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藤井聡太

ふじいそうた

日本の将棋棋士。2024年8月現在、竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖のタイトルを保持している。
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基本プロフィール編集

棋士番号307
生年月日2002年7月19日(22歳)
出身地愛知県瀬戸市
師匠杉本昌隆八段
段位九段
保持タイトル竜王名人王位王座棋王王将棋聖
竜王戦第36期竜王
順位戦第81期名人

棋歴編集

プロ入り前編集

  • 2012年9月、小学4年生のときに6級で奨励会に入会(東海研修会B1在籍により一次試験は免除された)。このため、羽生善治渡辺明といった多くの強豪棋士が経験している小学生名人戦での優勝経験がない(奨励会員が連盟主催の将棋大会に参加できないため)。
  • 2016年度の第59回三段リーグに初参加ながら13勝5敗1位の成績を収め、10月1日付で14歳2か月で四段昇段(プロデビュー)となった。史上5人目の中学生棋士となり、62年ぶりに最年少棋士記録を更新した。また、三段リーグ1期抜けは2013年の三枚堂達也七段以来3年ぶり6人目である。
  • 2018年4月から名古屋大学教育学部付属高校に進学(中高一貫校であり、藤井は中等部から在籍していた)。その後3年生まで進級できたが、その3年生時の激多忙が理由で学校へ通うことがまったくできなくなり結果として出席日数が足りなくなってしまう。学校側からは柔軟な対応を提案されたようだがそれをよしとせず、中途退学の選択を取った(ただし当初からその可能性を視野には入れていたという)。
  • 2020年までは学業が大事な時期ということもあり、連盟や師である杉本の意向もあり対局以外の仕事はほとんど請けていなかったが、退学後は本業に支障のない範囲でCM出演もするようになった。
  • また、詰将棋の名手(解答、作成ともに)であり、詰将棋解答選手権チャンピオン戦(参加者の多くがプロ棋士または奨励会員である)では2015年から2019年まで5連覇(2020・2021年は中止のため、継続中のまま)。2015年は史上初の小学生での優勝。2018年は唯一の満点であった。

プロ入りから29連勝、そして棋戦優勝【2016-2017年度】編集

  • プロデビュー戦となる第30期竜王戦6組ランキング戦での対局相手は、かつての史上最年少棋士記録を持っており、タイトル8期獲得経験のある将棋界の重鎮加藤一二三九段であった。その加藤を破り、その後連勝街道を爆走。2017年4月にはデビューからの連勝記録を更新した。
  • さらにその後も勝ち続け、神谷広志八段が1987年に達成した歴代1位の連勝記録、28連勝に30年ぶりに並び、2017年6月26日、第30期竜王戦決勝トーナメント1回戦で増田康宏四段を下し、連勝記録を29連勝の歴代1位に躍進した。デビュー戦から無敗での達成は当然に史上初。しかし次戦の7月2日の同トーナメント2回戦で佐々木勇気五段に破れ、記録が途絶える(同時にこの期での竜王挑戦の目もなくなった)。
  • 非公式ながら彼と対局したことがあり、当時三冠王であった羽生からは29連勝を達成した際に「将棋界の新しい時代の到来を象徴する出来事」とまで言わしめられ、将棋界の将来がほんとうに楽しみである。また、彼の活躍に刺激を受け、各地の将棋教室でも入会者が急増したという。当時将棋界はソフト利用疑惑騒動によって散々な状況にあり、まさに救世主となった。
  • 2017年9月3日の第67回NHK杯テレビ将棋トーナメント二回戦(対森内俊之九段戦)では、通常は録画放送であるNHK杯において、2008年度決勝以来となる生放送にて対局が行われることが発表された。結果は藤井の勝ち。
  • 2018年2月1日に、第76期C級2組順位戦9回戦で梶浦宏孝四段に勝ち、最終局をのこしてC級1組への昇級を決めた。また規定により五段に昇段した。
  • 同年2月17日には、第11回朝日杯将棋オープン戦準決勝で、この3ヶ月前の竜王戦で永世七冠を達成した羽生との公式戦初対局がついに実現した。そして、羽生のミスを見逃さずに寄せきって見事勝利する。さらに決勝戦で広瀬章人八段を破り、堂々の優勝。これは史上最年少の一般棋戦優勝かつ全棋士参加棋戦優勝である。また、この優勝で規定により六段昇段が決まった。たまたま順位戦昇級が決まって五段になったのが朝日杯の前だったという幸運にも助けられた昇段である。ちなみに五段だったのは16日間(厳密には15日と17時間半弱)で、この間は無敗だった。あまりの速さに五段昇段記念の式典が五段の間にあわなかったほどであり、五段昇段記念キャンペーンを行った出版社など、泣く泣く(?)キャンペーンを打ち切らざるを得なかった。参照

