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概要(基本プロフィール)

棋士番号182
生年月日1969年10月1日(54歳)
出身地京都府八幡市
師匠田中魁秀九段
段位九段
保持タイトル(永世棋聖 資格保持者)
竜王戦1組(1組以上-26期)
順位戦B級1組(A級以上-24期)

いわゆる「羽生世代」の棋士の一人。通算タイトル獲得数は13期(歴代7位)。前・日本将棋連盟会長(2017年2月~2023年6月)。

棋歴

1969年、京都府に生まれる。6歳で将棋を覚えた。憧れていた棋士は米長邦雄だったという。

1981年、第6回小学生将棋名人戦に出場、3位の成績を収める。

1982年12月、6級で奨励会に入会(後に父の転勤により関西奨励会から関東奨励会へと移籍)。

1987年、四段昇段(プロ入り)。

1990年、第31期王位戦福崎文吾八段を破り、初のタイトル挑戦を決める。谷川浩司王位との番勝負は3勝4敗のフルセットの末、敗退する。

同年、第9回早指し新鋭戦で森内俊之五段を破り、棋戦初優勝。翌年も森下卓六段を破り、連覇を果たす。

1993年、第6期竜王戦で森内六段を2連勝で破り挑戦権を獲得。羽生善治竜王との番勝負を4勝2敗で制し、初のタイトル獲得、竜王戴冠を果たす。しかし、翌年の第7期竜王戦で、挑戦者として戻ってきた羽生五冠に2勝4敗で敗れ、失冠。初の六冠王達成を許してしまう。第8期竜王戦は先崎学六段を破り、また逆に羽生竜王への挑戦権を獲得し、3年連続の同一カードとなった。しかし番勝負では2勝4敗で敗退。

1995年度、第54期B級1組順位戦で11勝1敗の成績を収め、A級昇級と八段昇段を決める。

1998年、第56期順位戦で6勝3敗となり羽生四冠とのプレーオフの末、名人挑戦を決める。谷川名人との番勝負は4勝3敗で制し、初の名人位を獲得した。規定によって九段へ昇段する。連覇するものの第58期名人戦で丸山忠久八段にフルセットの末敗れ、失冠。

2001年度、第51期王将戦挑戦者決定戦で6戦全勝という圧倒的な成績で挑戦権を獲得。羽生王将との番勝負を4勝2敗で制し、奪取。初の王将位を獲得した。

2002年度、第73期棋聖戦挑戦者決定戦で丸山名人を下し挑戦権獲得。郷田真隆棋聖との番勝負を3勝2敗で制して奪取。初の二冠王(棋聖・王将)となった。同年、第50期王座戦で藤井猛九段を破り挑戦権を獲得。自身初の三冠をかけた羽生王座との番勝負は、3連敗での敗退となった。第52期王将戦

では挑戦者として戻ってきた羽生に4連敗で奪還され、王将失冠。

2006年度、第77期棋聖戦で鈴木大介八段の挑戦を3連勝で制し防衛。通算5期獲得により永世棋聖の資格を獲得した。第32期棋王戦でも深浦康市八段を破り挑戦権獲得。森内棋王を3勝2敗のフルセットの末奪取。二冠復帰(棋聖・棋王)を果たした。

2008年度の第34期棋王戦では、久保利明八段に2勝3敗のフルセットの末敗れ失冠。7年ぶりに無冠となった。

2009年度、第68期A級順位戦では、8回戦で藤井九段に敗れ2勝7敗で降級。14年間維持したA級の地位から陥落した。

翌年の第69期B級1組順位戦では9勝3敗の成績でA級復帰を決めた。

2011年7月、谷川棋士会長の辞任により日本将棋連盟棋士会長に就任(2017年2月辞任)。

2011年度第61期王将戦では、挑戦者決定リーグにおいて5勝1敗の成績を収め、豊島将之六段とのプレーオフも制し、挑戦権獲得。久保王将との番勝負を4勝1敗で制し、11年ぶりの王将復位を果たす。(翌年、挑戦者の渡辺明竜王に1勝4敗で敗れ、失冠。)

2016年度、第66回NHK杯テレビ将棋トーナメントで佐藤和俊六段を破り、9年ぶり3回目の優勝を果たす。

2017年7月、公式戦通算1000勝(特別将棋栄誉賞)を達成(史上9人目)。

2017年2月、将棋ソフト不正使用疑惑騒動に伴う谷川会長の辞任を受け、歴代16人目となる日本将棋連盟会長に就任した(2023年6月に勇退)。

棋戦優勝履歴

タイトル戦履歴

※は永世称号資格保持

棋戦名獲得回数登場回数
竜王1期(1993年度)5回(1993~1995年度、2006年度・2007年度)
名人2期(1998年度・1999年度)3回(1998~2000年度)
王位-5回(1990年度・1997年度・1998年度・2005年度・2006年度)
王座-3回(2002年度・2005年度・2006年度)
棋王2期(2006年度・2007年度)6回(1998年度・2001年度・2006~2009年度))
叡王--
王将2期(2001年度・2011年度)8回(1997年度・1999年度・2001年度・2002年度・2005年度・2006年度・2011年度・2012年度)
棋聖6期(2002~2007年度)7回(2002~2008年度)

