなつとさんごに励まされても「わたしには無理、できない!空想と現実は違う……わたしはファンタジー小説の主人公じゃないもの……」と意気消沈して背を向けた。
- しかし突然、博物館にヌメリーとヤラネーダが出現して暴れ始めた。まなつとさんごはキュアサマーとキュアコーラルに変身して戦うが、遮光器土偶型ヤラネーダに弾き飛ばされた2人は、みのりの目の前で踏み潰されそうになる。
- 「そんな……」と顔面蒼白になるが、2人はかろうじて持ち応えていた。しかしその重量に耐えられるのも時間の問題。その光景を見ながらも、足がすくんで何もできないみのりに、ローラが「助けたいんでしょ?あんたには脚があるじゃない!自分をもっと信じたらどうなの?」と檄を飛ばす。意を決したみのりが「わたし……わたし助ける!彼女達を!」と手を伸ばすと、勇気に目覚めた彼女の心にパクトは反応して光り出し、みのりはキュアパパイアになった。「ひらめく果実(フルーツ)!キュアパパイア!」
- ヤラネーダを蹴り飛ばしてサマーとコーラルを救出し、パパイアビームでひるませて援護しながら、初めての体験に彼女の心は躍る。「すごい……まるで空想のお話みたい……でもこれがわたしのリアル! わたしもみんなを助けたい!」そして、ぱんぱかパパイアショットでヤラネーダを撃破した。「ビクトリー!(>▽<)」
- 「どう? 一歩踏み出した気分は?」とローラに聞かれ、「どうかな……でもなんだかいい気分」と晴れやかな顔で答えるみのり。ローラの尾ひれを触って、「うん、すごくリアル!」と微笑む彼女もまた、まなつ達と共にプリキュアとしてのリアルを歩み出したのであった。
■第5話
- まなつの部活に加入する事を了解したものの、空き部室がなくて生徒会長の白鳥百合子に却下されそうになる。滝沢あすかが加勢してくれたおかげで部室を探す事になり、みのりが知っていた長い間誰も使っていない小屋が部室候補となったが、すっかり物置となっていた。
- どこから手を付けていいかわからない惨状を前に、「まず不要な物を外に出して仕分け、小屋を掃除して、最後にリサイクルセンターへ」とやるべき作業をわかりやすく図式化して拍手を浴びる。
- しかし「現時点でわかる事は、とても1日で終わる量ではない事…」という状態だったので、しばらく放課後に集合してみんなで片づける事になる。あすかとゴミを捨てに行く途中、彼女が立ち止まっていたので「どうしたんですか?」と声をかけるが、「何でもない」との返事。あすかが見つめていたテニスコートで何があったのか、今日の時点のみのりは知る由もない。
- 戦闘ではだるま落としのように分離するヤラネーダに苦戦し、その内の1体に「こっちはわたしが!」としがみつくも、ブンブン振り回されるだけで止められず。しかしあすかがキュアフラミンゴに変身して加わったおかげで形勢は逆転。「そうだ!みんなヤラネーダを1か所に集めて!」と指示を出し、勝利に繋げる。変身前後ともチームの頭脳、参謀格のポジションを確立した。
■第6話
- 部活設立会議をするも、肝心のまなつがあれもやりたいこれもやりたいで活動内容が全然まとまらない。そこで「せめて、きちんと計画を立てればどうかな」と超綿密なスケジュールを提案する。週単位で活動内容を変え、それも曜日ごとにスケジュールを組むという、教師レベルの計画表を書き上げてみんなを感心させるが、生徒会長の百合子からは「1つに絞ってください」とあえなく却下される。
- ちなみにこのとき映しだされたカレンダーをよく見ると、まなつの「毎週日曜日の朝はプリキュアで」発言を反映してか、日曜日のスケジュールはすべて「プリキュア」となっている。
- みんなでやりたい事を無記名でアンケートを取るが、最初にまなつが引いた紙には「読書」と書いてあり、一発でみのりが書いたものと当てられ、「名前を書かなかった意味がないよ」とがっくり。この案は、読書中にまなつが居眠りしてしまい、寝ぼけてあすかの腕に噛みつき、怒ったあすかがまなつを殴るという、部員5名中2名が痛い目をみるという結果となり却下に。不憫。
- 次に出た紙は「女王様になるレッスン」で、これもローラのものとまるわかり。彼女に指示される通り、「わたくしちょっと疲れたわ。お昼寝するからおやつの時間になったら起こして」という台詞を真似するが、眼鏡を外して眉間を揉む姿は、女王様と言うよりお疲れ受験生っぽかった。
- 次に出た紙は「ウサコと友達になる」。そもそもウサコとは何なのかについて、「『仲良しウサウサ村』というゲームに出てくるキャラクターの名前」と説明する。これを書いたのは消去法であすかだと判明したが、そういう情報がスラスラと出てくるあたり、ひょっとしたらゲーム事情にも詳しいのかもしれない。ちなみにこの案については「確かに楽しいけど、学校でゲームはダメだと思う」という至極当たり前の理由からあえなく却下になった。
- 最後の紙はさんご発案の「コスメ部」。みんなで「Pretty Holic」に行き、メイクをする。まなつにリップを塗ってもらい、「みのりん先輩も似合ってる!」と褒められて、「そ…そうかな…」と頬を染める顔が可愛い。
■第7話
- いよいよトロピカる部の活動がスタート。まずはあすか主導でランニングを始めるが、笑顔でついていくまなつとは対照的にさんごはへとへと、みのりに至っては顔も上げられずお腹を押さえて半死半生。
- 岩場に打ち上げられたアザラシを発見。なんと人魚の女王のペット・くるるんだった。「くるるん!」としかしゃべれず、何かを訴えているらしいが、ローラはわからずに適当に訳してばかりで要領を得ない。だが、みのりは「お腹がすいてるんじゃない?」とくるるんの気持ちを言い当てた。「くるるんは女王様からの預かり物を預けるために長い旅をしてきたのだから、きっとお腹が空いているはず」という名推理は見事的中。
- ローラも届け物の件はさすがに予想もしてなかったので「えっ、そうなの?」とくるるんを見つめると、くるるんははっと何かを思い出したようなそぶりとともに周囲をキョロキョロ見回し、なにやら慌てた様子を見せる。どうやら届け物をなくしたようだとみんなは解釈し、落とした何かを探しにくるるんを見つけた浜辺へ向かう。そしてこの直後に描かれたあとまわしの魔女側のシーンで、本当にくるるんが女王様からの預かり物を届けに地上に派遣されていたことが明らかになる。
- 「届け物の中身はきっとプリキュアのパワーアップアイテムに違いないわ」と張り切るローラが海中、まなつ達が砂浜や岩場を捜索する中、みのりはなぜか防風林の中に入って行き、落とした包みを発見する。驚くローラにみのりは「おそらく、くるるんが海流に巻き込まれて落とした包みは浜に打ち上げられ、親切な通りすがりの人が、落とし主が見つけやすいように、安全な防風林の枝にかけておいた」とまた鋭すぎる推理を披露した。
- さすがにここまでくるとローラもどうしてわかったのかとみのりに尋ねる。するとみのりは「強いて言えば想像力。本を読んでいれば身に付く。本には自分とは違う誰かのいろいろな考えや気持ちが書いてあるの。それで他の人が何を求めているのか、想像する事ができるようになる」と語るみのり。つまり今までのみのりは探偵のような論理的推理をしていたわけではなく、「想像によるストーリー」を組み立てる事により、くるるんの心理や落とし物の行方を推察していたのだった。そして話している当人同士は意識していないであろうが、他人の気持ちを想像する事ができるのはみのりの美点であり、今のローラに欠けているものであった。
- そこにバトラーからの指示を受けたエルダが現われ、「その包み、頂戴!」と迫ってきた。貝殻から誕生したヤラネーダが高速回転しながら放つトゲ攻撃にプリキュア達は苦戦するが、パパイアは砂浜に落ちていたロープを発見。「みんな!わたしに考えがあるわ!」と叫び、全員でロープをヤラネーダの回転する支柱部分に絡ませて動きを止める事に成功する。
- 実はくるるんが持ってきたのは、パワーアップアイテムではなくグランオーシャンの美味しいお菓子だった。狼狽するローラに、エルダは「パワーアップアイテムじゃなくてただのお菓子じゃない、とっととエルダちゃんに明け渡しなさいよ」と要求するが、パパイアは「ただのお菓子じゃない!これはきっと人魚の女王様がローラのためを思って用意した贈り物。パワーアップアイテムじゃないかもしれないけど、とても大事な物よ!だからこのお菓子はあなたには渡さない!」と強く拒否し、ぱんぱかパパイアショットで勝利した。
