この記事に対する注意書き
■過去に、このジャンルについて、創作者界隈で争いごとが発生した経緯がある。
元ネタジャンルへのキャラヘイト・ヘイト創作的な虐待改変が見られたり、無関係の場所で虐待描写のある創作を見せつけたり、様々なサイトで荒らしに類する行為が多数見られた虐厨界隈のため、その経緯も含めて記載する。
■この項目は、pixivでR-18Gに該当する内容を解説し、グロテスクな画像やリンクが掲載されている。
精神的に不快になる可能性もあるので、グロジャンルが苦手な人および未成年者は、ブラウザバックするか、下記の【概要】のみ読むことを推奨します。
■「ゆ虐」及び「ゆ虐のゆっくり」が登場する作品に関して作品を投稿する際は虐待要素あり・なしを問わず「[R-18G]タグ」を使用しましょう。
概要(この記事で解説される「ゆっくり」に対する注意書き)
【大前提】東方projectのイメージを損なう二次創作は、公式ガイドライン違反
「過剰な性的表現や、特定の個人、団体、人種などを中傷する内容等、社会通念上著しく不適応だと判断される行為」が禁止事項として東方Projectの二次創作ガイドラインにて示されている
※参考
東方Projectの二次創作ガイドライン-東方よもやまニュース
ゆっくりしていってねが東方project内における二次創作キャラクターとして認められるまでhttps://www.youtube.com/watch?v=yib_KiAoXVM&t=189s
■ゆっくりを「害獣」に類するものと見なすことが多い当ジャンルは、「東方projectのイメージを損なう二次創作」に該当する。
しかしながら、後述する特殊な経緯もあり、公式から現状見逃されている状態が続いている。
※暴力・グロテスク描写をはじめとする過激な表現を含むR-18Gジャンルであり、キャラヘイト・ヘイト創作要素も内包している。
■前提として、既存人気マスコットキャラクターをターゲットとして、それらに害獣的な要素を非公式で付与し、多産多死な下等生物に改変し、虐待・虐殺創作を正当化しようとする虐厨と呼ばれる集団がいる。
彼らが「ゆっくり」をターゲットにして作られた界隈が「ゆっくり虐待」であり、縮めて「ゆ虐」とも呼ばれる。
数ある「マスコットキャラの虐待」ジャンルの中で、もっとも知名度を得た(得てしまった)のが、この「ゆっくり虐待」である。
■現在では、虐待用独自設定のゆっくり(下記の『「ゆっくり虐待(ゆ虐)のゆっくり」の特徴』を参照)を登場させた作品であれば、虐待描写がなくても、このジャンルに含まれると見なされる。
ざっくりとした誕生経緯 およびそれにまつわる紛争の紹介
元々はAA(アスキーアート)のゆっくりしていってねの流行に対して、荒らしがそれらを虐待する改変AAを作ったところと、pixiv内で人気だったゆっくり漫画を元ネタに(当然作者に無許可で)虐待改変したことから発展した。
なお、界隈全体の歴史的経緯として
「普通のゆっくりが登場する作品」や「元ネタの、東方projectの二次創作」「AA職人によるAA」を元ネタとして、虐待描写を加える三次〜四次創作が、黎明期から常習的に作られたり
中には、それを非虐待界隈にわざわざ見せつけるマナーの悪い人間がいたり等
他のアングラジャンルと比較しても紛争の種となったケースが多いため、知名度が高く、かつ嫌悪する人間も多いジャンルである。
しぃ虐や実装石等から受け継がれた「既に存在するキャラクターを、下等かつ不快感を催す生物に改変する」という虐厨創作の手法を広めた、という点においても悪評が立ちやすいジャンルでもある。
ゆっくり虐待の歴史
ゆっくり虐待が始まる前
ゆっくりは、元々博麗霊夢の顔を改変したAAで「生首」ともあだ名を受けていた。
その一方で「饅頭顔」と揶揄されるその容姿から、ガ板という2ch掲示板内のAAまとめwikiにて冗談交じりに「饅頭」・「中身は餡子」と言われるようになった。
その後、pixiv及び個人サイトにて、ゆっくりを「生きた饅頭」として東方projectの二次創作マスコットとして扱う風潮が大ブレイクし、非常に人気を得ていた。
作風はドSホイホイ的な軽いキュートアグレッション要素を含んでおり、その愛嬌とゆっくりが元々持つシュールさが組み合わさり、当時のゆっくり観に非常に大きな影響を与えた。
そのころのキュートアグレッションは、元ネタとなった東方projectにおける妖精の「死んでもその辺で復活する」という特徴から影響を強く受けており、「ギャグキャラだから多少酷い目に会ってもすぐケロっとしている」という描写が多く、全年齢のギャグ漫画のキャラのような扱いで、現在におけるゆ虐におけるキュートアグレッション要素とは大きく異なるものであった。
ゆっくり虐待の始まり
明確に一線を越えた「ゆっくりを虐待する、殺す」という描写の初出は、2000年代に「したらば」にあった「東方キャラをいじめるスレ」という東方キャラへのリョナ及びヘイト創作を隔離するためのスレに投下されたSS、「ゆっくり加工場」である。
東方projectの二次SS作家である小山田氏によって投稿されたそれは、ゆっくりを生きた饅頭として扱い、食用の為に無理やり繁殖させては加工し出荷するという内容で、その中の描写から、ゆっくりが「繁殖行為を行う」「赤ちゃんゆっくりを産む」「死ぬ」という概念が生まれた。
このSSが、ゆっくり虐待の始まりであり、「ゆ虐におけるゆっくり」の誕生と見なすこともできる。
(小山田氏がゆっくり及び東方projectキャラクターに対するキャラヘイト的な思考をもって創作したかは不明である)
ゆ虐の隆盛と界隈のやらかし、そしてゆ虐用の独自設定の完成
上記のように、元々東方キャラそのものとゆっくりの交流を描く、虐待を含まない二次創作(普通の東方キャラと、マスコット的な一頭身の生首もしくは饅頭のゆっくりが、仲良く暮らす漫画)はゆ虐の誕生以前から人気ジャンルだった。
しかし、前述の「東方キャラをいじめるスレ」で、ゆっくりを生きた饅頭として、調理の名のもとに虐待・虐殺するSSやイラストが増えてくるにつれて、上記の穏和な二次創作に虐待描写を加えて改変する三次創作的な作品が作られていった。
この時代のインターネットは著作権的な意識が薄く、他者の作品をヘイト的な二次創作する者も多々見られたのである。
健全なゆっくりの二次創作で人気を博した絵師やAA製作者及びファンからは「ゆっくりには実装石やしぃのような虐待キャラになって欲しくはない」と反発の声が強かったが、ゆ虐の勢いには勝てず、それどころかゆ虐界隈は彼らの作品を虐待創作の元ネタとして盗用・無断使用するためのターゲットとした。
中には、その改変した虐待創作をわざわざ作者に見せにいく人間もおり、この頃から衝突が見られた。
またこの時ゆ虐のゆっくりは上記のような饅頭として扱われる前の、一頭身の生首として扱うような人間はゆ虐界隈内ではほとんど見られなかった。
中身が臓物ではなく餡子ということにすればグロテスクな内臓を描く必要が無い為、R-18G創作に対する心理的なハードルを大きく下げることに加え、調理の名のもとに虐待虐殺行為を正当化出来るという理由もあった。
時が経つにつれてオリジナルの虐待モノも増加。
穏和な二次創作でのゆっくりをベースにしているため、この頃はまだ、ゆっくりに「他者に害をなす設定」は存在しなかった。
しかし「何も悪いことをしていないマスコットを殺すのはちょっと…」「退治する正当性が欲しい」「スッキリした気持ちで虐待虐殺したい」との声に呼応し、ゆっくりへの虐待・虐殺を正当化する為、ゆっくりを害獣に改変する設定が次々と付け加えられていった。
・畑荒らしをしたり、人家へ侵入し占拠をしたりする(ゆ虐のゆっくりの習性であるおうちせんげんの誕生)
・無計画に子供を作り増殖し、周囲を荒らし汚染する
等
これらを処理するという名目であれば、罪悪感無く虐待・制裁できる、という理屈である。
これはゆっくり以前に虐厨のターゲットとなったしぃ虐・実装石にも見られた現象であり、既存マスコットキャラクターを虐待する虐厨勢力のターゲットとされたキャラクターに必ず起こる現象である。
そして界隈が盛り上がるにつれて人間に害をなす設定は更に増えていき、ゆ虐民間で「ゆっくり=害獣」というのは共通認識となっていった。
その一方で、当時はまだ「外部にゆっくり虐待を持ち出さないようにする」という自粛ルールは比較的守られていた。
