概要(基本プロフィール)
基本プロフィール
「千駄ヶ谷の受け師」の異名を持つ(他には「将棋の強いおじさん」「おじおじ」といった愛称も持つ)。
経歴
1985年12月、12歳で奨励会に入会。三段リーグで苦戦し、1997年、23歳のときにプロデビュー。このようにどちらかというと遅咲きの棋士である。しかし、プロ入り後の活躍は目覚ましく、様々な棋戦で活躍。特に2001年の「勝率8割越えと60勝以上を同時達成」という記録は、歴代でも木村と羽生善治九段(1988年度)、藤井聡太七段(2017年度)しか成し遂げていない。2002年、新人王戦で棋戦初優勝。2006年度の第65期B級1組順位戦で9勝3敗の成績でA級昇級と八段昇段を決める。2010年度の第4回朝日杯将棋オープン戦で羽生名人を破り、全棋士参加棋戦初優勝。
一方、タイトル戦には2005年の竜王戦を初め6度挑戦したが、いずれも敗れていた。特に2009年の王位戦(対深浦康市王位)では、当初3連勝してタイトル獲得に王手をかけたものの、そこからまさかの4連敗を喫し、初タイトルを逃してしまった。タイトル獲得無しでのタイトル戦登場6回は森下卓九段と並んで史上最多タイ、タイトル戦番勝負10勝はタイトル獲得のない棋士の中では史上最多だった。また、「勝てば初タイトル」となる対局での8連敗も史上最多だった。
2010年度の第69期A級順位戦では3勝6敗で降級となるも、2018年度の第77期B級1組順位戦で8勝4敗の成績で9期ぶりにA級に復帰。
2019年、第60期王位戦では挑戦者決定戦で羽生九段を破り7度目挑戦を決める。名人を含む三冠を保持していた豊島将之王位を4勝3敗のフルセットで破り、悲願の初タイトルを獲得。
46歳3ヵ月での初タイトルは、有吉道夫九段の37歳6ヵ月を上回る最年長初タイトルである。
プロ入りから22年、「勝てばタイトル」の対局は実に9度目。座右の銘「百折不撓」を体現した瞬間であった。しかし、復帰を決めた第78期A級順位戦では4勝5敗と善戦するも、惜しくも降級となった(この時4勝5敗が6人もおり、A級に復帰したばかりの木村は最下位の10位だったため)。他にA級順位戦で4勝を挙げたが降級した棋士は、深浦康市九段・渡辺明三冠のみである。
2020年8月20日、王位戦防衛戦で18歳1ヶ月の藤井聡太棋聖に0勝4敗で敗れタイトルを失冠、藤井棋聖に史上最年少の二冠達成と最年少八段昇段を許すこととなった。
2020年度の第3回AbemaTVトーナメント(非公式戦)では「チーム木村」のリーダーとして参戦する。
2021年、王座戦挑戦者決定トーナメントで優勝し永瀬拓也王座への挑戦権を獲得。
棋戦優勝履歴
八大タイトル戦(登場予定も含む)
☆は永世称号資格保持、※は現在保有タイトル
棋戦名 | 獲得数(年度) | 登場回数(年度) | 備考 |
---|---|---|---|
竜王 | - | 1回(2005年度) | |
名人 | - | - | |
叡王 | - | - | |
王位 | 1期(2019年度) | 5回(2009年度・2014年度・2016年度・2019年度・2020年度) | |
王座 | - | 2回(2008年度・2020年度) | |
棋王 | - | - | |
王将 | - | - | |
棋聖 | - | 1回(2009年度) |
獲得1期(登場8回)
一般棋戦
計2回
棋風・人物
- 居飛車党の棋士であり、相手の攻め駒を攻め返す強靭な受けを得意とする
- 不利な状況でもそう簡単には投了をせず諦めないことでも知られる
- 2001年度の竜王戦挑戦者決定三番勝負第1局では羽生善治相手に劣勢を粘りに粘った末、羽生に自玉を1手で即詰みの局面にしてしまう(一手頓死)ミスを誘いだした。
- 形勢が有利になると駒音が強くなる
- 解説者としても定評があり、懇切丁寧で解りやすくボケ・毒舌・ぼやき・自嘲を交えたサービス精神旺盛な解説は将棋ファンから広く支持されている。ニコニコ動画では解説名人の称号を(タグで)与えられている。
関連タグ
行方尚史 野月浩貴 ・・・第3回AbemaTVトーナメント「チーム木村」メンバー
佐々木勇気 池永天志・・・第4回AbemaTVトーナメント「チーム木村」メンバー