七段昇段と朝日杯2連覇 【2018年度】編集

  • 2018年5月18日の第31期竜王戦5組ランキング戦準決勝で勝利し連続昇級を決め、竜王ランキング戦連続2期昇級の規定により七段に昇段した。六段だったのは90日間で、この間は1敗しかしていない。4ヶ月弱で3度というあまりに早すぎる昇段の速度に、またしても各所で段位の修正が追いつかない事態となっている。
  • また、同年の新人王戦決勝三番勝負において出口若武三段に2連勝で勝利し優勝(当棋戦最年少優勝記録)しているが、決勝時点では翌年以降の新人王参加資格を喪失していた(基本的には、10月1日時点で「26歳以下」かつ「タイトル挑戦経験なしの六段以下」、または「新四段」の棋士に参加資格があり、この決勝時点で七段に昇段済み)。
  • 2019年2月、第12回朝日杯将棋オープン戦決勝で渡辺明棋王を破り連覇。同棋戦の連覇は2013~2015年に3連覇した羽生以来2人目であり、複数回優勝を達成したのも羽生(通算5回)に続いて2人目である。

王将戦挑戦権獲得を逃す 【2019年度】編集

  • 第69期王将戦において一次予選・二次予選を突破し、挑戦者決定リーグに進出。羽生ら強豪棋士を破る活躍を遂げ、最終局までにおいて広瀬とならぶ4勝1敗となり史上最年少のタイトル挑戦まであと一歩まで迫った。しかし直接対決となった最終局では広瀬に逆転負けを喫し、惜しくも挑戦権を逃した(最終成績4勝2敗となり、規定により羽生と同順位となる来期3位タイで残留)。
  • 2020年第13回朝日杯将棋オープン戦においても菅井竜也七段、斎藤慎太郎七段を破り、3年連続ベスト4となり羽生以来の2人目の3連覇に期待がかかったが、2020年2月11日に行われた準決勝で千田翔太七段に破れ、3連覇はならなかった。
  • 2020年2月4日、第78期C級1組順位戦9回戦で高野秀行六段を破り、最終局を残してB級2組への昇級を決めた(最終成績は10連勝)。

最年少タイトル挑戦、そして棋聖・王位連続奪取 【2020年度】編集

  • 第91期棋聖戦では二次予選から挑戦者決定トーナメントへ進出。新型コロナの影響による延期はあったものの、6月2日の準決勝はで佐藤天彦九段を、6月4日の挑戦者決定戦では永瀬拓矢二冠を破り、17歳10か月の*史上最年少でのタイトル挑戦を決めた。これは1989年度の第55期棋聖戦における屋敷伸之四段以来31年ぶりの快挙である。加えて、棋王と王将と併せて三冠を保持する渡辺棋聖との五番勝負を3勝1敗で制し、棋聖を奪取。史上最年少(17歳11か月)でのタイトル獲得となった。
    祝棋聖獲得・藤井聡太
  • さらに並行していた第61期王位戦でも、またしても挑戦者決定戦で永瀬を下してタイトル挑戦を決めた。木村一基王位との七番勝負は7月1日より開幕し、4勝0敗のストレートで木村を下して、8月19・20日の第4局において王位を奪取。18歳1ヶ月の史上最年少王位獲得及び史上最年少八段昇段(タイトル2期)となった。
  • また第28期銀河戦では、決勝で糸谷哲郎八段を破り、同棋戦初優勝を果たした。
  • 第70期王将戦挑戦者決定リーグ戦には、前期に王将位挑戦をした順位1位の広瀬、順位2位の豊島将之竜王に次ぎ、羽生と同順位の第3位で出場。しかし初戦の羽生戦を皮切りに豊島戦、永瀬戦とそれぞれ敗れて3連敗スタートとなった。後半戦は3連勝と巻き返し通算成績3勝3敗のイーブンに戻すも、残留争いをしていた順位1位の広瀬と同じく3勝3敗となって、順位差による頭ハネで惜しくもリーグ陥落となった。

