概要
囲碁や将棋をプレイすることを職業とする人。また麻雀の選手の呼び名も『雀士』の他にこの呼び名で呼ぶこともあるが、明確な区別はない。
アマチュアは「選手」または単に「アマ」と呼んで区別する。しかし、アマチュアと特に区別するために『プロ棋士』と呼ぶ場合もいる。主に、棋戦に出場して対局を行い、対局料・賞金を稼ぐことで成り立つ。基本的に対局料は勝っても負けても貰えるが、トーナメント戦が多いため、勝ち続ける程収入は多くなる(もちろん、優勝などの賞金は別に出る)。アマチュアへの指導や、企業・地域有力者などのパトロンとの付き合い、マスメディアへの寄稿・出演も重要な収入源である。
似たものと思われているが、実は囲碁(日本棋院)は公益財団法人。将棋(日本将棋連盟)は公益社団法人。
プロの囲碁棋士は世界中に(主にアジア)いるが、将棋棋士のプロは日本だけであり、
過去からトータルしてもその人数は2017年10月時点で350人程度と少なく、プロになる資格から給料体系、対局のしくみまで、囲碁と将棋は全く異なっている。
囲碁は日本だけでも日本棋院以外に関西棋院が独立した組織として存在し、各国にプロ組織がある。一方、将棋は日本将棋連盟がほぼ独占している(一部の女流棋士は、日本女子プロ将棋協会に所属している)。
囲碁、将棋ともプロ棋士を「先生」と呼ぶ慣習があり、このため中高生でプロデビューした者を中高年のファンや業界関係者が「先生」と呼ぶ光景は珍しくない。
また、段位も敬称代わりに使われ、タイトル保持者はタイトルが優先される。タイトル間にも序列は決まっているが、複数冠持っている場合、最上位タイトルのみ呼ぶ場合と、まとめて「○冠」と呼ぶ場合に分かれる。また、スポンサーや主催に名を連ねる企業(将棋・叡王戦の不二家以外は全てマスコミ)は、自社媒体では自社主催のタイトルを最優先する。このため、タイトルを複数冠持つ棋士は、媒体によって呼び方が変わる。
資格の取得方法
囲碁
見習いに相当する院生となり、プロ採用試験を受験するのが基本。日本棋院の場合、院生の年齢制限は17歳、関西棋院でも男性18歳、女性20歳までと極めて若い。中国・韓国の低年齢化にあわせたものという。後述する外来からの採用も、年齢制限は22歳までである。
さらに、2018年12月より、日本棋院は「英才特別採用推薦棋士制度」を新設。対象は小学生のみで、世界戦を見据えた英才を、無試験(棋士2名の推薦の上、7大タイトル保持者およびナショナルチーム監督・コーチあわせた2/3以上の賛成が必要)で採用する制度である。2019年1月、9歳の仲村菫が第1号の採用者となった。
院生にならなくても外来からプロになれる方法もあるが、過去の勝敗は意味がない。試験内容は、院生、外来共に同じ(ただし、院生のAリーグで成績1位の者は無試験合格)。初段以上がプロであり、最高位は九段。十段はタイトルとして存在するが、段位ではない。
日本棋院では、1年間でプロになれるのは原則6人(女性は最低1人)。関西棋院では2人前後という狭き門である。
日本棋院では、院生に級位はなく、プロになって初めて初段となる(ただ、成績によってA~Fのリーグに分かれている)。関西棋院では、10級~1級が院生の級位に設定されている。
「ヒカルの碁」にプロ試験のことが分かり易く描かれているため、一読するといいだろう。
棋士は男性も女性も存在する。試験に女流棋士特別採用枠が設けられていたり、女性専用の棋戦が設けられたりしており、女性が若干優遇されている。しかしそれ以外は対等の存在で、男女の実力差は小さいとされる。また「女流棋士」は単に女性の棋士という意味であり、男女に資格の差は無い。現役女流棋士の最高位は八段である(四名)。
また日本棋院には外国人棋士も存在し、現役棋士での最高位はマイケル・レドモンド九段である
一度棋士になれば、引退は任意で、一生現役で活躍できる。その代わり、全く勝てないと参加できる棋戦が減るため、収入はほとんど得られなくなる。
