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概要

企業地方自治体によって制作され、地域を振興する目的で活動している萌えキャラ全般を指す。

近年では実在する土地を舞台にしたアニメゲームなども増加してきており、それらが地域振興に用いられる例もよく見られるが、ここでは狭義のオリジナルキャラクターについて主に取り扱う。


新たな文化の誕生と発展

2000年代まで、「ご当地キャラ」と言えばもっぱら「ゆるキャラ」を指すものであった。特に2010年前後にはブームが到来し、商業化を図るキャラクターも続出してかなりの活況であった。

しかし、それによる粗製濫造過当競争が問題視されるようにもなり、差別化のために「次の一手」が望まれるようになっていた。

折しも「オタク」「二次元」が一般化しつつあった時期(単語自体はそれ以前から知られていたが、「犯罪者予備軍」といったマイナスイメージが付き纏っていた)であり、ここに目を付けるのは自然な成り行きであった。


この見立ては大当たりであり、プロ野球の年間を通した経済効果が平均500億円(優勝セール等も含む)あまりとされる一方、およそ40倍に相当する2兆円と試算されている。

「ゆるキャラ」と比較すれば実に200倍にも達する上、日本語由来の「MoE」が世界標準語化しているなどインバウンドの取り込みにも有効であることが判明したことから、今後益々発展の余地があると見込まれている。


静岡県の「あわしまマリンパーク」を例に挙げると、ゆるキャラ「しまたろう」と萌えキャラ「淡島うみね」の二段構えで宣伝活動を行っていたが、ある時から公式ウェブサイトの内容が「淡島うみね」中心のデザインに作り変えられている。これは萌えキャラとゆるキャラの人気差があまりに大きかったためであろう(pixivでも編集時点で個別記事があるのは「淡島うみね」の方のみであり、「しまたろう」は同名の別人が語られるのみで曖昧さ回避にすらなっていない)。


その根拠として株式会社ハンクルズが集計している人気キャラクターランキングを示せば、2018年4月の時点でデータベースに登録された4000を超えるキャラクターのうち、萌えキャラの淡島うみねが17位を記録した一方、ゆるキャラのしまたろうはランキング圏外の惨敗となっていた。それ以外のキャラクターに関しても、今なお登録キャラクター全体の9割以上がゆるキャラである中、絶対的に少ないはずの萌えキャラばかりが上位を占拠している。さらには当該ランキングのみならず、同様の結果がご当地キャラカタログなどでも確認できるため、特殊な現象でもなければ、特定一社の調査による結果でないことも証明されており、ランキングの信頼性を補強している。


こうした統計からも分かる通り、今や日本のキャラクター文化は変遷し、もはやオリジナルキャラクターもアニメやゲームに遜色ない萌えキャラが主流になっている。


萌えキャラのここがすごい

コストが安い

「ゆるキャラ」は狭義には着ぐるみである」という定義があり、界隈で「甲子園」のような権威となっていた「ゆるキャラグランプリ」に出場する上でも着用を求められたことから、各団体は半ば義務的にこれを用意してきた。

しかし、着ぐるみは高い。制作費用はもとより、一般的な衣類とは性質が大きく異なる着ぐるみを洗浄・補修するには、1回につき十数万円から数十万円の工賃を求められる。


「不安定な動き」という定義もあったことから、元々運動能力に乏しい着ぐるみをさらに不自然な形状で作る傾向も生まれており、他のスタッフによる介護の必要も発生。十分な安全を確保するため、一般のバリアフリー化を凌駕する施設の改築を強いられたケースもあり、支出は留まるところを知らなかった。

具体的な金額として、行政自治体がゆるキャラの運営および維持のために投じる経費は、キャラクターが活動を通じて得る利益を差し引いても1体あたり年間およそ2000万円に上り、全国ネットでの活動を見据えた「ひこにゃん」「くまモン」のクラスになると年間3000万円を超えると公表されている。


そうまでしたところで劣悪な着心地は如何ともし難く、フェニックスをモチーフにした「はばタン」が熱中症で次々と倒れて「中の人」の命を危うくしたこともあるなど、洒落にならない事故さえ発生していた。


