大魔神とは
- 大映製作の特撮映画
- 上記映画のリメイク特撮ドラマ→大魔神カノン
- 元横浜ベイスターズ所属投手→佐々木主浩
- 『ハイスクール!奇面組』の登場人物→大間仁
- 『デビルマン』の登場人物→大魔神サタン
- 『ドラゴンクエストシリーズ』に登場する石像のモンスター
映画「大魔神」
1966年に大映が制作した特撮時代劇。高い特撮技術と時代劇を得意とする大映ならではのハイクオリティな時代劇が絶妙にマッチした邦画の傑作の一つである。全三部作。
ストーリーは悪政を民衆に押しつける為政者に魔神が怒りを爆発させるというもので、顔面の変わりっぷりで有名。物語の終盤に優しい顔立ちから一変し憤怒の形相で大暴れする大魔神のインパクトは凄まじいものがあり、色んな形でパロディの的にされた。
なんとこの作品、あの『ガメラ対バルゴン』と同時上映であり、大型特撮作品の二本立てという、現代では考えられないほどの豪華な仕様だった。
ちなみに、大魔神は当初「宇宙氷人」というガメラの敵第一号になる予定だった存在の流用である。また、動く石像という発想はゴーレムが元ネタ。
キャラクターとしての大魔神
作品ごとに細かな設定は異なるが、正式な名前が阿羅羯磨(あらかつま)であるという点は同じ。
普段は鎧をまとった埴輪のような石像として各地で眠っており、穏やかな顔つきをしているが、ひとたび怒るとまるで生物であるかのように立ち上がり、腕で顔を拭い憤怒の形相をした青黒い顔へと変わる。
身長は初期設定では4.5mだが、資料によって異なり、作中の描写を見ても一定していない模様。
その身にまとった鎧は非常に頑丈で、鉄砲や大砲、爆弾でもびくともしない。
武器は一撃で城門をも突き崩す怪力と腰に下げている刀。たとえ火責めにあっても念力で炎を消し飛ばしてしまう。歩行速度は遅いが、逃げ出した悪代官の前に先回りしていた事から瞬間移動も可能な模様。光の玉となって空を飛ぶこともできる。
出現するとどんなに快晴でも空に黒雲が発生し、大嵐となる。第二作『大魔神怒る』では湖を割って現れた。
怪獣ではなく正真正銘の「神」であり、第一作では悪人の左馬之助を殺してもその怒りはおさまることなく無抵抗な村人にまでその怒りをぶつけるなど、まさに人知を超えた大自然の化身である。
しかし第二作以降は信心深い者、わが身を犠牲にしてでも誰かを救おうとする者には理解を示し、悪人を殺せば怒りがおさまることもある。
怒りがおさまると全身が風化し、朽ち果ててしまう。一作目では土塊となり、二作目では液化し、三作目では吹雪となって消えた。だがそれでも死んだわけではなく、何処かで人間たちを見守っている事には変わりない。