最年少記録のさらなる更新、そして五冠達成 【2021年度】編集

  • 初めてのタイトル防衛戦となった第92期棋聖戦では、前棋聖の渡辺が挑戦者という昨年と同じ顔合わせとなった。番勝負は圧巻の指し回しで3勝0敗のストレート防衛を達成。タイトル通算3期獲得の規定により九段へ昇段。最年少でのタイトル戦防衛と九段昇段を果たした(最年少防衛は屋敷、最年少九段は渡辺がそれぞれ保持していた)。
  • また、同じく初防衛戦となる第62期王位戦では対戦成績1勝6敗と苦手としていた豊島の挑戦を4勝1敗で退け防衛。第6期叡王戦では挑戦者決定戦で斎藤慎を破り、挑戦権を獲得。豊島との番勝負をフルセットの末、3勝2敗で制し叡王奪取。羽生の持つ記録より3歳早く、史上最年少で三冠を達成した。第34期竜王戦では2組優勝から挑戦者決定戦三番勝負へ進出。永瀬を2連勝で下し、四冠達成に挑む。こちらも豊島との番勝負となり、王位戦(七番勝負)・叡王戦(五番勝負)・竜王戦(七番勝負)と 「対豊島十九番勝負」 (※) となったが、王位を防衛し、叡王・竜王は奪取に成功となり、四冠を達成した。史上最年少での四冠達成でもある。ただし肩書は竜王が優先されるため、今後は竜王を失冠するか、名人獲得のいずれかが起こるまでは「藤井聡太竜王」が正式な肩書となる。
棋戦対豊島十九番勝負成績(藤井から見て)結果
王位戦●○○○○藤井王位の防衛
叡王戦○●○●○藤井二冠の奪取
竜王戦○○○○藤井三冠の奪取

※藤井聡太の11勝3敗で終了

  • 前期のリーグ陥落により二次予選からの出場となった第71期王将戦では、まずトーナメントで2連勝し、1期で挑戦者決定リーグに復帰。続くリーグ戦では、前期から引き続き参加する永瀬王座、豊島竜王、羽生九段、広瀬八段ら将棋界オールスターとも呼ぶべき棋士たちとの挑戦争いへ臨むことになるが、この面々に対し開幕5連勝を挙げ、最終戦を待たずして王将位への挑戦権を獲得(最終戦では永瀬に敗れ、リーグ成績としては5勝1敗となった)。そして、名人と棋王と併せて三冠を保持する渡辺王将との七番勝負では、わずか19歳にして現役の名人を相手に無敗で4連勝し、竜王戦に続きストレートで王将を奪取。この結果、大山康晴、中原誠、羽生善治といった歴代の燦然たる大名人しかかつて到り得ていない、史上4人目の五冠王の座に輝いた。また、五冠獲得だけでもとんでもない事だが、19歳6ヶ月での五冠達成はやはり最年少記録である。