転機が訪れたのは
「虐待描写有無にかかわらず、ゆっくりそのものが東方キャラではない」という意見が、2chの東方project関連の場で多く寄せられた時期である。
※現在でこそゆっくりは東方project公認キャラという扱いだが、2000年代後半当時はゆっくりは公認キャラではなく、あくまでも「東方二次創作キャラクターで、公式に公認された存在ではない」とされていた。(権利関係が整理され、東方project公式に公認されたキャラクターとなったのは2020年10月)
非公式な二次創作の上に、虐待要素を含むコンテンツが本家スレで受け入れられることは難しく、ゆ虐界隈は、別の板に避難することなった。
ところがその行き先が2ch(現在の5ch)のゲームキャラ板という、「全年齢」の「ゲームの公式キャラを扱った」場所であったことが、新たな問題を発生させた。
「一般的にR-18Gジャンルである『虐待虐殺』」を「非公式のキャラクターに行う」場所としては、不適切だったからだ。
(余談だが、この時期にニコニコ動画でMUGENのゆっくり魔理沙から、softalk音声でしゃべるゆっくりが誕生し、普及していく。こちらは後のゆっくり実況動画のゆっくりの系譜に連なることとなる)
全年齢の2chゲームキャラ板を拠点とした時期から界隈のタガが外れ、「外部にゆっくり虐待を持ち出さないようにする」という自粛ルールが守られないケースが増えていった。
「嫌なら見るなと言いながらもゆ虐を目につく場所に投稿する者が後を絶たず、わざわざ普通のゆっくりAAを虐待AAへと改変し、虐待無しのゆっくりスレや、全く関係のないスレに書き込んで荒らすような行為も見られるようになった。
そしてこの頃になると、当初は「持ち出し禁止先」とされていたPixivにも進出し、ゆっくり虐待イラストや漫画が増えていった。
「棲み分け」を建前とするゆ虐を始めとした虐厨界隈だが、キャラ改悪度合いが強い創作をしたり、目立つ行為をしたりするほど、コミュニティ内での称賛につながる環境が存在したため、持ち出し行為は続いた。
なお、この頃は、虐待描写のメインを「ゆっくりが食べられること(饅頭だから)」に据えている作品が多数派だった。
しかし時が経つにつれふたばちゃんねるにも進出。
実装石(ゆっくりの前に虐厨のターゲットになっていたキャラ)を虐待していた層が合流してくると、実装石の「糞便を巻き散らかす不潔な生態」の描写が取り入れられ、ゆっくりが汚らしい容姿で描かれるようになったり、ゆっくりが排泄する作品も創作されるようになった。
ここまでの経緯をもって、一旦、現在のゆ虐設定の
・害獣的
・見ててイライラするような傲慢さを持つ
・不潔
といった「建前上は饅頭とはいうものの、饅頭と言うには余りにも汚い『ゆ虐のゆっくり』」の設定が完成を見たと言える。
落ち着いていくゆ虐の隆盛と現在のゆ虐
2010年代半ば2ちゃんねるのゲームキャラ板のスレは避難所への隔離と、2ちゃんねる自体が規制によって書きこめなくなる者が増えた結果、スレが荒廃。
それによって人の流入が途絶え、ゆ虐民の多くがより多くの人が集まる場所を求めてふたばちゃんねるとpixivへ移行。
上記のようにpixivは元々は「外部にゆっくり虐待を持ち出さないようにする」という建前により移行先としては不適切な場所という扱いであったが、最終的にはゆ虐民の中でも悪質なユーザーではない平均的なゆ虐民達も移住先として選んだ。
ふたばちゃんねる内では初めは虹裏を中心に活動していたが、程なくして2chでのゲームキャラ板のときと同様に、ゆ虐と関係のない場所でゆ虐画像を貼るような移住者が多発。
このため、ゆ虐を快く思わない住人と管理人によって二次グロ裏という専用板への隔離が行われた。
以降は、二次グロ裏とpixivが、ゆ虐の最大拠点となっていった。
匿名掲示板である2ちゃんねるが衰退し、自衛しやすくなったSNSの台頭とふたばちゃんねる内でのゆ虐民の隔離施策により、わざわざ出張してゆ虐画像を貼るようなマナー違反行為は一旦落ち着いた。
2010年代後期及び令和現在
ふたば二次グロ裏板及びpixivが拠点であることは変わらず。
また、過去のようにR-18Gタグを付けず全年齢でゆ虐作品を投稿する者はだいぶ減った。
そもそも、AAという文化自体が廃れたことで、ゆっくりのAAをわざわざ改変した、新作のゆ虐AAを見ることもなくなった。
そしてpixiv内においても健全なゆっくり漫画(生物的なゆ虐のゆっくりではなく、東方二次創作マスコット的なゆっくりが出てくる作品)が減少し、虐待改変の元ネタのターゲットとなる作品も見られなくなっていった。
これらのことから「ゆ虐のゆっくり」は元ネタとして他所のネタを虐待改変する機会は減少し、もはや独自の文化圏の中で生成されたものとなった。
なお、2010年代後半以降のゆ虐新参者は「ゆっくりは虐げられて当たり前」という認識を持つケースが多くなっていると推測されるが、元々無許可の二次創作であり、更にインターネット荒らしが多く行われたキャラヘイト・ヘイト創作の虐厨創作出自であるという経緯を知らずに、二次グロ裏板及びpixiv以外でゆ虐の創作を展開した場合、トラブルにつながる可能性が高い。
「ゆ虐のゆっくり」と「ゆっくり実況・ゆっくり解説・ゆっくり茶番劇のゆっくり」
2016年頃からの「ゆっくり実況」、2018年頃からの「ゆっくり解説」。
youtubeで見られるようになった『「ゆっくり実況」「ゆっくり解説」「ゆっくり茶番劇」のゆっくり』(以下「解説ゆっくり」)は「ゆ虐のゆっくり」と違い、排泄や出産などの生物的な要素を持たず、流暢に喋るほか、博識であったりすることが多い。
pixivのマスコット的なゆっくり漫画やAAネタ等、他所のゆっくりネタを虐待改変してきた界隈であったが、この「解説ゆっくり」を虐待するような作品は見られない。
アフォしぃや実装石のような幼稚な多産多死な生物として独自設定がつけられた「ゆ虐のゆっくり」と、見た目の特徴以外、口調や性格など全てが異なる「解説ゆっくり」は、ゆ虐界隈からも「別物」と扱われている模様(見た目も結構違う)。
「解説ゆっくり」は、ゆ虐が生まれる前の、シュールで不思議な謎キャラクター「AA発のゆっくりしていってね」の後継のような扱いを受けており、序盤に記載した通り、2020年10月に本家の東方projectから二次創作キャラクターとして公式に認められた。
その結果、「ゆ虐のゆっくり」は、完全に「AA発のゆっくりしていってね」の系譜とは別物として扱われるようになった。
詳しくは下記の「ゆ虐のゆっくりのわかりやすい例」の項目を参照。
ゆ虐にまつわる設定と、他キャラ虐待の関係性
様々な「マスコットキャラ」を、親バカ的かつモンスターペアレント的な性質を持つ多産多死の下等生物と設定して、虐待・虐殺される光景を描く創作者たちは、ゆっくり虐待誕生以前から存在した。
一方で、この下等生物を虐待するための設定や理由付け等は、「ゆ虐」の興隆時にある程度「テンプレート」が完成し、pixivを拠点にすることとなった。
その結果マスコットキャラクターを「親バカ的な性格を持った多産多死の下等生物」に改変した上で虐待する虐厨創作の土壌が出来上がり、ゆっくり以降、こうした「テンプレート」はペギタニスト(ペ虐もしくはペギ虐)・ずん虐・メぼ虐等様々なキャラの虐待界隈に受け継がれていった。
特にずんだもん(妖精ずんだもん)は、youtubeの動画にてゆ虐黎明期の「ゆっくり加工場」「ゆっくりの畑荒らし」に通ずる動画が現れる等次世代のターゲットとされた。※関連リンクゆ虐とかいうとんでも界隈
これに対して、ずんだもん公式はイラスト使用のQ&Aにあるように急いで「ずんだもんの虐待禁止」を公言することでずん虐の蔓延を防いだ(詳しくはずん虐参照)。
2024年ではメぼ虐が虐厨界隈の主なターゲットとなっているが、ゆ虐の頃のように表立って虐待ネタを見せつけたり、他の健全な創作ユーザーの作品を虐待改変するような者はだいぶ減ってきたが、それでもまだ存在する。
なお「ゆっくり」は、ゆっくり実況等の流行りもあり、現在でも虐待以外でしっかりとした人気を確立し続けている。
これは実装石のような、虐待イメージを払拭できなかったキャラクターとの大きな違いである。
ゆっくり虐待はなぜ広まったのか?