- 「それにしても、どうして女王様はくるるんにお菓子を届けさせたのかな?」というあすかの疑問に、「ローラをねぎらうためだと思う。慣れ親しんだグランオーシャンのお菓子を、ローラに食べさせたかったんじゃないかな」とみのりは答え、ローラも納得してみんなで御馳走になる。アクアポットのシャボンピクチャーでそれぞれの写真を撮った後、くるるんはグランオーシャンに帰……らず、そのままアクアポットの中に住む事になった。また楽しい仲間が増えたようである。
■第8話
- お昼にトロピカる部の皆でお弁当を食べることに。彼女の母親が取り違えたため、おかず無しのご飯弁当に落胆するまなつに、「そんなにご飯が好きなんだ…」と至って大真面目にボケつつも自分のお弁当のおかずの肉団子らしき物を分けるが、それを食べたまなつは顔面蒼白になって悶絶。みのりの自作というその肉団子は、なんと材料がモロへイヤ・納豆・マグロの頭・卵の殻という謎レシピの代物であった。「体にいいものばかりよ」と何の不思議もなさそうに述べ、あすかから「少しは味も気にしなよ…」とツッコまれる。ちなみにお弁当のおかずが少ないさんごにも「いる?」と分けようとして、丁重にお断りされていた。
- ちなみにこのとき、料理過程もちょこっと流れたのだが、料理の仕方も上記の材料を最大出力のミキサーにまとめてブチ込むという非常に雑なものだった。しかもみのりが読んでいる本のタイトルが「カンタン!!レシピ本」。
- トロピカる部最初の活動としてあすか主導でお弁当作り。そこであすかから「くるるん弁当」を作ると聞き、みのりは「生きたくるるんが丸ごとお弁当に入ってる」図を想像してドン引きし、「ひどい」とあすかを非難。「どんな想像してんだ…」とツッコまれる。明後日の方向へとぶっ飛んだ彼女の想像力が心配すぎる…。
- いざ料理の場面で、不穏な手つきで卵を割ろうとするが「どこに力を入れたらいいかわからない」と、プルプル震えたまま約25秒停止。その様子を見守っていたローラは「もう見てらんない!」と飛び出し、みのりに代わって卵を割ろうとして盛大に失敗。 それを見て「どんまい」とローラを励ました。
- その後の桜デンブおにぎりを握る時の手つきもぎこちなくさながら万力やプレス機のようであった。
- 多くのハプニングに見舞われながらも【くるるん弁当】が無事に完成。外に出て皆とランチタイム…と思いきやその矢先にヤラネーダ出現。 駆けつけて変身した所までは良かったが、何も食べていない状態で変身してしまったが故に空腹で全力が出せず、ヤラネーダの雪玉連射でフラミンゴ共々返り討ちにされてしまう。ピンチに陥った所にローラから打開策があると言われ、凍った販売車を利用してヤラネーダの攻撃を反射、氷漬けになって動きが止まったので一旦ローラの元へ。
- その打開策はズバリ弁当を食べる事。戦いの最中という理由もあって気が引けたものの、「一口だけでも!!」とローラの勢いに押され、隣でたこさんウインナーを食べるコーラルと一緒にブロッコリーを一口…その余りの美味しさに「美味しい~♡」と、あざと組2人揃って超ニッコニコの笑顔に。
- 特にパパイアに至ってはグミのCMで見せていたあの満開スマイルを遂に本編でも披露した位である。
- いざくるるん弁当を食べよう、というときに「食べづらい・・・」と言及。目の前でくるるんにつぶらな瞳で凝視され、かなり気まずくなってしまったとのこと。そして何の気もなく目玉部分の豆を食べたまなつに再び「ひどい…」の一言。くるるんを溺愛している一面が垣間見える回でもあった。
■第9話
- あおぞら中学にて映画撮影が行われエキストラも募集と聞いたまなつとさんごが今回の部活内容を「映画に出演」と設定するも、みのりとあすかは賛同せず帰ろうとする。みのりいわく「目立つから嫌」とのこと。
- その映画の出演で悩んでいる女優の山辺ゆなと出会い、悩みを聞くみのり。ゆな曰く、今度の映画で演じるのがゆなのそれまでの癒し系のイメージとは違う役柄で「たとえばそちらの…あすかさんなら似合いそうな…」役とのこと。そこでみのりが「癒し系じゃない、きつい感じの役?」と想像力を働かせ、ゆなも「はい…主演の子をいじめる悪役のお嬢様なんです」と答えて見事正解。
- なれない悪役を演じるゆなに対し、「特徴的な悪役が出てくる物語」の本を参考資料として提供。また、本だけじゃなくて映像も用意していたとのこと。
- 撮影用ライトを媒体として召喚されたヤラネーダとの戦闘では、ヤラネーダのビーム攻撃が照明を利用したものであり、また、水面が光を照り返す様を見て、メイク室にあった大鏡を持ち出してビームを反射させる作戦を思いつき見事勝利につなげる。
■第10話
- まなつの英語の試験が9点と聞いて、「これって10点満点?」と尋ね、「勉強ちょっと苦手で」と言うまなつに「ちょっと…じゃない」と天然かつ辛辣なコメント。
- 優等生のみのりは「わたし、テスト勉強したことない」と事も無げに言い、「習ったことはその日の内に覚えるの。そうすればわざわざテスト前に勉強しなくて大丈夫だよ」とド正論を口にする。それが普通にできるのが優等生たる所以。
- まなつはゼンゼンヤラネーダにやる気パワーを奪われ、無気力になってしまう。何とかやる気を取り戻させようと「『びっくり!人魚図鑑』すごく面白かったよ、見る?」と勧めてみても、「眠いからパス」と反応なし。
- まなつ抜きでゼンゼンヤラネーダと戦い、叩きのめされても立ち上がる3人。パパイアは「みんなのやる気が奪われるのを放っておけない、まなつだってきっとそう!」とまなつに教わった勇気を思い起こして叫ぶ。みんなの思いがまなつの心に届き、まなつはやる気を取り戻した。「『びっくり!人魚図鑑』っていう本、見たくない?」と改めて勧めると、「見たい、何?それ、面白そう!」と思い切り食いついてくれた。戦闘中なのに持ち歩いてたんかい。
- 新たなリング・ハートカルテットリングが現れ、4人の合体技『プリキュア・ミックストロピカル』でゼンゼンヤラネーダを浄化した。
■第11話
- まなつは何とか追試で合格し、「やればできる」とうなずくみのり。そこでみんなで楽しめるイベントをしようという事になり、「ビーチでできるような事は?ちょうどもうすぐ海開きだし」と発案し、さらにまなつの「砂遊びとか」という案をフォローしてサンドアートを紹介する。採用されて部活対抗サンドアート大会を開催する事になった。
- まなつ、あすか、さんごもメガホンでルール説明をする中、人前で話すのが嫌なのか、みのりだけは説明なし。その代わり、優勝賞品の「トロピカルメロンパン1年分」と書かれた風船を懸命にその場で膨らませ、真っ赤になって息を切らせていた。
- トロピカる部は何を作るかまなつに問うたところ、絵に描いてきたと言う。果たしてスケッチブックに描かれていたのは、みのりの想像をも絶する「怪生物ひしめく名状しがたい地獄めいたなにか」の図だった。自信満々に感想を求めてくるまなつに対し、「…わからない」と苦渋のコメント。
- サンドアートでジンベエザメの部分を担当していると、まなつに「みのりん先輩、ジンベエザメに羽!?」と指摘される。無意識に羽を付け加えていたらしく、「えっ?あっ、ほんとだ…」と赤面する。このあと霧吹きの掛けっこになってしまった中光と水が織り成した幻想的な光景に心奪われたりと、やはりファンタジー気質。
- 初日の作業終了後、各部の作品を見て回るトロピカル部の面々。柔道の父と呼ばれた偉人の事は知らずとも、柔道部の作品から「なんだか偉大」なオーラは感じ取った模様。そして美術部の超力作であるサグラダ・ファミリアのサンドアートを前に蘊蓄モードに突入するみのりであった。
- テトラポッド型ゼンゼンヤラネーダの回転する脚部を、フラミンゴ共々小刻みにジャンプして回避し続けるも、高速縄跳び状態になって大慌て。大ジャンプしてかわそうよ。
- そしてサマーの砂かけ攻撃とコーラル水かけ攻撃によりゼンゼンヤラネーダが砂に埋まったところで、フラミンゴと一緒にサンドアート攻撃を仕掛け、巨大なくるるんの砂像を作り上げてゼンゼンヤラネーダの動きを封じた。
- 大会も終わり、優勝は逃すもみんなで力を合わせた素敵な作品を前に満足げなトロピカる部一同。まなつにタッチを求められ、そういう事に慣れておらず、「えっ、わたしも…?」と戸惑うみのりだったが、「当然!」と言われて、微笑んで応じた。
■第12話
- 本日のトロピカる部の活動はスケボー部・・・・のはずだったが、風紀委員による部室およびマーメイドアクアポット没収騒動のせいでお流れに。そのため、まなつが想像したスケボーを行うトロピカる部のイメージ図にあった「星型のサングラスをかけたファンキーなみのり」も実現せずに終わった。