史上二人目かつ史上最年少六冠達成、七冠・名人挑戦へ【2022年度】編集

  • 2022年度は叡王のタイトル防衛戦からスタート。タイトル初挑戦となった出口若武を迎えた第7期叡王戦五番勝負は対戦不足によるもたつき気味なところはあったが3勝0敗のストレートで叡王戦史上初の防衛を成し遂げた。
  • 続いて第93期棋聖戦五番勝負では永瀬拓矢を迎えて進行。永瀬との番勝負は初めてで、泥沼化が予想されたが、蓋を開けてみると、その初戦で二度の千日手の末に負けるという衝撃的な開幕局となった。第2局でも押され気味であったが、終盤の勝負術が炸裂したことで勝負感が戻ったか、この第2局からは3連勝として2期連続の防衛を果たした。
  • 並行して第63期王位戦七番勝負は再び豊島を迎えた。途中、豊島のCOVID-19感染による延期があったものの、4勝1敗で防衛(こちらも2期連続)。
  • 第35期竜王戦は広瀬章人を迎えて10月より開幕し、七番勝負で初めて2敗目を喫したが、竜王位初防衛に成功。
  • 第72期王将戦七番勝負では、タイトル戦で初めて羽生を迎え撃つことに。羽生は挑戦者決定リーグを9年ぶりに全勝で勝ち上がり、通算100期目のタイトル獲得をかけて藤井に挑む形となった。2023年1月8日に開幕した七番勝負は、正に『世紀の一戦』『天才同士の対局』と呼ぶにふさわしく第5局まで互いに先手番で白星を奪い合うシーソーゲーム状態だったが、第6局で藤井が王将位初防衛に成功、羽生の通算タイトル100期獲得を阻止した。
  • 本年度の防衛戦5シリーズでは全て違う相手と対局することになった。
  • 第48期棋王戦挑戦者決定トーナメントベスト4では佐藤天彦に敗れるものの、敗者復活戦の第一局で同じベスト4の敗者である伊藤匠を、続く第二局で挑戦者決定戦進出者決定戦の敗者である羽生善治を下して挑戦者決定戦二番勝負に進出。2連勝で挑戦者決定戦進出者決定戦の勝者である佐藤天を下して棋王戦五番勝負の挑戦権を獲得。名人位を併せ持つ渡辺明を相手に六冠目のタイトルである棋王の座を懸けて戦うことになった。これは、史上初の六冠王である羽生に続く二人目かつ、史上最年少六冠を懸けた戦いでもあった。五番勝負は2023年2月5日に開幕し、3勝1敗で奪取した。
  • 第81期順位戦A級は全9局を7勝2敗で終え、同星の広瀬章人とのプレーオフを制して渡辺明名人への挑戦権を獲得。前述通り王将位を防衛し、棋王位を奪取したため、七冠挑戦への扉が開いた
  • 朝日杯将棋オープン戦銀河戦将棋日本シリーズJTプロ公式戦NHK杯テレビ将棋トーナメントでも優勝し、史上初めて同一年度内に全棋士参加の一般棋戦全てに優勝という棋戦グランドスラムを達成した。

史上二人目かつ史上最年少七冠・名人誕生、前人未到の八冠独占、初の21世紀生まれ同士のタイトル戦 【2023年度】編集

  • 渡辺明名人に挑んだ第81期名人戦は4勝1敗のスコアで名人位奪取に成功、史上初の七冠王である羽生善治に続く二人目かつ史上最年少七冠、そして谷川浩司十七世名人が1983年に達成した21歳2ヶ月をおよそ40年振りに更新する20歳10ヶ月での史上最年少名人が誕生し、羽生善治・谷川浩司・森内俊之・豊島将之に次ぐ史上五人目の「竜王・名人」となった。ちなみに決着局となった第5局の舞台は、長野県上高井郡高山村にあるその名も藤井荘という老舗の温泉旅館であった。
  • 第81期名人戦と並行して行われた第8期叡王戦は生粋の振り飛車党で知られる菅井竜也の挑戦を受け、3勝1敗で防衛。叡王戦V3を達成した。タイトル決定局となった第4局は二度の千日手という激闘の末に掴んだ勝利であった
  • 第94期棋聖戦と第64期王位戦は、ともに佐々木大地の挑戦を受けることになり、都合「史上最強の将棋星人vs地球代表の弟子による夏の激熱十二番勝負」となった。各シリーズはいずれも1敗のみで防衛を果たし、永世棋聖・永世王位の各資格獲得にリーチがかかった。
  • 第71期王座戦は4連勝で挑戦を決めた。前人未到の八冠独占がかかった永瀬王座との五番勝負(永瀬も今期防衛すれば名誉王座の資格獲得となる大一番だった)は、初戦こそ落としたものの、続く第2局では214手にも及ぶ大熱戦の末に勝利し、第3局及び決着局となった第4局では劣勢からの大逆転勝ちを決め、遂に藤井竜王・名人による8大タイトル戦完全制覇を成し遂げた。正に両者共に互いの手の内を知り尽くている者同士による壮絶な死闘であった。
  • 第36期竜王戦は同学年の伊藤匠を迎えて行われた。両対局者の開幕局時点での合計年齢最年少、かつ初の21世紀生まれ同士のタイトル戦となった。シリーズは第4局でやや劣勢になる場面はあったものの、伊藤の挑戦をストレートで退け、3連覇を達成した。
  • 第73期王将戦は叡王戦に続いて菅井竜也の挑戦を受け、これをストレートで退けてタイトル防衛。王将戦V3を達成。
  • 第49期棋王戦は竜王戦に続いて伊藤匠の挑戦を受ける。第1局でキャリア初の持将棋引き分けとなるも、その後は3連勝でタイトル初防衛に成功。


