概要
主に特撮番組や漫画の原作を担当しており、主に円谷プロダクション作品や日本現代企画作品を手掛けていた。
映画監督の実相寺昭雄とは盟友であり、『ウルトラマン』や『怪奇大作戦』『シルバー仮面』といった実相寺作品に数多く参加している。
一方で連合赤軍を支持し、日本共産党に入党していた根っからの左翼思想家であり、政治思想的には無政府主義のスタンスを取っている。生前のインタビューで「今でも機動隊のバスを見ていると怒りで体が熱くなる」「なぜ今の若者は国に不満を持たないのか」と述べている。また「今の日本の諸悪の根源は天皇制である」と反天皇制思想主義者であり、彼の代表作『アイアンキング』でも熊襲の子孫による逆襲等天皇制を批判する内容を描いている。
1982年にATGと円谷プロが共同で製作する予定だったウルトラマンのリブート映画『ウルトラマン怪獣聖書』を天皇制の悪性を主張した内容で描き、製作中止になってしまった。自己の思想を絡めたものを執筆したものの、それ以降はこれらの思想をドラマ設定の背景に使用することはあっても、劇作家という作品における管理者的立場を利用して自分の思想を振りかざすことはなかった。この点について佐々木は、岩佐陽一のインタビューに答えて「テレビじゃ反体制の側を主人公にはできないよ。そんな企画書いても通らないし」と述べるとともに、そのような立場の人々に対する個人的な共感を込めた、と語っている。
2006年2月24日、内臓疾患により死去。享年69歳。死の間際まで『シルバー仮面』のリメイク脚本を企画していた。