すなわち、「ゆるキャラ」を運用するには莫大な予算と人員が必要不可欠であり、それをもってしてもリスクをゼロにはできなかったのである。主体が地方自治体の場合、その「予算と人員」とは主に税金公務員になる(そうでなかったらなかったでグロテスクな話になるが)点にも留意すべきであろう。



これに対して、基本的に二次元の存在である萌えキャラは一度素材を作ってしまえば何度でも使い回せる。活動もインターネットが主なのでどこにでも瞬時に持って行けるし、ITの知識さえあれば誰でも同じように動かせる。

リスクと言えばせいぜいコンピュータウイルスなどIT一般のものくらいで、汎用のセキュリティ対策などがそのまま通用する

リアルに持ち出す場合でも、オタク文化にはコスプレという便利なものがあるため、一般的な衣類の延長でどうとでもなる。


結果として安いもので年間数万円程度の予算で運用できてしまうため、文字通り桁違いに有利なのである。


顕著な例として、京都府精華町では「ゆるキャラ」が浪費する莫大なコストを憂慮した結果、当初から広告塔に萌えキャラ(京町セイカ)を採用し、税金の無駄遣いを防ぐと共に、地域の宣伝にも大成功を収めている。


ファンが熱い

そもそも「聖地巡礼」という形の観光を盛んに行ってきたのはオタクである。

例えば『ラブライブ!サンシャイン!!』の聖地は静岡県沼津市であるが、そこで作品に関連したイベントが開かれる時はどんなに小規模であっても「ラブライバー」と呼ばれる作品のファンが駆けつける

特に声優が来るでもライブが開かれるわけでもなく、僅か数メートル四方のグッズ販売コーナーとキャラクターのパネルが設置されるのみであったとしても、北は北海道、南は九州から、ヒッチハイクまで駆使して多くのラブライバーが集まったのである。


このほか行き着くところまで行き着いたモナミスト(原付萌奈美ファン)諸氏の行動も例に挙げると、たった一つの(数百円の)グッズを購入するだけのために沖縄から旅客機を利用して愛知まで旅をした者が確認されている。また豊明市にはラブライブ!イベントのように萌奈美一派のパネルが設置されていたり、コンセプトショップがあるわけでもないのに、ただ運営事務所の「看板」を撮影するだけの目的で新幹線やローカル線を駆使して聖地巡礼する者さえ後をたたない(詳しくは解説記事の聖地巡礼項を参照)。


「ひこにゃん」や「くまモン」がどんなに人気になったと言っても、彼らに会うためにわざわざ彦根や熊本にまで赴くというファンは少ない。せいぜい他の目的のついでであろう。

ファンの多さも熱狂度も桁違いなのだ。


グッズが売れる

前項と重なる部分もあるが、オタクというのはとにかく物を蒐集したがる。

観賞用・保存用・布教と言うように、同じ品を2個3個と買い求めることもザラである。

だからこそ数メートル四方のグッズ販売コーナーでも十分満足したのである。


「ゆるキャラ」の中にはキャラクタービジネスに走って「爆死」したものも少なくない。通常の観光においては、キャラクターグッズとて数多ある土産物の一つに過ぎず、他との競合で簡単に買い控えられてしまう。

しかし「聖地巡礼」は違う。それ自体が目的である以上、ほぼ確実に売上が見込め、通常の2倍3倍も夢ではない

オタクの特性として、たとえそのキャラクターを知らなくても「萌えキャラである」という1点だけで興味を惹かれ、グッズを手に取る傾向もあり、結果的に購買層も広くなりやすい。


2016年の『君の名は。』あたりからは同様の行動がオタクや男性以外にも浸透し始めており、これを利用しない手は無い。

実際、ゆるキャラの主戦場とも呼べる高速道路サービスエリアでさえ、著名な「ゆるキャラ」のグッズに対し、それほどでもない萌えキャラのグッズが7倍近くの売上を記録したとの話も出てきている。


