概要(基本プロフィール)
羽生善治九段の七冠独占の一角を崩した棋士である。
棋歴
年度 | 主な実績 |
---|---|
1987年度 | 西村門下として6級で奨励会に入会。 |
1992年度 | 第11回三段リーグで13勝5敗1位の成績となり、10月1日付で四段昇段(プロ入り)。 |
1995年度 | 第66期棋聖戦挑戦者決定戦で森下卓九段を破り、初タイトル挑戦。羽生棋聖との番勝負は3連敗で敗退。 |
1996年度 | 第67期棋聖戦挑戦者決定戦で屋敷伸之七段を破り、2年連続で挑戦権獲得。羽生棋聖との番勝負を3勝2敗で制して奪取。初タイトルを獲得するとともに、羽生善治九段の七冠独占を崩した。抜群の成績により六段へ昇段。 |
1997年度 | 第68期棋聖戦は挑戦者に屋敷七段を迎える。番勝負は1勝3敗で棋聖位失冠。 |
1998年度 | 第29期新人王戦で畠山成幸六段を破り、棋戦初優勝。 |
2001年度 | 第59期B級1組順位戦で9勝3敗2位の成績となり、A級昇級と八段昇段を決める。 |
2009年度 | 第68期A級順位戦で7勝2敗の成績となり、名人挑戦権を獲得。羽生名人との番勝負は4連敗で敗退。 |
2013年度 | 第2回将棋電王戦に棋士側として出場。第5局にてGPS将棋と対局し、102手で敗れた。8月、勝数規定により九段に昇段。第39期棋王戦挑戦者決定戦で永瀬拓矢六段を破り、挑戦権獲得。渡辺明棋王との番勝負は3連敗で敗退。 |
2015年度 | 第36回将棋日本シリーズ決勝で深浦康市九段を破り、13年ぶりの棋戦優勝を果たした。 |
2016年度 | 第29期竜王戦挑戦者決定戦で丸山忠久九段を破り、渡辺竜王への挑戦権を獲得するも、将棋ソフト不正使用疑惑騒動により出場停止処分を受ける。(後に証拠不十分で潔白が証明され、将棋連盟から謝罪を受けて和解。) |
2018年度 | 8月、通算600勝(将棋栄誉賞)を達成。 |
2020年度 | 第79期B級1組順位戦で最終成績1勝8敗となり、5期ぶりにB級1組へ降級。 |
棋戦優勝履歴
八大タイトル戦(登場予定も含む)
☆は永世称号資格保持
棋戦名 | 獲得数(年度) | 登場回数(年度) | 備考 |
---|---|---|---|
竜王 | - | (※2016年度) | |
名人 | - | 1回(2010年度) | |
叡王 | - | - | |
王位 | - | - | |
王座 | - | - | |
棋王 | - | 1回 (2013年度) | |
王将 | - | - | |
棋聖 | 1期(1996年度) | 3回(1995年度~1997年度) |
計1期(登場5回)
一般棋戦
計3回
余談
- 右四間飛車、横歩取り3三桂戦法、相横歩取りなど、他のプロはあまり指さない戦法も時々採用する。
- 自分が先手番のときでも千日手になることを嫌わない、珍しい棋士である(他には永瀬王座など)。
- 口数少なく将棋にストイックに取り組む姿勢と、その無骨な風貌から「武蔵」の異名を取る(ただし「武蔵」は「むさし」ではなく「たけぞう」と読む)。
- 藤井猛九段は、同郷かつ西村門下の兄弟子に当たる。
- 屋敷七段と第68期棋聖戦を戦った当時のインタビューで、一日の将棋の勉強時間が10時間を超えると答えたことがある。「愛読書は『将棋年鑑』」。屋敷は当時、勉強をほとんどしないことを自称していたため、対極的な2人として話題になった。
- タイトル戦で対局中に出されるおやつとしてカロリーメイト(ブロックタイプ)をよく注文する。