「科学者の思考は倫理や道徳から離れて自由であるべきだ!」
概要
CV:水島大宙
『ウルトラマンタイガ』第15話「キミの声が聞こえない」に登場したチブル星人。
地球に建設した秘密研究所でDNA配列を操作して人工的に新生物を作り出そうと研究を続けるマッドサイエンティストで、『ウルトラマンギンガS』に登場した同族と同じく宇宙最高の頭脳を自称している。
数多くのチブロイドを従えている他、宇宙人の助手(すぐさまヒロユキに気絶させられたので種族は不明)も雇っていた。
彼の研究所にはサメクジラやリムエレキング、バデータやデスモンやプラーナといった数多くの怪獣達に加え、あろうことか知性を持つ異星人(ガロ星人)までもが捕えられていた。依頼者の少年が探していたモコも捕獲されていた。
その命の冒涜ともいえる行為にはヒロユキも怒りを禁じえなかったが、本人は科学者としては当然とばかりに聞き流していた。また、自分の演説を怪獣たちが騒いだことで妨害された際には怒りを見せ、檻に電流を放つなど幼稚にして残忍な心を持つ。
ヴィラン・ギルドのオークションで手に入れたゴモラとレッドキングの遺伝子、そしてベリアル因子を使って最高傑作であるスカルゴモラを人為的に生み出す。
終始ホログラムで登場し、直接ラボに現れることはなかった。
その後、第23話「激突!ウルトラビッグマッチ!」にて再登場。
ヴィラン・ギルドの障害となるウルトラマン達の抹殺を目論むザラブ星人、ゴドラ星人、スラン星人に加担し、光の国をも恐れる存在としてニセウルトラマンベリアルの使用を提案、実行する。実行の際はザラブ星人の協力でテレビをジャックし、首にリボンを付けた姿で宣戦布告を行った。
ただし、他の3人達より格上だと自負しているようで、(ニセベリアルを「でくの坊」呼ばわりされて血が昇っていたとはいえ)文句を言う3人に対し「指図するな」と口にしたほど。
※この光景は“冷酷非道な極悪人が他の犯罪者を恐怖で恫喝し使役する”ヴィラン・ギルドの組織ヒエラルキーを如実に表している。マブゼが身体能力の非力なチブル星人であるのもワンポイントだろう。
トライスクワッドだけでなくウルトラマントレギアも誘い出せたという点では彼の目論見通りに運び、自らも見物しに姿を現すが、トレギアに陽動されたニセベリアルに他の3人共々ビルごと叩き潰されるという最期を遂げた(その際「チブルの科学力は宇宙一!」というどこかで聞いた事のあるようなセリフの断末魔を上げた)。
ジャの道は蛇
『タイガ』の宇宙に来る前の同行が描写。
命の木の種を求めファラリスが主催する蟲毒に参加。
バルタン星人、ザム星人、ツルク星人の死体を繋ぎ合わせた巨人ジグザグを操りジャグラスジャグラーと対峙した。
余談
近年の作品のようなCGではなく、操演とグリーンバック合成により表現された。
名前の由来は1933年に公開されたホラー映画『怪人マブゼ博士』から。
第23話の脚本を担当した皐月彩氏は、マブゼを「傲慢な社長」とイメージしており、『ウルトラ怪獣散歩』っぽいノリだと述べている。
第15話のラボは廃校の給食室で撮影され、ベリアルとレッドキングとゴモラの遺伝子を合成する装置は炊飯器が使われた。
第23話では最期の瞬間に「チ…チブルの科学力は宇宙一!」の言葉を口にしているが、ウルトラマンゼロも駆けつけた同話にはこれらを受けて監督の辻本貴則が自分のTwitterでも「そんなわけでゼロさまはクールに去るぜ」と答えるなど、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズにちなんだ小ネタが盛り込まれている。
関連タグ
チブル星人エクセラー:同じく巨悪をよみがえらせようとし、その巨悪に倒された同族。
伏井出ケイ/ストルム星人:かつてベリアルの遺伝子を用い、それを模した『偶像』を作り上げた男。正直マブゼのしたことは彼と同じなのだが、作り出した生命を『兵器』としてしか見ていない点が決定的に異なる。
そのスタンスの違いから、遺伝子元のベリアルを崇拝対象として狂信したケイからは強く憎悪されると思われる。