もしかして→火炎放射
概要
いわゆる火炎放射や火炎ブレスにあたるが、平成ガメラ以降定着しつつある火球攻撃とは異なり、こちらがガメラというキャラクターの元祖の攻撃技である。
ガメラが飛行の際に行うジェット噴射を指す訳ではないので留意(昭和の関連商品では、ジェット噴射を攻撃に使用しているカードもあるが)。
なお、火炎「放」射ではなくて火炎「噴」射であるが、この呼称は『ガメラマーチ』に由来する。だが、公式名称として定着しているわけではない。
昭和シリーズ
宇宙空間や水中でも機能し、それらの状況でも宇宙人の宇宙船を破壊できる威力を持つ。また、威力を抑えて使用する事で宇宙船の修理も可能である。
ただし、よほど炎に弱い怪獣でない限りは「必殺技」としては機能せず、実質的には威嚇や戦闘の補助として使用が多い。そのため、火炎噴射が決め手となったのは過去2回に限定されている。一回目は動けなくなったギロンの頭部の手裏剣孔にミサイルを突き刺して誘爆させた時、二回目は三色光線を封じて歩行のバランスを崩されて動けなくなったジグラを焼き殺した時である。
実質的に(『宇宙怪獣ガメラ』を除く)昭和最後の作品で動けない相手にしか決まっていない。その後に予定されていたガラシャープ戦では、逆に火炎エネルギーを吸収されるというプロットになっており、ガメラのお株まで奪われるところだった。
平成
平成三部作の個体においてはプラズマ火球が登場し、火炎噴射にあたる攻撃は行われていない。
『小さき勇者たち』の個体も口から吐くのは基本火球であり、火炎とは言い難いが、幼体の状態では火球として形成されないため小さな火炎のような感じになっている。
50周年記念映像『GAMERA』に登場した個体が行った攻撃が、正式な火炎噴射の数十年ぶりの復活となる。平成3部作のプラズマ火球同様チャージが可能となり、幼体とはいえギャオスの大群を丸ごと沸騰・蒸発させたり、進路上にあった街並みが消失するという大変強力な威力と攻撃範囲を持っており、実にインパクト抜群であった。
発射の際、火炎の弾頭が火球のような形状になっているが火球ではない。火山の噴火や爆風にも思える様相と弾速を持っており、昭和と比べて威力だけでなく射程や効果範囲も向上している模様であり、ようやく火炎噴射に必殺技としての効果が生まれたと言えるだろう。
余談
- 平成シリーズの折にプラズマ火球が生み出された理由は、「威力」「射程」「カタルシス」が求められたからであり、ゴジラの放射火炎との差別化も容易になった(昭和も本物の火炎放射器を使った撮影で差別化はできていたが)。
- メタ的に言うと、撮影の関係上火炎噴射が決め手になるとしたら敵のスーツごと燃やす必要性があるとも考えられるため、火炎噴射が決め手になりずらいのは撮影上の都合も関連しているのかもしれない(スーツを燃やすことは後の展示やイベントにも使えなくなる)。本当にスーツを燃焼/爆破させたのは、平成以降では『小さき勇者たち』のジーダスの時だけである。
- 昭和ガメラでは、撮影では本物の火炎を噴射させているので大変迫力がある。昭和ガメラのスタッフが携わったヨンガリ(ヤンガリー)の撮影でも、同じ手法が使われた。
- 書籍によっては、昭和ガメラの火炎噴射は、火炎ブレスというよりも、液体酸素と水素を混ぜた熱線だとされている。