中国で発祥し韓国でも発展していることから、当然、中国、韓国にもプロ棋士がおり、かつてはトップ棋士がチームを組んで戦う「日中スーパー囲碁」(1984~2001年)が開催されていた。現在、個人戦世界大会の「LG杯棋王戦」が1997年から毎年開催され、世界最強は中国の柯潔九段であるといわれているが、2017年度大会では決勝に進出した井山七冠が中国の若手・謝爾豪五段に1勝2敗で敗れており、世界の壁の厚さを知らしめる結果となっている。
将棋
原則として、見習いに相当する新進棋士奨励会に所属し、21歳までに初段に上がり、26歳までに三段リーグを突破しなくてはプロになれない。
奨励会に入るだけでも相当の実力者でないと無理で、さらに四段まで上がり無事プロになれるのは原則年に4人(幾つかの例外によるプロ入りがある関係で、年5-6人になることがある。2020年度は後述の編入試験合格者と次点2回行使者がいた関係で6人となった)という、スポーツや芸能・芸術系のプロになるよりもさらに難しい、狭き門である。
三段リーグでは、半年ごとに前回の勝敗が順位として反映される。
1928年、奨励会の前身となる「手合会」発足後は、奨励会を経由しないプロ入りは基本的に無くなった。
第二次世界大戦下の1944年に、真剣師(賭け将棋で生計を立てている人々のこと)出身の花村元司がプロ編入試験に合格した。これはその時限りの特例であり、その後制度化されることは無かった。
瀬川晶司は、一度奨励会を退会したが、アマチュア代表としてプロ公式戦で一時は17勝6敗という好成績を残し、プロ編入挑戦を嘆願。「サラリーマンが棋士に挑戦する」として大きな話題となった。その結果、米長邦雄将棋連盟会長によて、2005年にプロ編入試験が特例で実施されることとなった。結果として編入試験は3勝2敗で合格となり、35歳でプロ入りを果たした変わり種として知られている。瀬川の特例での編入試験がきっかけで正式な編入制度が整備されたが、アマチュア選手として棋士の公式戦で10勝以上かつ、いいとこ取りで勝率.650以上の成績を上げるか、プロ棋戦で一定の成績を挙げないと編入試験は受けられない。また、同時に、女流棋士もアマチュア選手と同じ条件で棋士編入試験が受けられるようになった。プロ棋戦の成績規定は2021年に新設されたものである。いずれも、受験資格を得て満1ヶ月以内に申請しないと、資格は失効する。再度の受験資格取得には、一から条件を満たし直す必要がある。
編入試験は、棋士となったのが新しい順に5人の試験官を相手に、3勝以上で合格となる。
2015年に、この制度の適用第一号として今泉健司が3勝1敗で合格、41歳でプロ入りを果たした。2019年には、折田翔吾が編入試験の受験資格を満たしたため受験。2020年2月25日、3勝1敗で合格を決めた(四段昇段は4月1日付)。2022年、小山怜央が奨励会未経験者として現制度では初めて編入試験の受験資格を満たしたため受験。2023年2月13日、3勝1敗で合格を決めた(四段昇段は4月1日付)。奨励会未経験者のプロ入りは、花村元司九段以来79年ぶりの出来事であった。
他に、編入試験の受験資格を満たしたが、受験を見送ったアマが2人いる。
女流棋士では2022年5月27日に前述の福間香奈が直近成績10勝4敗を達成したため受験資格を満たした。また、受験資格を獲得した対局は八大タイトル戦のひとつである棋王戦の予選決勝であり、福間は女流棋士として初めてタイトル戦の決勝トーナメント進出を決めている。6月24日、福間は編入試験受験を届け出た。試験は8月より、毎月1局ずつ行われた。しかし、残念ながら3連敗で不合格となった。2024年7月6日には元奨励会三段の西山朋佳が直近成績13勝5敗を達成したため受験資格を満たした。同日付で編入試験受験の意向を示しており、2024年度中に試験が実施される予定。
また、編入試験の挑戦者・資格取得者は花村と小山を除き、全て奨励会の経験者である(すなわち、奨励会の発足後に、奨励会をまったく経験せずに棋士となったのは、花村が長く唯一の例だった)。