- 風紀委員会の若干乱暴な捜索も、校則に則り権限があるものだということを生徒手帳らしきものを参照して調べる。
- 今回の騒動の原因は、あおぞら中で広がる「人魚の噂」であった。その原因がローラであることはトロピカる部のみぞ知ることだったのだが、噂話の中には正直人魚関係ないものも含まれていて、何でもかんでも人魚のせいなのね状態に。「なんか噂に尾ひれがついてる気が…」とうろたえるさんごに向かって、みのりはポツリと零す。
(o_o✧)「 人 魚 だ け に 。 」
( бдб)… ( б_б)… ( •_•)…
- いきなり真顔で何を言い出すかと思えば「噂の尾ひれ」に掛けた小粋なジョークだったのだが、見事なまでにダダ滑りしまなつ達は固まって(BGMも停止して)しまった。
- ちなみに今回、普段から顔芸要素の少ないみのりやさんごですら割と顔芸が多い回だったのだが、このジョークが披露された後は全員真顔であった。しかもその後のギャグの解説もなく、まるで何事もなかったかのように次のシーンに移行した。
- 騒動が収まった後、再び水色の瓶(マーメイドアクアポット)を没収しようとする風紀委員に対し、「部活動で使うものならば、顧問の許可を得て校内にて使用することができる」という校則を持ち出し「顧問の許可は得ています」と正当性を主張する。
■第13話
- トロピカる部でお昼の校内放送に出演させてもらおうという話になったが、人前が苦手なみのりは「出演は無理。でも裏方なら手伝ってもいい」と早々に裏方宣言。「ラジオ聴くのは好きだから興味はある」との事。
- 見学させてもらっていると、みのりの同級生で放送委員の小森いずみが腹痛を起こしてしまい、急遽トロピカる部がピンチヒッターに。放送ブースの外から「大丈夫、台本通りにやれば」と冷静に指示を送るも、まなつの天然暴走にさんごとあすかも巻き込まれ、案の定グダグダになった。
- お悩み相談コーナーで「トロピカルメロンパンが買えません」という悩み事を振られ、「まずは情報収集。入荷するメロンパンの数を…」と、物流から抑えようという軍師の鑑。「買えるまで頑張れ!」と精神論で押し切るあすかとは対照的である。
■第14話
- 保育園のお手伝いをする事になり、まなつとさんごは大張り切り。みのりも「絵本、選ばないと」と控え目ながらやる気を見せ、「みんなでトロピカっちゃおう~!」とまなつとさんごが大ガッツポーズ、あすかが中ガッツポーズを取る中、みのりも超小さく左手でガッツポーズ。
- 「桃太郎」を園児たちに読み聞かせるが、ここにきてみのりの新たな弱点が発覚する。自分が物語を読むのは好きだが人に読み聞かせるとなると、まったく感情を込めずに淡々と字面だけを追う、すなわちものっすごい棒読みになってしまうのだ。
(/〇-〇)「ももたろうが犬にきびだんごをあげると、『もぐもぐもぐ、あぁおいしい』」
(・ω・`)「なんかおいしくなさそう」(・∀・)「みのりちゃん、もっとおいしそうによんで」
(/〇-〇)「あぁおいしい」(・口・)「もっと!」
(;〇-〇)「あぁおいしい」(・д・´)「もっと!」
(;;〇-〇)「あぁ…おいしい……」(・口・)(・д・´)(・ω・´)(・∀・)「「「「 も っ と ぉ ー !! 」」」」
- 園児たちによる突き上げの集中砲火に耐え切れず、とうとう顔を本で隠して「それから…猿とキジも仲間になりました…」と展開を端折ってしまい、「ああ~!飛ばした~!」とツッコまれる。
- 戦闘では、積み木を基にしているため何度バラバラにされても元通りに組み合わさってしまうゼンゼンヤラネーダに苦戦。いつも参謀役の彼女も攻略法を思いつけずにいたが、サマーが策を提案。彼女のお株を奪ったかに見えて、「積み木を積む暇も無いくらいの猛ラッシュで行こう!」という何とも脳筋な力押し戦法だった。パパイアも「作戦とは言えないけど……賛成!」と応じ、さなぎを守るために現場に居合わせた二人の園児の応援と相まって見事に勝利。
- 帰り道で「読み聞かせ…奥が深い」と呟きながら歩く。
■第15話
- まなつ達が応援の練習に励む中、表に立つのが苦手なみのりは横断幕の制作を担当。ところが横断幕の端がトロピカルアクアポットに触れたとき、ポッドが誤作動して横断幕を吸い込んでしまう。それだけなら良かったのだが、横断幕を押さえていたみのりも巻き込まれて吸い込まれてしまい、あげくにそれを助けようとするローラもポットの中に引きずり込まれた。人間は本来はポッドの中には入れない。このイレギュラーな状況をポッドは処理できずバグを起こしてしまい…
- しばし気を失って意識を取り戻したみのり。気づくとポットの外にローラと一緒に倒れていたが、下半身が尾びれになっていた。「わたし…人魚!?」ローラと体が入れ替わってしまったのだ。
- 「これからどうしよう」と困惑するみのりに対し、ローラは「せっかくだし、ちょっとこの体貸してよ」と部室を飛び出し、まなつ達の練習に首を突っ込んだり、表を堂々と歩ける自由を謳歌。あまりにも日頃の自分と違うはじけまくった行動を取るローラを引き留めようとするが、「細かい事気にしないでみのりも楽しんだら?」と言われて、「あっ…そうか、わたし今、人魚なんだ。それもありかも」とポジティブに考える事に。
- ローラと別れ、アクアポットを危なっかしく運転しながら水路経由で海まで到達。アクアポット内の食糧庫を開け、「人魚ってこういうものを食べているんだ」と、若干微妙な色合いとデザインのお菓子を頬張る。そこで、水の中で呼吸ができている事に気付いて、ポットから海に出てくるるんと共に海中を散歩する。「すごい…こんなにすいすい泳げちゃう。だって今のわたし人魚だから」と、体を動かすのが苦手でインドア派の自分にとっては未知の世界をみのりは満喫した。「人魚って…楽しい…」
- 夕方になって部室まで戻ってきたが、慣れないアクアポットの運転により「う…運転難しい…う~ん、酔った…」とすっかりグロッキー気味。ここに至ってようやくまなつ達もみのりとローラは入れ替わっている事に気付いた。
- ひとまず今日はローラと自宅に帰る事に。ローラに「今夜の月はとってもロマンチック、月明かりが海の水面で揺れて、まるでキラキラと輝く宝石のよう」と、書き溜めていたポエムを朗読され、「これ以上勝手に何か見たら、ただじゃおかない!」と真っ赤になって般若の形相で警告。さらに母のなるみが部屋に近づいてきたため、慌ててベッド下に隠れようとして頭をぶつけたり、子供の頃コロッケを食べ過ぎてお腹が俵コロッケのようになったエピソードをローラに知られるなど、散々な目に遭う。
- ようやく床に就いて、ローラは人間の生活を、みのりは人魚としての未知の世界を体験できて、それぞれ楽しかったと語り合うが、みのりが「でもわたし達、このままでいいのかな…」と呟いた時にはローラはすっかり寝入っていた。
- 一晩経っても元には戻らず、学校に向かっているとゼンゼンヤラネーダが出現。駆け付けると、コーラルが囚われ、サマーとフラミンゴが苦戦していた。みのりの姿のままのローラがリングをパクトにセットしても変身できない。しかしやる気パワーを奪われた人々や、ピンチに陥る仲間の姿を見たみのりが「わたしが…わたしが変身しなきゃ!」と強く思った時、その心に応えてか、リングとアクアポットが光り出し、二人は元に戻った。
- 早速パパイアに変身して戦闘開始。「わたしに考えがある!」と、クロワッサン型ゼンゼンヤラネーダに3人がかりで別々の箇所にキックを見舞い、パン生地に丸め込まれていたコーラルを見事救出した。パパイアビームでひるませた隙にローラがやる気パワーを取り戻し、最後はミックストロピカルでフィニッシュ。
- 一件落着し、「応援できなくなったのは残念だけど」と言うローラに、「わたしがローラの分まで頑張る」と答える。「あら、みのりにしては珍しくやる気があるじゃない」と言われて、「えっ?わたしはいつだってやる気あるけど?」と返すみのりは、顔に出さないだけでいつもやる気に溢れているのであった。
- そしてソフト部の応援当日、学ランを着て銅鑼を鳴らすみのりの姿があった。まなつに「みのりん先輩、なんか…大胆になった?」、ローラに「まあ、わたしのおかげかしら」と言われて微笑む、今回の体験で、みのりにもアクティブに楽しむという心が芽生えたようである。
■第16話
- トロピカる部で登山。記念撮影をする段になって、「ちょっと待って」とみのりが取り出したのは、トロピカる部の立派なフラッグ。裏方の実力は半端ではない。