上述したような、マスコットキャラクターを下等生物に改変した上で虐待を行う虐厨創作はしぃ虐・実装石において二次創作界隈での存在感を増したのち、このゆっくり虐待にて隆盛し、認知度・創作者人数共に上昇していった。
何故、この「ゆっくり」が、そこまで虐待対象として注目を集めたのか。
創作全体の歴史を鑑みても、珍しい事象と呼べる。
以下に筆者は理由の考察を記載する。
流行の原因①:権利関係
・ゆっくり虐待発生当時(2000年代後半)は、東方キャラではない「ゆっくり」そのものにおいては、権利者が不明だったので、フリー素材的な扱いで改変がしやすかった。
・ゆ虐が一気に広がった2000年代後半~2010年代前半は、ネット上における著作権意識が比較的薄かった。
「二次創作ガイドライン」という概念が浸透しておらず、ヘイト創作的な二次創作も以降の時代に比べて非常に多かった。
・そもそも、ゆっくりの元ネタの東方projectは、二次創作に対してその中でも非常に寛容な傾向であった(※現在は上記大前提にあるように「二次創作ガイドライン」が規定されている)。
・クリエイターの著作権意識が強い令和の時代には考えにくいことだが、平成の時代のインターネット黎明期にあったAAという創作ジャンルは、2ちゃんねる等の匿名掲示板という環境下にあったため、著作権意識が低い状況にあった。
誰かがAAの作品を作り、そのAA作品をまた別の誰かが改変し作られていく。
AA作品とそのキャラクターとは「皆で作った作品」「皆で作ったキャラ」という面があった。
だがその一方で悪意を持った創作者が混ざることに弱いという一面もあり、しぃ虐から連なるゆ虐AA界隈の発生にも繋がった。
流行の原因②:創作発表のプラットフォームおよびネット環境
・ゆ虐初期の頃はSNSがmixiくらいしか存在しない時代であった。
2ch等の匿名掲示板が文芸創作ユーザーのメイン交流所の一端を担っており、ブロックやミュートのような、不快なコンテンツを視界から外すための機能が存在しなかった。上記のゆ虐AAは特に防ぐ方法が無かった。そのため、好む好まざるとにかかわらず、人の目に触れる機会が多かった。
・またゆ虐発生当時の平成中期のインターネットは非常に治安が悪かった。誹謗中傷や悪質な投稿に対して警察に通報することが当たり前の令和の時代では考えられないことだが、気に入らないものに対して匿名掲示板でアンチスレを立ててあることない事で中傷するような投稿が相次いだり、割れと呼ばれる違法行為が横行する等、著作権意識も低かった。
・それに付随してゆ虐AAやイラストを人の目に触れやすい場で出すことで新規流入者を獲得しようとする者も多かった(そのことによりゆ虐が嫌いな者も増えた)。
・ゆ虐界隈の隆盛と、PIXIVの普及時期が、偶然重なった。(PIXIVの普及により、ネットでイラストが発表され、多くの人が簡単にそれを見る、という文化が一気に広がった。)
一方で、検索避けやブロックなどの機能は、その頃のPIXIVにおいても現在と比べると不十分だった。
・2010年代中頃までは、PIXIVの目立つところにR-18Gランキングがあった。(※現在は目立たないところに置かれている)
グロテスクな創作は参加者が少なくライバルが少ないためにランキング入りが容易なため、作家が虐待ものを描くための強烈な動機となっていた。(これは他キャラ虐待においても同じ)
流行の原因③:ゆっくり固有の特徴が、虐待系創作者の嗜好に合致した
・ゆっくり自体のデザイン(丸くシンプルな形状、被りモノという記号によって区別が容易、表情があるため喜怒哀楽を表現しやすい)が、他の虐厨のターゲットとなったキャラクターと比べても特に描きやすかった。
・AA出身かつマスコットキャラ的な要素を持つため、AA虐待が好きなしぃ虐勢力と、キャラクターを害獣に貶めることが得意な実装石勢力の、双方を惹きつける要素があり、ゆ虐人口が一気に膨れ上がった。
・AA出身=詳細設定が決まっていない為、自分が新たな設定の第一人者になれるかもしれないという魅力もあった。
そのため、オリジナル設定を無理に浸透させようとする者も、人気上昇時期には多かった。
※その頃は、pixiv百科事典内でもオリジナル用語のゆ虐記事の乱立が起きていた。
一方で、ゆっくりを虐待するのに使いやすい設定については界隈でコンセンサスを得て、次の創作のタネになったりする等浸透していった。
・しぃや実装石とは異なり、中身がアンコである。
つまり、残酷描写をしても飛び散るのは血や内臓では無いので、描く方も見る方もハードルが低い。(2024年現在でも、新規流入の描き手が、これを流入理由として挙げている記述は比較的多く散見される)
・上記から、ゆっくりは生き物ではなくナマモノである。なので、無惨に殺しても構わない、という飛躍した論理を主張する者もいた。
(「R-18Gには当たらない」という強硬派もいたため、トラブルも多かった。実際には虐待ジャンルであれば、包括的にR-18Gタグ付与や閲覧注意の記載が望ましい。)
・ゆっくりは、他の虐厨ジャンルのキャラクターと比べても言語能力が高めである。
ほぼひらがなオンリーとはいえ、しっかり喋ることができ、更に語彙が豊富な為、悪口を言わせやすく読者のヘイトを貯めて制裁の理由付けが容易。
同時に虐待時のリアクションも豊富なものとなるため、話作りに幅が出やすい。
・虐厨界隈における必須キャラクター「赤ちゃんキャラ」の、ゆ虐版である赤ちゃんゆっくりの設定の浸透具合が、他の虐厨界隈のキャラの赤ちゃんよりも、圧倒的に広まっている。
※虐厨界隈にターゲットとされたキャラで交尾・妊娠・出産方法が界隈内で共通設定として広く認識されているのは、ゆっくりと実装石くらいしかない。
流行の原因⑤:虐待モノ全般に通底する特徴
・虐待対象が悪事を働くイライラパート→制裁の名のもとに虐待・虐殺するざまぁ展開というテンプレートが確立していて書きやすかった。また、なろう系作品におけるざまぁブームとちょうど時期的に重なった。
・一般的に、虐待対象=害獣という設定が確立すると、制裁・駆除の名目のもとに「弱い者虐め」を描写する心理的なハードルが下がっていく。ゆっくりもご多分に漏れずこの過程を辿り、それにつれて新規流入者も増えていった。
流行の原因⑥:元ネタの東方に起因するもの
・登場するゆっくりの元ネタとする東方projectのキャラクターが非常に多い為、ゆ虐創作においても、物語のネタを作りやすかった。
同じ虐厨創作でも、実装石やずん虐やメぼ虐等は関係するキャラ数が少ないので展開に幅が作りづらい。
・東方projectは人気があったが、人気があったゆえにアンチもいた。その上で平成当時のインターネットは上記①②のように治安が悪く、キャラクターはおろか現実の人間に対するアンチスレが作られ、中傷が飛び交う環境もあった。そして「虐待されるのがゆっくり」「害獣にされるのがゆっくり」ということにすれば、東方project自体へのアンチ行為を大っぴらに行えると考えた東方projectアンチ及びキャラクターアンチも多く見られた。
