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奨励会

しょうれいかい

日本将棋連盟のプロ棋士養成機関。正式名称は新進棋士奨励会。
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概要

日本将棋連盟のプロ棋士養成機関。プロ棋士は奨励会で所定の成績を修めることでなれる。下部組織として「研修会」を持つ。

基本的に将棋のプロ棋士になるには
入会試験合格→奨励会内で三段まで昇級・昇段→三段リーグ突破→プロ棋士
というプロセスを踏む。

基本的なシステム

奨励会には7級から三段まであり、
1級までは次のいずれかの成績で昇級。
6連勝・9勝3敗・11勝4敗・13勝5敗・15勝6敗
初段までは次のいずれかの成績で昇段。
8連勝・12勝4敗・14勝5敗・16勝6敗・18勝7敗
3勝3敗以上の成績を挟むことなく2勝8敗以下の成績を二度とれば降級・降段
の条件のもと三段まで昇段・昇級を目指す。

入会試験

一次試験では、筆記試験と受験者同士の対局(5局)、二次試験は現役奨励会員との対局3局と面接。直近1年間の将棋連盟主催の小中学生全国大会優勝者と条件を満たした研修会員は一次試験は免除される。
受験資格は19歳以下で日本将棋連盟正会員(プロ棋士・タイトル経験のある女流棋士)から受験の推薦を得ること。この推薦を出す棋士がいわゆる師匠となる。6級から1級を受験できるが、何級を受けるかは推薦者が決める。ただし、16歳は6級は受験できず、年齢が1つ上がるごとに受けられる級の最低も上がっていく。最下位である奨励会6級でもアマチュア三〜五段程度(都道府県大会の上位)の棋力が必要。

他に、研修会で所定の結果を残した者は入会試験無しで6級になれる。

三段リーグ

プロ棋士になるための最後の関門。三段の奨励会員全員が半年間リーグ戦を行い、上位2名と2度3位(次点)になった者(同星の場合は前期の結果を参照する)が四段に昇段できる。ただし、上位2名の四段昇段者は順位戦C2クラスに編入されるが、2度次点による四段昇段者はフリークラスに編入され、差がつけられている。また次点による昇段は本人の意志で辞退することも可能。三段リーグ在籍者の上位はは少なくとも最下層のプロ棋士より強いと言われる。実際、奨励会三段の上位者も参加できる公式棋戦である「新人王戦」では奨励会三段がトーナメント上位に進むことも珍しくなく、三段在位中や棋戦と並行して行われた三段リーグを勝ち抜いて四段昇段を果たした棋士が優勝した例もある。2018年の49期で藤井聡太七段(当時)に敗れて準優勝となった出口若武奨励会三段は2019年4月に四段プロデビューしている。

年齢制限

奨励会最大最強の鉄の掟。
奨励会は21歳の誕生日までに初段になり、26歳の誕生日を含む三段リーグ終了までに四段に昇段できなければ、強制的に退会させられる。ただし、三段の場合はリーグで勝ち越していれば29歳まで延長できる。
年齢制限がある理由は、「取り返しのつくうちに他の人生を探せるように」という優しさと、「脳機能がピークになる二十代中盤までにプロになれない奴は要らない」という非情さ。

地元で負け知らずだった子供が親元を離れ青春時代を将棋に費やした挙げ句、学歴(※)も職歴もない二十代として放り出される。その恐怖・絶望感は筆舌しがたく、年齢制限は首に掛かったロープ・心臓に仕掛けられた時限爆弾などと例えられる。一年に4人しか棋士になれないことも相まって奨励会には陰惨さが漂い、の住処・蠱毒の壺・修羅の国などと形容される。同時にそれにより、悲喜こもごもが凝集され、様々なドラマチックなエピソードを生んでもいる。

強制退会後は将棋とは一切縁を断つ人も少なくないが、一方で社会人として生活しつつアマチュアとして将棋を続ける人もおり、強豪アマとしてアマの参加が認められている棋戦でプロを破ることもままあったりする。
現在は、アマチュアまたは女流棋士で公式戦の対プロ成績が一定以上の場合は、プロ編入試験を受ける制度が設けられており、2019年3月現在、瀬川晶司六段と今泉健司四段がアマチュアからプロ棋士としてデビューしているが、両名とも元奨励会員で年齢制限で三段で退会している。

※現在は大学生奨励会員も珍しくない。

女流棋士

女流棋士も奨励会入会の権利を持ち、権利の制限はあるものの重籍も可能。
また、女性であれば奨励会を2級以上で退会した女性には、女流棋士になる権利が発生する。この権利を行使すると、奨励会退会時の段級位が、そのまま女流棋士としての段級位になる。
ちなみに女流棋士の最低ラインは、研修会での奨励会入会一次試験免除相当に設定されている。

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