「私が頑張って集めたのよ 私は幻想郷一の妖魔本コレクターなのよ」
「たしかにビンビンの妖気にゾクゾクするわー」
「私が頑張って集めたのよ 私は幻想郷一の妖魔本コレクターなのよ」
「たしかにビンビンの妖気にゾクゾクするわー」
概要
概要
種族 | 人間 |
---|---|
二つ名 | 判読眼のビブロフィリア |
能力 | あらゆる文字を読める程度の能力(仮称) |
登場作品 | 東方鈴奈庵(主人公) |
本居小鈴は、東方Projectの書籍作品の『東方鈴奈庵』に登場するキャラクター。
人里の貸本屋、鈴奈庵に住む人間の美少女で、そこで店番をしている読書家でもある。
両親と一緒に暮らしており、鈴奈庵にある外来(幻想入りした)本は読み飽きるほど読んでいる。
現在は妖怪たちが書いた妖魔本を集め読む事が日課になっており、幻想郷一の妖魔本コレクターである。妖魔本は大半が読む事が困難な文字で書かれているが、彼女はそれを「読む」能力を持っている。その能力に目覚めたのは最近の事らしい。
年齢について明言はされていないが、博麗霊夢や霧雨魔理沙に対しては敬語で話しかけて霊夢からは「小鈴ちゃん」と呼ばれる一方、本を借りられない・読めない子供達に読み聞かせを行っている事、また鈴奈庵の終盤では稗田阿求に相談した後「年だって余り変わらない筈」と言っている事からも踏まえると、霊夢と魔理沙よりは年下で里の子供達よりは年上、阿求とほぼ同年代の年頃と推測される。
当初は妖怪とは知らず、人間の姿に化けた二ッ岩マミゾウ(鈴奈庵マミゾウ)に出会ったのをきっかけに彼女に強い憧れを持っていたが、その後阿求から正体を教えられ驚きを隠せなかった。本に関連して、一時期は占いの資料を発見した事から占術を行使したりもした。この占いは人間の里で評判になった様で、小鈴のブロマイドや関連アイテム・グッズも生み出されたようである。
この他作中では各種エピソードを通して幻想郷の様々な人間や妖怪たちと出会い知り合っており、例えば東風谷早苗、森近霖之助などとの交流が生まれている。主に小鈴側からであるが、秦こころについても関連を持っている。また『鈴奈庵』開始時点以前からの知人同士であったかどうかの明記は無いもののとある一件では十六夜咲夜とも行動し、その能力を間近で体験したりもした。
咲夜と同一の文脈のエピソードとして、本編のおまけのような位置づけの部分ながら、咲夜の行動の由来となったレミリア・スカーレットからは直筆と思しき文を受け取り、その返応の文をしたためようともしている。
先述のような妖魔本に触れている事や実際の様々な妖怪たちとの出会いは小鈴の妖怪観も変化させている。作中で小鈴は「幻想郷のルール」とは異なる観点も見出しており、実際にその信念に基づいて行動する事もある。しかし、その思いが裏目に出て後々とんでもない騒ぎを引き起こす事に…
容姿
容姿
飴色の髪を鈴がついた髪留めでツインテールにしている。紅色と薄紅色の市松模様の着物(22話までと23話以降で、少し着方が変わっている)に緑色の女袴(行灯袴)を履いている。身長は阿求よりも低く、かなり小柄である(鈴奈庵3巻の20話の扉絵より)。
同じ着物キャラの稗田阿求と似た、明治末~大正浪漫の女学生によくあるような姿が特徴だが、阿求のような一般的な袴よりも短い丈で、ミモレ丈スカート位になっている。着物の下および、袴(スカート)の下から出ている部分に関しては、寝巻小鈴を参照。詳しい服の構造は、単行本1巻に描かれているので、そちらを参照したほうが良い。
この格好をベースにしてクリーム色のフリルエプロンをその上から身につけて店番をしているのが基本的な姿で、一部のエピソードでは袖の部分がシースルー仕様になっている夏服などの格好も存在し、バリエーションが豊富。エプロンには二つのポケットの他に、右下に「鈴奈庵」、胸の部分には「KOSUZU」と書かれている。外出の際は道行と呼ばれる和装用のコートを着ることがある。靴は皮の編み上げブーツ・草履・靴など、エピソードの時期によって異なる。総じて和服姿が基本な里の人間としてはハイカラチックで、時代の少し先を進んでいる印象。
近視なのか遠視なのかは定かではないが、本を読むときは丸眼鏡を掛けることが多い。
性格
性格
