読みは「ぶんぶんまるしんぶん」。
概要
東方Projectの登場人物である射命丸文が発行している新聞。
天狗の新聞は大抵個人で取材から起稿まで行われている。
その関係で、外の世界における新聞と比べると記事が特定のジャンルに偏ったり、発行が不定期になる。
文には真実のみを記事にし、裏の取れない情報は記事にしないというポリシーがある。(博麗霊夢の武勇伝を書けば量のある記事になるものの、裏が取れないため掲載していない)
このポリシーは『香霖堂』(『外來韋編』)でも見られており、文は自らを「 真実を曝く者 」としている。
その一方で、真実でさえあれば記事のネタを自作自演することもある。この新聞は主に天狗仲間が購読しており、八意永琳はその内輪ぶりを「学級新聞」と皮肉っている。
稗田阿求は「情報媒体というよりむしろカフェで人気で、アンニュイな午後を過ごしたい人妖に向く。」と述べている。『東方香霖堂』における森近霖之助の評としては、内容はともかくとして"天狗に人気がある新聞より"「文々。新聞」の方が考察と知識を深められるとしている。
発行は多くて月に5回程度である。しかし号外が始終出るため、記事が薄い割に紙としての量は結構な割合になっている。
霖之助の評に「天狗に人気がある新聞より」とあるように、「文々。新聞」は他の天狗の記事と多少違う様子。記事の内容も、人間を含めた色々な事を積極的に書いている。(異変・稗田阿求の生誕・香霖堂の商品入荷。等々)
書庫文花帖にある実際の記事は、ゲーム文花帖のコメントよりも遥かにまとも。特定のジャンルに偏ったりしている様子も特に無かったりする。射命丸文自身が仕事とプライベートで態度が変わることから、手帳のコメントと新聞の内容も同じような事だと言える。
作中で実際の紙面が登場する作品としては『文花帖』の他に『求聞史紀』、『求聞口授』、『三月精』、『心綺楼』(決闘を取材したもの)、『茨歌仙』(タンポポの食用に関する広報記事)、『鈴奈庵』などがある。
この内『鈴奈庵』では新聞の内容だけでなく新聞の取り扱い自体についてもエピソードと関連して語られている。
例えば鈴奈庵を通して「 人間の里版 」の発行が行われている様子をはじめ、紙面の真意を誤って読んだ読者が騒動の起点となったり文と他の妖怪との情報戦のツールとなったりと、文の手によるメディア戦略の具体的な要素としても描かれている。
『鈴奈庵』での売り込みの際の文は「 社会派ルポライター あや 」とも名乗っている。
文は文々。新聞の他に「 週刊誌 」として文々春新報を制作しており、文々春新報創刊号誌面中には文々。新聞の宣伝や広告も掲載されている(『東方文果真報』)。
広告の際の文々。新聞の文句は「 幻想郷一面白い! 」。そして自称「 幻想郷随一の高品質紙 」。
文々春新報記事では文々。新聞を手に取ってその評判を妖怪の山の天狗社会にまで届けてほしいとしている。『文果真報』時点でも天狗社会では文々。新聞の評判が伸び悩んでいる様子。
一方『鈴奈庵』によれば人里向けの「 人間の里版 」の評判は高く、その安価さも相まって人々が手に取っていく様子が描かれている。ただしこちらは発売前に霊夢が内容に問題がないか確認している。
鈴奈庵への初持ち込みから季節が一つ移ろう頃には本居小鈴も新聞を楽しみにするようになった様子で、売れ行きも好調となった。一時期「 捏造 」との風評がたったことで売れ行きは落ちるもののアガサクリスQが活動を開始したころには再び読者を回復した様子である。
メタ的な視点では、『外來韋編』において『求聞口授』中に文々。新聞を掲載するにあたって、『文花帖』にみる紙面一面掲載のスタイルから紙面切り抜き型の掲載のスタイルへ変更されたことなども語られている。この切り抜きは編集の際に実際に切り抜いたものを取り込んで表現しているとのこと。
語源(元ネタ)
句点(。)を用いたのはモーニング娘。のように、記号での遊びが流行っているのが理由、と東方外來韋編の参において明かされた。
また、読み方はあるゲームライターの名前が由来となっている。
二次創作において
概要の最後に書いた通り、ゲーム文花帖のコメント内容が自重していない(文個人しか使わない手帳の為)ため、天狗全般の性格と相まってゴシップ的内容に満ち溢れていることが多い。それ故に碌な扱われ方がされておらず、文が登場する場合その扱われ方にショックを受けるか激怒していることがしばしば。
また、逆にネタの出何処を巡って、ネタ元にされた他のキャラ(主に博麗霊夢・霧雨魔理沙・アリス・マーガトロイド・八雲紫・レミリア・スカーレットあたり)からボコボコにされる事も多い。
文の使っているカメラに関して
二次創作では文が取材に使用されているカメラが描かれることが多い。
従来、幻想卿の人里のイメージが江戸末期~戦前期の下町をイメージしたものだった為、文のカメラは一眼レフの古典的MF機が描かれることが多かった。
しかし、「香霖堂」第22話を転機として、幻想卿≒明治~昭和期のイメージが崩れ(詳細は八意永琳を参照)、以降は現代的な高機能AF機や、デジタルスチルカメラを持っている事も多くなった。ビデオカメラを使っていることもある。
二次創作でのゴシップ誌扱いから、小型デジタルスチルカメラを盗撮用に忍ばせている事も多くなった。
タグとしての使用
東方Projectのイラストにおいて、「文々。新聞」またはそれに類するものが登場するイラスト(文が新聞を取材・執筆・配達する等)や「文々。新聞」の紙面をイメージしたイラストに付けられる。
また、直接は「文々。新聞」には関係ない、何かしらスキャンダラスな内容の作品に対して『後の「文々。新聞」の一面である』といったニュアンスで付けられる場合もある。
関連イラスト
- 文と「文々。新聞」
- 「文々。新聞」の主な使用法
- 「文々。新聞」紙面