7級~三段が奨励会員の段級位で、四段以上がプロであり、最高位は九段。十段はかつてタイトルとして存在したが、現在は竜王に取って代わられている。
女性で棋士(四段)になった者はまだいない。女性だけのプロとして「女流棋士」が存在し、奨励会の下部組織である研修会にてB2以上に昇級した場合、女流2級の資格を得られる(現時点の最高位は女流七段)。記事冒頭の絵は福間香奈だが、福間は女流棋士ではあるが棋士ではない点に注意(棋士養成機関である奨励会において三段にまで上がって棋士一歩手前までいったが、2018年2月18日の第62回三段リーグで指し分け以下が決まり、年齢制限内に三段リーグを突破できず(勝ち越しによる制限延長もならず)、無念の奨励会退会が決まった。前述の通り、棋士編入試験に挑戦したが、これも不合格だった)。また、同じく女流棋士の西山朋佳も奨励会在籍時の三段リーグで14勝4敗の次点を経験しており、プロ入りまであと一歩まで迫っていた(その後、2021年に退会)。
囲碁と違い、年齢制限による引退がある。棋戦の一つである「順位戦」の一番下のリーグ(C級2組)から陥落した時に60歳を過ぎていると、強制引退。また、C級2組から陥落して(フリークラスという)、60歳になるか、10年経つかのいずれかの期限までに順位戦に復帰できないと、これも強制引退になる。その代わり、現役の間はある程度の収入が保証される仕組みになっている。
プロ・アマの段級位格差
プロとアマの段級位は独立している。一般的に、同じ段級位ならばプロの方が強い。また、アマ段級位の公認は有料なので、敢えて段級位を持たないアマチュアも多い(囲碁でアマ八段を名乗るには108万円掛かる。将棋は、料金が公開されている最高のアマ六段で27万円)。ただし、特定のアマチュア大会や段位認定大会で好成績を残すと、無料または低料金で段位を取得できる。
囲碁
アマチュアは30級~八段まである。初段はプロ初段に9子置く(ハンディキャップを貰う)のが目安とされる。アマトップとプロトップでは、2子の差とされる。なお、院生は14歳入院でアマ六段程度の実力が必要。
将棋
アマチュアは15級(15級~11級は2017年新設)~九段まである。アマ四段で奨励会6級が目安とされる。アマ七段のトップクラスは、奨励会二~三段相当の実力があるとされる(実力で取得可能なのはアマ八段までだが、現状、名誉段位や認定試験による取得に限られている。アマ九段は名誉段位としてのみ存在)。また、アマチュア名人とプロ名人の記念対局では、プロ名人が角落ちで対局する。
タイトル
タイトル保持者は、挑戦者決定戦に相当する棋戦を勝ち抜いた挑戦者と対局する。五番勝負なら先に3勝、七番勝負なら先に4勝した方が次のタイトル保持者になる。これを挑戦手合制という。タイトル保持者が挑戦者を選ぶことはできず、毎年規則正しくタイトル戦が行われる。
さらに、タイトルごとに定められたの条件(連続5期獲得 / 通算7期獲得など)を満たすと、名誉称号(囲碁に多い)・永世称号(将棋に多い)を名乗れる(将棋の叡王戦・ヒューリック杯清麗戦(女流棋戦)を除く)。殿堂入りのようなものだが、名誉・永世称号の資格を得ても、引き続きタイトル戦に出ることはできる。将棋の羽生善治永世七冠や大山康晴十五世名人のように、圧倒的に強い棋士であれば名誉・永世称号の2周目、3周目も可能。
序列は歴史的経緯もあるが、基本的にお金で決まる。高額賞金の棋戦は、序列も高くなるという、わかりやすい図式である。
例えば、将棋の叡王戦はドワンゴが主催だった時は序列3位だったが、2020年に不二家に主催が代わってから6位に落ちた。これは契約額が減らされたためである。さらに、2022年に再度契約額が増やされ、4位になった。
囲碁の本因坊戦は、2023年に契約額が減らされ、3位から5位に落ちている。
囲碁
序列順に、「棋聖」「名人」「王座」「天元」「本因坊」「碁聖」「十段」の7大タイトルがある。
2022年度までは、棋聖戦・名人戦・本因坊戦の3つは飛び抜けて賞金が高く、「三大棋戦」として区別されることもあった。この3冠を独占すると「大三冠」、名人・本因坊を得ると「名人本因坊」と呼ばれ栄誉とされた。しかし、2023年度から本因坊戦の賞金が引き下げられ、序列は3位から5位に落ちた。