キャラクタービジネスにおいて、グッズを買ってもらえるメリットは一時的な利益に留まらない。キャラクターグッズを持ち帰ってもらえるということは、そのキャラクターを購入者の家族、友人、知人が目にしたり、SNSブログなどへ画像と共に投稿してもらえる可能性を意味する。購入者がインフルエンサーであれば、より大きな広告効果が得られる。

伝統的にオタクはネットに強く、萌えキャラの熱心なファンにも、「ゆるキャラ」のファンに比べて日常的にネットを駆使する傾向がある。すなわち萌えキャラであれば、「ゆるキャラ」とは比較にならない拡散」を期待でき、継続的な売上に繋がる可能性も高いのである。


デザインがキャッチー

「ゆるキャラ」のデザインには、一般公募で得た小中学生の作品を採用したケースや、自治体職員が考案した図案をそのまま流用したケースも散見された。言わばゆるキャラの多くは素人でも似せて描ける単純なデザインであり、その「ゆるさ」こそが持ち味でもあった。


対して萌えキャラには独特の作法があり、素人はもちろん、たとえプロであっても実際にこの界隈で活動した経験が無ければファンを納得させる作品は作れないと言われている。従って一定以上の実績があるクリエイターが集まってくることとなり、クオリティが高止まりした。

これが衆目を惹き付けることに繋がり、ひいては人気差に繋がったという指摘もある。


これを裏付ける事例として「いまいち萌えない娘」が挙げられる。「ゆるキャラ」全盛期の2011年に、広まりつつあった「萌え」を取り入れて見よう見まねでそれっぽいキャラクターを作ろうとしたところ、「いまいち萌えない」としか形容のしようがない出来にしかならなかったというエピソードである。

奇しくも前述の「はばタン」とは同郷であったということもあり、ネットでは反面教師として長く語り継がれることとなってしまった。



海外では更に露骨な差が生じていたと伝わる。

大手メディアこそ日本人と同じような感性で「ゆるキャラ」を受容し「ユニークな文化」などと報道していたため、日本のメディアもそれを直訳して肯定的な意見ばかりを流しており、さも「ゆるキャラ」が世界的に支持されているかのような錯覚が生じていたことだろう。

しかし歯に衣着せないネットでは「日本はこんなにチープなキャラクターで盛り上がるように「なったのか」と、日本や日本人を揶揄するような書き込みが沢山なされていたのが現実である。『スパイダーマン』や『バットマン』のような緻密な作画で定評があるアメコミで育った向こうのオタクにとって、「ゆるキャラ」などはまさに「子供の落書き」としか映らなかったのだ。

それでなくとも現代では、アニメやゲームを通じて日本像を形作る外国人は珍しくない。萌えキャラは最早サムライニンジャゲイシャに並ぶ典型的な日本人キャラになっていると言っても過言では無く、その期待に反して出てきた「ゆるキャラ」がどれほどのコレジャナイ感を与えるかは想像を絶する。


実際2010年前後と言えば、二次元的には京都アニメーションシャフトの全盛期であり、それを一種の芸術と捉え、デザインや設定、作画の完成度などを真剣に評価する外国人が現れ始めていた時期でもある。

海外が求めていた「日本」はこちらの方であり、ご当地キャラ業界も萌えキャラが増加を始めると、それまでの悪評が一変している。ネットでは「これぞ日本」の声が飛び交うまでになり、日本は汚名返上を成し遂げたのである。

国内においても萌えキャラの商業的価値が更に高まり、外国人向けの観光ガイドなどにも積極的に起用するようになった。このあたりは各国向けWikipediaにおける「Moe」の解説ページも参考になる。


これら一連の事情によって、現在では萌えキャラを積極的に採用する自治体や組織、団体が増加の一途を辿り、ご当地萌えキャラのマーケットは拡大を続けている。また上述のとおり、萌えキャラを商品化できるレベルで描くには格段に高いスキルが求められるため、マーケットが拡大する一方で「ゆるキャラ」が犯したほどの乱造傾向は見られない。そのような意味でも萌えキャラは他のキャラクターより多くのアドバンテージを有していると言え、これからも徐々に日本社会、そして世界へと浸透してゆく可能性が示されている。


