一般的に二つの意味が存在し、「何らかの事情により、新聞などの定期刊行物の発行が停止されること」であり、もうひとつは「雑誌などの定期刊行物の発行が行われなくなる( 発刊停止 )こと」を指す。
発行の一時停止
前者は新聞の「休刊日」や、災害や定期刊行物の発行者の都合、たとえば会社移籍のための準備期間やリニューアルによるものなどで一時的に発行が行われなくなることであり、基本的に復刊する前提である。
実質上の廃刊
後者の場合、「休」という文字が入っている以上、あくまでも「刊行を休んでいる」状態であり、いつか「復刊」する可能性が存在するため、定期刊行物の発行自体を取りやめることを宣言する「廃刊」とは実際には異なる。ただし、現在の出版の各種事情により、現在ではこの言葉は廃刊と同義と受け止めたほうが良いだろう。
休刊に至る理由は主に、編集・制作・経営上の事情、たとえば編集者が全員逃走した、類似雑誌を引き取ったため現在発行していた雑誌が不要となった、出版や発行を行う会社の出版事業からの撤退や会社自体の倒産など、あるいは発行部数の低下や売れ行きの不振、広告を出すなどの支援をしているスポンサーの撤退などにより、継続発行が困難になったためである。
「廃刊」はその雑誌が消滅し、二度と復活しないことを意味するが、「休刊」か「廃刊」かは、出版社( 発行元 )や編集者の意思表示、たとえば「定期刊行物の引き受け手の募集」や「編集部の解散」などの情報が出ない限り区別がつきにくい。また、各種事情のため廃刊にすることは現在では少なくなっている。このため、現在の出版業界では「休刊」という表現にほぼ統一されている。
休刊から復刊したものも中にはあり、『Weekly漫画アクション』は2003年9月に休刊、2004年4月に月2回の『漫画アクション』として刊行再開した。
雑誌の豆知識
雑誌は「雑誌コード」という商品番号が誌名ごとに設定されており、雑誌コードを持った雑誌が休刊すると「雑誌コード」は共通雑誌コード管理センターで、2年間保留される。その間に復刊しなければ、別の新雑誌に再び使用されることになる。
さらに、雑誌のタイトル( 題号 )は商標登録されているが、商標権の有効期間は10年であるため、勝手に名前を使われないようにするため、10年ごとの更新が必要となる。
さらに、休刊後3年以内にその名称で一度も発行がなかった場合、商標権は消滅するため、これが事実上の「廃刊」と言える。