- 部室にてお昼ご飯を食べながら次の部活内容を相談。例の肉団子がやっぱり入っていて、口元を押さえながらもぐもぐする姿が何となく可愛い。
- みんなでアイスを食べるが、まなつに何味を食べているのか聞かれ、「ひよこ味。悪くない」と一言。
- 図書室で、こっそり『人魚姫』の本を読んでいるローラを見つける。誤魔化そうとするローラに、「もしかしてローラも人間になりたいと思ってる?この前わたしと入れ代わった時、ローラすごく楽しそうだった」と問い掛ける。ローラは懸命に否定したが、「物語の中の人魚はね、魔女の力で人間になったの。でもそれと引き換えに美しい声を失った…でもそれって人魚姫だけの話じゃないのかもってわたしは思う。何か望みをかなえようと思ったら、別の何か大事な物を失わなくちゃならないのかもね」というみのりなりの解釈を、ローラは黙って聞いていた。何か思う所がありそうに感じたみのりは、まなつとさんごに「後で話を聞いてあげた方がいいかも」と伝える。
- 戦闘では漁船型ゼンゼンヤラネーダのアンカー攻撃から素早い動きで逃げ回り、鎖がゼンゼンヤラネーダ自身に絡まって動けなくなるように仕向ける頭脳プレーを披露。しかしそれは誘いの隙で、ローラが捕まって連れ去られてしまう。
- 追跡しようにも当てもなく、改めて自分達がローラの事を何も知らなかった事に悄然となる4人。しかしローラが放ったシャボンピクチャーが点々と海から続いているのを発見し、「これって…ローラがシャボンピクチャーを使って道案内を作ってくれたのかも」と察したみのり達はプリキュアに変身してローラ救出作戦を開始した。
■第17話
- ローラの残したシャボンピクチャーを追跡中に、海面にヤラネーダ出現時の闇の光のドームが見えた。「もしかしてあそこにローラが?」と向かってみたところ、航行中の豪華客船をチョンギーレとヌメリーが襲い、2体のゼンゼンヤラネーダが乗船客からやる気パワーを奪っていた所だった。サマーにローラ追跡を託して、こちらはコーラル・パパイア・フラミンゴで戦おうとしたが、ローラがいなくてはやる気パワーが取り返せず、倒すわけにはいかない。3人は奮戦するも敗れて変身が解け、気を失った。
- その頃、魔女の館から脱出したものの、バトラーの攻撃で気を失ったローラの夢の中では、それならローラも一緒に舞台に立てる。入れ代わったりしなくてもね」「ローラの特訓なら耐えられる」等々、みのりがいつもよりさらに好意的な発言をしていた。先日の入れ代わりで、ローラの中でのみのりの好感度がアップしていたか。
- それは夢の中だけの思いではなく、「みのりと人魚の物語の事も話したい」の他に、まなつ・さんご・あすかともっと仲良くなってもっと一緒にいたいというローラの切なる願いは、彼女をキュアラメールへと変身させ、プリキュア達の窮地を救うのだった。
■第18話
- 華麗に中学校デビューを飾るはずが、授業で出るのは知らない事ばかり(海を扱う理科以外)で憤慨するローラに、「ローラ、知らないから勉強するの」と正論で一言バッサリ。
- ローラは水泳部部長の水島泳子にスカウトされるが、人間状態ではほぼカナヅチである事が判明。「本当はわたしめちゃめちゃ泳げるんだから!」とブチ切れて、危うく正体を現わしかねないローラをまなつ達が必死に取り押さえる中、泳子に「お構いなく」とさらりと言って締めくくる。
- ローラの部活はどうなるという話になり、「水泳部に入ってあげてもいいんだけど…」と言うローラに、先程の泳げなかった件から「きっとお呼びでないと思う」とまたまたグサリ。結局予想通り、トロピカる部に入部と相成った。
■第19話
- 今日のトロピカる部の活動は、怪談話募集という新聞部主催の企画にレポートを寄稿するというモノ。その案について「あおぞら中に広がっている人魚の噂(12話参照)を他の話題に逸らす」という有効性を主張して賛同する。
- その結果、おばけがでる噂のお屋敷を探索する流れになるのだが、いつもなら真っ先に意気込むまなつが今回はなぜか固まっていた。実はまなつはお化けが滅茶苦茶苦手だったのだ。そんなまなつの様子にみのりのイタズラ心がくすぐられて「まなつ・・・あなたの後ろに!」といつもの無表情で驚かすが、まなつは想定以上の大パニックを起こしてガチ泣きしてしまうのであった。そんな様子を見てみのりは反省しきり。
■第20話
- まなつが抽選で手に入れたプレミアムトロピカルメロンパンが、席を外した間に無くなる事件が発生。ショックで倒れたまなつをみんなが気遣う横で、おもむろに星型メガネを取り出したみのりは、「フフフフフ…どうやら吾輩の出番だな(☆_☆)」と、最近ハマっているミステリー『ピカリン探偵』に扮し、「このメロンパン事件、ピカッと解決してみせましょう!」と宣言する。屋上にある部室に出入りする道は階段しかなく、そこを通ったのはトロピカる部の部員のみ。という事は……「メロンパンを食べた犯人は…この中にいる!」。
- 物語の探偵になりきったせいか、この状態の時は一人称が「吾輩」、二人称が「君」付けになり、普段とは異なり饒舌に勿体ぶった口調で推理を語った。星型メガネは第12話のイメージで出てきたサングラスと似ているが色違いである。
- かくしてみのりの推理のおかげで、「誰かが嘘をついている」とさんご・みのり・あすか・ローラが険悪に睨み合う事態に。逆に蚊帳の外になった被害者のまなつがオロオロしていると、ゼンゼンヤラネーダが出現。「今はピカリン探偵よりプリキュア!」と気を取り直して戦うが、さっきの諍いのせいか、今日は今ひとつチームワークが噛み合わない。
- ところがその最中、ふとアクアポットの中に漂う『めしあがれ』と書かれた紙袋を見つけたラメールが叫び声を上げる。アクアポットの冷蔵庫に入っていたパンを何の気なしに食べていたのだが、プレミアムトロピカルメロンパンはいつも食べている貝殻の形状と違って星型だっため、それが問題のメロンパンとは気付かず、しかも「テーブルの上に置いてあったのが無くなった」という話から、テーブルの上の物に手を付けていない自分は犯人ではないと思い込んでいたのだった。平謝りするラメールに、お互い疑心暗鬼になっていた仲間達もそれぞれ謝ってわだかまりは解け、今度こそ力を合わせてゼンゼンヤラネーダを退治した。
- そしてそのメロンパンは、まなつが席を外した時に、心配だからと気を利かせてくるるんがアクアポットの冷蔵庫にしまったという事が判明。くるるんの身振り手振りの説明を完璧に翻訳し、「ジェスチャーゲーム得意だから」と説明するみのり。その明察力はさっき発揮してほしかった…。とにかく、謎も疑いも全部霧散したトロピカる部一同は、レアなミックス味のメロンパンを頬張って笑顔になるのだった。
■第21話
- トロピカる部で夏合宿をする事になり、行き先はまなつの生まれ故郷・南乃島に決定。まなつのおススメや、みんなのやりたい事がたくさんあり、みのりはそれをきっちり「6:00起床、6:30砂浜でランニング、7:00朝ごはん、7:30スクーバダイビング、9:00砂浜で貝拾い、10:00アクセサリー作り(以下略)」と綿密なスケジュール表にまとめあげる。さすが優等生。しかしまなつの母・碧の「南乃島はのんびりしたところだから、その場その場で決めれば」という提案により、あくまで前向きな形で却下。
- 夏祭りがあるというまなつの説明の際、その想像図の中ではまなつとローラがりんご飴、あすかがイカ焼き、さんごが綿飴と、お祭り定番の食べ物を手にしていたが、なぜかみのりだけは昆虫の飼育ケースを抱えていた。
- 集合場所に新作コスメの大荷物を担いで現れたさんごに続き、みのりも両手と背中に大荷物を抱え、息絶え絶えで登場。「この夏は全100巻の小説を読むって決めてたから持ってきた」そうだが、誰か「家でペース上げて読めば?」って言ってあげて…。みんなにおススメの本も持ってきたとの事なので、「しょうがないわね、持ってあげるからバッグ1つ貸しなさい」とローラが助け船を出す。
■第22話
- まなつ推奨の秘密のビーチへ向かう際、わざわざ倒木の下をくぐったり、草むらをかきわけたりして、「こういう所を行くのがいいんだよ!」とワイルドなまなつに、珍しく「うん、いい」と同意して、積極的に後をついてゆくみのり。
- そのビーチにて全員水着を披露(ローラは平常モード)するも、みのりは一番露出が少ないボディスーツ風(キャラデザの中谷友紀子曰く日焼け対策のラッシュガードとのこと)。しかも一人だけ浮き輪を使用していた。カナヅチ疑惑?
