概要
静岡県沼津市内浦にある水族館。施設は無人島である「淡島」の島内にある。1963年7月淡島海洋交園として開業し、1984年4月に「あわしまマリンパーク」に改称された。キャッチコピーは「来て! 見て! 触って!! 淡島体験」。
園内は水族館、売店・レストランなどで構成されている。水族館では、イルカ、アシカ、アザラシ、フンボルトペンギンなどが飼育・展示されている。また、カエルを約45種・120匹を飼育・展示する「カエル館」があり、これは日本一の展示種数である。
北側には、高級リゾートホテル「淡島ホテル」があり、ホテル利用客以外立入りが出来ない。
前述の通り無人島にあるため、本土側からは連絡船で島へ渡る。連絡船はあわしまマリンパークの入場券を購入しないと乗船できない。このため、悪天候時など船が運航出来ない場合は臨時休園になる場合がある。船は2021年10月現在、4隻保有している。かつては海上ロープウェイがあったが、2008年に運行休止し、そのまま廃止された。
管理会社は、株式会社淡島アイランドリゾート→株式会社淡島マリンパーク。2019年に、パークを管理・運営してきた株式会社あわしまマリンパークの全株式は、株式会社オーロラに譲渡されている。
主な施設
- 淡島水族館
二階建ての屋内水族館で、駿河湾の魚等を展示。飼育員による手書きの解説ボードが見所。
一階にはアカエイやスズキが泳ぐプールのような水槽や、アジやウツボ等が入る大小様々な水槽がある。
二階には、深海魚や海老が展示されている他、ナマコやグソクムシを触れるふれあいコーナーもある。
- アシカショープール
- アザラシ水槽
ゴマフアザラシが飼われている。
- アシカプール
カリフォルニアアシカが飼われている。
- イルカプール
バンドウイルカが飼われており、駿河湾上に仕切り棚を設置した構成となっている。そのため、駿河湾の野生の魚もプール内に入ってくる他、過去には入ってきた海洋ゴミを誤飲してしまう事故もあった。
2024年2月現在、4頭がおり、訓練の様子がショーの様に公開されている。
- ペンギンプール
フンボルトペンギンが飼われている。昼には、500円で餌やり体験をすることが出来る。
- カエル館
前述のとおり、世界のカエルを日本一の展示数となる約45種・120匹を飼育・展示している。
2005年春から対岸で「世界のカエル展」としてスタートした企画を、島側に移転し、常設展示としたもの。
アニメラブライブ!サンシャイン!!では、松浦果南の家(ダイビングショップ)とされており、当該キャラクターにちなんだ備品(ダイビングスーツや酸素ボンベ)なども飾られている。
- その他
連絡船乗り場付近の海上に「レストラン離宮『Mr.丼亭」』、淡島水族館付近に土産店と軽食「うみねCafe」がある。
島の海岸線を一周する道が整備されており、散歩が出来る。また、ホテル付近にはイルミネーションが飾られたトンネルがある。
島の山頂付近には淡島神社があり、階段が整備されている。往復50分程度。アニメラブライブ!サンシャイン!!では、Aqoursメンバーが体力作りにこの階段を使用しているため、神社にアニメにちなんだ絵馬を残すアニメファンも多い。
この他、オリジナルの皿を作れる陶芸の里や釣り堀、夏季のみ営業のプールなどがある。
- 淡島ホテル
島の北側にある高級ホテル。1991年に開業し、全60室がスイートルーム。会員制で、銀行のVIPやフランス元大統領なども利用した。ホテル利用者以外は施設内には入れない。
旧経営親会社の不祥事により、現在はグループを離れ、元従業員が立ち上げた会社と、2023年11月に買収した香港の企業により再建を目指している。
2018年頃より経営会社が変わった影響で、淡島ホテル→グッドリゾート淡島ホテル→ウィンダムグランド淡島と名前を変え、2021年11月より淡島ホテルに再び戻った。
アニメラブライブ!サンシャイン!!では、小原鞠莉の親が経営するホテルオハラとして登場。近年では、アニメタイアップ宿泊プランや食事プランなども行われている。
公式キャラクター
淡島をモチーフにしたしまたろう(イラスト中央)
ウミウシを擬人化したキャラクター淡島うみね(雌雄同体)、うみねの姉の淡島おとめ、うみねの同級生内浦ましろがいる。
ラブライブ!サンシャイン!!
