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基本プロフィール

棋士番号276
生年月日1992年9月5日(31歳)
出身地神奈川県横浜市
師匠安恵照剛八段
段位九段
保持タイトル(朝日杯)
竜王戦第83期より2組(1組-7期)
順位戦A級(A級-4期)

同世代には菅井竜也八段・斎藤慎太郎八段・佐々木勇気八段らがいる。

棋歴

年度主な成績
2004年度12歳で安恵八段門下として奨励会に入会。
2007年度第45回三段リーグにて14勝4敗1位の成績をおさめ、17歳で四段昇段(プロ入り)。
2012年度第43回新人王戦・第2回加古川清流戦でそれぞれ棋戦優勝。
2013年度第39期棋王戦で挑戦者決定戦まで勝ち上がるも、三浦弘行九段に敗れる。
2014年度第28期竜王戦でランキング戦4組優勝、そのまま挑戦者決定戦三番勝負まで勝ち上がるも渡辺明棋王に1勝2敗で敗れる。
2016年度第87期棋聖戦挑戦者決定戦で村山慈明七段を破り、初のタイトル挑戦を決める。羽生棋聖との番勝負は2勝3敗で敗れ、タイトル奪取とはならなかった。
2017年度第43期棋王戦で挑戦権を獲得。渡辺棋王との番勝負は2勝3敗のフルセットの末敗退。
2018年度第30期竜王戦でランキング戦1組昇級を決め、規定により七段昇段。
2019年度第4期叡王戦挑戦者決定戦で菅井竜也七段を破り2度目のタイトル挑戦を決める。高見泰地叡王との番勝負は4連勝で奪取、初タイトルとなる叡王位を獲得した。第67期王座戦挑戦者決定戦では豊島将之名人を破り、タイトル挑戦を決める。斎藤慎太郎王座との番勝負は3連勝のストレートで破り奪取、二冠王となった。タイトル獲得数が2期となり、規定により八段昇段。
2020年度第90期棋聖戦・第60期王位戦では挑戦者決定戦まで勝ち進むも、ともに藤井聡太七段に敗れ、タイトル挑戦を逃す。第5期叡王戦では豊島竜王を挑戦者に迎える。番勝負は3勝4敗2持将棋1千日手の大激闘の末に失冠し、一冠に後退する。第68期王座戦では久保利明九段の挑戦を3勝2敗で制し、初防衛を果たす。タイトル獲得数が3期となり、規定により九段昇段。第70期王将戦挑戦者決定リーグでは5勝1敗となり、プレーオフで豊島竜王を下しタイトル挑戦を決める。渡辺王将との番勝負は2勝4敗で敗退。また、第79期B級1組順位戦で9勝3敗1位の成績となり、初のA級昇級を決める。
2021年度第91期棋聖戦では2年連続で挑戦者決定戦まで勝ち進むが、渡辺名人(前棋聖)に敗れ挑戦権を逃す。第34期竜王戦ランキング戦1組で優勝。そのまま挑戦者決定戦へ進出し、藤井王位・棋聖との三番勝負を行ったが破れて挑戦ならず。第69期王座戦では木村一基九段の挑戦を受けるが、これを斥けて3連覇。
2022年度第92期棋聖戦では3年連続で挑戦者決定戦に進出。またしても渡辺名人との対戦となり、今度は勝って藤井聡太棋聖への挑戦を決める。五番勝負では初戦の2度の千日手の末の勝利など白熱した展開となるも、斥けられて挑戦失敗。第35期竜王戦ランキング戦1組で優勝。しかし決勝トーナメントでは初戦で山崎隆之八段に破れて挑戦ならず。第70期王座戦では豊島将之九段の挑戦を受けるが、これを斥けて4連覇となり、名誉王座にリーチがかかった。
2023年度第93期棋聖戦では4年連続で挑戦者決定戦に進出するも、佐々木大地七段に敗れる。第36期竜王戦ランキング戦1組3位で決勝トーナメント進出。挑戦者決定戦まで勝ち進むも伊藤匠六段(現・七段)に2連敗で敗れる。第71期王座戦では藤井聡太竜王名人(七冠)の挑戦を受ける。シリーズでは善戦するも、1勝3敗で敗れて失冠。5年ぶりに無冠となるとともに、藤井聡太の八冠独占を許した。第19回朝日杯将棋オープン戦では、決勝戦で藤井聡竜王・名人(八冠)に勝利、自身初の全棋士参加棋戦優勝を果たした。

余談

  • 彼の代名詞とされるのが「千日手を全く厭わない」姿勢にある。棋士にとって「ちょっと有利かも?」とされる先手番をもっても、不利な状況・おもしろくない状況に置かれたならば、すぐに千日手の筋を手繰り寄せようとする豪腕の持ち主。2011年に行われた第61回NHK杯1回戦において、佐藤康光九段相手にNHK杯では初の2回千日手の末に勝利する。また、初のタイトル戦出場となった第87期棋聖戦第1局でも羽生棋聖相手に千日手の末こちらも勝利するなど、勝利に対する貪欲さは刮目すべきものがある。
  • 前述の通り勝利に対する執念は棋士間でも群を抜いているが、将棋に対する生真面目な姿勢も印象的。「あなたにとって将棋とは?」と言う問いに対して、「生きる目的をくれるもの」と断言するくらいである。その将棋に対するストイックな姿勢から「軍曹」と呼ばれている。
  • 上記の影響からか、著書のタイトルにも「永瀬流 負けない将棋」とつけられている。
  • 将棋界屈指の羽生善治キラーである(永瀬から見て15勝8敗。2022年11月現在)。

タイトル獲得・棋戦優勝履歴

八大タイトル戦(登場予定も含む)

※は現在保有しているタイトル

棋戦名獲得数(年度)登場回数(年度)備考
竜王--
名人--
叡王1期(2019年度)2回 (2019年度・2020年度)
王位--
王座4期(2019年度~2022年度)6回(2019年度~2024年度)
棋王-2回(2017年度・2021年度)
王将-2回(2020年度・2024年度)
棋聖-2回 (2016年度・2022年度)

計5期(登場14回)

一般棋戦

棋戦名優勝回数備考
朝日杯将棋オープン戦1回 (2023年度)
新人王戦1回 (2012年度)
加古川清流戦1回 (2012年度)

計3回

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永瀬拓矢
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