- 北の洞窟へ人魚の宝探しに…と言いつつ、ただの観光スポットなので照明も完備されて全然無難そうなのだが、怖がりのまなつがビクビクしているのを見て、「わっ!」と背後から驚かせ、まなつを絶叫涙目にさせる。「ごめん、何でもない。まなつ、洞窟も怖いのかなと思って」とさらりと答える、地味にひどい先輩。
- 洞窟内で歌を披露するまなつと「それは関係ない」と一蹴するみのり。まなつ曰く「夏海家に伝わるおなかがすいたのうた」とのこと。しかし、トロピカる部一同を呆れさせた。
■第23話
- そして夏合宿も大詰めの南乃祭り。願い事を書いた石を海に投げ入れれば願いがかなうのだが、石には願い事というより、自分がしたい事や決意を書くものだという。その時にみのりが石に書いて投げ入れた願いは、なんと「太極拳を極める」だった。
■第24話
- 屋上から掲げようとした横断幕が風で吹き飛ばされた事がきっかけで、生徒会長の百合子を怒らせてしまうトロピカる部一同。百合子は「夏休みも残りわずか 宿題が××な人!みんな集合!終わらせよう!」という横断幕の文言に対しても、「『宿題が(××チョメチョメ)な人』などといかがわしい書き方は駄目」と立腹するが、みのりとローラの説明によれば「『宿題が終わっていない』と大きな文字で見せられたらうんざりするだろうから、直接的な表現を避けた」との事。
- 生徒会とのクイズ対決。1問目、「鶴は○年亀は万年」の答えをカードの組み合わせで答えるといち早く気づいてリードを取る。
- その後は買い物対決や体力勝負が主だったので、あまり見せ場なし。
- 最終問題の回答権があすかか百合子か確認するリプレイ映像を見て「ヤラネーダうつってなくてよかった」と冷静な一言。
- 最後の勝利者インタビューでまなつに「みのりん先輩からもう一言!」と振られても、「わたしはいい…」と平常運転。
■第25話
- 桜川先生のお父さんが『大事な用で』あおぞら市を訪れるついでに授業参観に来ると聞き、「お父さんは桜川先生にリンゴ畑を継いでほしいと思っているのでは?」と推理を披露する名探偵みのりん。それを聞いたまなつが、「授業参観で桜川先生が真面目で立派なスーパー教師になっていなければ、教師を辞めさせられリンゴ畑を継がされる」と拡大解釈し、一気にカオスな事態へ。ちなみに本当の理由はだいぶ斜め上のものだった。
- 戦闘時、ゼッタイヤラネーダの放つチョーク弾丸攻撃を、ローリングアタックか地獄車のごとく転がりながら回避するという、かなりシュールな絵面を披露。
■第26話
- 天文部を作りたい仲川詩織に協力して、流星群を見るイベントをしようとするが、生徒達の反応がいま一つ。そこでみのりの発案により。みんなで星型の被り物をかぶって、みんなの興味を引こうとするが、案の定、当のみのりは不参加。「なんでみのりはやらないんだ!」とあすかにツッコまれるが、おもむろにコントローラーを操作すると、みんなの被り物が光り出した。そして一言「わたしは星を光らせる係」。
- あすかの父の晴瑠也が晴天祈願しているのを見て、「胡散臭い」とボソッと毒を吐く。
■第27話
- イルカショーを見物にあおぞら水族館に。イルカ目当てで大はしゃぎするまなつを尻目にみのりは『世界のクラゲ』という本を片手に「クラゲ、クラゲ、珍しいクラゲ…」とクラゲにご執心。
- さんごの「イルカってどんな触り心地なのかなぁ~♡」に端を発して、まなつが「絶対、つるつる!」あすかが「ぬるぬる、かな」言い出しっぺのさんご自身は「ざらざら!?」と盛り上がる中「触った人の、感想によると……ナス」と発言、まなつ達を凍りつかせる。
- イルカのふれあいコーナーは当初の予想以上の大盛況により180分待ちとなってしまう。ならば折角だからその待ち時間の内に他の所を見て回ろうというさんごの提案に乗り、「クラゲ、次こそクラゲ!…ウェヒヒ…」と鼻息も荒く意気込むみのりであった。いったいクラゲの何が彼女をしてそこまで駆り立てるのか…。
- そしてクラゲの水槽を前に「チクチク!ミズクラゲには少し毒がある」「ピリピリ!アカクラゲにももっと毒がある」「ヒリヒリ!ハナガサクラゲにはもっともっと毒がある」「みぃ~んな毒!とっても毒がある…」と、なぜか毒持ちクラゲばかりを熱心に眺め、みんなをドン引きさせる。
■第28話
- 文化祭で「コスメの歴史の研究発表」と「あおぞらメイク教室」を開催する事になり、研究発表をメインで任されたみのりは、「人前に出るのは苦手だし、わたしは裏方に徹する」と、みんなが買い出しに行く間も関連書籍を読み漁る。
- 文化祭当日、トロピカル部のメイク教室は大人気。しかし事前に放送委員のいずみやゆきえと約束のあった生放送取材に出演するはずが、1年5組のクレープ屋の人手が足りなくなってまなつとローラが駆り出され、あすかとさんごも接客で手が離せない。そこで「わかった、わたしが出る」とみのりは自ら進み出た。
- そして校舎の大スクリーンに映し出されたのは、髪型を変え、メイクをした別人のようなみのりの姿だった。落ち着き払ってメイク教室の紹介をするみのりに学校中の視線が釘付けになり、まなつ達は感嘆する。
- ところが例によってゼッタイヤラネーダが乱入。イカ型ヤラネーダの触手に4人が捕まってしまう。しかし文芸部の雑誌が踏みつけにされたのを見たパパイアは静かに怒りを燃やし、ぱんぱかパパイアショットでみんなを救い出して勝利に繋げた。
- 文化祭終了後、ローラから「なんで文芸部辞めたの?」と前々から気になっていた疑問を問い掛けられ、みのりは一同に告白した。子供の頃から文章を書くのが好きで、あおぞら中で文芸部に入り、文化祭に出す雑誌のために小説を書き上げて、傑作だと自賛していたのだが、先輩から返ってきたのは「描写もありがち、キャラも物語そのものもみんなどこかで読んだ事のある借り物で、あなたが経験した事が何一つ入っていない頭でっかちのお話」という極めて手厳しい酷評だった。書いている時の興奮が醒めて改めて読み直すと、正に指摘の通り。自信満々だった分、反動も大きく、みのりはその日から1行も小説が書けなくなってしまったのだ。
- 「でもね、そんな気持ちはみんなに会って変わったの。プリキュアになって、トロピカる部に入って、その時大事だと思える事をどんどんやって、これまで興味がなかった事でもやってみると楽しい事が、すごく一杯あるってよくわかったの。今日のメイクやインタビューもすごく面白かった。緊張して心臓が爆発しそうになったけど…。だからわたし、今、本当にとても楽しいの。みんなのおかげ。ありがとう」そう言ってみのりは、トロピカるな日々を教えてくれた仲間達に感謝の笑顔を見せるのだった。
■第29話
- 登校途中、大量の超ゼッタイヤラネーダが出現。パパイアに変身し、コーラルやフラミンゴと合流するも、敵の数は増える一方。孤軍奮闘するラメールを助け、「アクアポットでサーチしても、やる気パワーの場所がわからない」と聞き、「もしかしてどこかに本体がいて、それを倒さないとダメなんじゃ…。たぶん、奪われたやる気パワーを全部持っているのが本体」と推理する。
- その時、背後の水中から何者かが飛び出し、フラミンゴの「敵か!?」の声を聞いて、すかさずパパイアビームを浴びせるが、それは何とくるるんだった。ひどい…。
- 「くるるん!くるるん!」と聞いただけで「えっ、まなつが!?」とまなつが学校でピンチだと即座に理解し(翻訳精度高過ぎ)、皆で学校へ急ぐ。後ろからヤラネーダの大群が追いかけてきたが、少しも慌てず「ちょうどいい、本体がどこかわからないなら、1か所に集めた方がいい!」と走り続ける。今日のトロピカる部参謀は絶好調。
- パパイア達の熱い思いを受け取ったまなつは窮地を脱する。さらに伝説のプリキュアが現われ、ランドハートクルリングとトロピカルハートドレッサーを手に入れたプリキュア達は、エクセレン・トロピカルスタイルに進化し、ランドビートダイナミックでヤラネーダに勝利。
- どんどん強くなるヤラネーダと、いまだわからぬあとまわしの魔女の目的に不安を感じつつも、「わたし達は絶対負けない!これからもトロピカってくぞ~!」と力強く叫ぶまなつと共に、拳を突き上げて戦う意志を新たにするトロピカる部一同。ただしみのりはいつも通り、白眼鏡で無表情のシュールな絵面。
■第30話
