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概要編集

設定厨とはオリジナル世界観オリキャラの設定をひたすら練ることに取り憑かれてしまった人のことを(侮辱的に)表す、あるいは自分がそうであると自虐的に名乗る呼称である。中二病と併発することも多い。


漫画などの創作活動において、世界観やキャラクターの設定を練り込むことは非常に重要なことである。しかし中には設定の練り込みだけ極端に細かく、ストーリーなどが疎かという人がいる。こうなるとアンバランスである・・・


設定厨が陥りがちな症状編集

設定が無駄に細かい編集

何故かオリジナルの世界観やオリキャラを作り始める。それはいいとして、設定がむやみに細かい。世界観でいえば世界の地図や歴史、勢力図、政治形態、果ては通貨のデザインやら警察官の制服デザインやら考え始め、それらを無駄に細かくノートに書き記す。

設定が厨設定編集

オリキャラに特殊能力などの厨設定をやたらと取り入れる。難読漢字や当て字を入れた風変わりな氏名に始まり、氷を操る超能力があるとか、実は滅亡した伝説の種族の末裔だとか、オッドアイだとか、さらには舌が伸びるだとか足の指が少ないだとか不必要に妙な設定も盛り込む。最近覚えた科学の知識とかも無理矢理絡める。とにかく設定を盛り込む。主にアブノーマルな設定を好む。そして無駄に細かくノートに書き残す。

そのくせにストーリーは薄い編集

凝った世界観とキャラクターを作ったから凝ったストーリーを作るかと思えば、そうでもない。「とにかくこいつらが戦う」「作者の自己投影する主人公がモテる」「作ってる時がピーク」「描いてて楽しいものを出したいだけ」の一言で済んでしまうほどの薄っぺらいストーリーか、なんだかよくわからないストーリーの断片断片を作っただけて終わってしまう。それらは漫画などとして出力されることがあるが、殆どの場合完成されることはない。

キャラが立たない?(※)編集

オリキャラには凝った設定(肩書き、出自、略歴、名前、誕生日、血液型、特殊能力、必殺技、ルックス、服装、武器、etc...)を盛り込むが、それらは全てあくまで外面にすぎない。たいてい内面は作り込みが薄く、キャラが立たない。

又はキャラの設定は多くないが、ある拘りからキャラの行動を制限しているため、キャラを立たせづらい(例:恋人役に主人公以外に絶対に優しくさせない。クールな美形の顔を絶対に崩さない。ロン毛がイケてるから絶対に切らない。チートキャラだから絶対に負けない。その逆で、いくら読者が「イケメンじゃなくてフツメンや微ブサに見える」と突っ込もうと、作者にとってはドンピシャの顔や「整った顔」以外の情報がいらないキャラだから変えない。主人公の両親の設定を作ろうと思えば作れるものの、第一の読者として面白さを感じられず、後ろめたさも感じるので出さず、同じ設定のモブだったら出せるなど。)

もちろん、人気設定の逆張りも正解ではない(アンチテーゼと意味のない逆張りは似て非なるもの)。

エピソードを幾重にも積み重ねてキャラを立たせないのがいけないのではなく、保守的なのがいけないのでもなく、あるジャンルと言うだけで、作者と同じ性癖の読者に都合のいい設定が無条件で成立するテンプレートのようなものを見つけ出せていないのがキャラが立たない原因だと思われる。キャラの行動の前後関係が逆なのはともかく、作り方の前後関係が逆なのは悪くない。

※「DQNの見本市」「即成長させたり逃がしたりして個性をスポイルして退場させる」という形にするぐらいならモヤモヤした状態のほうがいい説もあるし、ゲーム作品にはポエムのような説明と一緒に登場する出オチキャラも多いため、一概には言えない。

鑑賞する側としての設定厨編集

作品を鑑賞するときにむやみやたらに細かい設定を気にする人も設定厨と呼ばれる。

他の人が気づかないような鋭い考察を見いだすこともあるが、ストーリーそっちのけで設定にばかり食いついたり、重箱の隅としか言いようのない粗探しをするので他のファンからは鬱陶しがられる。

