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概要(基本プロフィール)編集

棋士番号255
生年月日1987年1月18日(36歳)
出身地北海道札幌市
師匠勝浦修九段
段位九段
保持タイトル-
竜王戦1組(1組以上-5期)
順位戦第83期よりB級1組(A級-10期)

同世代の棋士として佐藤天彦九段、糸谷哲郎八段らがおり、彼らは奨励会時代に「平成のチャイルドブランド」と呼ばれた。

棋歴編集

年度主な成績
1998年度勝浦九段門下として6級で奨励会に入会。
2005年度第36回三段リーグで15勝3敗1位の成績をおさめ、4月1日付で四段昇段(プロ入り)。この年に早稲田大学教育学部に入学。
2009年度第40期新人王戦決勝三番勝負で、中村太地四段を2連勝で破り、棋戦初優勝。
2010年度第51期王位戦挑戦者決定リーグで紅組優勝。挑戦者決定戦では白組優勝の羽生善治名人に勝ち初タイトル挑戦を決め、タイトル挑戦により六段へ昇段した。深浦康市王位との番勝負を4勝2敗で制し初タイトル獲得。またタイトル1期獲得により七段へ昇段した。
2013年度第72期B級1組順位戦で9勝3敗1位の成績を収め、A級昇級と八段昇段を決めた。
2014年度第73期A級順位戦では6勝3敗で4名同率1位となったが、名人挑戦プレーオフ1回戦で久保利明九段に敗れる。
2015年度第56期王位戦挑戦者決定戦菅井竜也六段を破り挑戦権を獲得。羽生王位との番勝負は2勝4敗で敗退。ちなみにこの番勝負の第2局においてある出来事が都市伝説と化してしまうことになるが、詳細は後述する。
2017年度第11回朝日杯オープン戦では勝ち上がるも、決勝で当時中学生棋士として注目されていた藤井聡太五段に敗れ、準優勝に終わる。また、第76期A級順位戦では6勝4敗で史上初の6名同率1位となったが、名人挑戦プレーオフ3回戦で豊島将之八段に敗れる。
2018年度第31期竜王戦では1組優勝として決勝トーナメント進出。挑戦者決定三番勝負では深浦九段を2勝1敗でやぶり、挑戦権を獲得。羽生竜王との番勝負を4勝3敗で制し竜王位を奪取した。これにより羽生は27年ぶりに無冠となったため、「羽生を無冠へ追いやった棋士」として有名になった。第44期棋王戦でも勝ち上がり、挑戦者決定戦佐藤天彦名人を破って渡辺明棋王への挑戦権も獲得したが、こちらは1勝3敗で敗退。
2019年度第69期王将戦挑戦者決定リーグでは5勝1敗の成績を収め、挑戦権を獲得。渡辺王将との番勝負は3勝4敗のフルセットの末敗退。
2022年度第35期竜王戦決勝トーナメントでは2組優勝として登場。挑戦者決定戦で山崎隆之八段に2連勝で勝利し、挑戦権を獲得。3年ぶりにタイトル戦の舞台に登場となり、竜王復位を目指して藤井聡竜王に挑むも、2勝4敗で敗退。
2023年度第36期竜王戦決勝トーナメントは1組5位で登場、5組優勝の伊藤匠六段(当時)と対戦し敗退。11月16日棋王戦挑戦者決定トーナメント準決勝で伊藤匠七段との対局に勝利、「八段昇段後250勝」の規定を満たして九段に昇段。八段昇段後、9年9か月での昇段となった(年平均25勝ペース)。第82期A級順位戦は前期から一転して苦戦を強いられ、最終成績3勝6敗でB級1組へ降級。これにより、10年在籍したA級の座から陥落することになった。

棋戦優勝履歴編集

八大タイトル戦(登場予定も含む)

※は現在保有しているタイトル

棋戦名獲得数(年度)登場回数(年度)備考
竜王1期 (2018年度)3回 (2018年度・2019年度・2022年度)
名人--
叡王--
王位1期 (2010年度)3回 (2010年度・2011年度・2015年度)
王座--
棋王-1回(2018年度)
王将-1回(2019年度)
棋聖--