特に原作からして盗癖がある等癖があるキャラクターの霧雨魔理沙はゆ虐が発生したしたらば幻想板の「東方キャラをいじめるスレ」では「ゴミクズ魔理沙」等と罵倒する粘着的なアンチがいたり、レミリア・スカーレットのアンチが胴付きゆっくりレミリアに対して「田舎者っぽい口調を広めて貶めてやろう」と思い「~だど」口調を広める等、東方projectアンチがアンチ行為をしながらも賞賛される場としてゆ虐は存在した。
流行の原因まとめ
勧善懲悪のカタルシスや、人の後ろ暗い欲求発散の場として、アングラながらもある程度需要があった虐待創作界隈に
元ネタの東方projectが人気ジャンルで、デザイン的に描きやすく、「血や内臓が無い」というハードルの低さを兼ね備えたゆっくりが登場。
しかもゆ虐発生初期は平成の、権利関係においても規制が入りづらい、匿名掲示板が主で著作権意識が低い時代、その一方でSNSで二次創作を発表する文化が台頭した時期、という特殊要素もあった。
その結果、創作全体の歴史を鑑みても
キャラ改悪を伴うキャラヘイト・ヘイト創作系アングラジャンルとして未曾有ともいえる知名度を得たものと考えられる。
個人的な考えであることは否めないが、実際合っているところもあるだろう。
ゆ虐民のスタンス
ゆ虐民は大きく分けて三つのスタンスがある。
①キャラヘイトタイプ
ゆっくりに対してキャラヘイトを持ち、ヘイト創作としてゆっくりを貶めたり馬鹿にすることを主に置く。東方projectへのヘイト感情から、ゆっくりを元の東方キャラの代替品として虐待するタイプもこちらに含まれる。
②度が過ぎたキュートアグレッションタイプ
「かわいそうはかわいい」と思うタイプ。
ゆっくりを可愛がり、その上で度が過ぎたキュートアグレッションとして虐待、もしくは殺害を行う。傾向としては赤ちゃんゆっくりが対象となることが多い。
このタイプはゆっくり愛でと呼ばれる、ゆ虐のゆっくりに設定した上で気まぐれに可愛がる行為をする者がよく見られる。
上記ゆっくり愛でを行う「愛で派」を自称する者、「虐待も愛でも両方イケる」者を多く含むが、可愛がりつつも嫌がらせ、身体的損害を伴う嗜好上、普通にゆっくりが好きな人とは異なる。
「愛で」という表現から一見虐待勢力と敵対しているように見えるが、実際にはたまたま可愛がる気分というDV、支配的な愛情を持つ毒親的なものであり、ゆっくり愛ではゆ虐の一要素である。
「度が過ぎた」キュートアグレッションタイプのゆ虐民と、「度が過ぎない」程度のキュートアグレッションを行うゆっくり好き(ゆ虐民ではない者)を区別する際は、
⑴ゆ虐設定を用いていないか、特にその世界に赤ちゃんゆっくりが存在しているかいないか、赤ちゃんゆっくりを加害していないか(※赤ちゃんゆっくりへの加害行為を行うのは確実にゆ虐民)
⑵その描写がギャグで済むか
⑶全年齢で投稿出来るか
等が挙げられる。
③ストレスの発散・単に楽しいから行うタイプ
世間的には忌避される小動物の虐待や虐殺の代替として、もしくは単純に楽しいからと行うタイプ。
自分より下のものを虐めることでストレスを発散している場合が多い。キュートアグレッションタイプと似ているが、そちらはゆっくりを「かわいいもの」という前提で虐めているのに対して、こちらは気持ちの悪い得体のしれないものとして描かれていることが多い
投稿すれば同類から褒められることから、反応を得るために短期的に投稿がなされるケースが多い。
完全に分かれているわけではない
この三つに関しては完全に分化しているわけではなく、人によって割合が違う。
①のヘイト側でも②の要素が加わり「特定の種は愛でる」という場合もあるし、そもそもヘイト側の人間は③の単純に虐待に面白さを見出す者が多い。
②のキュートアグレッションタイプでも「悪質な個体(※ゆ虐用語でゲスゆと呼ばれる)は制裁する」という場合もあるし、キュートアグレッション目的で「可愛いから虐める」と建前を付けていたにも関わらず、③にあるように弱い者虐めに楽しさを感じ次第に虐待され醜く無様に足掻くゆっくりを描く者もいる。
また、③のなんとなく楽しんでいるタイプの創作が、ヘイトに情熱を燃やす①パターンを界隈に惹き寄せる場合もあるなど、相互に影響を及ぼしている。
そのためゆ虐界隈が盛り上がると、ゆっくりを「下に見てもいい」「いくらでも悪口を言ってもいい」「こいつには何をしても許される」と思い「ゆっくりを下等な生物として扱う者」が増え、
エコーチェンバー現象が生じてしまい、
そのキャラクターが好きな人に対して迷惑をかける迷惑ユーザーを増やす手助けをしてしまうということは、留意すべき点として挙げられる。
リョナ・キャラヘイト・キャラ改悪・ヘイト創作等のアングラ系創作界隈は本来ならば人目に付かないように注意しなければならないが、界隈が隆盛してくるとどうしてもそのような迷惑な輩が表れてしまう。
ゆ虐作品を投稿する際は「東方Project及びゆっくりしていってねとは関係ない作品であること」を示す注意書きをし、それからゆ虐と全く関係のない作品のコメント欄などに迷惑ユーザーが発生していたら、それに対して一人のアングラ系創作民として注意をしなければならない。
「ゆっくり虐待(ゆ虐)のゆっくり」の特徴~「一般的なゆっくり」との違い
「一般的なゆっくり」に設定は無い&「ゆ虐のゆっくり」にも公式の設定は無い
そもそも、ゆっくりそのものの生態や性格などは、公式側は一切定めていない。
現在の経理者である上海アリス幻樂団のZUN氏も、元となったゆっくりAAを作ったDプ竹崎氏も、それをイラスト化したまそ氏も、細かい設定を言及したことはない。
しかし「ゆ虐のゆっくり」にはゆ虐民の中に共通認識となっている設定が数多く存在する。
これらはほぼ全て、ゆっくりを虐待・虐殺することを正当化し、その理由付けとするためにある。
ゆっくりに限らず虐厨創作において「キャラが苦しむor死ぬ」という結果を作る為、そのキャラ側の「落ち度」となる理由があると非常に話が作りやすいためというメタ的な理由である。
そのためこれらの設定はゆっくりを苦しめるor死なせるためという結果ありきで作られたものである。
この「虐待するのに都合のいい二次設定の付与」はゆ虐だけなく、ゆ虐以前のしぃ虐・実装石虐、ゆ虐以降のペギタニスト・ずん虐・セ虐・メぼ虐などのターゲットを多産多死な下等生物として虐待する虐厨界隈に共通する特徴であり、ターゲットとなったキャラクター達が大半を受け継いでいくものとなっている。
なので
この2つの記事内における各種設定は、当然、公式が設定したものは一切含まれていない。
けれども上記のように「虐待・虐殺する話作りしやすいキャラクターに改変した設定」というものは話作りの敷居を非常に下げる為、「ゆ虐を行いたい為にゆ虐民になった者」がわざわざ無視する必要性が無いので、公式となる設定ではないのに皆同じような設定の「ゆ虐のゆっくり」を出すようになった。
だがゆ虐民間で設定の共有認識化が見られる一方で、各ゆ虐創作者による独自設定も多く存在するため、作品内で自分の好んだ設定を用いた思い通りの虐待が行われていないと、pixivを始めとするコメント欄がある場所で暴れる設定厨が現れるケースも多く見られた。
そんな中で、ある程度普遍化し、界隈内で共通認識が取れていると思われる設定を以下に示していく。