好奇心が旺盛で、駄目だと言われた事はやりたくなる性格。危ないとされている妖魔本でも扱いに危機感を持っておらず、本に書かれていることを度々試して痛い目を見るが、懲りずにまた試すというトラブルメーカーのような存在である。時には恐怖の対象であるはずの怪異と交渉してみたりする事もある他、先述のような危機感の薄さと相まった行動力もあって様々な怪異に取りつかれる事もあり、そのため博麗霊夢や二ッ岩マミゾウからもトラブルの種として何度も警戒されている。
その一方、「本」への愛はまさしく本物であり、商品の本をぞんざいに扱われる事を嫌い、週に一回位の頻度で、本を買えない里の子供たちのためにおとぎ話などの朗読会を開いている。返却された本の状態を熱心に確認したり時には鈴奈庵の業務として製本を行ったりもするなど、本を大切に扱う様子が随所に表れている。その本を大切にする様子は妖魔本にも及ぶもので、たとえ危険な目に遭おうともその怪異の根本となった妖魔本等に資料価値を認めれば手放すことを泣きながら拒んだりする事もある。
一方で「レアじゃない」本かつ売り物としても機能しない本についてはまったく執着せず、焼却されるとなってもあっけらんかんとしている、さっぱりとした一面も持つ。また、前述した前向きな性格とは裏腹に本質的には恐怖を感じると失神する事が多く、作中でも阿求に指摘されている。
能力
能力
- あらゆる文字を読める程度の能力(あくまで仮称、正式名称は不明)
小鈴の能力はあらゆる文字を読むことが出来る事である
(東方鈴奈庵 28話より)
1話では、古代天狗語で書かれた妖魔本を手をかざすことで読んでいた。その時本から妖怪のようなものが現れていたが、詳細は不明。鏡文字など、文字として認識できないものは読むことが出来ない。また、第2巻の4コマ漫画(幻想郷小噺)にて、人外語に限らず英語といった外国語で書かれた手紙も読めることが判明するが、どうやらこの能力は内容を理解することが出来る『だけ』らしく、返事の手紙を書くのにはかなり苦労していた。小鈴曰く「読むのと書くのは違うのよ!」
ただし、第3巻19話では、「読めるくらいだから頑張れば書けると思う」と、狐の文字を書くことに成功していた。だんだんと使いこなしているのかもしれない。エピソードの進行に合わせてその能力も変化しているようで、文字が「読める」だけではなくその本や文章から「妖気というか本の持つ気みたいなもの」を感知するようにもなっている。この能力の変化について様々なエピソードを通して小鈴と行動を共にする事の多い阿求からは「人間の道を踏み外しても知らないからね」と釘を刺されている。
登場作品
登場作品
小鈴のストーリーは先述のように主に『鈴奈庵』で語られるものであるが、『鈴奈庵』以外での登場機会もある。
元ネタ
元ネタ
江戸時代に『古事記』の詳細な注釈書である『古事記伝』を著し、国学を大成させた学者・本居宣長をベースにしたキャラクターであるといえる。
共通点として
- 苗字が本居と一致
- 両者ともに読書が趣味で未知のものへの探求心が強い
- 本居小鈴は髪留めが鈴、自身の貸本屋の屋号も「鈴奈庵」だが、宣長も鈴集めが趣味で疲れたときには鈴の音で癒され、自身の研究場所兼私塾であった自宅を「鈴屋」と名付けるなど両者ともに鈴と関りが深い。
- 小鈴の親友である阿求の元ネタは『古事記』を口述した稗田阿礼で、宣長の生涯を通じた研究テーマも『古事記』であり、両者ともに古事記と関りが深い
- 小鈴の所有物である薬箱(『鈴奈庵』21話で登場)には「久須里婆古(くすりばこ)」という当て字が書かれているが、実はこの当て字は実際に宣長が自身の薬箱に書いていたもの。
- 宣長直筆の当て字が書いてある「久須里婆古」は現存している。
などがある。
さらに言うと『東方鈴奈庵』のロゴにはスズナの別名である蕪のマークがある。実は「恩頼図(みたまのふゆのず)」という絵が現存しており、これは宣長の養子が宣長没後に「宣長が影響を受けた・与えた人物」を一覧にした絵なのだが、その形が蕪にそっくりなのだ。
これらの縁から宣長の出身地である三重県松阪市では鈴奈庵オンリー即売会の鈴奈幻想絵巻が開催されている。
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