叡王失冠、史上最年少永世二冠誕生【2024年度】編集

  • 第82期名人戦は、タイトル挑戦が2年半ぶりとなる豊島将之の挑戦を受け、4勝1敗のスコアで名人位初防衛に成功。
  • 名人戦と並行して行われた第9期叡王戦は棋王戦に引き続いて伊藤匠の挑戦を受ける。しかし先にカド番に追い込まれ、フルセットに持ち込むも、最終局で伊藤に屈し、初失冠となった。
  • 第95期棋聖戦は、山崎隆之八段を相手に永世棋聖の資格獲得を懸けた戦いに挑み、ストレートで返り討ちとして5連覇を達成、永世棋聖の資格を獲得。中原誠十六世名人が1971年に23歳11ヶ月で永世棋聖の資格を獲得した際の、永世称号の資格獲得史上最年少記録を更新した。
  • 棋聖戦に続けて行われた第65期王位戦は渡辺明九段を相手に永世王位の資格獲得を懸けた戦いに挑み、4勝1敗のスコアで5連覇を達成、永世王位の資格を獲得。1995年に羽生善治九段が達成した24歳9ヵ月をも上回る22歳1ヵ月での史上最年少永世二冠となった。
  • 第72期王座戦は永瀬拓矢九段のリベンジマッチとなったが、ストレートで返り討ちにし、初防衛。最終局となった第3局は、同じ会場の前年第4局同様に負け寸前まで追い込まれるも、香車毒饅頭が炸裂(ここでは王手の合駒請求がかかっている状態で、永瀬は自然に歩合したが、実は桂合以外アウトで、敗着となった)しての大逆転勝利だった。なおこれですべてのタイトルで(最低一度の)防衛を果たす。
  • 第37期竜王戦はタイトル初挑戦の佐々木勇気八段を迎える。