- ローラが生徒会長に立候補。しかし周囲の信頼も篤く、公約も現実的な一条里香に対し、ローラは「週に一度は海中で学校生活を送る」「生徒会長という名称を女王にする」等の自分しか得しない公約ばかり。「わたしの事、女王と呼んで!」とアピールするローラへの生徒達の関心は低く、みのりは「みんなローラの話についていけないの」と冷静かつ無慈悲に分析する。
- その後も無茶な公約ばかり発表するローラと、つき合わされるまなつとさんごの姿を、あすかと共に遠目で眺め、「本当にこれでいいのか?」「さぁ?」と傍観者モード。
- まなつ達は桜川先生から、あすかがかつてはテニス部で白鳥百合子とダブルスを組んでいたと聞いてびっくりするが、みのりは「知ってたけど?元テニス部だって。だから?本人も言う気がないみたいだし」とあくまでクール。触れられたくない過去を持つ者同士、通じるものがあるのだろうか。
■第31話
- あすか達3年生が寝台列車で修学旅行で向かう途中、なぜかプリキュアに変身してその列車を追いかけるサマー・コーラル・パパイア。その訳とは……。
- 少し時間は遡り、部室にて修学旅行をうらやましがるまなつに、「3年生になれば行ける」と解説(あおぞら中は1・2年生の修学旅行はない模様)。だがさすがの名探偵みのりんも気づかなかった。この時トラブルメーカー約1名の姿が消えていた事に。
- なかなか列車が見えないため、途中の跨線橋で立ち止まり、スマホアプリとかではなく時刻表を取り出して「山の中駅に着いている頃だと思う」と確認する本好きっ娘。そしていざ追いついてみると、フラミンゴとラメールが超ゼッタイヤラネーダと戦っており、加勢して撃破する。
- ラメールを加えて、4人であおぞら市へとUターン。「それにしてもあすかの忘れ物を、プリキュアになってわざわざ届けるなんてよくやるわね」と言うラメールに、「そもそもラメールのせいでしょ、あなたが旅行バッグから枕を出しちゃったから」とツッコむ。修学旅行に興味津々のローラが、アクアポットに隠れてあすかのバッグにこっそり潜り込んだ際、あすか愛用の枕を押し出してしまったので、枕が変わると眠れないあすかのために、みのり達は枕を届けに来たのだった。
■第32話
- さんごがファッションショーでランウェイを歩くと聞いたローラに、ランウェイとは何かと尋ねられ、「モデルさんが歩く花道の事。ランウェイを歩いてお客さんに服をお披露目するの」とローラにわかりやすく説明。
- 「さんごのおしゃれウォーキング講座」でモデルの歩き方を指南された際、姿勢を良くするだけなのに、なぜか息まで止めて真っ赤になっているローラにツッコむ。
◼️第33話
- アバンにて意味ありげにストーリーテラーとして登場し、「いつもトロピカル~ジュプリキュアを観てくれてる皆さんごきげんよう」とあいさつ。「いつもと違う私たちの姿をなんと10本立てでお見せします」。そして一本目「トロピカれ!トロピカル侍」の上映後、「こんな感じで、「10本立て」でお届けします・・・」といいアバン終了。
- 「トロピカれ竜宮伝説」。浜辺に打ち上げられた亀を助けようとするローラを釣り竿で一本釣りして制止。浦島太郎の話を「せっかく助けたカメに竜宮城に連れていかれ、お土産の玉手箱を空けたらおじいさんにされたという、恩をあだで返すような話」と説明して、カメを助けるのは危険だと主張。*
- 「トロピカれ恐怖のあとまわし屋敷」では、まなつがあとまわしの魔女たちの屋敷の日常を想像して「ツッコミがいない、全員がポケなんだ!」とボケたところで「漫才にならない」と被せ「いや、漫才は関係ないだろ」とあすかにツッコまれる。トロピカる部も大多数がボケ役です。
- 「入れ替わってトロピカれ」では、かつて自分が15話で経験した入れ替わり騒動がまたも発生。最初はさんごとあすかが入れ替わったのだが、その後チョンギーレとヤラネーダが出現し、いろいろあってあちこちで入れ替わりが発生、みのりの体にあすかが入り、そしてみのりはくるるんの体に入っていたのだった。このとき、「むずかし学入門」という本を読みながらなぜかドヤっていた。まんざらでもなかったのだろうか・・・・
- 「トロピカれ!伝説のハートキャッチ!!」では、伝説のプリキュアの話題になった時に「伝説のプリキュアのマル秘映像」を見つけたといい、「ToRobu」なる動画サイトで「はーとをわしづかみプリキュア」の変身パンクの動画を紹介した・・・のだが、(伝説ということは大昔だから)「いたとしても、もうおばあさんかも」と呟き、それを部室の屋根の上で聞いていたキュアマリンを怒らせてしまった・・・・というのは花咲つぼみの夢オチであった。・
- 「トロピカれ!新しい技」では、「プリキュアランドビートダイナミック」の技名を考えるにあたり「特盛」とか「激辛」とか「替え玉無料」など、なぜか食い物関係に走るあすか達に「技の名前じゃない」とツッコむも、自分は「ジュゲムジュゲムゴコウノスリキーレ」とか「ウルティメイトマリンスプラッシュメガウェーブドラゴン」「トロピカルマンゴーキウイリンボーダンスドンドコドンドコクラッシュナイアガラシャワー」という、若干中二ちっくな技名を提案した(まあ実際中二だからいいんだけど)。その結果出来上がった技名は・・・・長すぎるので以下省略。
- 「トロピカれ!恐怖の心霊シャボンピクチャー」では、心霊シャボンピクチャーの話からいつの間にか変な写真の話題へ。みのりは大口を開けてコロッケにかぶりつかんとしている瞬間の暴露スナップに赤面。「ローラのヘンな写真も撮ってやる!」と怒るあすかに便乗し「ハイそこで振り返って」とローラを追っかけ回す。
- ここで今回の演目はすべて終了しED‥‥の前に登場し「10本立てでトロピカれですが、気づきましたか?」と神妙な面持ちで視聴者に問いかける。そして、みのりはおそらく視聴者の誰もが気付かなかった、驚くべき真実を告げるのだった
「実は11本あったことを」
■第34話
- 将来の夢の話になり、「わたしは本に関わる仕事がしたい。図書館の司書や本屋さんとか」と安定かつ現実的なお答え。
- まなつの家にお邪魔して、両親に子供の頃の夢と現在の職業についていろいろと話を聞き、「ちょっと勇気が出た」と感じる。そして帰宅後、自分の小説が掲載された文芸部の雑誌を見つめ、何ごとかを考え込んでいた。もう小説を書くのはやめたはず。
- なお夏海家訪問時、まなつの父・大洋から、「子供の頃は消防士や警官ではなくて、消防車やパトカーになりたいと思っていた」という素頓狂な夢を聞かされていた。
■第35話
- みんなでハロウィンのコスプレ。他のメンバーが洋風の仮装をする中、みのりのチョイスはなぜかキョンシー。頭部のお札には「とろぴかる」の文字が。
■第36話
- 人魚の女王がグランオーシャンに招待してくれる事になり、「やっぱり昔話やおとぎ話に出てくる海の王国…もしくは海底に沈んだムー大陸やアトランティスのモデルとか、さもなくばニライカナイ…フフッ、フフフ…」と、何の血が騒いだのかオタ特有の不気味な笑みと共に怪しく光る眼鏡。
- グランオーシャンにて住民達に歓迎され、幼い頃からの憧れの光景を前に「わたし今、本物のおとぎの国にいる…」と頬を染め、目を潤ませて大感激。しかしあいにくそれは、バトラーがプリキュアを罠にかけるために用意した幻影だった…。
- ローラが貝から生まれたという話を聞き、何貝かとあれこれみんなで予想する中、みのりは「ホンビノス」という相変わらず斜め上のチョイス。
■第37話
- グランオーシャン探索中に、奇妙な部屋に迷い込んだ一同。壁に埋め込まれた貝殻に触れると、人魚が地上で人間と交流する様子が頭の中に流れ込んできて、みのりは「もしかしてこれって人魚の記憶?ほら、ヌメリーが言ってた…」と状況を察する。おとぎの国のようだとばかり思っていたグランオーシャン、しかしそこには「人間と関わった人魚は記憶を消される」という非情の掟が存在していたのだった。
- 伝説のプリキュアの助けを得て、マリンハートクルリングで生物型ヤラネーダを退けた。
■第38話
- あすかの部活引退イベントをしようという事になるが、いいアイデアが出ず、みのりは「アイデア浮かばないなら…」と図書館へ行く事を提案。「これだけ本があれば、何かヒントがあるでしょ」と思ったわけだが、フェニックス学院の制服を見かけた事で、なぜか高校見学しようという方向に話が脱線。「イベントは?」と言っても、「いいでしょ、みのりん先輩、あすか先輩!」とあっさりまなつに押し切られた。
