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大怪獣ガメラ

だいかいじゅうがめら

大怪獣ガメラとは、1965年11月27日に公開された映画。ガメラシリーズの記念すべき第一作。
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概要編集

大映が制作し、1965年に公開された特撮怪獣映画。ガメラのデビュー作であり、これを記念して、現在でも11月27日は「ガメラの日」と呼ばれる。


東宝ゴジラに対抗し、企画されていた怪獣映画大群獣ネズラ」が衛生面の都合から制作中止になったが、ネズラのスーツがよくできていたことと、その動きが良かったこと。そして永田雅一の「カメを空へ飛ばせ!!」という永田ラッパの激から、一匹で活躍する怪獣映画を新たに企画。


「火喰い亀東京襲撃」という仮タイトルが制作され、「ジェット噴射で回転しながら空を飛び、火をエネルギーにして強大な火炎を口から吐く」というアイディアからガメラのキャラクターが作られていった。


当初は「ゴジラの二番煎じ」と、あまり期待されていなかった。しかし時は第一次怪獣ブームの最中で、劇場で予告編が公開されると前売り券の売り上げが上昇し、興行は大ホームラン。大映も窮地を救われ、結果、「大魔神」と「妖怪大戦争シリーズ」などが生まれるきっかけになり、ガメラ自体も今日まで続く人気シリーズとなった。


また、本作では「悪役」として登場するガメラではあるが、子供を助けるなど以降のキャラクター性の片鱗は見せていた。

  • これはモスラにも言えることであり、ガメラもモスラも最初の作品では日本を襲撃する恐ろしい存在だが、同時に特定の人間などへ愛着を示す部分が最初から存在していた。どちらも後の作品で古代文明との関係性や類似するいくつかの超自然的な能力を手に入れ、金子修介がどちらも意図的に従来のイメージから外れて人間を(意図的なのか否かは別として)殺傷した存在として描いた点が類似している。

ストーリー編集

砕氷船「ちどり丸」で北極のエスキモーの村を訪れた日高教授一行は、かつてアトランティス大陸に存在したという伝説の亀の調査を開始する。


その最中、上空を国籍不明機が通過した。

その通報を受け、追撃に向かったアメリカ軍戦闘機が撃墜。しかし、不明機が搭載していた核弾頭が墜落と共に爆発。そのエネルギーで、北極の地底から一匹の怪獣が復活した。

その怪獣こそ、教授たちが調査していた伝説の怪獣「ガメラ」だった。ガメラはちどり丸を破壊し、そのまま海へ消えた。


それからというもの、世界中で未確認飛行物体が目撃されるようになった…


ガメラは放射能でそのまま死んだものと思われていた。だが、北海道の襟裳岬の灯台の光に引かれ上陸する。

その灯台守の息子、亀好きの少年桜井俊夫は、灯台から落ちそうになったところをガメラに助けられ、自分が逃がした亀がガメラになったものと思い込む。


ガメラはエネルギーを得るため、地熱発電所を襲撃。冷凍弾と爆薬でひっくり返されるが、手足を引っ込めて回転ジェットで空に逃げるガメラ。目撃されていた未確認飛行物体の正体は、ガメラだったのだ。


羽田空港から東京に上陸したガメラは、都内を破壊。コンビナートの石油で足止めする中、ガメラ撃退のため「Z計画(プラン)」の使用が決定される。


キャスト編集

  • 日高教授:船越英二
  • 山本京子:霧立はるみ
  • 青柳:山下洵一郎
  • 桜井俊夫:内田喜郎
  • 村瀬教授:浜村純

スタッフ編集

  • 監督:湯浅憲明
  • 脚本:高橋二三
  • 制作:永田秀雅
  • 製作総指揮:永田雅一
  • 音楽:山内正
  • 撮影:宗川信夫
  • 編集:中静達治
  • 制作・配給:大映

Zプラン編集

劇中に登場する、「世界各国の科学力を結集させ、人類の科学の進歩に役立てよう」という計画。

本来は、宇宙開発計画の一種。国連傘下の多くの国家がこの計画に参加しており、計画そのものもある程度は進んでいた様子。

具体的には『来るべき未来。人類が地球外の惑星に居住する際、巨大なロケットを建造し、それに地球上の都市や建造物を搭載。そのまま宇宙および居住先の別惑星に運ぶ』というもの。

伊豆の大島、その地下に設備が設置されており、巨大ロケットも建造されていた。

劇中で、東京都内を暴れまわるガメラ撃退のため、ニューヨーク国連本部からのアドバイスにより使用が決定。ガメラ撃退に転用される事となった。


余談編集

  • 本作は、ガメラシリーズ唯一の、白黒作品である。

  • また、本作は後年にも続くガメラの基本設定(火炎や熱エネルギーを食べる、凶暴だが子供好き、など)を、劇中で描いている。しかしあくまでも、登場する怪獣はガメラ一体のみで、人間がその脅威に対抗するという内容になっている。

  • 本作のラストは、「せっかく産み出したガメラという怪獣を、殺して終わる内容にしたくなかった」という事から決められた。公開されるまでは、関係者は続編を作る事は全く考えていなかったが、大ヒットを飛ばしたため、半年後に二作目が作られる事になった。

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