曖昧さ回避
- 大映製作の特撮映画
- 上記映画のリメイク特撮ドラマ→大魔神カノン
- 元横浜ベイスターズ所属投手→佐々木主浩
- 『ハイスクール!奇面組』の登場人物→大間仁
- 『デビルマン』の登場人物→大魔神サタン
- 『ドラゴンクエストシリーズ』に登場する石像のモンスター
- 『仮面ライダージオウ』に登場するキャラクター→ダイマジーン(大魔神へのオマージュだと思われる)
映画「大魔神」
1966年に大映が制作した特撮時代劇。高い特撮技術と時代劇を得意とする大映ならではのハイクオリティな時代劇が絶妙にマッチした邦画の傑作の一つである。全三部作。
チェコスロバキアの映画『巨人ゴーレム』に着想を得ている。
なんとこの作品、あの『ガメラ対バルゴン』と同時上映であり、大型特撮作品の二本立てという、現代では考えられないほどの豪華な仕様だった。
ストーリーは悪政を民衆に押しつける為政者に魔神が怒りを爆発させるというもので、顔面の変わりっぷりで有名。物語の終盤に優しい顔立ちから一変し憤怒の形相で大暴れする大魔神のインパクトは凄まじいものがあり、色んな形でパロディの的にされた。
第4作目の企画もあったが、第3作目「大魔神逆襲」の興行収益が赤字になった事で立ち消えになった。また、一年間に三本も大魔神作品を制作したことも大映の経営を圧迫したとされる。
その後もガメラシリーズの監督である湯浅憲明によるTVシリーズや、徳間書店傘下時に脚本:筒井康隆・主演:スティーブン・セガールによるリメイク企画もあったがいずれも実現しなかった。(セガールの娘は平成ガメラで知られる藤谷文子)。後に筒井や大友克洋による脚本は単行本化された事で日の目を見た。その他、ケビン・コスナーによるバージョンや本多猪四郎によるバージョンなど様々な中止企画があったとされる。
徳間から版権を得た角川映画が大魔神の新作を改めて企画し、2003年に『妖怪大戦争』と共に三池崇史が監督する映画として進めていたが、おそらく『小さき勇者たち~ガメラ~』の興行成績によってまたまた凍結、この企画が『大魔神カノン』へと変わったわけだが…。
そしてやはり三池による『妖怪大戦争ガーディアンズ』にて55年ぶりに銀幕に姿を現すこととなり、そのスピンオフ小説『平安百鬼譚』では雌で神のガメラも登場した。
キャラクターとしての大魔神
主な設定は “阿羅羯磨” を参照。
映画第一作あらすじ
戦国時代、丹波の国の領主である花房家は家老の大館左馬之助一派の下剋上によって幼い忠文・小笹兄妹の2人を残して滅ぼされてしまった。左馬之助は砦を建設するべく、領民たちに苦役を強いる圧政を行っていた。
花房家の生き残りである忠文、小笹兄妹は忠臣である小源太の助けで魔人の山の神である阿羅羯磨を信仰する巫女である信夫の下に預けられ、日々お家再興を願っていた。しかし領民たちが阿羅羯磨を信仰することを良しとしない左馬之助は信夫の忠告を無視して惨殺し、小笹魔人の像の眉間に杭を打ち込んだ。
その時、魔人の像から血が流れだし神罰である地割れを起こして左馬之助の部下を殺害した。魔人の像は憤怒の形相をした大魔神へと姿を変え、忠文と小源太の処刑が行われようとする砦に踏み込む。
パロディ・類似のキャラ
- プルガサリ…北朝鮮版「大魔神」といえる作品。
- コダイゴン(帰ってきたウルトラマン)…大魔神の影響を受けたと言われる怪獣。信州の村に祀られる武神像がグロテス星人の手によって怪獣化した。
