データ
別名 | 密輸怪獣 |
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体長 | 59m(成体)、51cm(幼体) |
体重 | 6万3千t(成体)、20kg(幼体) |
出身地 | チェンバージャングルの洞窟 |
概要
第50話「怪獣密輸!?」にて初登場。チェンバージャングルの洞窟に住んでいた怪獣の子供で、多数の毒素や劇薬などをも栄養源とすることができる強い免疫力を持つが、「ハビルニアル毒素」だけは吸収することができず、取り込むと突然変異を起こして急成長してしまう恐れがある。
ルナモードを手こずらせる程の俊敏さを持ち、鼻先の角や爪を武器としている。
彼らが野生下で何を食べるかは不明だが、劇中ではパンに興味を持ち食べていた。
本編では幻の爬虫類、「キンイロパンダトカゲ」だと勘違いした密猟者の山井とその仲間によって2体が捕獲され、1体は山井の仲間が警察に逮捕された際に保護されるも、もう1体は逃げ延びた山井が密売元として利用していたペットショップで売りさばかれようとしていた。
しかし、警察が生物の密輸の件で動いていることを知っていた店主に成長抑止剤を投与して暫く様子を見るよう言われ渋々従う山井だが、実は店主が渡した成長抑止剤「HKP」の主成分はバデータが唯一免疫を持っていない「ハビルニアル毒素」であり、それを知らない山井によってHKPを投与されたバデータは口から泡を吹いて倒れてしまう。
その後ペットショップが摘発され、店主からこれまでの経緯をすべて聞き出したムサシ隊員とフブキ隊員が山井の潜伏先に駆け付けるも、しばらくしてHKPの影響で急成長した姿のバデータが現れ、HKPの毒素の影響で錯乱状態となり暴れまわる。
チームEYESは抑制弾や麻酔弾の使用は逆効果ということで威嚇射撃で動きを鈍らせ、レーザーラックで動きを封じようとするが強靭な爪でレーザーラックを簡単に引き裂き、ウルトラマンコスモスとの戦闘では爪の一撃で皮膚に傷をつけ、さらに俊敏な動きで苦戦させる。
だがエクリプスモードのコズミューム光線で毒素を取り除かれて大人しくなり、飛び去るコスモスを手を振って見送った後無事保護された。
その後山井は駆け付けた刑事に「怪獣密輸罪」で逮捕、連行されたが、その直後に脱走して刑事達に追いかけられていた。
その後、第55話では鏑矢諸島で暮らしている姿が見られた。
暴れていたのはあくまで錯乱していただけで、バデータ自体は本来は大人しく人懐っこい生物だったのか、カメラに向かって手を振るというお茶目な一面を見せている。
なお、劇中では大型の爬虫類がブラックマーケットで取引されており、元々「HKP」はそうした大型の爬虫類の成長抑止や凶暴性を抑える為の薬として流通していた(価格は5万円ほど)。ペットショップは密輸した爬虫類とHKPを売りさばく事で儲けていたのだった。
ウルトラマンタイガ
第15話「キミの声が聞こえない」に幼体が登場。
チブル星人マブゼが怪獣を生み出す為の実験材料として捕獲されていた怪獣の一体。マブゼが管理するラボにて、檻に入れられた状態でヒロユキに発見される。
幼体だがバデータが映像作品に登場したのは、実に17年振りとなる。
奇跡的に幼体パペットが現存しており、さらにそれが使用に耐え得るほど保存状態が良かったとのことである。また、後述の再編集番組の『新ウルトラマン列伝』を除けば地上波で初めて登場しており、『コスモス』に登場した再登場の怪獣では『ウルトラマンオーブ』に登場した紅蓮騎に次いで2体目の登場である。
余談
鳴き声は『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』のキングオブモンスの流用。
着ぐるみはカオスパラスタンの改造。その後、『ウルトラマンネクサス』のノスフェルに再改造された。幼児期はギニョールで表現された。
第50話の脚本を担当した川上英幸は、当初密輸業者は怪獣と知っていて密輸するとしていたが、「怪獣」の定義についてスタッフ間で議論となり、「怪獣」ではない新種の生物と誤解するという展開に改められた。
バデータ初登場回となる第50話は、ムサシ役の杉浦太陽氏の誤認逮捕の影響で地上波未放映となった回の一つであり、しかも次回予告が流れていながら未放映になってしまった回だったが、『新ウルトラマン列伝』第84話にて地上波で初めて放映された。
なお、第50話は「EYESの掲げる怪獣保護はやり方が違うだけで、本質的には人間が都合よく管理する点では怪獣密輸やHKPを爬虫類に投与する人々と変わらないのではないか?」という問題提起を行っている(前回や次回も同様に怪獣保護に対する問題提起回となっている)。
第50話に出演した山井役の酒井敏也氏は『爆竜戦隊アバレンジャー』第38〜39話に出演している他、佐伯刑事役で出演していたのは『相棒』にて米沢守役で知られる六角精児氏である。