人物編集

  • 温厚そうな外見と記者会見時の穏やかな口調に反してかなりの負けず嫌いな性格であり、幼少期には負けると号泣しており(小学二年生の時に谷川浩司九段と対戦したときのエピソードが有名)、プロ入り後も対局中にミスした際には悔しげに自分の足を叩くといった行動が見られる。この点が、後述の若くしてトップ選手に上り詰め大きく注目された羽生結弦と共通するが、やはり自信と闘争心なくして今日の座はありえないということだろう。
  • 得意科目は数学。意外にも足が速く、50mを6.8秒で駆けるほどの俊足(中学生当時)。ちなみに同学年の日本男子の平均タイムは7秒台であり、高校3年生の平均タイム(7.1~7.3秒)よりも速いことになる。ただし本人いわくピークだったとか。
  • 大の鉄道ファン(鉄オタ)で、学生時代には友人たちと休み時間などによく鉄道に関する話で盛り上がっていたという。2018年の第4期叡王戦本戦(羽生竜王対菅井七段)のニコニコ生放送で解説に呼ばれた際に「好きな車輌は?」という質問を受け、「313系8000番台が来たら少しうれしいです」と回答している。
  • 中学生棋士としてメディアに取り上げられるまでは、この鉄道ファンとしての姿が印象深かったこともあってか、クラスメイトのほとんどが将棋を指していることを知らなかったようである。
  • デビュー以降たびたびテレビに出演しているが、本人はテレビをほとんど観ないと発言している。好きなタレントはタモリで、番組で共演した際には濃厚な鉄道トークを繰り広げていた。
  • 好きな音楽は兄の影響で聴き始めたスピッツ張本智和との対談では「個人的にはセカンドアルバム『名前をつけてやる』の『魔女旅に出る』はスピッツ屈指の名曲だと思っています」と明言している。また、張本は年齢も近いことから藤井を尊敬しているとたびたび語っている。
  • 読書家である。沢木耕太郎新田次郎司馬遼太郎などを好きな作家として挙げている。小学4年生の頃には「面白かった本」として『海賊と呼ばれた男』(百田尚樹)、『深夜特急』(沢木耕太郎)『アド・バード』(椎名誠)を挙げるなど、大人びた趣味であったようである。
  • 2018年後半以降、職務上必要となっていることも手伝い、自作PCづくりに目覚めた。2020年初頭の日経新聞とのインタビューでは、当時正式発表を控えていたRyzen Threadripper 3990X(64コア128スレッド)の購入を所望していたが、2020年9月10日付中日新聞のインタビューにて実際に組んだことを明らかにした。同インタビューの時点では3990X機を含めて3台組んでいるとのこと。このうち3990X機は自身がAMDとスポンサー契約して後継機種が組めるようになったこともあり、2022年末に師匠の杉本へ譲渡されて彼の研究室に置かれ、兄弟弟子たちも研究会で使えるようになった…のだが、姉弟子の室田伊緒によれば、新年早々早速ブレーカーを落としてしまったという。昨今の高性能PCは電力消費が激しく、一般家庭では馴染み深い30アンペア契約ではまず賄うことが難しい。したがって50アンペア程度は必要となるのだが、その増強を怠っていたためとみられる。

タイトル獲得・一般棋戦優勝履歴編集

八大タイトル戦

☆は永世称号資格保持、※は現在保有タイトル

棋戦名獲得数(年度)登場回数(年度)備考
竜王3期(2021年度~2023年度)4回(2021年度~2024年度)
名人2期(2023年度〜2024年度)2回(2023年度〜2024年度)
王位※☆5期(2020年度~2024年度)5回(2020年度~2024年度)
叡王3期(2021年度~2023年度)4回(2021年度~2024年度)
王座2期(2023年度〜2024年度)2回(2023年度〜2024年度)
棋王2期(2022年度〜2023年度)2回(2022年度〜2023年度)
王将3期(2021年度〜2023年度)3回(2021年度~2023年度)
棋聖※☆5期(2020年度~2024年度)5回(2020年度~2024年度)

 通算獲得期数25期(登場回数27回)

一般棋戦

棋戦名優勝回数
朝日杯将棋オープン戦4回 (2017年度~2018年度, 2020年度,2022年度)
銀河戦2回 (2020年度,2022年度)
新人王戦1回 (2018年度)
将棋日本シリーズJTプロ公式戦2回 (2022年度〜2023年度)
NHK杯テレビ将棋トーナメント1回 (2022年度)

 計10回









余談編集

羽生結弦との関連について編集

フィギュアスケート選手の羽生結弦とは直接面識はないものの、なにかと縁がある。将棋の羽生(はぶ)とスケートの羽生(はにゅう)と両名の不思議な縁も関係しているのかもしれない。

上記の第11回朝日杯将棋オープン戦で羽生に勝利した2018年2月17日、くしくも平昌オリンピックの方では羽生結弦が二連覇を達成しており、様々な意味で相乗効果の話題となった。順番としては、以下の通り。

  1. 10時30分:準決勝対局開始
  2. 12時30分:羽生竜王投了、決勝戦へ進出。
  3. 13時40分すぎ:羽生結弦の滑走
  4. 14時10分ごろ:羽生結弦金メダル・二連覇確定
  5. 14時30分:決勝対局開始
  6. 16時28分:広瀬八段投了、全棋士参加棋戦初優勝。

羽生選手VS藤井五段


とあるラノベ作品との関連について編集

とある将棋を題材としたライトノベル作品がある。作者は作中に出てくる最強クラスの棋士を書くにあたり、将棋界で絶対に破られないであろう記録二つの内、どちらか一つを破らせようと考えた。

