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王位戦

おういせん

王位戦は、ブロック紙3社連合(北海道新聞社、中日新聞社、西日本新聞社)と神戸新聞社、徳島新聞社主催の将棋棋戦で、八大タイトル戦のひとつ。
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概要編集

システムについて編集

  • 予選・挑戦者決定リーグ・挑戦者決定戦によって挑戦者を決定する。

王位戦挑戦手合七番勝負

  • 王位と挑戦者が七番勝負を戦い、先に4勝したほうが新たな王位となる。七番勝負は全国各地(おもに主催各紙の掲載エリア)の旅館や料亭などで行われる。

挑戦者決定戦・挑戦者決定リーグ

【将棋】 王位戦挑戦者決定リーグ表(第55期まで)

  • シード各組2名の計4名(前期王位戦の敗退者、前期挑戦者決定戦進出者、挑戦者決定戦リーグ残留者)と、当期予選を勝ち抜いた各組4名の計8名が、紅組・白組の2リーグに分かれ、総当たり戦を行う。
  • 前期七番勝負の敗者は紅組、前期挑戦者決定戦の敗者は白組に入る。
  • 前期2位でシード権を得たリーグ残留者について、前期挑戦者決定戦敗者の組にいた者は紅組、前期挑戦者決定戦勝者の組にいた者は白組に入る。
  • 紅組・白組それぞれのリーグ1位が挑戦者決定戦に進む。各組の1位・2位はリーグ残留となり、次期の挑戦者決定リーグへのシード権を得る。各組3位~6位はリーグ陥落となり、来期予選からの登場となる。
  • リーグ各組内で、トップの成績が複数名となった場合、以下の規定によって上位2名を決定する。

〈プレーオフ・残留決定規定〉※第56期より

4勝1敗で並んだ場合該当者数に関わらずプレーオフを行う。3名の場合は、前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)でシード者を決め、1回戦は残留決定戦を兼ねる。
3勝2敗で並んだ場合該当する直接対決の成績>前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)で優勝者・残留者を決定する。それでも差のつかなかった場合には決定戦を行う。

予選

  • 王位在位者を除く全棋士、女流棋士2名(女流王位在位者・女流王位戦挑戦者)が参加するトーナメント戦である。
  • トーナメント表は8つの組に分かれ、それぞれの組を勝ち抜いた計8名が挑戦者決定リーグに進出する。前期挑戦者決定リーグ陥落者8名と前期予選決勝敗退者8名は別の組に振り分けられる。
  • 他の棋戦では、タイトルホルダーやA級棋士は下位予選が免除される場合が多いが、王位戦ではこのような上位棋士シードが一切無く、前年度からのシード4名(および王位在位者)以外のすべての棋士が、予選2回戦までには登場する。そのため、予選段階での番狂わせが他棋戦より起こり易いと言う特徴がある。

永世王位

  • 王位を通算10期または連続5期以上獲得した棋士には、永世称号である「永世王位」が与えられる。2020年4月1日現在の永世王位は大山康晴十五世名人および中原誠十六世名人、永世王位資格保持者は羽生善治九段である。

余談編集

  • 予選段階での番狂わせが他棋戦より起こり易いと言う特徴がある」ためか、棋聖位と並んで若手のメジャーデビューになりやすい棋戦である。1983年度には高橋道雄五段が内藤國雄王位を破り初タイトル獲得、1992年には郷田真隆四段谷川浩司王位を破っている。なお現状の規定では四段でのタイトル獲得は不可能(タイトル挑戦を決めた段階で五段に昇段するため)である。
  • 2019年度、第60期王位戦では挑戦者となった木村一九段が豊島将之王位から奪取。46歳3ヶ月での初タイトル獲得は、有吉道夫九段が持っていた記録(37歳6ヵ月、棋聖位)を8歳以上更新する初タイトル獲得の最年長記録となった。
  • 2020年度の第60期王位戦では、6月23日に行われた挑戦者決定戦において藤井聡太七段が永瀬拓矢二冠を破り、棋聖戦に続く17歳11か月での王位挑戦を決めた。これは(当然だが)王位戦における最年少挑戦記録である。木村王位との七番勝負をストレートで制し、史上最年少で王位獲得・二冠達成・八段昇段を達成した。

第64期(2023年度)王位戦編集

七番勝負

王位/挑戦者第1局第2局第3局第4局第5局第6局第7局結果
藤井聡太王位防衛
佐々木大地七段

挑戦者決定戦

棋士名勝敗
紅組羽生善治九段
白組佐々木大地七段

挑戦者決定リーグ

※対局結果は2023年5月8日確定

紅組(挑決進出=1名,陥落=4名)

氏名勝敗対局結果結果
豊島将之九段3勝2敗 ○石井 ○徳田 ○服部 ●永瀬 ●羽生△残留
羽生善治九段4勝1敗 ○徳田 ●永瀬 ○石井 ○服部 ○豊島◎優勝
永瀬拓矢王座2勝3敗 ●服部 ○羽生 ●徳田 ○豊島 ●石井▼陥落
石井健太郎六段2勝3敗 ●豊島 ○服部 ●羽生 ●徳田 ○永瀬▼陥落
服部慎一郎六段2勝3敗 ○永瀬 ●石井 ●豊島 ●羽生 ○徳田▼陥落
徳田拳士四段2勝3敗 ●羽生 ●豊島 ○永瀬 ○石井 ●服部▼陥落

白組(挑決進出=1名,陥落=4名)

氏名勝敗対局結果結果
池永天志五段2勝3敗●渡辺明 ●冨田 ○岡部 ○増田康 ●佐々木大▼陥落
佐々木大地七段5勝0敗○岡部 ○増田康 ○冨田 ○渡辺明 ○池永◎優勝
渡辺明名人4勝1敗○池永 ○岡部 ○増田康 ●佐々木大 冨田△残留
増田康宏七段2勝3敗○冨田 ●佐々木大 ●渡辺明 ●池永 ○岡部▼陥落
冨田誠也四段1勝4敗●増田康 ○池永 ●佐々木大 ●岡部 ●渡辺明▼陥落
岡部怜央四段1勝4敗●佐々木大 ●渡辺明 ●池永 ○冨田 ●増田康▼陥落

関連イラスト編集

第62期 王位戦まとめ【将棋】 王位戦挑戦者決定リーグ表(第55期まで)

関連タグ編集

将棋 将棋タイトルホルダー一覧

大山康晴 中原誠 …永世王位

羽生善治 …永世王位資格保持者

藤井聡太 …現(第64期)王位

関連リンク編集

王位戦|日本将棋連盟

王位戦中継サイト❘新聞三社連合

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