「ゆ虐のゆっくり」は下記の項目を多く含めば含むほど、その作者の描くゆっくりは「ゆ虐のゆっくり」であると判断出来る。
「ゆ虐のゆっくり」に共通する独自設定
①とても弱い
人間の成人はもちろん、子供にすらも簡単につぶされる程のやわらかさ。
市販されている饅頭よりも皮が薄く、軽く引っ搔いただけでも液状のあんこが漏れ出てくる程脆弱。
個体差や種族差、作者の設定に違いはあるものの、基本的には野生の小動物より強いことは断じてない。
ゆ虐発生初期は窓ガラスを割り住居侵入する等の害獣的な脅威があるものも見られたが、虐待しやすくするために界隈全体での共有意識として段々とナーフされていき、最終的には下記③の多産で補うしか出来ない程沢山死んでいく存在となった。
②知能が低い
非常に愚かで簡単に自滅する。また、畑荒らしや住居侵入等の悪行を行って人間と敵対し、制裁される原因を作る。
話す言葉はほとんどひらがなで、カタカナや漢字は使えない。
他にも作者にもよるが、三以上の数が数えられないという程度の知能にされることが多い。
まお、このひらがな喋り設定は、「ゆ虐以前AAゆっくり」や「二次創作マスコットとしての普通のゆっくり」も、ひらがなでとぼけた言葉遣いをするものは多く見られるので、そこからの盗用とも考えられる(ただしこれらの健全ゆっくりの喋り方は、ゆ虐のゆっくりほど幼稚な口調ではなく、どちらかといえばシュールな印象を与える)。
またゆ虐はSS創作が盛んで、ゆっくりを周囲の登場人物(特に人間)と比べて知能が低いことを示す為に使われたことも理由の一つに挙げられる。
この際に下記の赤ちゃんゆっくりは舌足らずな喋り方をする為特に読みにくかったのだが、作者も読者も「そういうもの」として扱い界隈全体でそのまま修正されない風潮があった。
③赤ちゃんゆっくりを産む
上記①と②までは「ゆ虐のゆっくり」以外の「東方二次創作のマスコット的なゆっくり」等にも多く見られたが、③から先は「ゆ虐のゆっくり」特有のものとなってくる。
「赤ちゃんゆっくり」を産むのは「ゆ虐のゆっくり」の最大の特徴である
脆弱で知能が低くても絶滅しない、という設定を補完するためか、多産多死の生物として描写する。
そして親とする「ゆ虐のゆっくり(特にれいむ種)」には赤ん坊が傷ついたり死ぬことにより痛む心を持たせるため、原作の東方キャラにも「ゆっくりしていってね」にも無い、「親バカ・モンスターペアレント的な母性」という個性を付与されることが多い。
つまり赤ちゃんゆっくりというキャラクターが存在することに呼応して、「ゆ虐のゆっくり」の性格付けがされるということである。
これはインターネット黎明期にして虐厨界隈の始祖であるしぃ虐の、「しぃ」と「しぃ虐のアフォしぃ」に連なるように、赤ちゃんキャラの存在によりキャラクターの性質が変わるという現象が起こる。
その結果「ゆ虐のゆっくり」は多産多死の生態でありながらも母性があるという相反した要素を組みあわせることにより、赤ちゃんゆっくり達の死がそのまま親ゆっくりへの精神的な加害行為となる。
尚これはゆ虐に限らず、ターゲットとしたマスコットキャラを虐待キャラに改変する虐厨創作に必ず起こる事態である。
ゆ虐においてはゆっくりを雌雄同体の生物と定義し、体を擦りつけること、もしくは生殖器の挿入(ぺにぺに、まむまむ)等の方法で交尾を行い、赤ちゃんゆっくりという存在を大量に産んで少数が生き延びる生態とする。
上記の虐待作品におけるゆっくりの設定はほぼ全てがゆ虐のゆっくりが赤ちゃんゆっくりを産むこと前提で作られている為、ある意味ゆ虐の根幹にしてその基盤となっている存在である。
この赤ちゃんゆっくりは、人質にとって虐待の道具としたり、共食いさせて嘲笑うためにも使われる。
また、ゆっくり虐待は虐厨ジャンルの中でも特に赤ん坊の存在や出産の方法や生態系を重視していて、他の虐厨ジャンル以上に非公式設定が充実している。詳しくは赤ちゃんゆっくりの項目参照。
なお、赤ちゃんゆっくりはゆっくり虐待が初出のキャラクターである。
(ゆ虐の始まりそのものが、ゆっくりに強制出産させるSSだったので、非常にゆ虐と縁の深いキャラである)
もっとも極々稀に赤ちゃんゆっくりは好きだがゆ虐が嫌いな人もいるが、そのような人は創作するにも発表するにも居場所が無いという気の毒なことになっている。
(過去に生き物ゆっくりというタグでゆ虐のゆっくりとは別に、赤ちゃんゆっくり等の生物的なゆっくりを描こうとする働きもあったが、ゆ虐の赤ちゃんゆっくりとの差別化に失敗し廃れた)
④不潔・不快な生態
ここまでくるとほぼ完全に「ゆ虐のゆっくり」である
実装石を始めとする虐厨界隈のターゲットとなったキャラクター達に共通する特徴である。
盗みを働く、食べ物を汚く食い散らかす、住居を占領する、排泄(うんうん及びしーしーと呼ばれる)を所かまわず行う、うるさいなど。不快害虫のように存在するだけで退治される理由となる。
更に、表情も、AAやゆっくり実況のゆっくりのようなふてぶてしさを感じさせる俗にいうゆっくり顔と違い、醜悪に描かれていたり、逆に過度に媚びて可愛い子ぶった表情で描かれる(憎悪・イラつきの対象として読者の共感を得るため)。
上記「ゆ虐の歴史」にあるように実装石虐待の層が流入してきたことにより付与された特徴で、これによりゆ虐発生初期の頃の「ゆっくりを生きた饅頭として食用にする」要素はすっかり見られなくなった。
その結果「ゆ虐のゆっくり」を生きた饅頭として扱うのは、食用の名のもとに虐待する理由付けにする為というよりも、グロテスクな内臓を描く必要がないからという意味合いの方が強くなった。
⑤まとめ
「非常に弱く、頭が悪く、沢山産んで沢山死ぬ、不潔で不快な害獣」
というのが近年における「ゆ虐のゆっくり」となる。
番外ー「ゆ虐のゆっくり」にしかない形
「ゆ虐のゆっくり」の容姿に関しては作者それぞれのため非常に個人差がある。
一部のゆ虐民が主張する「耳が無いのがゆ虐のゆっくり」という説もあるが、それは厳密には正確ではない
髪の毛で隠れるなどして耳のない「一般的なゆっくり」を描く健全なゆっくり作家もいるし、逆に耳のある「ゆ虐のゆっくり」を描く者もいる(特にゆ虐発生初期の頃のゆ虐作家に多い)。
だが近年においては
「ゆ虐のゆっくり」には、上記③と④から、哺乳類における下半身に存在する器官が描かれることが多いため、それで「一般的なゆっくり」と区別を付けやすい
「尻」のような部位が存在したり、体が細長く「蛆」や「なすび」や「ナマコ」のような形のゆっくりは、ほぼ確実に「ゆ虐のゆっくり」と呼べる。
上記の③と④の為、本来一頭身の饅頭のような容姿をしていたゆっくりに生殖器(ぺにぺに、まむまむ)及び排泄器官(うんうんするためのあにゃる)を備えた結果、お尻のように動く下半身(もるんもるんと呼ばれる)を持ったナマコやなすびを思わせる独特の容姿となっている。
コレに関してはゆ虐の歴史にあるように、ふたばにゆ虐勢が流入した結果、実装石(特にその赤ん坊の蛆実装)の影響を受けたとされる。
その一方で2chが衰退しAA文化もそれに伴い衰退していく前の、更に実装石の影響を受ける前のAAにおける「ゆっくりしていってね」的な形をした「初期ゆ虐ゆっくり」と「東方projectのマスコット的なゆっくり(ゆ虐要素の無いタイプ)」は見た目で区別が付けづらい。
