概要
2ちゃんねるのアスキーアート専門板「モナー板」において、しぃと呼ばれる猫を模したアスキーアートキャラクターが酷い目に合うAA作品が流行したしぃ虐と呼ばれる界隈が生じたことに端を発する。アダルトな表現やグロテスクな表現の扱いをめぐり、かわいらしい表現を求めるマターリ派(愛で派もしくは愛護派)と、表現の自由を主張する虐待派の間で、議論が繰り返された。後にしたらば掲示板に新設されたアブノーマルネタ専門モナー版(通称アブ板)に虐待派が移住する事で騒動はある程度おちついた。
キャラクター
しぃ
かわいらしい猫のAA、モナー板のヒロイン的存在として皆に愛された
でぃ
虐待され心を閉ざしたしぃ、AA長編板では様々なドラマの主役となった
つー
身を守るために強くなったしぃの亜種、常に半笑いで理性を失った瞳をしている
モララー
主にしぃを虐待する加害者、元々はマターリを説くモラリストなのだがそのキャラデザ・特性故に汎用性が非常に高く、故に加害者として多用されてしまった
チビギコ
しぃと共に虐殺の被害を受けた子猫のAA
びぃ
理性すら失ったしぃ、生きるためならば何でもするAA随一のたくましさ
ぽろろ
虐殺されるために生まれてきたAA、本人の意思とは関係なく虐殺しようとした相手を殺してしまう
ズーリ
虐待するものも虐待されるものもすべてを飲み込んで静寂にかえしてしまう
プルモナ
AAを捕食する凶暴な一面を持つが小悪魔的なキャラクターで両派に愛された
そして…
もはや当初のしぃとは全然異なるキャラクターとされている。
更に突っ込んだ実際の概要
形式上は「虐待派とマターリ派(愛護派もしくは愛で派)の共存」という耳障りの良い形で幕を閉じている。
だが結果的に見て見ると「過疎化が進み」「AAキャラクターを虐待し放題」な形でコミュニティは終焉を迎えている。
こうして考えると「好きなAAキャラクターを虐待・虐殺されることに耐えられない層が去っていた」ということもあり得るわけで、彼らからすれば自分たちが丹念に作った(あるいは作られた)お気に入りのAAや作品を横で虐待・虐殺・グロネタに改悪されることは非常に嫌悪すべき事態であっただろう。
故に、そういった純粋にキャラクターが好きな人達はもうそのコミュニティに寄り付かなくなる。
残ったのは「虐待もマターリ(愛で)も両方楽しめる層」である。
いわば「好きな時に愛でて好きな時に虐待する」といった、機嫌が悪い時は殴り機嫌が良い時は可愛がるというDV男が気まぐれに見せる優しさのような歪んだ世界となるのである。
ようはそのキャラクターにとって「マターリ派(愛護派)」を名乗る者達はそのキャラクターを純粋に愛する者達ではなく、虐厨の一勢力なのだ。
そうして考えると、この騒動は虐待(愛で)勢力の勝利だったと言える。
誕生から隆盛し、そして虐待され貶められ終焉を迎えたAA達は、はたして当時の時代をどのように思っているのだろうか…?
しかし、その一方でモナー板などのAAコミュニティが廃れたのは「単純に飽きられた」「しぃ等の小型AAはストーリーを創作するのに動きを表現しにくい」「ユーザー間で個性が決められていて扱いづらい」という意見もあり、しぃ自体へのAAとしての限界も指摘されている。
更に2000年代後半から虐厨勢力のターゲットとなったゆっくりに対してゆっくり虐待AAが作られるようになり、虐厨のターゲットがしぃからゆっくりへと移ったことも理由であると考えられる。
しぃ虐におけるベビしぃと同じく、ゆっくり虐待でも赤ちゃんゆっくりという、ターゲットの赤ちゃんキャラが作られ、虐待キャラとして扱う動きが加速していったことから、しぃよりもより知名度及び人気があるゆっくりに対して虐厨が群がったことも、しぃ虐AA界隈が廃れた理由に挙げられる。
そしてゆっくりでも虐待勢力と健全ユーザーの争いが起こり、マ虐論争の歴史は繰り返すこととなった。
その一方で2000年代後半からモナー板から代わり主流となったやる夫などのAAコミュニティは、マ虐論争が起こることなく、他者が作成したAAの動きを活用できた事や、作品ごとに自由に個性を決められた事から、長年に渡って人気を博した。
やる夫に関してはしぃ虐やゆっくり虐待を始めとした、虐厨界隈の手口であるターゲットとなったマスコットキャラクターに対する「多産多死の下等生物化」を起こしづらいキャラクター性があったことが幸いし、赤ちゃんキャラが作られ虐待されることが無かったため、虐厨と健全ユーザーによるマ虐論争的なユーザー間の対立が起こらなかった理由として考えられる。
後年の虐厨創作に連なるところ
マ虐論争における「キャラクターを多産多死の害獣に貶める非公式の設定を付けて広めた上で虐待する」という虐厨特有の手法と「虐待創作が増えると健全なファン(特にR-18G耐性が無い者)が去る」というのは、後に虐厨のターゲットとなった界隈の現状に通じるものがある。
等がpixivにおける虐厨のターゲットとなった界隈に該当する。
またpixivではあまり活動されていないが、Xにおいてはちい虐もそのような傾向が見られる。
ちい虐で現れるベビチャンというちいかわの子供を名乗るオリキャラの名前は、奇しくもしぃ虐で虐厨に虐待虐殺されるベビしぃへの呼称と同じである。
