概要
1978年に「花とゆめ」で連載を開始。2022年現在、「マンガPark」で連載中。単行本は104巻まで刊行されている少女漫画界屈指の長寿作品である。
1982年4月にはテレビアニメ(アニメーション制作は東映動画)が放送され、後半には『ぼくパタリロ!』に改名しつつ1983年5月まで全49話続いた。一部地域では44話で打ち切られるが、再放送で全話完走した地域もあった。
作風
常春の島国マリネラ王国を舞台に、その国王である自称美少年のパタリロが、側近のタマネギ部隊、英国の凄腕エージェント・バンコラン、その愛人マライヒなどのさまざまなキャラクターを巻きこんで起こすハチャメチャな騒動を描く。
扱われるネタは妖怪、ミステリー、時代劇、SF、社会、恋愛など。特にホラーは、普通の悪魔からクトゥルフ神話の神々まで多岐にわたり、西遊記や源氏物語をテーマにした長編の番外シリーズも展開された。
また、作者が落語ファンであるため噺のパロディや落語家ネタが、作品の随所に盛り込まれている。
耽美的な少年愛・ボーイズラブ要素が多く含まれており、アニメ化された際も、ゴールデンタイム(19:30分から!土曜日の!しかもなんか後に金曜日へお引越し!!)に男同士のエロスなシーンが堂々と流れていた。
更に次番組の製作決定・遅延の影響であるが、1年間の予定が1ヶ月放送延長となった反面、ローカル枠に格下げとなり、土曜夜7時半で打ち切りとなった地域も多かった。
ちなみに次の番組は、男の娘が主人公の作品『ストップ!!ひばりくん!』で、実にけしからん時代だった。
作者はこういった方向性について「女の子がうまく動かせないので思い切って男の子にした」と述べている。作者の結婚後、マライヒのキャラクターに奥方の存在が強い影響を与えるようになったため、妊娠・出産など特にマライヒの女性化が著しい。
pixivでの扱い
特徴的な絵柄を真似たパロディイラストも多く投稿されている。
キャラクター
タマネギ部隊(CV:野島昭生・古川登志夫・古谷徹・三ツ矢雄二・塩屋翼・塩沢兼人・井上和彦・神谷明)
イヨマンテ・サンダース(CV:滝口順平)
衛兵隊長(CV:青野武)
警察長官(CV:永井一郎)
ザカーリ(CV:戸田恵子)
デュラン・ド・ラーケン(CV:仲村秀生)
プラズマX(CV:堀秀行)
アフロ18(CV:増山江威子)
αランダム(CV:堀絢子)
スーパーキャット(CV:中野聖子)
余談
- 掲載誌の移動により少女マンガ化した『あさりちゃん』とは連載開始が同年、コミックス巻数もほぼ同じと2大長寿少女マンガに位置づけられたが、『あさりちゃん』が2014年に終了したことでこちらが単独トップとなった。
- 現在は連載作品としては『ゴルゴ13』に次ぐ次点の地位にある。
- 実は「パタリロ!」はアニメに関しては関東では知名度が低かったらしい(フジテレビだったにもかかわらず)。逆に関西方面では視聴率20%あった事や再放送率の高さで凄い知名度が高かったとの事。外部リンク
- 関西でウケたのはやはりお笑い方面に明るい地域だからではないかとされる。魔夜峰央の娘である山田マリエの同じ腐趣味の友人(関西出身らしい)曰く、「じゃりン子チエとパタリロ!は関西でのアニメにおいては必修科目」とまで言われる程のものだったらしい。
- その関西では「ファントム」を以て打ち切りとなり、残5話のうち3話分は1983年GWで放送され、最終回前後編は再放送で初めて放送された。
- そのアニメも当初は全44話で終了する予定だったが、関東ローカル枠だった金曜夜7時の次番組決定・製作遅延となった為、その穴埋めで5話放送延長されたと言われている。恐らく最終回「霧のロンドンエアポート(前後編)」との間に挟む形で追加エピソードが挿入されたものと思われる。
- まだ魔夜が独身だった頃に宝塚のタカラジェンヌ達と交流があり、実は過去に一度はパタリロ!の舞台化の話があったという。しかし、どうしてもパタリロだけがその当時はタカラジェンヌが演ずるには身長等がネックとなるとの理由で白紙になったらしい。一応、パタリロだけはシルエットでという案もあった模様。
- 2016年には加藤諒主演・座長として舞台化され、2018年春には第二弾公演も行われた。舞台版の好評を受け実写化が発表され、加藤を初め舞台版のキャストとスタッフが概ね続投する。公開日は2019年6月28日。
- 東洋水産とのコラボで、「花とどんぶりCOMICS生ラーメン少女漫画」限定パッケージが2017年12月1日(金)~2018年1月31日(水)にかけて登場。
- 生ラーメンシリーズを購入してパッケージに記載されたレシピコードをWebサイトで入力すると、「花とどんぶりCOMICS 生ラーメン少女漫画」が1袋につき1作品楽しめる。
- マルちゃんラーメンの東洋水産と少女漫画の異色コラボ!
- 白泉社担当「お話をいただいた時は何を言っているのか理解するのに少し時間かかりました」