計2期(登場8回)

若手限定参加棋戦

棋戦名優勝回数備考
新人王戦1回(2009年度)

 計1回

余談編集

  • 矢倉、角換わりなどを指しこなすさ居飛車党で、終盤の鋭さに定評がある。
  • かつては振り飛車穴熊、中でも四間飛車穴熊を最も得意とし、初めてタイトル戦に登場した第51期王位戦では、指し直し局を含めた8局中6局で四間飛車穴熊を用いた。そのため、「穴熊王子」「振り穴王子」の異名を持っている。
  • 同じ勝浦門下として十八世名人の資格を持つ森内俊之九段がいる。
  • 棋界屈指の麻雀ファン。2021年に行われた「麻雀最強戦2021著名人最強決戦」ではB卓で出場、終始優位な立場にいたものの、南場で同じく棋士であり前麻雀最強位の鈴木大介九段に捲られ敗退する。
  • 松本渚の将棋・グルメ漫画『将棋めし』の監修を手がけていた。
  • 趣味はフットサル、サッカー観戦。特にプレミアリーグに所属するアーセナルFCのファンである。

都市伝説編集

  • 広瀬といえば、魂を抜かれたとされる写真が著名であるが、これはいうまでもなく都市伝説である。将棋タイトル戦の棋譜がインターネットで配信されるようになり、しかしニコニコ生放送ABEMAによる映像生中継は行われていなかった時代(そもそもABEMA将棋チャンネルは2017年に開局した)、対局室にスチルカメラマンが出入りしてシャッター音を響かせるわけにもいかず、対局中の様子は基本的に配信されなかった。
  • そんな中で王位戦インターネット中継が始めた画期的な工夫が、対局室に設置された無人カメラが1分おきに両対局者のスチル写真を撮影し、自動的にネットにアップロードするシステムだった。
  • しかし2015年にもなると、他のタイトル戦はすべて映像生中継されるようになる中、王位戦だけが頑なに生中継を行わず、この自動スチル撮影だけが対局者の様子をとらえていた。その仕様が継続されたままで広瀬が挑戦者として望んだ第56期王位戦第2局において、事件は起こった。
  • 固定された無人のカメラが決められたタイミングで自動的にシャッターを切るわけだから、被写体の写真写りや画角なんて一切お構いなしに撮影しては容赦なくその写真をネットにアップしてしまう。広瀬にとってカメラを全く意識することのない最悪のタイミングに光加減の絶妙さがあいまって、次の手の考慮中に魂が抜けているような感じに見えてしまう瞬間が二度にわたって激写されてしまい、それが即座にSNSで拡散されてしまった。そしてその第2局では負けてしまったため、翌日に知人から「羽生に魂抜かれたのか」と心配されるメールが送られたのだとか…。
  • その後、王位戦も映像中継に移行したため、現在ではこのようなことがおこることはなくなっている。しかし影響は残り、事件から3年以上経った2018年2月、朝日杯将棋オープン戦で広瀬が藤井聡太五段と初対局した際にこの事情を知らないテレビ局が当該写真を取り上げてしまい、地上波で流される羽目になってしまった。
  • 前述のとおり、2018年12月にはその羽生を4勝3敗のフルセットの末破り竜王位を奪取。この都市伝説を払拭したかに見えたのだが、その後も2019年の羽生の無冠を扱ったBS特集(勝っていれば100期の特集となっていたであろう)でも用いられてしまうなど当時将棋界序列1位の棋士にあるまじき、相変わらずの扱いであった。

関連イラスト編集

第31期竜王戦記念イラスト

関連タグ編集

将棋 棋士 振り飛車 穴熊 麻雀 将棋めし

月夜見坂燎(「りゅうおうのおしごと!」)…放心していたとされる写真をネタにされている(こっちは空銀子との女流タイトル戦に惨敗し、本当に放心していた)。

関連リンク編集

広瀬章人|棋士データベース|日本将棋連盟

広瀬章人の一喜一憂ブログ|livedoor Blog

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