合計13期、登場37回(歴代7位)

一般棋戦履歴

棋戦名優勝回数
NHK杯3回
将棋日本シリーズ2回
銀河戦3回
ネット将棋・最強戦1回
早指し新鋭戦2回
オールスター勝ち抜き戦1回

合計12回

余談

棋風

  • 元来居飛車党の棋士であり、デビュー当初はその深い読みと正確さから「1秒間に1億と3手読む」「緻密流」と評されていた、のだが…
  • 永遠のライバル羽生善治に勝つためにどうすればよいかを考え始めた結果、まずは振り飛車に手を出した。その後も振り飛車をたまに指すという生活を続けた結果、ダイレクト向かい飛車阪田流向かい飛車などの力戦振り飛車にも手を伸ばし、最終的に棋界屈指の力戦党になり、「変態流」と呼ばれるようになってしまった。
  • しかもこの力戦の指し手も力戦党から見ても怪力、剛腕と言わざるを得ない手しかなく、しばしば「丸太を振り回す」と評されてしまう。
    • 近年は振り飛車を指すことも多いが、振り飛車御三家の一人に数えられる鈴木大介曰く「これは振り飛車じゃない」と言われてしまう始末。
  • しかし(従来の読みの深さも相まって)異常な強さを発揮し、2021年には羽生のA級陥落により、羽生世代唯一のA級となり(2022年にA級から陥落)、王座戦の挑戦者決定戦に進出など大活躍、「会長」になぞらえて「怪鳥」と呼ばれている。

佐藤康光将棋についた異名の数々

  • 緻密流
  • 一億に一秒と三手読む男
  • 自称正統派
  • 変態流
  • 丸太
  • 作画が彼岸島
  • 奇行種
  • 人類には早すぎる将棋
  • 将棋会館は建て替えるが定跡はぶっ壊す会長
  • ゾーニングが必要
  • 将棋が強い人は将棋が強い()
  • R18の将棋
  • 饅頭にすら包んでない毒
  • 危険物取扱者試験が必要
  • 振り飛車党「佐藤さんの振り飛車は振り飛車とは別の何かです」

ヴァイオリン

  • 特技はヴァイオリン演奏。将棋を覚える以前から習っていた。タイトル戦の就位式に演奏を披露していたこともあった。将棋雑誌の企画でヴァイオリニストの千住真理子と対談した際に、千住の目の前で演奏を披露し、腕前を絶賛されたこともある。

その他

  • 羽生善治と最も対局している棋士である。2024年4月26日時点で169局(佐藤の55勝114敗)であり、これは歴代同一対戦カード2位(1位は中原誠VS米長邦雄187局、現役では1位)の記憶である。
    • これは同時に羽生善治に最も敗北している棋士でもあり、佐藤自身も2020年に「羽生さんとは21回もタイトル戦やりましたからね。100敗以上してる棋士が2人しかいない」と自虐している(なお、羽生に100敗以上しているもう一人は谷川浩司十七世名人)。ネット上では「羽生善治被害者の会 会長」とも呼ばれることもある。
  • 第58回(2008年度)NHK杯3回戦(対金井恒太四段)との対局で、時間が迫り「▲5九飛車」と指す場面で飛車駒を落としてしまう。しかし指し手の位置である5九を指で示し「飛車」と発言したことから時間内に指したとされ事なきを得た(駒を落とした場合について連盟の対局規定第5条※に従った形)。
    • ※対局者が秒読みの最中に駒を手から落とした場合には、指で盤面部分を押さえ、どう指すかを言えば着手の代用と認める(対局規定第5条4項)。

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    あけましておめでとうございます。 今回は、太一のタイトル戦デビューを想像して書いてみました。 今年最初の作品は、ちはやふるの真島太一が、プロ棋士に進んでいたらを書いてみました。キャラの設定を読んでいると、この人、かるたじゃなくて将棋向きの性格なんじゃないかって思ったんです。プロ棋士のタイトル戦の戦いは、一月上旬の王将戦から始まります。将棋のタイトル戦は、2日か1日制の5〜7番勝負で行われます。記録係が1人、立会人が1〜2人がつきます。あとは時間計測係がつきます。ちなみに設定は、太一を含めて4人が九大を出て、医師や教師、公務員などの道に進み始めたあたりです。太一と千早は彼の職場である藤崎の九大附属医療センターで脳神経外科医として、働きつつ同じ医師で棋士でもある渡部彰永世竜王に弟子入しつつ近くで同棲している設定です。千早は教師として、かるた部副顧問になっています。性格怖い設定にしちゃったのはすみませんってことで(^_^;) 今年最初のタイトル戦、王将戦で太一のタイトル戦デビューが決まり、第一局がこともあろうか、掛川城二の丸御殿の茶室が改修工事で使えなくなったため、よりによって近江神宮の神楽殿に対局場が変更になってしまった。近江神宮に対局場変更は、太一の顔を青ざめさせてしまった。逆に千早は、勧学館に連れ込むチャンスと読み、旅行用のキャリーバッグに犬用の首輪とリードを入れて、太一にあった時に首に引っ掛けて無理矢理勧学館に連れ込む用意をしたが・・・。 そして、太一の今後の運命を決める、王将戦の幕が開く。

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