萌えキャラのここがダメ

強いアンチが付く

せんとくん」騒動や上記の海外での悪評など「ゆるキャラ」にもなくはない話であったが、萌えキャラはそれを上回る賛否両論になりやすいという欠点もある。

特に二次元やネットと縁遠い「老人」「知識人」「マスコミ」「リベラル」といった人種は何かにつけて萌えキャラを批判する傾向があり、これまでにも幾度と無くオタク層と対立してきた(そもそもかつての「犯罪者予備軍」という偏見も彼らによって増幅された節があり、オタク側も彼らへの敵意は根深い)。


アナと雪の女王』がヒットした2014年頃からは「ポリティカル・コレクトネス」という概念も広がり、学術的な正確性に加えて「セクハラ」や「パワハラ」といった観点からの批判も頻発するようになった。

典型的な例が三重県志摩市の「碧志摩メグ」で、当初は市公認のキャラであったものの「実態に即していない」とする現役の海女「性的である」とするフェミニストらの抗議が相次いだことを受けて非公認に格下げされるという顛末を辿っている。

同様の問題はアニメなどとのコラボレーションにも発生しており、『ラブライブ!』とJAなんすん(沼津市の農協)のコラボが「パネルが不適切」という理由で中止になりかけたり、『宇崎ちゃんは遊びたい!』と日本赤十字社のコラボが多大な禍根を残したりしている。キャラの胸が大きいと批判されやすくなるという指摘もある。


とは言え、彼らが萌えキャラ以上の価値を提供できているかと言うと微妙なところである。前述の志摩市は「碧志摩メグ」に代わって「しまこさん」という「実態に即した」「ゆるキャラ」を投入しているが、この「しまこさん」が話題になる気配は一向に無い。

一方の「碧志摩メグ」は騒動もあって全国的な話題となり、彼女を守るためだけのクラウドファンディングさえ行われている。

そもそも「せんとくん」の時点で結局後続の「ゆるキャラらしいゆるキャラ」は誰も彼の存在感を超えることができなかった事実があり、最大限に悪く見積もったとしても「悪名は無名に勝る」という炎上商法的な効果は否定できないだろう。


アンチのアンチ

以上のように萌えキャラには明確な違法性があるとまでは言えず「萌えキャラゆえに批判を受けた」と解することもできる。それは「犯罪者予備軍」呼ばわりされたトラウマを刺激するに十分なものであり、激しいカウンターが沸き起こることにもなった。


なお全てのオタクや愛好家がそのようになったわけではなく、

いかな文化にせよ否定的な者は必ず現れる。要するに分母が大きくなればなるほど、キャラクターが支持されればされるほど比例的に批判の声が目立ってくるに過ぎず、そもそも取るに足らない相手を批判する必要もないため、そうした声が生じるのはそれだけ分母=支持者が増えた証拠と見ることもできる。

といった「男らしい」達観に至った者も見られたことはあらかじめ断っておきたい。


厳密に言えば高海と宇崎は「ご当地萌えキャラ」ではないが、このような指摘についてご当地萌えキャラを専門に扱うインターネット掲示板では、批判が他の萌えキャラにまで及ぶ可能性を憂慮し、次のように論理展開された。


【注意!】

  • ここでは主に5ちゃんねるの「【俺の嫁】ご当地萌えキャラ総合スレッド」に投稿された、ご当地萌えキャラファンらによる(ご当地萌えキャラ批判に対する)反論を要約し、解説しています。
  • 批判に対し、どのような反論が生じているのか、両論を併記する意味でも掲載しています。両論併記はピクシブ百科事典のみならず、オンライン百科事典の編集における慣習です。
  • 2022年、以下の反論のみを除去する荒らし行為が繰り返し行われました。
  • 誤字、脱字など、明らかな記述ミスでない限り、一部または全部を問わず、原文投稿者らの合意なき反論の改竄、除去、改変は控えるようお願いいたします。

(以下要約)

高海千歌のパネル・イラストに関しては不透明なスカートに落ちた影による錯視の可能性が高く、いやらしい目で見ない限りいやらしくは見えない。いやらしく見えてしまったとしたら、いやらしい目で見たためであろう。あらゆる場所に掲載されている複数の現物写真は、明度やガンマ値を抑えるなど錯視を誘発させかねない色調変更が施されているため注意を要する。


