概要
1973年3月26日生まれの漫画家。
デビュー前は和月伸宏のアシスタントをしていた、いわゆる「和月組」と呼ばれる漫画家の一人。
るろうに剣心や和月組の作家の作品に「大道芸人ミキオ・イトゥー」などの名前で何度か間接的に登場している。
少年漫画らしい素直な画風で、ケレン味あふれる設定を惜しげもなくばら撒きつつもストーリーは王道を走るという作風が特徴。
特に読み切りを描かせるとその長所を存分に発揮し、速筆を活かした休載の穴埋めやアシスタントとしての腕前から、尾田をはじめとした和月組からは「彼の援護射撃で何度命を救われた事か」と評価されている。
一方でその「飛び道具特化型」といえる作風が最大の欠点でもあり、長期連載に必須となる「設定の追加やリサイクル」が困難な濃い設定やキャラを、伏線や展開を温存せずに最初から全力で走らせるため、最初の数話だけでストーリーが失速し、テコ入れも困難な状況に陥ってしまう。
そのためか発表作のほとんどが短命で終わっており、代表作であるノルマンディーひみつ倶楽部ですら、低空飛行を続け1年で終了している。その様子を皮肉ったノルマン現象という不名誉なネットスラングまで存在する。
つまり「短編で輝く漫画家」であるが、裏を返せば「短編でしか輝けない漫画家」といえる。
長らくジャンプ系列で読み切り・短期連載メインで活動したが、2014年2月号から講談社の月刊少年ライバルにて「ただしイケメンに限る」を連載開始(※本人のPixivアカウントには本作品の登場人物紹介のイラストも公開されている)。2014年7月号を以て雑誌が休刊したことにともない、講談社のWEBマガジン「新雑誌研究社」に移籍して連載を続けたが、第4回更新分にて連載終了した。なお、「新雑誌研究所」は2017年にサイト自体が閉鎖となっている。
2018年3月から宝島社「このマンガがすごい!WEB」にて「月曜日のライバル -メガヒットマンガ激闘記-」を連載。「和月組」出身者が語る有名漫画家たちの裏話ということで大きな注目を集めた。
なお、本作はかつての和月組時代のいとう達をモデルに描いたパロディ漫画であり、決してドキュメンタリーではないと明言されている。このため、作中のキャラクター設定や言動などもあくまでフィクションである。
こちらも残念ながら短期連載に終わり、最終話ではあくまで「第一部の完結」としていたが、第二部の連載の目処は立っていないようである。
「月曜日のライバル」連載終了後、漫画家として表立った活動は確認されておらず、またPixivやTwitterも更新されていないため消息不明となっている。
著名な作品
1998年:「ロマンタジーノ」※デビュー作
2000年:「ノルマンディーひみつ倶楽部」
2003年:「グラナダ -究極科学探検隊」
2006年:「謎の村雨くん」
2014年:「ただしイケメンに限る」
2018年:「月曜日のライバル -メガヒットマンガ激闘記-」