「7人の仮面ライダーの共通の敵、それがワシなのだ。一人残らず大首領が始末してやる」(仮面ライダーストロンガー最終話)
「ショッカー首領、真の姿!岩石大首領‼」(オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダーより)
概要
序盤に率いていたジェネラルシャドウが倒された後、支配者不在かと思われていたデルザー軍団及びショッカーからブラックサタンまでを陰から操っていた真の支配者(明言はされていないがガランダー帝国を含むと思われる)。
『人面岩』として第37話の冒頭の部分から登場し、第39話(最終話)の中盤にて立花藤兵衛にその存在が露見、終盤にマシーン大元帥等が敗れ去った後、遂にその巨体を7人のライダー達の前に現した。
平時はデルザー軍団の本拠地がある『奇岩山』に潜伏し、顔のみを露出させ『人面岩』と呼ばれる不気味な岩に擬態しつつ配下の改造魔人達の戦いを監視していたようだ。
この大首領の存在は描写や台詞から推測するに、デルザー軍団の中でも限られた者(マシーン大元帥)しか知り得なかったようである。
硬い岩塊で構成された体やその巨体を生かした攻撃にはさしものライダー達もまるで歯が立たず苦戦を強いるも、7人ライダーは起死回生を狙って手を合わせ、体内からの攻撃を実施しエネルギーを集結、口を通じ体内に入り込まれてしまう。
そしてこの体内の中枢部へと進んだライダー達が見たものとは…!巨大な体躯もただの石像にすぎなかった。
能力
岩石で構成された巨躯はライダー達の攻撃をことごとく跳ね返すほどの高い防御力を誇り、巨大な体を生かした踏みつけ攻撃や剛腕を振るっての直接攻撃、目から放つ破壊光線、口から放つ爆発性の火炎弾等、攻撃力も申し分ない上にライダーの攻撃に即応し迎撃する等機敏さも併せ持つなど、単なる見かけ倒しのデカブツではない。
死んだ怪人や魔人を蘇生させる能力をも持ち、集結した7人のライダーとの最終決戦に挑むマシーン大元帥等に戦力を補充した。
「デルザー……復活!」の掛け声で雷雲を呼び出しサメ奇械人、奇械人アリジゴク、カニ奇械人、奇械人メカゴリラ、奇械人ブブンガー、荒ワシ師団長(名乗り順)の6体を復活させる(だが、荒ワシ師団長以外はデルザーではなくブラックサタンだし、カニ奇械人に至っては仮面ライダーアマゾンに登場したカニ獣人の流用だったりする…)。
岩石大首領本体
体内の奥深くに鎮座していた大首領の本体で、細い触手が寄り集まった人間の脳組織に似た体に単眼を持つ不気味な姿をしている。
その正体は宇宙生命体で、一説にはネオショッカー首領やドグマ王国およびジンドグマの幹部と同じくB26暗黒星雲からやってきたらしい。
ライダー達体内の奥深く入り込まれ敗北を悟った首領は「宇宙へ帰る」と宣言し怨敵であるライダー達を巻き込み自爆を決行(それもう2回ほどやっただろ)するも失敗。7人ライダー達には脱出を許してしまった。
映像上では爆発しているようにしか見えないが、何らかの方法で無事に宇宙へ帰還したのか、この姿が真に本体で失敗して死亡したのか、この姿もまた操られる端末の一つであったのかは不明である。
そしてここに長く続いた仮面ライダー達の戦いはひとまず幕を閉じることになった。
なお、その後仮面ライダーZXの特番や小説等、『仮面ライダーSPIRITS』においてバダンが関与し、背後から操っていた虚像の一つであったことが判明する。
レッツゴー仮面ライダーでは
オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダーではリ・マジネーションショッカー首領の真の姿という設定で登場。
ショッカー首領の怒りが頂点に達した時にこの姿になるとされており、全長4000mを超える超巨体を誇る。また、顔もどことなくユーモラスだった『ストロンガー』版とは異なり、仁王像のような憤怒を滾らせた恐ろしい形相をしている。
この姿になることは世界の滅亡を意味し、敵味方関係なく全てを破壊し尽くすまで止まらないとされている。
首領の怒りを象徴するように変身時には周りの山々は噴火し、空は黒く染まり、大きな地割れが発生する現象が起きる(この際、キングダークほか幹部怪人数体が地割れに飲み込まれている。味方への被害が大きい)。
攻撃方法も巨体から溶岩や噴石を放ち、さらにその一挙手一投足が天災クラスの人智を超えた破壊力を誇る…っと此処まですごい設定にも拘らず、あまりにものその巨体のためか、全然体が動いていない様に見えるのは気のせいだろうか?