勿論「虐待趣味を持たないで健全にそのキャラを愛するファン」のようなキャラに強い愛情を持つ濃いファンもいるが、その大多数はその好きなキャラが虐待されたり殺されるような界隈には嫌気がさして去っていくものなのである。
好きなキャラがグロテスクな目に会ったり、悪質なユーザーが暴れていたり、そのような場所にあえて近づく者は滅多にいない。
また、虐待界隈によくいる「虐待も愛でもいける」と豪語する者は、虐待界隈に染まっている為か、虐待という行為に対して軽く考えてしまっているという、一般的な倫理観からズレが生じている。
客観的に例えるなら実生活でいくら子供やペットを可愛がっていようと一度でも虐待行為を行えば「虐待する人」「弱い者いじめをする人」の誹りを受ける。
自分の作り上げたオリジナルキャラクターに対してそのような虐待行為が行われているのならばまだ創作の中での行為であると大義名分があるが、
虐厨が虐待のターゲットとするのは「元から虐待とは無縁の、元からそのキャラが好きな人が沢山いる、他人が作り上げた人気キャラ」であり、それを「虐待しやすいようにわざわざ非公式の設定を付けて改造して」「虐待する」のである。
それを「(虐待した上で)愛でる」というのは、元からそのキャラが好きなファンからすれば近寄りたくもない存在であることは想像に難くない。
そういった「虐待も愛でもいける」という絵師やユーザーが多い界隈からは「虐待なんて無理」と思う純粋にそのキャラを愛するライトなファンの大多数は去り、
残るのそのキャラクターを純粋に愛した上でR-18G耐性があり虐厨から距離を取れる極少数の者ぐらいである。
それに対して残る虐厨勢力は
①そのキャラを嫌いヘイト創作を行う者か
②「虐待も愛でもいける」と豪語する客観的に見れば虐待趣味持ちなDVタイプか、
③単純に楽しいから虐待する者
とバリエーションに富んでおり、
ターゲットにされたマスコットが虐待キャラという扱いから抜け出すのは難しくなる。
Pixivにおいて
棲み分けとその落とし穴
現在PixivはR-18Gタグによって表現の住み分けが行われている。またタグの機能により、個別に見たくないジャンルやユーザーを非表示にする事もできるため、それらの利用が推奨されている。
けれどもそれでも完全に自衛することは難しい。
荒らし気質の悪質なユーザーが「R-18G」相当のイラストが全年齢で投稿していたり、そもそも配慮に欠けていたり、健全なイラストに悪質なコメントが投稿されていることも多々ある。
該当するユーザーに対し以下の行為を行うことを勧める。
通報する
通報するという言葉からは重い響きがあるが、通報の結果実際にはどうなるかというと問題あるユーザーに対して「この画像は全年齢ではなくR-18Gタグを付けて投稿するか、全年齢でも投稿できるように修正してくださいね」「悪質なコメントはやめてくださいね」と事務局が警告を行う程度である。
その警告に従わない場合はアカウント停止などの更に重いペナルティを課されることもあるが、まともな判断力を持つユーザーは警告されたらそれが悪い行為だと自覚し反省して以後注意するようになる。
通報とはpixivというサイトの治安にとっても、その警告されたユーザーにとっても、自身の為になる行為なのである。
常識の範囲ならば通報したユーザー及び通報されたユーザーに対して何もペナルティが無いので、何かしら違和感があったら積極的に通報することを勧める。
この際に通報した意見が運営に届くまで時間がかかるので、通報後は以下の方法を勧める。
ブロックもしくはミュートする
通報後は通閲覧者自身がそのような画像を見ないで済むようにブロックもしくはミュートすることを勧める。
ここで注意なのはブロックもしくはミュートする前に、先に通報しておかないと問題行動を起こしたユーザーも放置されてしまうということである。
問題行動を起こしたユーザーに「こういった行為は迷惑になるから駄目」と教えてあげないと該当者自身の為にもならないので、先に通報しておくことを勧める。
そもそものところ完全な住み分けと自衛は難しい
マ虐論争の結論(虐待創作のターゲットとなったキャラクターは、そのキャラが好きだがR-18G耐性が無いファンが殆ど寄り付かなくなる)から考えると、ターゲットとなった時点でそのキャラを好きだがR-18G耐性が無い者がpixiv内で完全に自衛することは難しくなる。
・健全にそのキャラクターを可愛がっていた絵師がいきなり虐待絵を投稿すること等よくあることだし、虐待絵をブクマしていることも多々ある。
・ブクマしたらお勧め欄に出てくる作品の絵師がそのキャラを虐待している作品を投稿していることはよくあるし、可愛がっている絵の続きにR-18G相当の作品があることもこれまたよくある。
・そのキャラのpixiv百科の関連記事でもR-18G界隈へのリンクが掲載されることもある。
・そのキャラを使ったタグで投稿された全年齢絵であるものの虐待界隈産の「設定」が付いているケース。
等が挙げられる。
これらはpixivのシステムの問題なので、完全に自衛する手段は現状無い。
そして虐厨(虐待と愛で両方イケると言う層)側はそのキャラクターを虐めやすいように非公式の設定を付けて改造して虐待しているにも拘らず、そのキャラを純粋に愛しているファン達に寄ってくることも多い。
そのキャラを純粋に愛している人達が、そのキャラを虐待している側に気を使わなければいけなくなるような状況に追いやられるのである。