概要
CV:飯塚昭三
スーツアクター:庄司浩和(大神官ダロム)、山本貴浩(大怪人ダロム)
暗黒結社ゴルゴムの三神官の一人で、彼らのリーダーを務める男。青い「天の石」を持つ、「知恵の大神官」。深い皺が刻まれた白い肌を持つ小柄な老人の姿をしているが、優れた頭脳の持ち主で、念動力を使って敵を攻撃する。右手から遺伝子操作ビームを放ち、人間を怪人に改造したり、怪人達の食料が底をついた時はビームで怪人を眠らせたこともあった。剣聖ビルゲニアの復活以降は彼とバラオムの仲裁に入ることもある。ちなみにダロムが念動力を使う時、某宇宙犯罪組織の首領のように「カォーッ」と痰を吐き出すような声を発する。三神官の中でも特に残酷な性格で、ゴルゴムの最終目的である怪人による理想世界の構築よりも人類の殲滅を第一に考えている節がある。
真の姿・大怪人ダロム
世紀王シャドームーンを復活させる為に天の石の力を使い果たし衰弱したダロムは、三葉虫の大怪人に変化した。(正確には退化したらしい)以前よりも増して強力な念動力を持ち、触角をムチのようにしならせて攻撃する他、触角は切り離して対象を捕縛する事も可能な他、ビームとしても発射可能。
水中を泳ぐことも可能だが、遺伝子操作ビームは撃てなくなった。大怪人となってからは性格もさらに酷薄になり、物語の終盤では海生怪人に悪影響を及ぼすことも構わず海の汚染を実行しようとして、それをバラオムに窘められると「怪人など使い捨てだ!どうなろうと構わん!」とまで言い放った。
ビシュム、バラオムが倒され、三神官がダロムのみとなった時は、コウモリ怪人と共に東京を襲撃。少年戦士を念動力で吹っ飛ばしたり、ゴルゴムに降伏した人間達を使って「ゴルゴム親衛隊」なる組織を結成。この組織を使い、先述の海洋汚染計画を聞いてゴルゴムを離反したクジラ怪人を捕らえた。
最期
捕らえたクジラ怪人はおろか、ゴルゴム親衛隊までも用済みと見なし、まとめて始末しようとしたが、クジラ怪人の「命のエキス」によって復活・パワーアップした仮面ライダーBLACKの邪魔が入り、コウモリ怪人との連携もクジラ怪人の超音波攻撃で乱される。触角からの光線をキングストーンフラッシュで押し返されてダメージを負い、ライダーパンチとライダーキックのコンボを受けて爆死。同胞である怪人を切り捨てるような言動をとった結果、クジラ怪人の離反を招き、その助力を得た仮面ライダーBLACKに敗れて死亡するという自業自得の最期を遂げた。
その後の活躍
仮面ライダー世界に駆ける
CV:依田英助
スーツアクター:渡辺実
クライシス帝国の策略で過去へと飛ばされた仮面ライダーBLACKRXの前に突如として登場(RXが過去に飛ばされた影響で復活したらしい)。「最早戦う意思は無い」と嘯き、同じく蘇ったバラオムとビシュムと共にRXに手を差し伸べるが、お約束どおり真っ赤な嘘であり、暗黒超能力(?)を使い、仮面ライダーBLACKRX以前の姿である仮面ライダーBLACKの姿へと戻し襲い掛かるが、更なる未来から自身を救うためにライドロンに乗り駆けつけたRXに阻まれ、どこかへ行ってしまった。
なお、彼らがクライシス帝国と手を結んでいたのかどうかは謎のままである。
レッツゴー仮面ライダー
CV:飯塚昭三
スーツアクター:藤田慧
歴史改変に伴い、ショッカーと手を組んだゴルゴムの代表者として世界会議に出席し、クライシス帝国が掲げる「全人類の根絶」の提案に賛同するなど、原典での本来の姿である大怪人としての性格に近いものになっている。
暗黒超力で空を飛ぶ暇もなかったのか、ショッカー首領の本来の姿である岩石大首領が引き起こした地割れに飲み込まれ退場するという、呆気ない最期を迎えた。
本作からスーツが作り直されたのか、顔の造形が以前とは異なっている。
スーパーヒーロー大戦GP
ダブルライダーの死によりショッカーによる統治が成功した改変世界のショッカー幹部として登場する。こちらではかつてのように空を飛んでいた。しかし、大怪人に変身するヒマもなく仮面ライダースーパー1の飛び蹴り(スーパーライダー閃光キック)を受けて倒されてしまう。
仮面ライダーBLACKSUN
「私を倒すことはできないっ...!」
演:中村梅雀/岡部尚(50年前)
護流五無の三神官の一人。原典と同じく念動力の使い手で三葉虫怪人。『ゴルゴム党』の党首として総理大臣と繋がっている。怪人の権利獲得の為に時の総理大臣と手を組み、屈辱を受けながらも耐え続けるなど、怪人の未来を最も案じている。
怪人たちは特殊なゼリー「ヒートヘブン」を摂取する事で身体能力を活性化させ、老化さえ止める事が出来るが、三神官で唯一ダロムだけは摂取せず時の流れに任せて老いを重ねている。
上記の通り三葉虫の怪人なのだが堂波真一からはダンゴムシ呼ばわりされている。
小説版では池田平吉という名前が設定された。
余談
ダロムの声を担当した飯塚昭三は次回作でも敵の幹部格ボスガンの声を担当する事になり、バラオムを演じ次回作ではジャーク将軍(スーツアクター)とガテゾーン(声の出演)を担当した高橋利道とは結果的に2作連続で同じ様な立ち位置で共演を果たしている。
更に言うと飯塚と高橋は仮面ライダーBLACKの前年度に放送されていた『メタルヒーローシリーズ』の一つ『時空戦士スピルバン』でも敵側のレギュラーとして共演しており、作品を跨いで約三年間共演した事になる(両者共にメタルヒーローシリーズには立ち上げ当初から参加していたがレギュラーとして揃ったのはスピルバンが唯一だった)。
映画『仮面ライダー世界に駆ける』では飯塚の出演が無かった為、ダロムの吹き替えが代役の依田英助となりボスガンは台詞を一切発していない。