まぁ、それはさておきその規格外の力でライダーたちを圧倒したのは確かで、なす術も無く絶体絶命の危機に陥れるも、最後は伊達明の連れてきたサブライダー(明らかにダークライダーも交じってる)を含んだ全仮面ライダーによる必殺技「オールライダーブレイク」でその身を貫かれ崩壊、絶命するというなんだか呆気ない最期を迎えてしまった。
他媒体作品(コミカライズ、小説)での設定
コミカライズ版
放映当時にテレビマガジンに掲載されていた漫画版『ストロンガー』のエピローグ『7人ライダー最後の大決戦』では、タルタロス星の出身とされていた。これによれば漫画版の最終回で倒された岩石大首領はただの飾りで、もう一人岩石大首領がいたという設定。自らのことを『キング・ショッカー』と名乗る。
仮面ライダーSPIRITS
バダン帝国総統(大首領)JUDOの先兵の一人に過ぎないと大首領が語っている。
再生組織全滅後、デルザー軍団三頭領と共に東京湾で村雨良を襲撃するが、アマテラスに邪魔されてしまい退却を図る。この際、邪魔な岩の肉体は海底に捨て去り、本体だけで空を飛んで逃走していた。頭脳となる本体と岩の肉体は紐づいておらず、別の岩で代用可能なようである。
仮面ライダーEVE
本作でも単なる傀儡扱いで、終盤にて完全態に進化した首領により復活させられる。首領がこの世に存在する限りいくら破壊されても蘇る不死身のゴーレムであり、東京湾から出現したキングダークと共に自衛隊を蹴散らした。しかし仮面ライダーガイアとして覚醒した門脇純によってショッカー首領が倒されたことにより、土塊に戻され二度と動くことは無かった。
『S.I.C HERO SAGA』
DECADE EDITION -ストロンガーの世界-
「ストロンガーの世界」においてデルザー軍団を統べるものとして登場。いわばリ・イマジネーション岩石大首領であり、内部操縦式のロボット(キングダークに近い)。
ディケイド、仮面ライダークウガ、仮面ライダーディエンドらを体格差で圧倒するが、ディケイドにファイナルフォームライドされたストロンガーの捨身の突進でディケイドらが体内に突入し、電波人間タックルのウルトラサイクロンで撃破された。その正体は門矢士と同じ顔をした、自らの使命に目覚めたリ・イマジネーション城茂だった。
DECADE EDITION -オーズの世界-
「鎧武の世界」において『ライスピ』『EVE』同様に単なる傀儡として蘇生を遂げた。こちらでもキングダークやらネオショッカー首領やらバダン首領やらといった歴代のラスボス(という名の首領の手駒)達と共に暴れ回ったが、鎧武の世界から飛ばされてきた呉島貴虎率いる黒影トルーパースイカアームズの特攻で全滅させられた。
DEN-O EDITION -1971年4月3日-
ショッカー首領に造反したネガタロスが精神体にされた後に首領に憑依することで、そのイマジネーションから岩石大首領イマジンとでもいうべき姿に姿を変えている。
今作では仮面ライダー旧1号のアシストを得た電王ライナーフォームに体内で電車斬りを叩きこまれて倒されている。
MASKED RIDER DEN-O 『ロスト・トレイン』
ここに来てやっと原作と同じ設定で登場し、昭和ライダー消滅に伴い平成の時代からやってきたクウガ~カブトまでの7大ヒーローと対決。ブレイドが振り下ろした地球上のあらゆる物体を切り裂くブレイラウザーを難なく弾き返したため、宇宙人だと見抜かれた。最後は、クロックアップ+アクセルフォームの力で7大ヒーローが体内に侵入したため、脳だけで宇宙に逃走する。
ガンバライド
ガンバライドでは01でSRSPカードとして登場したのが最初。その後、ガンバライド最終弾であるシャバドゥビ6弾でボスとして登場。
レッツゴー仮面ライダーの再現で、登場時にキングダークが地割れに飲み込まれる演出が入る。キングダーク涙目。
岩石大首領戦は特殊なルール&演出でのバトルとなり、成功すれば新1号~ウィザードまでの全主役ライダー(ただしRXがいるためBLACKはいない)が登場し、オールライダーキックで岩石大首領を倒すという最終弾にふさわしいムービーが流れ勝利となる。倒せば岩石大首領がバトルサポーターになる。
失敗した場合は岩石大首領の必殺技が発動。必殺技「世界滅亡の日」は岩石大首領が地面を両拳で殴り、その衝撃で地面がひび割れ炎が噴出し相手を飲み込む。名前通り世界滅亡しそうな演出となっている。
余談だが、岩石大首領戦の特殊ルールはAP勝負×2~3回と連打なので、AP強化カードと連打力があれば「むずかしい」でもわりと勝てたりする。
ロストヒーローズ2
リジェスが仮面ライダーに倒された怪人達の怨念から作り出した。厄介な事に強力なバフと全ての属性に対して耐性を持っており、同一属性の攻撃で耐性を剥がしていく必要がある。
「爆熱ビッグバンフィンガー」や「GNウルティメイトソード」などの強力な技でダメージを与えていくといいだろう。
余談
- 「七人の仮面ライダーの諸君……それぞれワシの声に聞き覚えがあるのではないかな?」
- ちなみに放映当時はただ単に「大首領」としか呼ばれておらず「岩石大首領」という固有名称は、鬼岩山から飛び出してきた巨人であることに倣って後年に呼ばれ始めて定着したもの(そのためOPクレジットも"大首領の声"のまま)である。