- あすかと百合子の試合の時、「テニス入門」なる本を片手に、みんなにルールを説明していた。
◼️第39話
- 「専属モデルオーディション」に出場するというさんご。ローラも出場を宣言するも、放課後補習に。後日通知が届きさんごは見事合格、一方ローラは郵送書類の宛先に「オーディションへ」としか書かなかったので住所不明で返送されてしまい「ムキー!」と憤慨、みのりは「ドンマイ」と励ます。
- オーディション当日、さんごの結果を待つ中、みのりが「そう言えばちょっと意外だった。ローラがこの前言ってた事」と、部室での会話を思い出した。さんごが「気が早いかもしれないけど、もしモデルの仕事であおぞら市を留守にしている間にヤラネーダが出たらどうしよう」と不安を口にしたのだが、「大丈夫よ、さんごが抜けたってわたし達で何とかするわ」と、ローラが力強く答えていたのだった。「わたしはグランオーシャンの女王になるんだもの、その程度の事できなくてどうするの」とドヤ顔々のローラに対し、みのりは「今、ローラが少しだけ本当の女王に見えた」と例によって誉めてるんだか毒を吐いてるんだか微妙な返し方をしたため、「少しですって?失礼ね!」とローラはプンプン。
■第40話
- 『トロピカ卒業フェスティバル』の演目について相談する一同。例によってローラが「わたしが主役なら何でもいいわよ」と言うので、まなつとさんごは『人魚姫』の演劇を提案するも、ローラは「あの話、いろいろ納得いかないから」と却下。するとまなつが「じゃあみのりん先輩が書いた『マーメイド物語』にしよ!」と言い出すが、それを聞いたみのりの表情が強張った。
- 『マーメイド物語』を演劇にすれば絶対面白くなるというまなつを制し、みのりは「やめて!『マーメイド物語』は…駄目なところが一杯あるから面白くないよ…」と視線を逸らす。「なら、面白くなるように書き直せばいいじゃない」とローラにもプッシュされたが、みのりは「少し考えさせて…」と言ってうつむいてしまった。
- 仕舞い込んでいた『マーメイド物語』を取り出して見つめる。「いつまでも引きずってちゃ駄目。ローラの言う通り直せばいい。『マーメイド物語』の駄目なところはキャラクターも物語もありがちで、わたし自身の経験した事が入っていない事。それを直せば…」自分を叱咤鼓舞するかのごとく、芯が折れた鉛筆を削り直しながら執筆に取り掛かろうとするみのりだったが、「でも…ちゃんと直せるのかな…面白くできるのかな…」と不安を拭いきれなかった。
- そして一晩が明けても、にらめっこする原稿用紙は一文字も書き込まれず、白紙のまま。「自分の経験ってどう入れればいいんだろう?これは空想ファンタジーなのに…」いくら悩んでも思考の袋小路をぐるぐる回るだけで、みのりが机に突っ伏した時、まなつ達がやって来た。「作中にあった『伝説のパパイア』を探しに行こう」と言うのだ。外に出て気分転換するのも必要だとみんなにも促され、みのりは部屋を出る。
- まずは果物屋へ。早速『伝説のパパイア』発見…と思いきや、『伝説のパパイア』『幻のパパイア』という、ただの商品名だった。青いパパイアがあるとは知らなかったというさんごに、みのりは「青パパイアは野菜で、熟すと黄色くなって果物になるの」と本で得た知識を解説。そこで店のおばさんに紹介されたパパイア農園へ向かう。
- 農園で実物のパパイアの木を初めて目にし、「パパイアの木ってもっと大きいはずじゃ…」と疑問を呈すると、パパイア農園の園長に「これは収穫しやすいように低い木に育ててるんだよ。それに低いと風が吹いても倒れないんだ」と説明される。さらにまなつに「『伝説のパパイア』ってどんな味?」と聞かれるが、みのりは「わたし、パパイア食べた事ないから」という衝撃の答えを返す。本で調べていろいろ知識は持っていたものの、実物のパパイアの木がどうなっているか知らなかったのはおろか、パパイアを食べた事すらなかったのだ。
- ま「パパイア食べた事ないの?パパイアのお話書いたのに?」さ「パパイアの事すごく詳しいから一杯食べたのかと…」ロ「って言うか、まず食べない?」口々にツッコまれ、いたたまれなくなったみのりは、真っ赤になって逃げだしてしまう。つまづいて転び、みんなに心配されても起き上がれず、「だからわたしは駄目なんだ…本を読んでそれでわかった気になって、頭でっかちで…恥ずかしい、穴があったら入りたい…」と落ち込むみのり。「穴?掘ろうか?」とボケるまなつ、「例えばの話だ」とあすかが突っ込む。
- みんなに「食べた事がないなら、一緒に食べよう」と励まされて礼を言いつつ、「パパイアの実は幹の周りに輪になってできる。だからパパイアの花言葉は『同朋』」と豆知識を披露。「太陽一杯浴びて、友達も一杯で楽しそうだね!」というまなつの言葉に、みのりもうなずく。
- 園長の計らいでパパイア料理を御馳走になる事に。「綺麗な色、独特の香り…まったりとした舌触りで思ったより癖がない。甘さ控えめで優しい味がする。わたしはすごく好き」初めてパパイアを味わったみのりの口からは、その実体験を表現する言葉が滑らかに溢れ出てきた。「美味しい…どうしてこんなに美味しいんだろう?」と考えるみのり。その理由は、太陽の光を一杯浴びたからでも、栄養満点だからでもない。「みんながわたしのためにいろいろ考えてくれて、そんなみんなと一緒に食べたから…『伝説のパパイア』があるとしたら、こんな味なのかも…」
- そこへエルダと超ゼッタイヤラネーダが襲来。アカザエビ型ヤラネーダの素早い動きと高速連打されるパンチに一同は手も足も出ない。だがパパイアは「パパイアは…太陽の光を浴びて育つ!わたしはみんなと出会ってプリキュアになって…太陽みたいにキラキラした冒険をしてきた。ドキドキワクワクする物語に負けない、トロピカってる物語をみんなと一緒にしてきた!」と立ち上がる。エルダに「意味わかんない!」と言われても、「わたしはキュアパパイアだって事!」と堂々と胸を張るパパイア。太陽の光のようにみんなの友情を受け、その大切な仲間と寄り添って成長してきたのがキュアパパイアなのだと。
- 「みんな!わたしに考えがある」とのパパイアの号令でサマー・コーラル・フラミンゴ・ラメールは前後左右から同時攻撃を仕掛ける。当然の如くヤラネーダはジャンプしてかわすが、それを計算していたパパイアは上空で待ち構えており、パパイアビームとぱんぱかパパイアショットの連打でヤラネーダをダウンさせ、マリンビートダイナミックでフィニッシュ。
- 「『伝説のパパイア』が見つからなかった」と残念そうなまなつに、「見つかったよ。みんなと出会って感じた、たくさんのトロピカってる気持ち。それが私にとっての『伝説のパパイア』」と礼を言うと共に、「演劇の台本、わたしに書かせて。『マーメイド物語』じゃなくてわたし達の物語。それを書く事が、わたしにとって今一番大事な事だから」と新作の執筆を約束して笑顔を見せる。『トロピカ卒業フェスティバル』、いよいよ本格始動!
■第41話
- トロフェスの脚本を書くに当たり、みのりの「やっぱり本当にあった事を元にして、物語を作るのがいいと思う」との提案により、一同はそれぞれの出会いを語り始める。
- あれこれ聞いた結果、舞台は中世ヨーロッパの海辺の小さな町、ローラは遠い国のプリンセスで、みんなと出会うという筋立てに。まなつは町で一番トロピカってる女の子、さんごは花屋、あすかは衛兵か騎士、そしてみのりは港の倉庫に事務所を構える名探偵、というのは仮の姿で実は封印されたパパイアの秘宝の記憶を失ったドラゴンの末裔という、盛りまくった無茶な設定。ならばとみんながそれぞれ好き勝手な設定を言い出すも、「それを全部盛り込むと大長編。上演時間72時間」とバッサリ切り捨てた。
- しかしさんごの「1年前はみんな知らない同士だったのに、今は仲良くしてるなんて不思議」という声を受け、「うん、それはそんなお話。それがわたし達の物語。最初はバラバラだった5人が出会って仲良くなって、それぞれに大切なものを見つけるってお話」とみのりも感慨深げ。タイトルも『トロピカる物語』に決定!