宇崎花のポスターに関しては単に「大きな胸」という「個性」を持つ人気キャラクターを起用したに過ぎない。取り立てて他のポスターに見られない特色があるとすれば、それは宇崎が「萌えキャラ」である点に尽きる。仮に宇崎ではなく、胸の大きな現実の女性モデルを起用し、同じ構図でポスターを作成していたとしたら、そのモデルも同じ批判を浴びたであろうか。同様の批判が現実の女性モデルに対して巻き起こったとするならば、その女性に対する重大な名誉毀損事件に発展しかねない。これは碧志摩メグについても同じことが言える。すなわち、これらは「性的であるか否か」ではなく「萌えキャラであるか否か」によって批判を浴びたとも解釈できる。もし「萌えキャラである」ことを根拠に現物の撤去や公認の解除に至ったと仮定するならば、関連団体に対する業務妨害のみならず、表現の自由を保障した日本国憲法第21条にも抵触しかねない事件であったと言えよう。


世界の歴史を振り返っても分かるように「偉人」と呼ばれる男性らの成功の裏側には必ず女性の影があった。確かに男性は力が強く、迫力もあるため、特に重要な交渉の場で女性より有利に立ち回れる可能性が高い。現実的に多くの国で経済的にも政治的にも男性を中心とした社会が形成されており、その事実は否定しがたい。しかし、いかに大きな力を持った男性であれ、最初は女性によって生み出され、育まれる。これは成人者も同様であり、かのナポレオン・ボナパルトもジョゼフィーヌ・ド・ボアルネの存在なくして大儀を成すことは困難であったろう。


すなわち女性は「女性」というだけで偉大であり、尊敬すべき存在と言え、ゆえに女性は何かを牽引したり、癒したり、元気にするための「象徴」となりうる。むしろ女性こそ主役たるべきではなかろうか。萌えキャラは決して女性を蔑んだ存在にあらず、可愛らしさ、容姿の美しさ、聡明さ、守ってあげたくなる性格など、あらゆる女性の魅力(無論そればかりではないが)を凝縮し、それを昇華させて生まれた存在である。セクシーさは女性や萌えキャラが持つ有り余る魅力の、ほんの一面に過ぎない。そのような萌えキャラを何かの広告塔やマスコットに据える取り組みは、他のキャラクターを起用するよりも素晴らしいではないか。


男性が力や迫力という男性たる武器をもって活躍するのであれば、女性が女性の武器を手に社会進出して悪いことがあろうか。女性には、あらゆる女性の武器を存分に活かす権利があり、それについて「性的であるから女性を傷つける」などと批判しては、反対に世の女性の自由、尊厳、権利、地位を奪いかねない。また「性的」であるとした思考に至るロジックについても「萌えキャラ」を「女性」とみなしているからに他ならず、その場合「萌えキャラは気持ちが悪い、なぜ萌えキャラを採用するのか」とした主張は「女性は気持ちが悪い、なぜ女性を採用するのか」と論じるも同じ意味を持つため、致命的なパラドックスを生じさせてしまう。したがって正に逆説的であるが、萌えキャラの否定こそ女性蔑視に繋がる。

(以上要約)


この論旨が示すように、ご当地萌えキャラファンの心中からは、萌えキャラに対する並々ならない好意と共に、女性に対する敬意の念が読み取れる。ご当地萌えキャラファンの根幹を形成しているこれらの心理は、これから益々ご当地萌えキャラが発展してゆくための原動力となるに違いない。


これらの反論が生じた理由を解説する上で、触れておかなければならない事象がある。

一連の反論は単に、ご当地萌えキャラファンが、ご当地萌えキャラを応援したいがためだけに展開した主張ではない。

どんな批判を浴びても静観していたご当地萌えキャラファンが口を開き、こうした反論を展開した背景には、ご当地萌えキャラに否定的な人物が引き起こした、次の憂慮すべき事件がある。