メタ厨(※ただし設定のみを好み、作者の話はしない)や一種のサピオセクシャルとも言えるかもしれない。


グレーゾーン編集

条件に当て嵌まる人間で、「中二病なら誰もが通る道でしょ」「お前は俺か」とネタキャラ扱いされてしまう周りに迷惑をかけない層も多い。

設定厨の正の側面というより、設定厨に含まれないグレーゾーンと呼べるかもしれないが・・・


  • 既にある有名な版権作品・既成作品にして、「自分の思い通りにしろ」と文句を言ったり、エロ二次創作を乱造したりして迷惑をかけにいかない。
  • 男女が半々ずついて、下手に漫画の形にしたら荒れてしまう設定の場合に、敢えて主人公、登場順、ポジショニングが不明のキャラ表だけの状態に留める。
  • 普通の作品が蔑視しがちなモブキャラたちの設定をやたら細かく作っていたりする(無駄ではあるが、いい姿勢である)。
  • 作品を作らないまま、信頼できる友人にストーリーテリングを聞かせた時に、ストーリーテリング自体が完成された作品として受け取られて、「おもしれー作者w」と思われてしまうことがある(受けた理由が漫画としての評価ではなく内輪贔屓・身内贔屓だとしても、人生は楽しんだもの勝ちである)。
  • キャラ表自体がものすごく丁寧に描かれていて、「設定表自体が原作でいいよ」と思われている。
  • 漫画単行本のおまけページやゲームの攻略本のような、武器表や必殺技表やモンスター表が一つの作品として完成されていて面白い。
  • 長編が前に進まなくても、キャラ表に添えてあるショートストーリーや、キャラクターたちがパーティーをしている一枚絵1コマ漫画)や、キャラクター同士が漫才している4コマ漫画や、エモい場面のみを抜き出した1ページ漫画や、脇役を主人公にした外伝・短編は内容があることがある。
    • 実際に形になっているマイナー誌で連載されている長編は「長編型のキャラカタログ」「エモい場面の連鎖」であることが多い。
  • 拙い作品は外野に「有名作品のツギハギ(モックバスター)」「魅力のないキャラ(無個性なのかクズモブなのかの言及はなく、美形だけではなく多人数が笑う三枚目にも魅力はある)」という評価を下されることが多いが、中二病が考える作品はどちらかというとチーレム判官贔屓マイナー推しという、パクリや承認欲求とはまた別の欠点を押さえていることが多い。
    • 言い換えれば後者の欠点だけがあって前者の欠点はないことになる。
  • 作者だけではなく読者にも、オチよりも今の状態を気にされている。
  • 設定を作るモチベーションだけはものすごいため、画材屋や投稿サイトに有難がられている。

本当にキャラクターやストーリーを作れないのか?編集

設定厨と相対する「漫画の形になっている漫画」を例に出せば分かりやすい。

  • 描きたい話が「週刊少年ジャンプタイプ(パワーインフレもの)」と「ラブコメ」と「国民的アニメ(全員に受けないといけず、大人の事情の塊)」のいずれにも当てはまらない説。
    • 描きたいのに描けないのではなく、描く気がないだけである。
  • 原作の時点で設定集(TRPG等)、壮大なストーリー(ファイブスター物語等)のジャンルに影響を受けただけの説。
  • 起承転結がしっかりしている話でも、ウルトラマンのような話なら描ける説。
    • 商業誌では「4歳児向けなので読んでもらえない」と指摘されているが、深い話であり、恋愛関係の有無しか内容が変わらない高年齢向けを(プロならまだしもアマが)己のファンでもない読者に読ませてやる筋合いはないのだ。
  • 恋愛ものであっても白ハゲなら描ける説。
    • つまり、過程を飛ばして楽してモテたいのでも、人間が描けないのでもないのだ。
  • その時点で描けるストーリーが、リアル過ぎる虐待や薬物依存などの、プロでもアマでも歓迎されないストーリーだっただけ。
  • 描きたい場面だけをいきなり描かないと、作者の描きたいもの(巨大メカなどの状況を選ぶもの、作者の実体験に起因するもの)が現れない説。
    • 過程を飛ばして楽してモテたいのと微妙に性格が違っている。
  • 膨大な設定は、ファンやアニオリに二次創作の二次オリとして描かれがちなエピソード(良く言えば原作人気があり、悪く言えば読者が見たいエピソードがすべて原作で描かれない証拠)を原作者1人が担った結果であるとする説。
  • 「素材集のような設定の断片を沢山作る作者(設定作り自体が趣味の中二病の他、断片から物語を連想しようとしている作者もいる)」「作品が打ち切りだったため、おまけページで本編で語られなかった設定を語る作者」「形になっている作品の中で台詞や一枚絵だけで設定の説明を済ます発言と実力が伴わない作者」「優れた作品へのマウントや交流のためだけに即席用の設定を考える名人様は別であり、嫌われるのは主に後者である。

一般的なストーリーと設定厨が考えるストーリーの違いとは?編集

設定厨(やグレーゾーン)はストーリーよりも設定にこだわるゆえ、「商業漫画だったら一巻末に登場する仲間や打ち切りだったら出ない仲間を第一話の時点で全員登場させてしまう」「商業漫画だったらハーレムのメンバーが2人程度のところを6人ぐらい出してしまう」といった荒技に走りやすいが、後者は構成に難があるだけで、前者と情報量は大して変わらず、1と100ほどの差はない。

設定厨はイメージに反して、プレイヤーの推しが一週間程度で二転三転するするソシャゲのように仲間を一気に100人ぐらい出したりはせず、性格の濃さ、人間関係の濃さ、描きやすさには拘る傾向があり、設定厨とキャラ厨は意外にも相反する要素ではない。

最初に作ったオリキャラに飽きてすぐに別のオリキャラに移ってしまう作者もいるが「キャラに愛着を持ち過ぎず、細かい点にこだわらない人なんだ。」と関心されていることもある。最初に作ったオリキャラの雑な扱いに文句を言っていいのはキャラファンだけである(キャラに魅力がなかったらクレームは出ないのだ)。


有名商業作家でも、(半ば冗談気味に)壮大なストーリー好き、設定好きを認めている作家もいる。


関連タグ編集

設定 中二病 厨設定 厨房(ネットスラング) 厨房の一覧

壮大なストーリー 黒歴史ノート

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