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概要編集

小松左京星新一と並ぶ『SF御三家』の一人であり、最初に名を知られたのはSF作家としてだが、その活動ジャンルは多岐に渡り、どのカテゴリーに分ければいいのかわからないくらい数多くの作品を執筆している。


作品では政治的にも下ネタ的にもスレスレの(というか当時としてもアウトな気がする)ドギツい笑いを大量に出す事が多く、例えば早川書房が筒井の本を復刊するとき校閲から不謹慎な箇所を30個も指摘された事が話題になったが、ファンはむしろ「筒井康隆の本なのにたったの30個!?」と逆に驚いたくらいだ。


政治的には左右どちらの陣営にも与しないどころか、両方から怒られそうなネタを繰り出す事も多い。(韓国の慰安婦像に対する炎上ツイートを検索してみるとイメージが付くだろうが、ここにあえてツイートを引用しないあたりでお察しください)。


ただし発表当時の新思想はやり玉に上がりがちである。例えば創価学会公明党(『堕地獄仏法』・『末世法華経』)、フェミニズム(『女権国家の繁栄と崩壊』)、PTA(『くたばれPTA』)、禁煙(『最後の喫煙者』)など。


スレスレ(というかアウト)の作風故トラブルになる事も多く、特に教科書に筒井の話が載ったときは内容がてんかんに対する偏見を煽るとして批判を浴び、これに反発した筒井が3年ほど断筆するなどした(いやそもそも教科書に筒井を載せようと思った人は何を考えていたんだ…)。他にも『文学部唯野教授』における同性愛関連のネタが差別だと批判を浴びたりした。


上述の断筆宣言以降は俳優活動に活路を見出し、それ以外にもタレント評論家としての活動も行った。多分、一人で十人分の仕事はしてる。


俳優・タレントとしてはホリプロに所属。

なお自作のアニメ化作品『パプリカ』では、筒井のようなバーテン(声優は筒井)が登場する。



余談編集

動物生態学者で大阪市立自然史博物館の初代館長・筒井嘉隆氏を父に持ち、作品中の自然科学の描写における正確さにおいては他の作家の追随を許さない。氏の博識振りは短編「メタモルフォセス群島」及びエッセイ集「私説博物誌」に詳しい。


実子は画家の筒井伸輔。俳優の筒井道隆とは名前が似ているだけで親戚でも何でもない。

また戦国武将筒井順慶の子孫でないことを自身の作品中で示唆している。


1970年代、自らイラストやショートストーリーの漫画を手掛けた経験がある。


作品編集


傾向編集

ショートショートの名手として有名であるが、実験的な純文学、「時をかける少女」のようなジュブナイル小説演劇テレビアニメ脚本、はてはマンガ原作まで、本当に何でも書く。



同じショートショートの名手でも星新一が性的・政治的なネタを注意深く避けているのに対し、筒井はそうした毒のあるスラップスティックこそが中心である。


一般的には何度も映画化された「時をかける少女」が有名であるが、これはジュブナイルとして書かれたものなので毒のある普段の作風とは大きく異なる。一方、晩年に書いたライトノベルの『ビアンカ・オーバースタディ』は設定からしてドギツい下ネタだが。


実験的な小説としては一章毎に小説内で使える文字が1つずつ減っていく『残像に口紅を』、新聞で連載し読者にストーリを決めさせた『朝のガスパール』、文房具やイタチをキャラにして意図的に読者の感情移入を阻害した『虚航船団』、他にも『虚人たち』、『夢の木坂分岐点』等がある。

主要作品編集


時をかける少女

パプリカ

ビアンカ・オーバースタディ

「霊長類南へ」

「朝のガスパール」

家族八景」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」(『七瀬三部作』)

富豪刑事

日本以外全部沈没

虚航船団

他多数



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