概要
幻想郷縁起とは東方Projectに登場する書物のこと。
阿礼乙女である稗田阿求が記した、幻想郷に住む妖怪を記した書物。
実際の出版物としては『東方求聞史紀』(ZUN、2007)における表紙(カバー含む)、
ZUNによる「あとがき」と巻末情報、付属CDを除いた部分が「幻想郷縁起」に相当する。
このとき、CDそのものは含まれないが巻中の「未解決資料」における「幺楽団の復活演奏会のチラシ」は「幻想郷縁起」に含まれる。
以下の記述も上記出版物を参考にしている。
また後述の「幻想郷縁起」の目的から、
『東方求聞口授』における対談、巻中の人物等紹介も「幻想郷縁起」としての機能がある。
『東方鈴奈庵』においては、第一話で鈴奈庵で印刷・製本されていることが明らかにされており、46話においては里の人間と妖怪との関係における教養が足りないことを阿求に言及されたのを機に、小鈴が実際に読んでいる描写がある。
「幻想郷縁起」
「 素敵な貴方に安全な幻想郷ライフを。 」
(『東方求聞史紀』帯及び「幻想郷縁起」序より)
著者
稗田家が代々務め、稗田阿一(今代の阿求から見て千年以上前の人物)が最初の著者。
最新の「幻想郷縁起」は稗田阿求による。
巻末情報には著者として今代の当主である阿求以外に、歴代の「御阿礼の子」達の名前がクレジットされている。
目的
人間の生活の安全を確保するために妖怪等の能力や実態、または幻想郷における危険地区を記録し、理解や対策の啓蒙、準備のための知識伝播をすること。
過剰に妖怪を恐れたり、あるいは強力な妖怪に手を出したりしないようにする目的もある。
さらに人里に住まわずに妖怪退治や異変解決を行う人物を英雄伝として記録し、有事の際の相談先として紹介している。
なお、最初期(阿一による)の出版当時は識字率が低かったため、後世に伝える目的で記述されていた。
大きな改訂の期間
120年から180年に一度。
稗田阿求による「幻想郷縁起」
章立て
- 妖怪図鑑
- 英雄伝
- 危険地区案内
- 未解決資料
- 独白
阿求著による「幻想郷縁起」の特徴
阿求曰く、「新しい風を吹き込みつつ、出来るだけ今風にデザインし直し、遥かに読みやすい内容となっていると思っている」とのことで、文章の体裁見直しや横文字の積極導入、イラストの挿入などが試行された。
また、昨今の幻想郷の雰囲気の変化に伴い、融和的な新たな妖怪観から著されている。
例えば妖怪などの個人(個体)がよりフォーカスされ、私生活部分の記述等も追加されている。
ただその結果記事対象者からのアピール(記述内容への依頼や改善要請、能力の自己申告など)が増え、当初の目的である「妖怪から身を守るための資料」という性質から、「妖怪が自分のことを他に知らしめたい」ための内容に変わりつつあるとも阿求自身が言及している。
これもまた人妖相入り混じる今の幻想郷ならでは、ということなのだろう。
同時参考:稗田阿求記事、幻想郷縁起(Pixiv百科事典)
さらに、転生を繰り返す御阿礼の子としての阿求個人の想いも綴られている。
最後に、幻想郷の過去に想いを巡らせつつ、それとは変化した現在の幻想郷を俯瞰し、
いずれ訪れるであろう「十代目の御阿礼の子」の時代に想いを巡らせている。
未解決資料について
「幻想郷縁起」として資料に書き起こす前の、いわばローデータのようなもの。
「迷いの竹林で発見された謎のメモ」、「阿求に関する文々。新聞の記事」、「『命名決闘法案』(スペルカードルール原案)記録紙」、「幺楽団の復活演奏会のチラシ」の四種類が掲載されており、それぞれに阿求によるコメントがつけられている。
巻末情報
発行:第百二十一季
監修:稗田阿礼 その他大勢の妖怪
印刷・製本
阿求によるものは、鈴奈庵で印刷・製本されている。
記述に関して
「幻想郷縁起」は「稗田家及び御阿礼の子による記録」であって、いわば作中著作物である。
Pixiv百科事典「東方求聞史紀」における「阿求の誤認らしき情報例」にもあるように、原作者ZUNによる公式発表と齟齬がある点もある。
また、今後作中で「幻想郷縁起」が改訂または追加されることがあれば、その際に稗田家や阿求含む御阿礼の子が取得している情報によって、以前の記述内容も変化する可能性もあることを注意しておく必要がある。
(阿求の代においても編纂され続けるであろうことは、「独白」でも語られている)
関連イラスト
関連タグ
・稗田阿求関連
・関連項目