概要
日記漫画・学習漫画・広告漫画と並んでノンフィクションが多く、日記漫画かつエッセイ漫画というものも多い。
完全なフィクションでも、辛辣で的確なナレーションが入る漫画、現実問題や社会風刺がテーマの漫画が「エッセイ的」と言われることがある。
作者が主人公(とされている)のノンフィクションものは、商業出版されている作品も多く、ペットや育児を題材にしたライトな日常生活を綴ったものから介護や闘病といった重い内容のものまで幅広く、ドラマ化・映画化された作品も意外と多い。
また、個人ブログやTwitterなどで掲載していたエッセイ漫画が好評を得て加筆の上商業出版されたり、作者のプロ漫画家デビューに繋がった作品もある。
著名人やその関係者が原作や原案を提供したり一般人の体験談を元にしたりインタビューをしたりして、当事者とは別に作画者を立てた有名作も多い。
一見万人に受け入れやすいジャンルで画力もさほど要求されないように見えるが、これはこれで一種の見やすさがないと難しいところもあり簡単に売れるわけではない。
実在人物をモデルにすることが多い関係上、モデルになった人物と後に揉めたり喧嘩別れになってしまうこともある。特に理解のある彼くん路線の作者は結局作中のパートナーと破局した例が多い。
作者の主観が強く出るため、「どう見ても作者が加害者なのに被害者のように振る舞う」といった面が鼻につくなどして炎上することもある。
また作者の実生活を匂わせる面もあるため、邪推によるアンチがつきやすい難点もある。
いわば一種のナマモノと言えるデリケートな面もあるジャンルである。
こうした事態を防ぐため、作者の中には「育児漫画を子供が就学年齢になったらやめる」「実家族といえども作中では仮名をつける」「許可が取れる状況にない相手の容姿は実在とかけ離したデザインにして描く」などの自制を設けている人もある。
有名なエッセイ漫画
職業
- 百姓貴族△(荒川弘)
- CREWでございます!(御前モカ)
- セクシー女優ちゃんギリギリモザイク(峰なゆか)
- 山賊ダイアリー(岡本健太郎)
- ガイコツ書店員本田さん△(本田)
- リアル風俗嬢日記(Ω子)
- 理系の人々〇(よしたに)
- 日本人の知らない日本語〇(原案:海野凪子、構成・作画:蛇蔵)
ハウツー
介護・闘病
- ペコロスの母に会いに行く◇(岡野雄一)
- ツレがうつになりまして。〇◇(細川貂々)
- 旦那さんはアスペルガー (野波ツナ)
- 33歳漫画家志望が脳梗塞になった話(あやめゴン太)
- 腸よ鼻よ(島袋全優)
- 末期ガンでも元気です38歳エロ漫画家、大腸ガンになる(ひるなま)
- 統合失調症になった話(※理解ある彼君はいません)(ズミクニ)
- 今日から第二の患者さん(青鹿ユウ)
- がんまんが~私たちは大病している~(内田春菊)
障害者当事者による作品
結婚・家庭生活
配偶者が特殊な職業であったり、外国人であったりする作品も多い。
私生活
有名人の家族の立場から描いた作品
- 監督不行届(安野モヨコ/庵野秀明の妻)
- 魔夜の娘はお腐り申し上げて(山田マリエ/魔夜峰央の娘)
- ど根性ガエルの娘(大月悠祐子/吉沢やすみの娘)
- 将棋の渡辺くん(伊奈めぐみ/棋士渡辺明の妻)
- かいじくんちのニラコさん(カワグチニラコ/かわぐちかいじの娘)
- モンプチ嫁はフランス人(じゃんぽーる西)/フランス人ジャーナリスト西村・プペ・カリンの夫)
- エイキエイキのぶっちゃけ隊!!(影木栄貴/竹下登の孫、DAIGOの姉)
- だんな様はひろゆき(西村ゆか(植木由佳))/西村博之の妻)作画はwako。
- はっちゃん、またね 多発性骨髄腫とともに生きた夫婦の1094日/(池沢理美/THEGOOD-BYE加賀八郎の妻)
文化
- 北欧女子オーサが見つけた日本の不思議(オーサ・イェークストロム)
- お母さんとイタリア(けらえいこ)
恋愛
育児
ペット
- グーグーだって猫である〇◇(大島弓子)
- ととある日のクル(竹本泉)
- 鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!(鴻池剛)
- ペン太のこと(片倉真二)
- りこん猫(石田敦子)
- 犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい(松本ひで吉)△
- 猫なんかよんでもこない。(杉作)◇
趣味
グルメ
戦災体験
- おれは見た(中沢啓治)
被災体験
- ひさいめし(ウオズミアミ)
宗教問題
- カルト村で生まれました。(高田かや)
- 『神様』のいる家で育ちました ~宗教2世な私たち~(菊池真理子)
- 母親を陰謀論で失った(原作・ぺんたん、作画まきりえこ)
※備考
〇:ドラマ化
△:アニメ化
◇:実写映画化