その二つとは「神谷広志八段の公式戦28連勝」、「屋敷伸之九段の17歳10ヶ月24日でのタイトル最年少挑戦」である。

しかしこの二つの記録をどちらも超えてしまった真の天才がよりによって現実世界に現れた。それが誰であるかは(ここに書いている時点で)お察しください公式戦29連勝、17歳10ヶ月20日(わずか4日差!!)でのタイトル挑戦、更に17歳11か月でのタイトル獲得という偉業により

  • フィクションの小説をノンフィクションに変えた男
  • 事実は小説よりも奇なり
  • リアル俺TUEEE
  • きせいのおしごと!」
  • 一時的にラノベ作家をノンフィクション作家に改名させた男
  • JS内弟子が最後の砦
  • 作者「もう俺ラノベ書かなくていいんじゃないかな」
  • 作者「イエス・キリストも真っ青な手のひら返しされた」(※)
  • 現実が追い付いてきたのです!→むしろ、マッハでブチ抜かれました

などの異名が付いた。なお前述のとおり、「きせいのおしごと!」は1ヶ月ちょっとでにかんのおしごと!」に、翌年9月にはさんかんのおしごと!」に、そしてそれから2ヶ月ぴったりでとうとうりゅうおうのおしごと!」となり、ついに作者を投了に追い込んだのであった。


ちなみに作中で小学生にしてプロ入りを果たした椚創多は藤井をモデルにしたキャラクターと思われる(ただし詰将棋ネタは雛鶴あいに振り分けられているが)。

また余談ではあるが、2021年8月時点で現実の竜王獲得最年少記録は羽生善治の19歳2ヶ月である。藤井はこの記録を更新することができなかったため、辛うじて16歳で竜王戴冠というフィクションが現実に勝った、ということであろうか。

※藤井聡太登場前は「16歳で竜王なんてありえない」等リアリティーの無さを糾弾され、登場後は予言者扱いされ、逆に現実に追いつけてないことを糾弾されたほど。


対局の報道とおやつ編集

デビューから無敗の29連勝という衝撃の記録を打ち立てて以降、様々な最年少記録の更新とともに将棋界の枠を超えて一般の報道でも伝えられている彼の活躍。だが、タイトル戦で日本各地を日々転戦するようになって以降、対局の内容に並んで事細かに、そして熱量をもって注目されている事柄がある。

それがおやつ。彼がタイトル戦の対局の最中に食べる、日本各地のスイーツ業界が腕を振るって作るおやつである。

もともと将棋界には棋士の食事の情報を楽しむ「将棋めし」の文化があり、食事やおやつの内容がネット中継などで紹介されているのだが、藤井がタイトル戦に登場するようになって以降、彼が対局中に注文したおやつは瞬く間に大人気になり、あっという間に売り切れるのが恒例になっている

2021年度のおやつだけでも、

は、彼がタイトル戦で口にしたと報道されるやいなや好評を博し、対局直後から売り切れが相次いだのだとか。一部は生産数が限られるため、月単位のバックオーダーを抱えてしまうほど。

おやつを食べただけでスイーツ業界を盛り上げる将棋棋士。彼の活躍はとどまるところを知らない。
四冠LOG


※1 本家「ぴよりん」が10周年を迎えるにあたって作られたコラボ商品。本家の方も売上が爆増し、会社総出で対応にあたったらしい。

※2 最中の皮部分自体は他の店でも使われる大量生産品だが、店主の奥様のアイディアで肉球部分にアクセントを入れるなどのアレンジを加えている


関連タグ編集

将棋 棋士 リアルチート(スポーツ選手) 若者の人間離れ

杉本昌隆

棋聖戦(囲碁・将棋のタイトル戦) 王位戦 叡王戦 竜王戦 王将戦

永瀬拓矢…同じ研究会のメンバー。

伊藤匠 高田明浩…同年代の棋士。


りゅうおうのおしごと!

棋士藤井聡太の将棋トレーニング


大谷翔平井上尚弥:彼の活躍とほぼ同時期に創作物顔負けの大活躍をしている日本の若者。そのチート染みた才能から違いながらもしばしば「漫画の主人公みたいだ」を通り越して「漫画にも描けないレベル」と対比されることも。


関連リンク編集

藤井聡太|棋士データベース|日本将棋連盟

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