ガメラ対深海怪獣ジグラ
がめらたいしんかいかいじゅうじぐら
ガメラシリーズの第7作目。
今作は当時問題となっていた海洋汚染や環境汚染、公害を盛り込んだ内容になっている。
当時大映は経営不振に陥っていたものの、ガメラシリーズの興収に一縷の望みをかけて予算を増額し、今作では鴨川シーワールドとのタイアップロケが行われた。
まずまずの興収を記録し続編『ガメラ対双頭怪獣W』という構想が行われていたものの、結果的に大映は倒産。徳間書店の子会社となった為今作が最後の大映制作となった。
これまでガメラシリーズの制作を引き受けていた湯浅憲明監督はガメラ映画の仕事が終われば別の映画を撮らせてくれるという会社からの口約束に一縷の望みを託して、過酷な撮影現場を指揮し続けていた(ただし一般映画はその後も何本か撮っており、一応は口約束は実行されてはいた)。
だが永田ラッパ期の本作の撮影が終了した年末に会社倒産の報を聞き、怒りのあまりに大道具部屋のセットを叩き壊したという都市伝説がある。
鴨川シーワールド近郊にて、休暇を過ごしていた海洋研究所に所属する科学者の洋介とトム、その子供の健一とヘレンは謎の宇宙船に連れ攫われてしまった。
洋介たちを連れ去った宇宙人はジグラ星人のX1号と名乗り、海を汚す地球人に変わって今後地球の海を管理すると宣言。見せしめとして東京をマグニチュード13の巨大地震で壊滅させ、人類に全面降伏を迫った。
洋介とトムは催眠術で眠らされてしまったが、健一とヘレンは隙を見て洋介とトムを連れて脱出。人質に逃げられたジグラ星人はX1号に暗殺を命じた。
健一たちは飛来したガメラに連れられて無事地上に帰還。二人の通報を受けた国連は地球防衛軍を結成し、ジグラ星人と戦う決断をした。
X1号に襲われた健一とヘレンの声で現れたガメラはジグラ星人の宇宙船を破壊。水没した宇宙船に乗っていたジグラ星人達は、水圧の違いから怪獣ジグラになってしまった。