佐藤天彦
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さとうあまひこ
日本の将棋棋士九段。通算タイトルは名人位3期、愛称は「貴族」。
年度 | 主な実績 |
---|---|
1998年度 | 9月、中田七段門下として6級で関西奨励会に入会。 |
2004年度 | 第35回三段リーグにおいて通算2度目の次点(3位)となり、フリークラスの棋士としてプロ入りできる権利を得たにもかかわらず、この権利を放棄した(通常、プロ棋士になれるのはほんの一握りであるため、自ら権利を放棄するのは珍しい行為である)。これは師匠の中田からのアドバイスによるものだった(「この歳でフリークラスに行って昇格を見据えた星勘定をするより、三段リーグで同年代のライバルたちと戦うほうがいい」という考え)。 |
2006年度 | 第39回前期リーグで14勝4敗で戸辺誠に次ぐ2位の成績を収め、見事フリークラスではなく順位戦に参加できる棋士として、同年10月1日にプロデビュー(四段昇段)。 |
2008年度 | 9月、第39回新人王戦で奨励会員の星野良生三段を2連勝で下し棋戦初優勝。 |
2014年度 | 第73期順位戦B級1組で9勝2敗となり、A級への昇級と八段昇段を決めた。 |
2015年度 | 7月21日、第63期王座戦挑戦者決定戦で豊島将之七段に勝利し、羽生善治王座への挑戦権を獲得。初のタイトル挑戦となったが、結果2勝3敗で敗れた。12月、第41期棋王戦で敗者復活戦を勝ち抜き挑戦者決定戦二番勝負に進出。佐藤康光九段に2連勝して渡辺明棋王(竜王を含む二冠)への挑戦を決めたが、結果1勝3敗で敗れた。また、第74期A級順位戦では8勝1敗の成績となり、A級初参加にして名人挑戦権を獲得。 |
2016年度 | 第74期名人戦では4勝1敗で羽生名人を下し、自身初のタイトルとなる名人位を史上四番目の若さで獲得。同年、第2期叡王戦(一般棋戦)で千田翔太六段を2連勝で下し、全棋士参加棋戦初優勝。 |
2017年度 | 第75期名人戦で稲葉陽八段を4勝2敗で下し名人位防衛。 |
2018年度 | 第76期名人戦で羽生竜王を4勝2敗で下し、名人位3連覇を達成。 |
2019年度 | 第77期名人戦で豊島二冠(王位・棋聖)に4連敗で敗れ、名人位失冠となった。なお、2019年度の成績は人生初となる負け越し(17勝21敗、0.4473)である。 |
2022年度 | 第48期棋王戦で挑戦者決定戦に進出。敗者復活組の藤井聡太竜王(五冠)に0勝2敗で敗れ、3年ぶりのタイトル挑戦を逃す。 |
2024年度 | 第95期棋聖戦で挑戦者決定戦に進出するも、山崎隆之八段に敗れ、タイトル挑戦を逃す。 |
八大タイトル戦(登場予定も含む)
☆は永世称号資格保持
棋戦名 | 獲得数(年度) | 登場回数(年度) | 備考 |
---|---|---|---|
竜王 | - | - | |
名人 | 3期(2016年度~2018年度) | 4回(2016年度~2019年度) | |
叡王 | - | - | |
王位 | - | - | |
王座 | - | 1回(2015年度) | |
棋王 | - | 1回(2015年度) | |
王将 | - | - | |
棋聖 | - | - |
獲得数:3期 (登場6回)
- 棋風は居飛車党で、先手番では角換わり、後手番では横歩取りを主力戦法とし、特に後手番の横歩取りでは非常に高い勝率を誇っている。終盤での粘り強い受けの手を得意とし、トップ棋士を相手に何度も逆転勝ちを収めている。
- 将棋界でも有数の羽生キラーとして知られ、羽生善治と20局以上も対局した上で勝ち越している数少ない棋士のひとりである(対羽生戦:15勝11敗)。
- また、ファッションへのこだわりにも定評があり、その方面での逸話も多い(『家庭画報』2018年1月号で組まれた将棋特集で、名人在位中の佐藤へのインタビューが、佐藤の自宅で行われ、収集した家具調度に囲まれた佐藤の写真が掲載された)。
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