死に設定
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しにせってい
死に設定とは作者が導入したにも拘らず、その作品内で活かされなかったり、途中で抹消された設定のことである。
大きく分けて以下のタイプに分けられる。
- 当初は存在していた設定やキャラクター、アイテムなどが、ストーリーやシリーズが進むにつれてなかったことにされるタイプ。
- 露骨に抹消されてはいないが、作中で全く描写もされず、いわゆる『取ってつけたような』意味のない設定となっているタイプ。
- 公式サイトや説明書等で紹介されてたり、作中で描写されているものの、作中のストーリーや後続作品で矛盾…もしくは台無しになっているタイプ。
※キャラヘイトの温床化を防ぐため、個々のキャラクターの人柄・振る舞いについては記載しない。
1のパターン
- 『ポケットモンスターの世界には、ポケモン以外の動物も存在する』
- 『ウルトラ兄弟の出生やメンバーについて』
- 色々複雑な為、専用記事を参照。
- 『スーパーマリオシリーズのコクッパはクッパの子供たち』
- 実子のクッパJr.が登場してからは、子分扱いに変更された。
- 『ワンピースの主人公であるルフィはゴムゴムの実の能力者であるため、打撃系の攻撃が一切効かない』
- 現状でも度々生かされる場面があるため厳密には死に設定ではないが、悪魔の実の耐性自体を打ち消す覇気の普及により絶対的な物では無くなった。
- 『仮面ライダーカブト』に登場するZECTのアイテム「ゼクトカム」
- 人間に擬態したワームを見破るカメラ型サーモグラフィー装置だが、作劇的に不都合と判断されたのか公式媒体ですら存在に触れられなくなり、終盤で擬態を見破る弾丸「アンチミミック弾」なる武装が取ってつけたように登場している。
- 『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』に登場するナルシソ・アナスイは、初登場時は女性だったがいつのまにか男性になっていた(TVアニメではなかったことにされていた)。→【初期アナスイ】
- なお、作者は他にも様々な "まちがい" を発生させているが、茶飯事である。(イケメンになったり、身長が縮んでいったり、家庭を作らないまま亡くなったはずのキャラクターにいつのまにか孫がいたり)。その際に飛び出した名(迷)言は下記参照。
- 『ヒューマンバグ大学(華の天羽組)』に登場する須永陽咲也は、当初女癖の悪い残虐超人扱いだった。
- 今はシフトチェンジされたのかギャグ色の強いおもしれー男に変更されている。(同時に初登場の動画のサムネも全く別の物にわざわざ差し替えられている)
- 『メトロイドシリーズ』のリドリーはスペースパイレーツに生物兵器として洗脳された惑星ゼーベスの現住生物
- 後にスペースパイレーツの最高司令官に変更された。
- 『ソードマスターヤマト』の生き別れたとされるヤマトの妹の存在。
- 作品の打ち切りが決定したため「いるような気がしていたが別にそんなことはなかった。」とぶった切り存在が無かったことにされた、他に「ちびまる子ちゃん」の「たまちゃん」も原作やアニメ1期で兄が存在するかのような台詞が有ったが姿は出たことが無かったため、現行のアニメ2期では一人っ子設定に変えられ無かったことにされ、アニメ「イナズマイレブンアレスの天秤」の主人公「稲森明日人」は生き別れの兄弟が居ると製作者が雑誌インタビューで語るも作中で使われる事は無く放送終了し無かったことにされた。
2のパターン
- 『主要人物の家族構成』
- ちゃんと登場する作品も多いが、死亡や単身赴任といった理由で作中には全く姿を見せないケースもまた多い。作劇によっては家族の存在を出す必要がなく、むしろ邪魔になり易いといったメタ的な事情もある。
- 『デジモンアドベンチャーの石田ヤマトは野球部に所属している』
- 『特撮ヒーローや怪獣の図解にある能力・設定解説』
- フレーバーテキスト的な意味合いが強いが、作中で忘れた頃に拾われる事も少なくないので、死に設定と区分していいかは微妙な所。
- 現在では増やすだけ増やして、劇中では全く使用されない玩具も多々あり、メディア限定での設定と見なされる事が殆ど。
- 『てさぐれ!部活ものの鈴木結愛はポーランドからの帰国子女』
- 長い事一切触れられず、本人もポーランド語を求められた際、片言の外国人口調でごまかしていた始末であった。
3のパターン
- 『主人公陣営へ加入したキャラや、再登場を約束したキャラ』
- 『設定だけだったキャラクターの表記変更』
- 元から公式媒体で記載があったのだが、話の進行や正式な登場に伴い、異名や名前の表記に変更が加えられるパターンもある。
- 複数の国で展開している作品は、それら表記を翻訳担当に依存する為、公式とニュアンスのズレが出てしまう場合もある。
- 『イナズマイレブン』シリーズの久遠冬花が非常に特徴的な字で書かれた円堂大介のノートの内容を解読することができるという設定
- テレビアニメのシリーズ3作目の終盤の時点で円堂大介の筆記をみた時に他の登場人物と一緒に苦笑いして読めないかのように描写され、イナズマイレブンGOの2作目で円堂大介の文字を読む必要が出てくるが字を読める孫の円堂守が不在同然の状況になったため過去の円堂大介にタイムワープして会いに行く展開となり完全に忘れ去られた。
- 『MOTHER3』のフリントのネーミング時の説明文が「つよくて やさしい たよれる おとうさんだ」。
- 作中で上記説明に該当する描写が殆ど無い。
- 『ドラゴンボール』に登場する戦闘民族サイヤ人は宇宙空間では生きられない
その他
ちなみに、公式作品(特に本編)では無意味同然な死に設定ではあるが、
その死に設定を持つキャラクターを主役にした二次創作を制作する際に、有効活用される場合もあるので必ずしも悪い事とは限らない。例えば2のパターンを例にするとしたら
→京太郎は相当に裕福で大きな家の子供
→二次創作内ではおぼっちゃまキャラとして扱える。
DEATHNOTEには、自分の死亡時期を自分で寿命をデスノートによって縮める事はできるとある。
→逆に言うと、その日までは死ぬことはなく、Lはそれを逆手にとって自分が即死しない状況を作り上げ、劇場版では彼が亡くなる前に犯人を暴き出す
特殊な例
漫画『キン肉マン』では、長期連載による後付け設定やそれによって生じた矛盾などで死に設定が多数存在する・・・と思いきや、意外な形で死に設定だったものが復活して活かされる事例が多数存在する非常に稀な例となっている。
一例を挙げると、
キン骨マンは自分で(出来はともかく)サイボーグ超人や怪人を製造出来る程、科学技術に優れている描写があった。
→アメリカ遠征編後のクイズ大会を最後にフェードアウトし、物語は超人同士の本格プロレス漫画路線となり、怪人のかの字も出なくなる。
→それから数十年の時を経て連載された新章にて、その設定が活かされ、既に故人となった専属の技師にしか作れなかったテリーマンの義足を作り上げ、テリーマンを完全復活させた。
など、読者も忘れていたような設定を突如として復活させてくれる事もある。
関連する迷言
- 「きのこの言うコトを真にうけてるようでは型月ファンとしてはまだ二流」(『コハエースEX』/玉藻前)
- 「おとなはウソつきではないのです。まちがいをするだけなのです……」(『ジョジョの奇妙な冒険』/荒木飛呂彦)
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