■第42話
- 脚本はあらかた書けたものの、ラストがもっと面白くできるのではないかと、頭を抱え、髪を掻き毟って苦悩するみのり。大冒険の末に辿り着いた伝説の灯台で、永遠の友情を誓うというシーンとの事(最終回の伏線か?)。まなつがローラの歌で締めくくるのはどうかと提案すると、「うん、ローラの歌を入れるのはいいと思う。でも、もっと別な何かもほしい」と、まだ難産が続きそうなご様子。
- シロナガスクジラ型の超ゼッタイヤラネーダが、あおぞら市全体からやる気パワーを奪う。バトラーが「はるか昔、あとまわしの魔女様が滅ぼそうとした世界も、こんな感じでしたでしょうか」と言ったのを聞きつけ、「あとまわしの魔女は大昔にも、街をこんな風にしようとしたの!?」とパパイアは問い詰めるが、アクアポットが壊された上にサマーがヤラネーダの体内に捕われてしまう。
- 次回予告では、あ「まなつを助けに行くぞ!」さ「街の人のやる気パワーも取り返さなくちゃ!」ロ「でもアクアポットの修理が必要よ」と気が逸る面々に対し、落ち着いた声で「二手に分かれましょう」とみのりが指示すると、3人とも「オーライ!」と返事。
■第43話
- あおぞら市は、やる気パワーを奪われて倒れた人々で溢れていた。まなつを救い出してみんなのやる気を取り返すべく、4人は海底へ向かう。くるるんはお留守番なので、その間の食料として貝がらクッキーを与えるみのり。
- ラメールはアクアポットの修理のためグランオーシャンへ。3人で魔女の屋敷を探索中にヌメリーと出くわし、彼女が繰り出したゼンゼンヤラネーダと戦闘突入する。その最中、自力で脱出したまなつが走って来た。安堵しつつ、彼女を背後から襲おうとしたヤラネーダにパパイアビームをお見舞い。
- ゼンゼンヤラネーダを倒し、続けざまに現れたクジラの超ゼッタイヤラネーダも、ラメールが合流して一蹴。食い下がるチョンギーレにもパパイアビームを食らわせ、一同は再び屋敷の中へ。サマーの提案によって魔女を説得しようとするが、そこで知ったのは愚者の棺の恐るべき真実だった。
■第44話
- チョンギーレヤラネーダの猛攻から何とか逃れたところで、みのりは「ねえローラ、さっき魔女に言ったあの言葉…あれってどういう意味なの?」とローラに尋ねる。先刻、ラメールが「あとまわしの魔女!思い出しなさい!あなたは…」と言いかけた言葉が気になっていたのだ。
- ローラは魔女と伝説のプリキュアの過去を語り始めた。かつて『破壊の魔女』と呼ばれていた魔女は、人間の抵抗で傷つき隠れていたところを、アウネーテという少女に助けられる。二人の間には友情が芽生えかけるが、魔女は破壊を再開し、アウネーテはキュアオアシスに選ばれて戦うことに。果てしない戦いの末、魔女は「決着は明日にしよう」と退却し、そのまま決着を延々とあとまわしにし続けたが、その内に自分が何をあとまわしにしようとしていたのかも忘れてしまったのだった。
- 魔女と話し合ってやる気パワーを返してもらうという事で意見が一致した一同はチョンギーレヤラネーダを倒したが、荒れ狂う魔女は「あなたはもう破壊の魔女なんかじゃない!」と懸命に訴えるパパイア達の声にも耳を貸さない。しかしキュアオアシスの魂がサマーに乗り移り、「彼女と友達になる」という願いがかなった魔女は、満足して天へ昇って行った。ところが、今度は主を失って嘆くバトラーが自らバトラーヤラネーダに変身、召し使い達からやる気パワーを奪い、プリキュアを変身解除に追い込んでしまう。
■第45話
- やる気パワーを奪おうとするバトラーヤラネーダに、そうはさせじと抵抗するプリキュア達。しかしマリンビートダイナミックは通用せず、サマーのおてんとサマーストライクやフラミンゴのぶっとびフラミンゴスマッシュも弾き返される。パパイアも続いてぱんぱかパパイアショットを繰り出そうとするも、途中の「プワーン!」のところで「黙れ!」と殴られ、「プワァー!」と吹っ飛んでしまった。ひどいよ…最後まで言わせてあげて。
- バトラーはプリキュア達を海底深くに沈め、「一筋の光も届かない暗い海の底で朽ち果てるがいい!」と勝ち誇る。だがその暗い海の底を、パパイアビームの光が照らした。「こういう使い方もできるんだな」「便利だね…」等と言いつつ、トロフェスの劇の話をする5人。こんな所で終われない。トロフェスや、やりたい事が一杯ある。その強い思いで立ち上がったプリキュア達は、スーパートロピカルパラダイスでバトラーを倒し、彼が最後の悪あがきで発動させた愚者の棺も、やる気パワーを取り戻す事で破壊した。戦いは終わったのだ。
- トロフェスを明日に控え、みんな大忙し。さんごに劇のラストシーンをどうするか聞かれ、うん、今のままみんな仲良くいつまでも一緒に暮らしましたっていう終わり方で行こうと思う」と返事。最終回のいかなる伏線になるか。
- 差し入れのメロンパンを食べている時、「ローラ、パンから何か出てる」と指摘。そこには「あたり」の文字の紙が。誰も知らなかった「あたり」の存在に、縁起がいいと皆が喜ぶ中、みのりはポツリと「これで明日の演技もきっと完璧」と一言。「えっ?何?みのりん先輩?」と聞き返すまなつに、さんごが「今のは『縁起がいい』と『演技が上手くいく』をかけたダジャレですよね」と事細かに解説したため、「…説明しなくていい」。
- 桜川先生が用意してくれた寝袋で、今夜は部室にお泊り。みのりは宇宙人風の寝袋をチョイス。
■第46話(最終回)
- トロフェスの朝、まなつとローラの様子がおかしい。尋ねられたローラは衝撃の事実を打ち明ける。実は昨夜人魚の女王から連絡があり、グランオーシャンが新たな海へ旅立つため、人間界に残るか、戻って女王になるかを決めて、もし後者ならば今日中に帰ってくるようにと告げられたのだという。
- 突然のことにショックを受けた一同を、重苦しい沈黙が包む。そして何よりの懸念をみのりが切り出した。「だけど女王様が言ってた。ローラは帰ったらわたし達のことを忘れてしまう。もしかしたらわたし達もローラのことを…」それは別れよりもっと辛い事。ローラとの楽しい思い出が全て消えてしまうのだろうか?しかしまなつは、ローラやみんなを力づけるように叫んだ。「わたし達は忘れない!もし記憶を消されても…絶対忘れないよ!このままあおぞら市に残るか、帰って女王様になるか、わたしはローラが今一番大事だって思うことをやってほしい!」
- トロフェスが始まり、トロピカる部も劇の準備を始めようとした時、ローラが口を開き、「ラストシーンを『プリンセスはみんなと仲良く暮らしました』じゃなくて、『女王になるために自分の国に帰っていきました』に変更してほしい」と提案してきた。それがローラの決断ならばと、受け入れる一同。そしていよいよ『トロピカる物語』が開演する。
- ローラ演じるロザリアと、みのり演じる作家の会話(『ドラゴンの末裔の探偵』という初期設定はボツになった模様)。「へぇ~、あなた作家なのね」「でも今スランプなの」そこで桜川先生演じる悪漢が現われ、身を隠した二人は「追われてるのね、わたしと服を取り換えて入れ替わって逃げましょう」「またあなたの乙女なポエムが読めるのね」「黙れ」。第15話のオマージュか、それともアドリブか。
- 物語は進み、残るはラストシーン。変更した台詞は各自頭に入っているが、みのりは「忘れても自分の言葉で話せばいい。それがわたし達の物語だから」と皆に念押しして舞台に進む。伝説の灯台の前でロザリアが「自分の目的は女王になる事であり、国に帰らなくては」という長台詞を語るが、その内容はロザリアというよりローラからの、仲間達への感謝と愛情がこもったものだった。それを聞くうちに一同は感極まってきて、あすかとみのりの台詞回しは心底辛そうで、さんごは涙ぐむ。そしてまなつはもはや演技を続けられなくなり、「行かないで!行かないでよローラ!帰るなんて言わないでよ!また一緒にトロピカろうよ!」とローラに抱き着いて泣きじゃくった。
- ローラも優しくまなつを抱き締め、フィナーレの『なかよしのうた』を歌おうとするが、まなつがうっかりセットを倒してローラを下敷きにしてしまう。キレるローラと謝るまなつのいつも通りの掛け合いを見たみのりが真っ先に吹き出し、会場も笑いに包まれた。「感動のシーンなのに笑いが巻き起こってしまったわよ!」とうろたえるローラに、みのりもいつも通り「問題ない。これがわたし達の物語だから」と、クールにフォロー。まなつもおかげで立ち直り、改めて『なかよしのうた』を歌いきって終幕した後、ローラが何と自ら人魚の正体を観客に明かした。驚くあすか、目が点になるみのり、あざとくびっくりのさんごを尻目に、まなつが「ローラは人魚!大好きな友達!」と紹介した事でみんなは受け入れ、人魚コールと大喝采が湧き起こる中、トロフェスは無事終了した。
- 夕陽が沈む海岸で、みのりに「あれでよかったの?」と聞かれ、「だってわたし人魚だし。いいのよ、隠したままお別れするなんて嫌だもの」とローラは涼しい顔だったが、あすかに卒業祝いを述べて握手したローラの瞳には、舞台の上でも見せなかった涙が浮かんでいた。「たとえ会えなくなっても、ローラは一番大事な友達だよ!ずっと、ずっと!」とみんなを代表して、まなつが力強く答える。絶対に忘れないと約束するみんなに、真珠のような涙を流しながら別れを告げたローラは海へ帰って行った。最後に一度大きくジャンプして、その夕陽に照らされた美しい姿をみんなの心に刻むかのように……。
- しかし無情にも、グランオーシャンの記憶消去装置がその夜に発動。眠っているみのり達4人の指からはトロピカルリングが消え、翌朝にはローラの記憶も失われたばかりか、トロピカる部の写真からもローラの姿が無くなっており、ローラが存在した全ての痕跡が消失していたのだった。でもこれで終わらないのがトロプリで……結末は夏海まなつ、ローラ(プリキュア)の記事を参照。
- 最終回特別版バージョンEDでは、ローラと再会、ぶっとい鉛筆でなにかしらの執筆に勤しみ、そしてトロピカる部の部室を、まなつやみのり、後輩達と一緒に増築工事する姿を披露した。
- ちなみにこの鉛筆に関して今回の作画監督でもある中谷友紀子曰く「折れない心」を示した物だとのこと。
映画
- 本編よりも先行登場。
- まなつ達のもとに先輩であるヒーリングっど♥プリキュアのラビリンから、ダンスパーティの招待が届いた。OPでは無表情であるが、先輩からの招待には流石に嬉しい笑顔。
- しかし、招待状を読んでいたら疑問を持ち、パーティがはじまるまで3分しかないと急ぐことになる。
- 飛行機に乗り込むが、パイロットと飛行機の正体がヤラネーダと判明し、即消滅して下の海に落下する。
関連イラスト
関連タグ
トロピカル〜ジュ!プリキュア トロピカルージュプリキュア キュアパパイア
黄キュア あざとイエロー イエローヒロイン 眼鏡っ娘 眼鏡キュア メガネ女子
My Story:キャラクターソング。