概要
2015年にシリーズ50周年記念として公開された新作映像『GAMERA』に登場したギャオスであり、ガメラと共に9年ぶりのカムバックを果たした。
体色はスーパーギャオスに準拠しているものの、全体的な外見や群れを作る描写、挙動などは、ギャオスハイパーやオリジナルギャオスに近い。
しかし、以下の様に、鳥やコウモリというよりも西洋のドラゴンのような顔つきと体型になっている。
- 嘴の先が歴代程尖っておらず、猛禽類か何かの嘴の様に湾曲している
- 背びれが生えており、翼の付け根に妙な突起物が生えたりしている
- 『宇宙船』の石井克人へのインタビューに雛型が掲載されていた
- 蛇の様な舌が生えている
- 胴体が長くなっている
- 尻尾が長くなっており、爬虫類を思わせる形状になっている
特に「目」の狂いっぷりは史上最狂レベルであり、その様相はバルゴンのものをさらに虚ろにしながら、貪欲さと狂気に塗れたものにしたかの様なのが特徴である。
生態
こちらもスーパーギャオスと同じく、自分より小型の同族に襲いかって共食いをするなど貪欲で凶暴な性質である。
超音波メスをアップで発射するシーンはないが、背景ではそれらしき光線が映っているので、能力自体は持っていると思われる。
大量の群れで東京を襲撃し、人々を喰らい続けてこれを壊滅状態に追い込んでいたが、突如出現したガメラの火炎噴射で一掃させられた。
余談
- 丸い吻先や長めの舌をはじめ、顔全体の印象は「ヘビ」を意識しており、「とにかく嫌な奴」っぽくデザインされたと関連インタビューで表現されている。
- 嘴が曲がっているのは、実は平成ガメラ第一作の初期デザインの一部でも用いられていた。
- 超音波メスを発射するシーンがアップになっていないのは歴代初だが、前作のオリジナルギャオスも発射シーンがアップされていない。オリジナルギャオスとは体色こそ逆になっているが、不気味な目をしており、ガメラよりも小型である点が類似している。
- ガメラに撃墜されて顔面が崩壊したり、ガメラに踏み潰される点は、『ガメラ3』の渋谷戦でも検討されていた案であり、また、『HARD-LINK』でもオリジナルギャオスの一体がアヴァンガメラに火球で撃墜されてから踏み潰されている。
- リバースギャオスの見た目も、頭部や背びれや尻尾の形状にこのバージョンのギャオスを思わせる要素がある。
- 空を飛んでいたギャオスをガメラが飛び道具を使わずに撃墜している珍しい事例であり、厳密な描写はされていないが、唐突にガメラが画面内に現れるため、「ガメラが飛行状態からギャオス目掛けて落ちてきて踏み潰した」と考えるのが打倒なのかもしれない。
出典
- 『宇宙船』Vol.151