例えば、以下のゆっくりはAAにおける「ゆっくりしていってね」に近い一頭身で耳がある、いわゆる「マスコット的なゆっくり」に一見見えるが
実際には「ゆ虐のゆっくり」である。
https://www.pixiv.net/artworks/1313317
(リンク先R-18G注意)
形で見分けがつきにくい場合は上記①~④の項目の特徴、特にそのゆっくりを描くユーザーの作品内に③赤ちゃんゆっくりがいるか、④そのゆっくりが排泄するか否かで区別する方法がある。
(赤ちゃんゆっくり及び排泄するゆっくりを描いてゆ虐の世界観を採用しない作者は非常に少ない)
現在では、直接の虐待描写が無くても「ゆ虐のゆっくり」が出てきたらゆっくり虐待及びR-18Gタグ推奨というのが暗黙のルールとなっている
「ゆ虐のゆっくり」の無謀な行動による単なる事故死、過酷な自然環境に耐えられず死ぬ生物ドキュメンタリー風等、直接の虐待描写を含まない作品にも上記タグが使用されており、それは暗黙のルールとなっている。(要は、「死」や「暴行」を扱えばこちらのカテゴリになる。故に多くの作品がR-18G指定である。)
上記にあるような「ゆ虐のゆっくり」を可愛がるゆっくり愛で等、たとえ虐待的な内容でなくても、「ゆっくり虐待」の設定を使っている作品であれば、衆目に触れないようにR-18Gタグを付けることが好ましい。
「愛で」とはいうもののマスコットキャラクターを多産多死な存在に貶めてその上で可愛がって
「やる」ことは言わばマッチポンプ的なものであり、そのキャラクターのファンが見たら不快に思うことは想像に難くない。
またpixivでは関連作品で容易に虐待描写のあるものが出てくることもある為、検索避けの為に必要である。
(※逆に言えば、可愛がられているのが『ゆ虐のゆっくり』でなければR-18Gタグは必要ないと言える)
「健全ゆっくり」に対するキュートアグレッション
「ゆ虐のゆっくり」以外がギャク的な空気の中でダメージを受けているような描写は「ゆっくり虐待扱いにはならない」という風潮がある。
元々殺しても死ななそうなシュールな存在や、実況動画のアバター程度のものであり、酷い目に会ってもしばらく経ったらケロっとしていそうなゆ虐以外のゆっくりに対しては、限度はあろうが、わりとぞんざいな扱いをしても平気な風潮となっている。
上記漫画の例にあるような目に会ったら、「ゆ虐のゆっくり」の場合だと、グロテスクに死ぬか大怪我して泣きわめく等のリアクションをすることになる。
他の例としては、下記のように「マスコット的なゆっくり」は最後までギャグ描写で済むが
「ゆ虐のゆっくり」だとこうなる(リンク先R-18G注意)
https://www.pixiv.net/artworks/83222392
ゆっくり虐待界隈の問題点
原作ガイドライン違反のヘイト創作
上記項目と重複するが、そもそものところ大前提としてゆっくりというキャラクターを虐待するリョナとしての要素が問題というよりも、その虐待を正当化するためにマスコットキャラクター(2020年に公式にマスコットに就任)を害獣に貶める虐待ジャンルがヘイト創作である可能性がある関係上、原作ガイドラインの違反となる可能性がある。
今は政治的・思想的なモチーフとして使用する等の、東方プロジェクト公式が動くような直接被害を与えていないことから見逃されていると心にとめておいた方が良いだろう。
「ゆっくり」が生まれた時のことを、アスキーアート製作者のDプ竹崎さんに聞いてみたよ
の記事内にある、
「東方の『ゆっくりしていってね!!』は東方projectの二次創作ガイドラインの条件を満たせばだれでも使えるコンテンツになりました。」
という言葉があるが、その東方projectの二次創作ガイドラインが以下のようなものである。
東方Projectの二次創作ガイドライン-東方よもやまニュース
この禁止事項の
・東方Projectのイメージを損なう内容
・他者の権利を侵害する、または侵害するおそれのある内容
に抵触する可能性が高い。
だが、逆にいえば黒に近いとはいえずん虐のように公式の権利者から名指しで「ゆ虐の禁止」と明言されておらず、またPIXIV運営内でも作品削除などの明確な運営的な処置をされていない。
よってこれから先、公式での扱いがどう変わるかは置いておくとして、現時点では限りなく黒に近いとはいえ、ギリギリのところでグレーゾーンの界隈と主張する者もいる。
過去の荒らし行為
ジャンルの発端が荒らしであるため、棲み分けを主張しつつ他のコミュニティに出張したり
ゆ虐以外のゆっくり(以下「健全ゆっくり」)が好きなユーザーなどの虐待ネタを好まない層にも、虐待描写を見せつけてきた経緯がある。
虐厨創作においては原作のキャラクターをターゲットとなったマスコットを加害するキャラクターにすることで「弱い者いじめをする異常者」の風評被害を与えるケースも多々あるのだが(セ虐でいうところの琴葉姉妹や、ペギタニストでいうところのプリキュア)、ゆ虐においては稗田阿求が特に酷く、一時期はゆ虐の先導者のような扱いを受けた。
彼女がこの様な扱いを受けた理由としては2つ予想される。
まずは原作の作品である幻想郷縁起(実際に出版されている物としての名称は『東方求聞史紀』)における過激とも取れる毒舌なコメントでありここを拡大解釈して
『弱い相手には強気で残酷』へと変えたのだと思われる。
次に『病弱』という設定。
彼女の様な弱いキャラでも簡単に殺せるという事で弱さをアピールさせる物となったのである。
また、pixivでR-18、R-18G設定をONにしているユーザーには、ゆっくりと検索をかける度にゆっくり虐待の作品が出てくるため、見たくなくても勝手に目に入ってしまう状況が存在する。
他にも、ゆ虐界隈は、他所の「健全ゆっくり」創作を元ネタに虐待ネタに改変することも多かった。
以下、過去に起きたトラブルを列挙する。
- ゆっくりのAAを虐待・虐殺改変する。
- 虐待・虐殺AAを2chの様々なスレッドに投下する。
- 「饅頭だから潰したり壊してもR-18Gじゃない」と主張をして、PIXIVを始めとした全年齢の場でR-18G相当のイラストや小説を投稿する。
- 他者のゆっくり絵を虐待コラやグロテスクなコラ(通称グロコラ)し、嫌がらせを行ったり、ふたばちゃんねるや2ch(現在の5ch)等の掲示板に貼ることで作者への嫌がらせを行っていた。
- Pixivのコメント欄に「ゆ虐設定こそが公式だ」として吹聴する設定厨が現れた。
- Pixiv内の他者のゆっくり創作を二次創作及び三次創作的に虐待・虐殺改変した(これはpixiv規約的にも黒に近い)
- 「ゆっくり〇〇と付けば実在する人物を虐待・虐殺する作品を作っても大丈夫」と、ターゲットにした実在の人物の自画像をゆっくり化させて虐待及び虐殺する(ゆっくり虐待発生当初に見られたケースだが、これはインターネット上の法整備が未熟だった過去と違い、現在の法律では対象に訴えられたらアウト)
- 健全な作品に対して虐待界隈ネタを持ち込む。
- 「虐待しろ」「殺せ」「ヒャッハー虐待だぁ!」「虐待鬼威惨参上!」等と悪質なコメントを残す。