- ゲシュート(ウルトラマンコスモス…大魔神の平成アレンジと言える怪獣。こちらはストレスを吸って暴れだす。
- ジャイアントロボ…コンセプトが「ウルトラマン+大魔神」。
- 超星艦隊セイザーX…大魔神さながらのデザインをした敵・雷神ゴードが登場
- Sa・Ga2秘宝伝説…ゴーレム系モンスターの最上位種として大魔神が登場。ニンテンドーDSで出たリメイク版ではディテールが映画の大魔神に寄せたデザインとなっている。
- 埴輪武者モガリ(轟轟戦隊ボウケンジャー)…とある古代民族が秘宝を守るために作ったガーディアン。人間サイズのものと巨大なものの2体が存在する。直接のモチーフはバトルフィーバーロボ。
- 埴輪武者(ゲゲゲの鬼太郎)
- 埴輪進(はにわ すすむ)(怪物くん)…ヒロシ少年の通う学校に転校してきた転校生。見た目はハニワそのものだが、その正体は日本の怪神の化身。生真面目かつ正義感が強く、融通が利かない。怒ると巨体の怪神に変身する。当初は怪物くんと敵対していたが、一騎打ちの末に倒され、和解する。変身後の怪神の姿はほぼ大魔神のそれで、変身前は埴輪風、正義感ゆえの怒りで変身する点など、大魔神と多くの点が共通している。
- 両津明神(こちら葛飾区亀有公園前派出所)…原始時代が舞台の特別編に登場。リョーが住む村の守り神である巨像。隣村のトンデンがけしかけてきたゴルゴサウルス(太い眉毛が生え自動小銃を持っている)の攻撃に怒り恐竜たちを蹴散らす。
- ゴッドマジンガー(ゴッドマジンガー)…古代ムー王国の守護神である武神像。現代日本から転移してきた主人公火野ヤマトと融合しドラゴニア王国の侵略に立ち向かう。
- ダイケンゴー(宇宙魔神ダイケンゴー)…エンペリアス星の守護神像が彗星「魔神の星」のエネルギーを受けて巨大戦闘ロボットとなった。
- 大魔神子…タレント、「タモリ」が演じたパロディキャラ。81年~89年に日本テレビ系列で深夜に放送されていたバラエティ番組「今夜は最高!」に登場。村の守り神として登場し岡本太郎画伯のモノマネをした後、80年代アイドルを彷彿とさせる「恋の大魔神」を歌唱。その姿は「タモリの顔を出した大魔神」といったもの。元は「タモリが大魔神に扮する」だけのコントだったが、アドリブで「大魔神子」と名乗り、ビクター(後にコロムビアに移籍)から芸能デビューすると口走った後、「恋の大魔神」という即興歌を歌った。後に同番組にゲスト出演した中村吉右衛門はこのキャラを気に入っており、出演時には自身も大魔神子に扮して「恋の大魔神」を披露した。
- 大魔神(「火のくに物語り」)…「まんが日本昔ばなし」、1980(昭和55)年05月05日放映の二時間SPに登場した、文字通りの『魔神』。物語は、弥生時代ごろの日本を舞台に、大魔神の軍団と村人たちの戦いを何世代にもわたって描くというもの。大魔神は黒幕的存在として、人間たちを裏から操り、戦を起こしていた。当初は自分の軍団を率いていたが、後にその軍団を打ち倒した村人たち(当初は良心的だったが、次第に利己的に)を率いて、主人公たちと戦う。クライマックスには、自身も巨大な怪獣めいた姿を現し襲い掛かってくる。最後には、主人公側の祈祷師の老婆が行った命がけの祈祷で、火山が噴火。噴出した溶岩に巻き込まれ、村人たちとともに死ぬ。なお、巨大な蛸の姿をした弟「タコ魔神」がいる。
関連項目
大魔神カノン(設定の大きく変わるリメイク作)
妖怪大戦争ガーディアンズ(55年ぶりに大魔神が映画に登場)