また、7大タイトルを網羅することを「グランドスラム」と呼ぶ(同時の保持でなくてもよい)。
また「本因坊」はもともと本因坊家の世襲制であった経緯もあって、本因坊在位者及び名誉本因坊(通算10期または5連覇で有資格者となり、実際に称するのは引退または60歳到達時)は「本因坊○○」という本名とは別の号を名乗ることが許されており、現在の本因坊タイトル保持者である井山裕太は「本因坊文裕」という号を持ち(彼は二十六世本因坊有資格者でもある)、主に本因坊戦などの記事では本名ではなくこの号で紹介されることもある。現役棋士で名誉本因坊保持者は二十四世本因坊秀芳こと石田芳夫、二十五世本因坊治勲こと趙治勲、そして二十六世資格保持者本因坊文裕こと井山裕太の三名。
現在のタイトル保持者
※詳細は、囲碁タイトルホルダー一覧を参照。
棋戦名 | 保持者 | 通算獲得数 | 連続獲得数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
棋聖 | 一力遼 | 通算3期 | 連続3期 | - |
名人 | 芝野虎丸 | 通算3期 | 連続2期 | - |
王座 | 井山裕太 | 通算8期 | 連続2期 | - |
本因坊 | 一力遼 | 通算2期 | 連続2期 | - |
碁聖 | 井山裕太 | 通算8期 | 連続2期 | - |
天元 | 一力遼 | 通算2期 | - | - |
十段 | 井山裕太 | 通算6期 | - | - |
※井山裕太は、2016年度と2017年度に七冠を達成している(2017年度:年間グランドスラム)。
7大タイトル戦以外では、「NHK杯」「阿含・桐山杯」「竜星戦」などのトーナメント戦が存在する。単に「タイトル戦」とも呼ばれる。将棋より棋戦数は少ないが、代わりに日本の棋士も参加できる国際棋戦がある。
将棋
序列順に、「竜王」「名人」「王位」「王座」「棋王」「叡王(2018年より)」「王将」「棋聖」の全8タイトルがある。
ただし、竜王と名人は同格として扱われる。賞金額1位の竜王戦が序列単独1位となるはずだが、将棋名人戦の権威は凄まじいものがあること。歴史的に名人戦・順位戦を軸に棋士の序列が決められているため、例外的に竜王と名人は同格として扱われる。また、名人戦のみ、予選に当たる棋戦は「順位戦」と区別する(「竜王戦」と「順位戦」では、竜王戦が格上)。順位戦は全てリーグ戦で、年間で最低9局の対局が保証されていることから、棋士の基本給的性格を持っている。竜王と名人では、竜王の方が賞金が高いが、棋士全体に支払われる賞金・対局料では、名人戦・順位戦は竜王戦に必ずしも劣っていないというバランスになっている。
竜王と名人は他のタイトルとは別格なので、将棋連盟は他のタイトルを持っていても「竜王」「名人」(両方持っていれば「竜王・名人」)表記を最優先する。
また名人はもともと世襲制だった名残で通算5期で永世名人位を獲得すると原則として引退時に「○○世名人」と名乗ることが許される(ただし名人位就位回数が多い場合は現役で名乗ることが許されることもある)。現役棋士で永世称号を襲位しているのは谷川浩司十七世名人のみであり、森内俊之九段(十八世名人資格保持者)および羽生善治九段(十九世名人・永世七冠資格保持者)の2名は無冠になった現在でも永世称号を名乗っていない(詳細は永世称号の当該記事にて)。
現在のタイトル保持者
※詳細は、将棋タイトルホルダー一覧を参照。
棋戦名 | 保持者 | 通算獲得数 | 連続獲得数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
竜王 | 藤井聡太 | 通算3期 | 連続3期 | - |
名人 | 藤井聡太 | 通算1期 | - | |
王位 | 藤井聡太 | 通算4期 | 連続4期 | - |
叡王 | 伊藤匠 | 初獲得 | - | 藤井の八冠独占が終了 |