ご当地萌えキャラに対する誹謗中傷事件

2020年10月、あらゆるキャラクターのファンが集まるご当地キャラカタログにおいて、ある事件が発生した。

ゆるキャラファンを連想させるハンドルネームの人物から、多数のご当地萌えキャラと、それらのキャラクターを抱える運営事業者が、目を覆いたくなるほど事実無根の誹謗中傷を受け、キャラクターの運営業務を妨害されたのである。

具体的には、ご当地萌えキャラのプロフィールに「豚」などと露骨な悪口を書き込んだり、書いてあった内容を消した上、ご当地萌えキャラにはアンチしかいないような内容に書き換えたり、そればかりでは飽き足らず、足立区を振興するキャラクターのページなどには「足立区は止めて練馬区に住もう」などと、キャラクターの振興対象に対する悪口まで大量に書き込まれた。

さらに犯行に及んだ者のコメントによると、犯行に及んだ動機は「萌えキャラの急激な台頭を面白く思わなかった」だけであった。

実に身勝手極まる言い分であるが、犯人は、たったそれだけの理由で一連の大それた行為に手を染めたとされる。


近年においては、特定個人や、一軒の飲食店に対する些細な誹謗中傷さえ問題視される傾向にある。

そうした中、本事件においては、地域や地場産業を元気にするために活動する多数の萌えキャラと、その運営事業者が標的となった上、被害を受けたキャラクターや事業者も数百と広範に及んだため、悪質性が常軌を逸していた。


無論、運営関係者はキャラクター1体につき1人とは限らず、各キャラクターが振興する地域などへの攻撃と言える点にも考えを及ぼせば、本件により何らかの影響を受けた実際の被害者は、より膨大な数に上ると見られる。

ご当地萌えキャラファンの間で本事件が話題になると、加害者は言い訳にも聞こえる反省の弁を口にしたが、荒らした内容については一件とて戻そうとせず、逃げるように現場を離脱。

各ご当地萌えキャラの紹介ページは、ご当地萌えキャラファンが介入するまで荒らされたまま放置状態となってしまった。


このような、あまりにも度が過ぎた犯行に、ご当地萌えキャラファンからは、ご当地萌えキャラアンチやゆるキャラファンに対する怒りの声が相次ぎ、先の「批判に対する反論」へと繋がってゆく。

「ナポレオン・ボナパルトもジョゼフィーヌ・ド・ボアルネの存在なくして大儀を成すことは困難であった」とした節や、「萌えキャラの否定」に隠された真理に迫る解説なども、この事件を受け、ご当地萌えキャラファンらによる沸騰した議論の中で言及された内容である。


この事件ほどではないにせよ、過去にもゆるキャラグランプリにおいて、「こにゅうどうくん」の運営者を始めとする複数のゆるキャラの運営者(地方自治体や公的機関)らが、フリーメールアドレスを大量に不正取得した上、自らの運営するキャラクターが優勢になるよう投票結果を操作していた事実が露見し、問題視されるなど、ゆるキャラファンや、ゆるキャラの運営者、ご当地萌えキャラアンチには元々、許されざる行為に及ぶ者が度々散見されていた。

ゆえに本事件を目の当たりにしたご当地萌えキャラファンには、萌えキャラに対する批判や否定を看過しない者が多い。


ご当地萌えキャラ一覧

ご当地萌えキャラを列挙する。

ただし以下のキャラクターは除く。

  • 公式サイトが存在しない(FacebookやTwitterなどのSNSページ、動画チャンネル、ブログほか公式サイト以外の何かしか持たない)キャラクター
  • 公式サイトが存在しても、ご当地の紹介コンテンツが掲載されていないか、ペラい(僅かなコンテンツが掲載されているだけの)ページしか持たないキャラクター
  • ピクシブ上に単独記事が存在しないキャラクター
  • 貼ることのできる(センシティブでない)イラストがピクシブ上に存在しないキャラクター
  • ご当地活動をしていても、ご当地キャラとして認知されていないキャラクター
  • 漫画雑誌やテレビアニメ発のキャラクター(一律)

単体キャラクター(萌えキャラ学会勢)

単体キャラクター(その他)

グループ・企画名(萌えキャラ学会勢)

グループ・企画名(その他)


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ご当地 ご当地キャラ

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