概要
塗料の退色・剥離など、あらゆる物質で見られる現象であるが、pixivではほとんどの場合人間の肌に対して用いられる。
熱よりも日光に含まれる紫外線の影響が強く、これが皮膚のメラニン色素と反応して、最初は赤く、徐々に黒味を増す。
夏のイメージが強いが、この原理により条件が整えばどこでも発生する。ウィンタースポーツにおける雪からの強烈な照り返しはそれなりに有名。
伝統的には肉体労働者の象徴であり、ひいては身分の低さの証であるいう理由から、避けられるならば避けるに越した事は無いものとされていた。北半球の古典絵画は白肌で描かれることが多い。
これが20世紀の都市の発展と共に屋内で働く労働者が増加してくると、「余暇が充実している」「アウトドア派である」といった健康や有能さの証明に用いられるようになり、一転して奨励すらされるようになった。また世界的に全体主義が強まったため、戦士の証として日焼けマッチョが好んで描かれた。
ところが医学も発達してくると、シミの原因であり、ひいては皮膚癌を引き起こしかねないという事が明らかとなり、再び「美白」が美の基準として台頭した。
とは言え、美容関連の技術も向上しており、ある程度焼き方をコントロールできるようにもなってきた事から、より良い焼き方を追求する人々も出てきている。
また、日本独特の感覚として、1990~2000年代にかけて「ギャル」や「ヤンキー」といった層の間で日焼けがブームとなった経緯から、綺麗に焼いている方がかえって印象が悪いという風潮がある。
「リア充」を通り越して「怖い人」というイメージが付いた事により、フィクションの世界では悪役を表す記号として日焼けが用いられたりもする。
逆に言うと、自然発生的な日焼け跡が付いた体には、それらの対極にある素朴さの象徴というイメージが生まれており、内面的な健全さをも表している場合がある。
もちろん、単純に素肌が見えるというKENZENな動機で描写される場合も数多いが。
日焼けでヒリヒリ
よく日焼けした時(初期)に肌が赤くなって特にお風呂に入る時ヒリヒリした覚えがある人も多いだろう。
実はこの状態は日焼けで肌が軽い火傷に近いものになっている。ヒリヒリするのがひどいと感じる場合はなるだけ冷やすのが良いとされる。
関連イラスト
pixivでは一枚絵での投稿が多いため、瞬時に「日焼け」を表現する(生まれつきの褐色肌ではない事を示す)必要性から、一層「日焼け跡」率が高くほとんど表記揺れの域となっている。
版権キャラであれば元の設定が明らかであるため、多少は日焼けだけの作品も増える。