- 荒らし行為を批判してきた者に対して、「愛誤」や「馬鹿饅頭」等と呼んで侮辱する。
- 海外の東方WIKIのゆっくりの項目を虐待作品におけるゆっくりの設定で埋め尽くしてそれが公式であるかのように海外の東方ファンのユーザーに誤解させる。
- 虐待改変された元ネタの健全な作品に対して、虐待作品として扱ってしまう。
- ダイレクトメッセージやSNSアカウントに突撃して、執拗に攻撃するなどのネットストーカー行為をする。
- pixiv百科事典においてゆ虐関連の記事を乱立したり、一般的な用語の項目にゆ虐に言及した文章を追加するなどして虐厨創作を人目に付きやすいようにする
- 東方projectのキャラクターをゆ虐を率先して行うような、「弱い者いじめを行う異常者」として風評被害を起こす(特に前述のように稗田阿求が酷い)
- これにより真っ当なファンが同類扱いされる事もある
こうした悪行が見られたため、現在もジャンル全体を荒らしの巣窟だと認識し、嫌悪する者も多い。
ゆ虐界隈で悪質行為の頻度が一番高かった2010年代は、PIXIVで、全年齢扱いでR-18G相当のグロテスクなイラストが頻繁に投稿され、それらの多くは現在も残っている。(通報しても運営が対処しきれないほどの量だったという話もある)
悪質なユーザーの出現
ゆ虐民の中には上記のように迷惑ユーザーが過去多数見られ、ネット上あらゆる場所を荒らしまわった経緯がある。
そのせいで隠れてゆ虐創作を行おうとする者も割を食ったのだが、実際のところゆっくりを下等生物に追いやって虐待を正当化するという界隈全体の特徴故、どうしても迷惑ユーザーが現れることを手助けしてしまう一面がある。
「隠れてマナーよくゆ虐創作を行おう」「ゆ虐は棲み分けを心がけている」と呼びかける者の梯子を外すように、背後から刺すように、迷惑行為を働く愉快犯はどうしても現れてしまう。
ゆ虐のように既存人気キャラを下等生物に貶めて虐待するという行為。
世間的には忌避されるソレが同族間では褒められるという非常に特殊な環境である虐厨界隈特有の問題で、そういった迷惑ユーザーを生み出す手助けをしてしまっていることはどうしても否定できない事実となってしまっている。
(※もっとも東方project原作の二次創作ガイドライン違反となっている関係上、コッソリやるのも本来は規約違反と言える)
ゆ虐の棲み分けの難しさ
持ち出し関連
ゆっくり虐待を行うものはゆっくり虐待に特有の表現を非愛好者の目に触れさせないために可能な限りの配慮を図ることが必要であるとされていた。
例えば、ゆっくり虐待を取り扱う多くの創作表現コミュニティにおいては「設定の持ち出し」「無断リンク禁止」などのローカルルールが定められていた。
これは「虐待表現などを目にしたくない層」と棲み分けを図るためのマナーであった。
しかし、最初期の「設定の持ち出し禁止」が守られなかった結果、PIXIV上に作品が投稿されている現状がある。
現在のPIXIV上のゆっくり虐待投稿者は、持ち出し元の初期コミュニティには属していなかったユーザーが多いと予測されるが、初期に自粛されなかった結果こうなったのは事実である。
ネタの盗用、無断改変
棲み分けとはいうものの
ゆっくり虐待を愛好する側は「虐待と無関係の場に虐待ネタを持ち込まないこと」
ゆっくり虐待を嫌悪する側は「わざわざ虐待コミュニティを覗きに行かないこと」
と虐待側の主張する棲み分けの概念は非常に虐待側の有利なものであり、健全側の作品を自由に見られるので、虐待作品の元ネタとされた健全作品や、虐待側の持ちネタとなって普通には使えなくなった設定も多く存在する。
例
「おそらをとんでるみたい!」
等の、ガ板AAのゆっくりしていってねのセリフや仕草を虐待創作の元ネタとして扱った結果、「ゆ虐のゆっくり」の持ちネタと見なされるようになり、同じくAAのゆっくりを元ネタとした健全なゆっくり作品(ゆ虐のゆっくりに非ず)を描く健全なゆっくり絵師達は虐厨界隈の住人と見なされるのを嫌がった結果段々と活動されなくなっていき、一時期人気を博したそのような仕草を行うマスコット的なゆっくりは見られなくなった。
※マ虐論争の記事にあるようにAA創作は悪意ある改変に弱いという弱点がある。
悪質な例においては、健全作品を、改変ではなく、そのまま虐待コラにされることもある。
本来の作者の知らないところでそのようなコラが作られ、世間に拡散されるケースも存在した。
特に2000年代後半~2010年代前半の健全ゆっくりの人気作品は、虐待コラ化されたものが非常に多く、知らないうちに健全側の作者の悪評が広まる危険があった。
見たくなくても勝手に目に入る
Googleやyahoo等の検索サイトで、「ゆっくり」に関係する言葉を画像検索すると高確率でゆっくり虐待の設定を用いたものやその一幕の画像が紛れ込む。
またpixivにおいても「ゆっくり」の画像をブックマークや評価すると、関連項目やおすすめ欄に「ゆ虐のゆっくり」が紛れ込むことも多々ある。
そもそものところ同じ名前と見た目のキャラを元ネタにしているので、完全に目にしないようにすみ分けるのは非常に難しい
ゆっくりは実況動画や茶番劇を始めとして未成年にも人気のコンテンツである為、彼らへのゾーニングが難しいことも問題として考えられる。
ゆ虐に嫌悪感を覚える場合の自衛策や注意点
前提として、基本的にゆっくり虐待だけでなく、キャラクターへの過剰な暴力行為を伴ったりその存在を貶める二次創作全般は権利者から見逃されているだけである。そのため、本来は虐待作品の創作側がゾーニングに敏感であると、トラブルが起きづらい
東方Projectの二次創作ガイドライン-東方よもやまニュース
一方で、「ゆっくりが東方projectの公式キャラクターとなったのは2020年10月であり、ゆっくり虐待が発生したのはそれ以前の2000年代後半である」という事実もある。
ゆっくりが東方project非公式キャラクターの時代が長くあり、そのキャラクター権利の空白時代に最もゆっくり虐待創作が多く作られていた。
ガイドラインで違反となりえる二次創作ジャンルがここまでの規模で存続しているのは、上記の特殊な時系列が要因という意見もある。
タグ付けに関して
Pixiv上においては作品に東方関係のタグ(博麗霊夢等のキャラクター名)やゆっくり(虐待用設定以外のゆっくり)等の関係無いタグを付けないこと、および
ゆっくり虐待作品を投稿する場合はゆっくり虐待(出来ればゆっくりで検索候補に出ないようにゆ虐)タグとR18Gタグの両方を付けることが望ましいとされている。
その他他者への配慮する方法としては閲覧注意設定に指定したり、マイピク限定に設定する等の方法がある。
ゆっくり虐待(及びゆ虐のゆっくり)が見たくない場合の対処法
全年齢扱いでの投稿は通報する
現時点でPIXIVは、虐厨ジャンルであることを理由に規制や削除などは行っておらず、虐待だというだけでNGとはしていない。
嫌悪されがちなジャンルではあるが、作品削除の対象とはなっていない。
ゆっくり虐待を投稿している者に対して、その虐待作品のコメント欄でゆっくり虐待の停止を要求したり、ゆっくり虐待作品の作者への暴言を行ったりした場合、PIXIV運営的にはそのようなコメントをした側がマナー違反の荒らし扱いとなる。
