概要
『週刊少年ジャンプ』(集英社)誌上において2000年から2001年まで連載された。単行本はジャンプ・コミックスより全五巻が発売されている。
ストーリー
当時の『週刊少年ジャンプ』では珍しく、文化系のクラブを舞台とした作品。また、漫画家になること或いは漫画家というものをテーマに内包している。
ノルマン効果(別名:ノルマン現象)
漫画としてそれほど面白いわけではないが、他の漫画がそれ以下のレベルだとそちらが先に打ちきられてしまい、結果として打ち切りを免れ長期連載となることを、一時期ネット上で「ノルマン効果」もしくは「ノルマン現象」と言った。
この言葉の語源こそが、何を隠そうこの本作「ノルマンディーひみつ倶楽部」である。
流石にこの作品の連載からもう20年以上経過しているので廃れた用語ではあるが、今でも5chの老人達などによってごく稀に取り沙汰される。
なお、掲載順下位で長く続く事をすぐにノルマンと言う向きもあるが、これに関しては完全に誤用である。
そもそも「ノルマンディひみつ倶楽部」の連載中には、「突き抜け」の語源ともなったあの怪作「ロケットでつきぬけろ!」をはじめとして、短期打ち切り作品が連発していた。
「ノルマンディひみつ倶楽部連載中に始まり、その連載中に短期打ち切りで終わった作品」だけでなんと4作品もある。
- カイゼルスパイク(全13話)
- ロケットでつきぬけろ!(全10話)
- 純情パイン(全13話)
- バカバカしいの!(全12話)
さらには本作の少し前に始まった「ツリッキーズ ピン太郎」(全19話)と「三獣士」(全19話)も本作連載中に短期打ち切りだし、本作打ち切りの次の週には「りりむキッス」(全24話)が打ち切られている。
また本作の1週前に始まった同期は、元々短期集中連載として描かれて予定通りに終了した「SANDLAND」(全14話)である。
このような短期打ち切り作品がなければ、本作はもっと早くに打ち切られていた可能性が高い。
こうした「明らかに他の打ち切り作品が防波堤となっている」状態となってはじめて、ノルマン効果と言えるのである。
なお、「ノルマン効果によって短期打ち切りが減り、遅咲きの作品も発掘できる」とか「長期連載の枠が多すぎて新人の枠が圧迫される事こそが問題」などという言説もある(この記事にも一時期書かれていた)が、これを見れば明らかに誤りである事が分かるだろう。
ノルマン効果は大量の短期打ち切りの発生を前提としているし、それらの作品は、本作をすら蹴落とす事が出来なかったのだから。
また、短期打ち切りが続出しているせいで「ジャンプの質が低下していたのでは?」と思われるかもしれないが、本作連載中には「BLACKCAT」「ピューと吹く!ジャガー」「ボボボーボ・ボーボボ」といった長期連載もしっかりと始まっている。何より本作終了からほぼ間をおかず、あの「BLEACH」の連載も開始している。
むしろ「無数の屍を積み上げて、その中から原石を拾い上げる」というジャンプのアンケートシステムが正しく働いていたからこそ、ノルマン効果は生まれたと言えるだろう。