概要
※豊島将之九段、稲葉陽八段、村田顕弘六段とともに「関西若手四天王」と呼ばれる棋士の一人。
棋歴
年度 | 主な実績 |
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1998年度 | 9月に森信雄六段門下、6級で奨励会に入会(同期入会に佐藤天彦九段、広瀬章人八段、高崎一生七段、戸辺誠七段らがおり、奨励会時代に「平成のチャイルドブランド」として取り上げられたこともある) |
2006年度 | 第38回奨励会三段リーグで14勝4敗の1位の成績をおさめ、4月1日付で四段に昇段する(同期昇段に中村太地八段)。また、奨励会員枠で出場していた第37回新人王戦を勝ち上がり(途中で四段に昇段している)、決勝三番勝負で横山泰明四段を2連勝で破り棋戦初優勝を果たす。出場中にプロ入りと優勝を果たしてのは森内俊之九段以来2人目となる。 |
2009年度 | 第21期竜王戦ランキング戦で5組優勝を果たす。同時に「竜王ランキング戦連続2期昇級」の規定を満たして五段に昇段する。 |
2009年度 | 第59回NHK杯将棋トーナメントで谷川浩司九段、森内九段、渡辺明竜王ら永世称号資格保持者を破り決勝戦へ進出。決勝戦で羽生善治NHK杯(名人)に敗れ、惜しくも準優勝に終わる。なお、準決勝では渡辺竜王を短手数で投了に追い込み、早々に番組が終了してしまった(そのため放送時間の後ろに久々に臨時番組が挿入された)。 |
2010年度 | 第60回NHK杯将棋トーナメントで丸山忠久九段らを破り、2年連続で決勝戦へ進出。決勝戦では再び羽生NHK杯に敗れ、羽生の3連覇を許す。なお、準決勝で丸山忠久九段を39手で投了に追いこんだが、これはNHK杯戦の最短手数記録である。 |
2011年度 | 第19期銀河戦では準決勝で羽生二冠に勝つも、決勝で渡辺竜王に敗れ準優勝に終わる。 |
2014年度 | 第27期竜王戦ではランキング戦3組で優勝。決勝トーナメントを勝ち進み、挑戦者決定三番勝負で羽生名人を2勝1敗で破り初タイトル挑戦を決める。竜王挑戦にり七段へ昇段。森内竜王との番勝負を4勝1敗で制し、初タイトルを獲得した。また竜王獲得により八段へ昇段した。 |
2015年度 | 第28期竜王戦では元竜王の渡辺棋王に1勝4敗で破れ、竜王位を失冠した。第75期B級2組順位戦で8勝2敗(1位)の成績でB級1組へ昇級した。 |
2016年度 | 第64期王座戦挑戦者決定戦で佐藤天彦名人に勝ち挑戦権を獲得した。羽生王座との番勝負は3連敗で敗退した。 |
2017年度 | 第76期B級1組順位戦で8勝2敗(1位)の成績で自身初のA級昇級を決めた。 |
2020年度 | 第46期棋王戦で敗者復活枠から挑戦者決定戦へ出場、本戦で敗れた広瀬章人八段を2連勝で破り、自身4年ぶりのタイトル戦登場を果たした。渡辺棋王との番勝負は1勝3敗で敗退。 |
2022年度 | 第81期A級組順位戦で1勝8敗(9位)の成績でB級1組へ降級となった。 |
2023年度 | 第44回将棋日本シリーズは広瀬九段、豊島将之九段、渡辺明九段らに勝利し、決勝進出を果たすも藤井聡太JT杯に敗れ、準優勝。 |
棋戦優勝履歴
タイトル戦履歴
合計1期(登場4回)
余談
- 棋風は居飛車党で早見え早指し。得意戦法は角換わり系統。
- 大阪大学文学部卒業。後に大学院にも進学。一時期休学するも、2017年3月に大学院修士課程を修了、修士(文学)の学位を授与された。
- 2006年5月1日のプロデビュー戦(第78期棋聖戦一次予選)で橋本崇載六段に勝利。終局直後に橋本六段が「強すぎる。怪物だ!」と叫んだことから、ニックネームは「怪物」「怪物くん」。しかし2010年代半ば頃からは「ダニー(先生)」という愛称も使われるようになり、一般メディアでもこちらの愛称を用いることが出てきている。
- 大のスイーツ好きで、関西将棋会館の棋士室を訪れる際はスイーツを差し入れることが多いという。
- 奨励会時代には、佐藤天1級との対局で棋譜並べの癖が出てしまったのか取った駒を相手の駒台に置いてしまった。当時の奨励会幹事であった井上慶太九段に自ら申告し、裁定の結果反則負けとされた。