「東方project」「ゆっくり」等の公式タグを付けないように作者に頼み込んだり、人目に付かないように「お願い」をすることまでならともかく、作品削除や創作の停止を要求することまで至るのは1ユーザーの権限を越えている。
しかし「R-18G」相当のイラストが全年齢で投稿されていたり、健全なイラストに悪質なコメントが投稿されている場合、該当するユーザーを運営に通報することは可能である。
ブロックする
通報後は通閲覧者自身がそのような画像を見ないで済むようにブロックもしくはミュートする方法がある。
ただし、Pixiv上での一般ユーザーのブロックはユーザー間のコンタクトに絞られており、ブロックユーザーの作品は普通に表示されてしまう。
PIXIV内でアカウントをブロックする方法
PIXIV内でマイナス検索の方法
https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%82%B9%E6%A4%9C%E7%B4%A2
X(旧Twitter)でアカウントをブロックする方法
https://help.twitter.com/ja/using-twitter/blocking-and-unblocking-accounts
その他
もしも自画像をゆっくり化させられた上で虐待されたり、粘着的な嫌がらせが続き、精神的身体的な被害を受けたようならば虐厨の記事にある「虐厨への対処法」の項目を参照。
上記各項目や荒らし出自の経緯を踏まえると、ゆ虐民の仲間内以外でゆっくり虐待に関するコメントを残したり、タグをつけたりする行為は、トラブルを呼ぶのでやめた方がいい
関連タグ
虐厨……ゆっくり虐待を始めとした、既存人気マスコットキャラクターを、親バカ・モンスターペアレント的な性格を下多産多死な下等生物へと改変した上で虐待する者達を示す言葉。
ゆっくりしていってね、ゆっくり、東方、東方二次創作、東方Project……ゆっくり虐待がこれらの界隈に明確に嫌がらせとしての悪意をもって荒らし行為が行われた過去がある。更に新規ゆ虐ユーザーが原作ガイドラインに違反したヘイト創作だという自覚がないケースもある。そのためゆ虐作品にこれらのタグを使用したり、逆に健全界隈でみだりにゆっくり虐待の話題を出さないことが暗黙のルールとなっている。
虐待作品におけるゆっくりの種類一覧……ゆ虐界隈では、虐待・虐殺するために便利な設定が様々に加えられている。当然非公式設定。
鬼威惨 ……ゆっくり虐待作品で、ゆっくりを虐待することを楽しむ男性登場人物及びゆ虐民が自称する際に使う呼称。ゆ虐界隈民の空気とノリを象徴した存在。
ゆっくり愛で……「ゆ虐のゆっくり」を可愛がって「やる」行為を示す。名前の響き的にはゆっくり虐待とは反対勢力のようだが、実際にはマッチポンプ的にゆ虐の設定を用い、更にユーザーが共通していることが多い為ゆ虐界隈に含まれる。どれだけ可愛がろうが虐待を行うのならば世間的には「虐待する人」なのである。
赤ちゃんゆっくり……「ゆ虐のゆっくり」の象徴。記事内にある虐待作品におけるゆっくりの設定の根幹をなす存在であり、赤ちゃんゆっくりがいなかったらゆ虐設定の大半は使えなくなる。項目内にあるように初出はゆ虐であり、赤ちゃんゆっくりを描くユーザーはほぼ全てがゆ虐ユーザーであるので、そのユーザーの描くゆっくりが「ゆ虐のゆっくり」かどうかを区別する際に便利な存在。けれど昔は極々わずかにだが赤ちゃんゆっくりを描いてもゆ虐世界観を採用しなかったユーザーもいるため、赤ちゃんゆっくりを描いているからといってゆ虐民であると決めつける事は良くない。上記の「ゆ虐のゆっくり」の他の項目を満たしているかどうかで判断することを推奨。
稗田阿求……上記の通り加害者役として多く使われて来たキャラ。彼女自体のファンからすればキャラだけでなく自分達にまで『ゆ虐民』の風評被害や濡れ衣を着せられた事になる。
生き物ゆっくり……ゆっくり虐待(及び愛で)設定のゆっくりとは別に健全に赤ちゃんゆっくり等の生物的にゆっくりを扱おうと考えられたジャンル。しかしゆ虐のゆっくりとの差別化に失敗し廃れている。
しぃ虐……虐厨のターゲットになった存在の先輩しぃの虐厨ジャンル。こちらはAAで虐待が行われていた時期があり、その際には多産多死の生態が付与されたり、性格、性質が意図的に改悪されていたことがあるなど、その設定の方向性が非常に似通っていた。(「マ虐論争」の記事も参照。)
実装石……虐厨のターゲットになった存在の先輩。上記しぃがAAにおける虐待界隈の先輩なら、こちらはイラストやSSにおける先輩。こちらの設定の多くが「ゆっくり虐待」に受け継がれていることから住人が移ってきたと考えられている。
ペギタニスト・虐待アイドルタブンネちゃん・ずん虐・セ虐・メぼ虐……虐厨のターゲットになった存在の後輩。「ゆっくり虐待」の設定が一部受け継がれていることから住人が移った物と考えられている。
キュートアグレッション……「可愛いからこそ虐めたくなる」という感情。しかし虐厨界隈においてはエスカレートしていくと「可愛いから虐めたくなる」と言うにはあまりにもターゲットを無様にしていく傾向が出てくる。
ゲスゆ……上記のキュートアグレッションが加速すると「虐待しやすい性格をした〇〇の方がいい」「虐待するなら悪い〇〇がいい」と悪い〇〇が作られていく。その結果ターゲットにされたキャラクターはどんどん人間へと危害を加える生態を考え付け加えられる。
ヘイト創作 ざまぁ 正義中毒……虐厨創作における害獣化されたターゲットが人間の手や事故などで制裁され痛めつけられたり死亡することでスッキリする展開のテンプレート。
イライラパート……ざまぁ系とも共通する、オチで爽快感を得るための、読者の共感を集めるための構成。ゆっくりを悪役に仕立て上げる一連の流れを示す。ゆっくりを悪役に仕立て上げる一連の流れを示し、ざまぁ系創作と共通する面があり、上記のヘイト創作要素を含んでいると言われる所以。
嫌なら見るな(※関連サイトへのリンク)……「嫌なら見るな」と言いつつ、相手が嫌がるモノを無理矢理見せ付けている厨房(ネットスラング)を風刺し、戒め、煽るためのAA。またゆ虐が最もネット上で大暴れしていた頃はあらゆる場であえて見せつけてくる者が多々見られ、それに対する皮肉として浸透した言葉となっている。
エルサゲート……既存の人気キャラクターを使った過激な二次創作が未成年者の目に触れることに関する問題として共通するところがある。
表記揺れ:
ゆ虐 ……「ゆっくり」という文字を含まない為、「ゆっくり」を目当てに検索した健全ゆっくりファンが「¨ゆっくり¨虐待」と検索候補に出されることなく、ゆ虐作品が目に入る危険が減る関係上、こちらの方が健全なゆっくりファンに対する気配りが出来たタグと言える。
そもそも原作ガイドライン違反であり、その上ゆ虐最盛期の熱狂ぶりから考えるに最初期からこのタグを使用する程度で健全なゆっくりファンの目にゆ虐が入りにくくなるとは考えにくいが、それでも界隈全体で気配りをするかしないかという事には大きな差がある。