同作品に登場する松浦果南と小原鞠莉が淡島に在住しているという設定。果南の家族がカエル館(作中ではダイビングショップ)、鞠莉が淡島ホテル(作中ではホテルオハラ)で働いている設定。アニメやドラマCD内でも当施設が登場する。なお、ドラマCDでは(他媒体ではダイビングショップになっている)カエル館も出てくる。このため、同作品とのコラボを積極的に行っており、連絡船2隻をラブライブ!サンシャイン!!ラッピング(アワシマ16=Aqours丸、アワシマ13=ちびAqours丸)にしたり、コラボグッズの発売、イベント(謎解き脱出ゲーム等)を行っている。また、ウィンダムグランド淡島でもキャラクター誕生日に合わせたツアーを行っており、小原鞠莉ラッピングのクルーザー(シャイニー丸)や、ホテルオハラ仕様にした送迎バスなどを保有する。
経営変更を巡る一連の動き
略歴
2019年
株式会社あわしまマリンパークから株式会社オーロラに株式譲渡(※前年には淡島ホテルも傘下にしている)。
2021年
株式譲受した株式会社オーロラが旧ホテル運営会社の破産手続き時に不正を行ったとして、オーロラの社長が逮捕される(淡島ホテルは一旦廃業し、別会社の経営へ移管)。
2024年
1月15日:オーロラが運営していた長泉町のホテル「ウィンダムガーデン長泉」が閉館。
1月22日:施設老朽化を理由に、あわしまマリンパークの閉園を2月12日に閉園すると発表。
2月9日:閉園を惜しむ利用客の殺到により閉園日を2月25日に変更。
2月25日:あわしまマリンパーク閉園。
3月9、10日:ファイナルパーティ開催(ラブライブ!イベントで来れなかった人のために、同月30、31日にも追加開催すると発表)。
4月19日:放送作家・お笑い芸人の今村クニト氏が全株式を譲受し、新社長に就任(外部リンク)。
4月20日:青森市に本社を構えるホテル運営会社・ヴァーミリオンがウィンダムガーデン長泉をシーナリー・リゾート駿河に改名したうえで営業再開。
5月10日:今村新社長による内覧説明会が開催され、7月の営業再開を目指すと発表した。また、直接的な閉園は施設老朽化ではないと明かす(外部リンク)。
6月9日:営業再開日を7月12日に決定したと発表。
7月12日:予定通り再開園。当日はAqoursメンバーからのボイスメッセージも寄せられた。
補足
- ホテルを巡っては、破産手続きによる強制引き渡しや船の差押え等が行われている。従業員が新会社(株式会社フェニックス)を立ち上げ運営、施設を香港の会社が買い取っている。
- 閉園はオーロラが決めたもので、従業員は存続を望んでおり、新しい運営者を探していた。(参照)
- オーロラ主催のファイナルパーティについてもクラウドファンディングに記載されていたイベントが開催されなかったりお粗末な食事などの酷な有様でオーロラに対する批判・苦情が殺到するほどの大騒動にまで発展した。((外部リンク)
- 前述の通り、旧運営会社の経営トラブルがあり、所有権の問題などを今村新社長は早期解決したいとしている。
その他
- 1966年放送の特撮番組「ウルトラQ」第2話「五郎とゴロー」のロケ地として使用。巨大猿ゴローが、海上ロープウェイにぶら下がるシーンがある。
- 淡島ロープウェイの初代ゴンドラ(1963年製造、1980年頃まで活躍、上記番組に出たもの)のうち1台は市内重須で倉庫として利用されており、2021年時点で現存が確認されている。