王座 | 藤井聡太 | 通算1期 | ||
棋王 | 藤井聡太 | 通算2期 | 連続2期 | |
王将 | 藤井聡太 | 通算3期 | 連続3期 | 第72期は羽生とのドリームマッチとなった |
棋聖 | 藤井聡太 | 通算4期 | 連続4期 | - |
全冠独占については1957年に升田幸三が三冠(名人、王将、九段)として達成したのが初である。1959年に大山康晴が2人目となる三冠となり、その後創設された王位戦と棋聖戦でもタイトルを獲得し1963年に五冠となった。その後は1996年に羽生善治七冠として、2017年に叡王戦が設立されて以降は2023年に藤井聡太八冠としてそれぞれ達成している。2018年7月17日、タイトル複数保持者がいなくなり、8人のタイトルホルダーとなったが、これはタイトル戦が七つの時代の1987年11月25日以来の珍事である(9月27日、棋聖の豊島が二冠目の王位を獲得し終了)。また、2023年にタイトルホルダー最年少の藤井聡竜王・名人が八大タイトル制に移行して以降、史上初の八冠独占を達成している(2024年6月に叡王位を失冠して終了・254日)。
将棋では、タイトル戦以外の棋戦は「一般棋戦」と呼ぶ。「NHK杯」「朝日杯」「銀河戦」「将棋日本シリーズ」などの全棋士参加トーナメント戦がよく知られている。また、若手棋士限定参加棋戦として、「新人王戦」「加古川清流戦」、シニア棋戦(50歳以上)として達人戦が存在する。2023年度現在、現行の一般棋戦を同一年度に制覇した棋士(年度グランドスラム)は藤井聡のみである。
現在の一般棋戦優勝者
※詳細は、将棋タイトルホルダー一覧を参照。
棋戦名 | 優勝者 | 準優勝者 |
---|---|---|
朝日杯 | 永瀬拓矢 | 藤井聡太 |
銀河戦 | 丸山忠久 | 藤井聡太 |
NHK杯 | 佐々木勇気 | 藤井聡太 |
将棋日本シリーズ | 藤井聡太 | 糸谷哲郎 |
達人戦 | 羽生善治 | 丸山忠久 |
新人王戦 | 上野裕寿 | 藤本渚 |
加古川清流戦 | 藤本渚 | 吉池隆真(奨励会員) |
女流棋戦のタイトル戦は「ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦(白玲・2020年より新設)」「大成建設杯清麗戦(清麗)」「マイナビ女子オープン(女王)」「リコー杯女流王座戦」「岡田美術館杯女流名人戦」「女流王位戦」「霧島酒造杯女流王将戦」「大山名人杯倉敷藤花戦(倉敷藤花)」の8つ。女流棋士のみの棋戦と、奨励会員・アマチュアも参加可能な棋戦がある。
女流タイトルホルダー一覧
※詳細は、将棋タイトルホルダー一覧を参照。
棋戦名 | 保持者 | 通算獲得数 | 連続獲得数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
白玲 | 西山朋佳 | 通算2期 | - | - |
清麗 | 福間香奈 | 通算4期 | 連続2期 | - |
女王 | 西山朋佳 | 通算6期 | 連続6期 | - |
女流王座 | 福間香奈 | 通算7期 | 連続3期 | - |
女流名人 | 福間香奈 | 通算13期 | - | - |
女流王位 | 福間香奈 | 通算9期 | 連続5期 | - |
女流王将 | 西山朋佳 | 通算4期 | 連続2期 | - |
倉敷藤花 | 福間香奈 | 通算14期 | 連続9期 | - |
全冠制覇は1996年に清水市代が女流四冠を達成している。女流二冠時代も含めれば他に蛸島彰子と林葉直子が達成している。八大女流タイトル制に移行してからは、2019年に福間香奈が達成した女流六冠が最多である。
なお、将来女性奨励会員が四段昇段した場合(=プロ棋士デビュー)、女流棋戦にも出場できる規定が制定された。
外部リンク
棋士一覧
囲碁・将棋棋士の一覧を参照のこと。
棋士をモチーフ(または主人公)とした作品
囲碁
将棋
月下の棋士 ハチワンダイバー 3月のライオン りゅうおうのおしごと! 絶対少年(横浜篇)