読んで字の如く地獄の車。
日本妖怪の「火車」を指す言葉でもあるが、シンプルな言葉の組み合わせであるため様々な界隈で用いられている。
柔道一直線の地獄車
「出た! 地獄車だ… 相手を外側の球とし、自分は内側の球になり、相手の力を利用して車を作る!外側の相手は一回転ごとに脳天と尾てい骨を強く打つが、自分にはほとんどショックがない…正に、地獄行きの車だ…」
相手の両膝の裏側に自身の両足の踵を押し当てるように組み付き、相手の力を利用する形で前方または後方に倒れこんで、そのまま思いっきりボールの様にバウンドして回転しながら何度も地面に叩き付けて最悪の場合死に至らしめる文字通りの必殺技(但し、バウンドしながら転がっているのは原作の漫画のみで、実写版ではそのままゴロゴロ転がっている)。
この技の生みの親であり、後に主人公・一条直也に技を伝授した「鬼車」こと車周作六段は若い頃、自分よりも一回り大きい丸井豪平六段(一条と無二の親友になった丸井円太郎の父親)との試合で投げられた際に左足を負傷。劣勢を挽回すべく車は丸井六段に地獄車を見舞ったが、余りにも叩きつけてしまった為か、結果、丸井六段の首の骨を折ってしまい、丸井六段はそのまま不帰の人となってしまうという悲劇を引き起こしてしまっている(更には車自身もこの悲劇に対して相当のショックを受けて講道館はおろか柔道からも完全に手を引き、人知れず隠居しつつ、時には強壮剤となる蝮の粉を売って生計を立て、かつ残された丸井六段の家族に仕送りをして贖罪を続けていた)。
習得するためには布団を抱えて階段から転げ落ち、自らが傷つかないように布団に包まれた球体となるまで何度も繰り返すという常軌を逸した特訓を必要とする。
作品のテーマである「柔よく剛を制す」を体現した技として扱われ、決まればほぼ勝ち確である反面、いかにして持ち込むか、あるいは破るかという地獄車を廻る攻防は常に話の中心に置かれていた。
本作の代表的な技として広く知られているが、歪んだ柔道観を世間に広めた荒唐無稽な技の代表格としても知られている。
これをモチーフとした、あるいはそのままの技が後続の様々な作品に登場する。
元ネタと違って回転部分に威力がなく、別の技への繋ぎになっている場合が多い。
必殺技の一つとして「真空地獄車」が登場。
Ⅱからケン・マスターズが使用する通常投げ。
当初は相手を掴んだまま後方に飛んで空中回転、着地と同時に巴投げに移行するという仕掛けた本人の方が痛そうな技であった。
Ⅲではオロが原点に近い形の空中投げ「空中地獄車」と、その強化版「鬼神空中地獄車」を使用する。
「びっくり熱血新記録!」の「はちゃめちゃ柔道」に「必殺じごくぐるま」が登場。
火の玉を纏いつつ相手と共に転がり巴投げに移行する。
「だぶるすくりゅー」というよく似た技もあり、これは相手を後ろから掴み共にに転がる。火の玉はない。
技の一つとして登場。詳しくはじごくぐるまの記事を参照。
相手を打ち上げ、空中で掴みそのまま転がり、飛び上がって相手を投げ落とす「ダイシャリン」という投げ技がある。上位版の「スーパーダイシャリン」は回転速度が上がっている。
上記の「ダイシャリン」に加えてほぼ同じモーションの「デビルスリーパー」が登場。こちらはチョキ属性で投げ飛ばす前に挟み上げる描写が追加されている。
実写版柔道一直線の地獄車を二人同時にかける阿蘇山車という技を使う。