概要
事の発端はちえりん☆氏がアーセナルベース「SEASON:04」に収録予定のプルツーのカード「UT04-044」が自身のイラストのトレパクではないか?と取れる投稿をしたことから始まる。
運営側が調査を行った結果、委託先デザイン会社がファンアートに依拠して制作していた事実を認め、当該カードを欠番にする、すでに店舗に到着している排出カードは回収するという対応を行っている。
これの影響で「SEASON:04」は稼働開始の延期が発表され(当初8月22日→9月5日へ変更)、今後はイラスト制作時のチェック体制を強化するという。
この一連の騒動の中で、昨今の二次創作の先行きに不安を持っている層や、稼働延期の責任をちえりん☆の投稿に求める一部のアーセナルベースユーザーからの攻撃とも取れる指摘投稿が続き、「SEASON:04」稼働の約3週間後に個人への誹謗中傷や真偽不明な事実の拡散を控えるよう運営が表明するに至った。
ちえりん☆氏の問題点
問題となったプルツーのイラストは該当のポストにある通り「手を後ろ手にして組み、振り向いている姿」という構図である。これはちえりん⭐︎氏がイラストを作成した直前に発表された、プルツーのフィギュアのサンプル画像に近い姿勢を取ったものがある為、「そもそも公式の模写ではないか」という意見や、ありがちな構図であるため、「偶然の一致に難癖をつけているだけなのでは」として当初はクレーマー、当たり屋扱いされた。
運営の謝罪後もちえりん⭐︎氏の態度と発覚した数々の問題行動から「ちえりん⭐︎氏が描いたというプルツーのイラストも公式のイラストやフィギュアの模写ないしはトレパクではないか」という指摘が行われている。問題の投稿が「別日に投稿したイラストに日付を後入れしたもの」であったことも拍車をかけてしまっている。
ちえりん☆氏は運営の謝罪後にアーセナルベースのユーザーに対する挑発と受け取れる声明を発表している。これについてちえりん☆氏は強い言葉を使われたため強い言葉で返したと表明しているが、もう少し敵を作らない表現を心がけたほうが良かったかもしれない。
ちえりん⭐︎氏に対する投稿の問題点
ちえりん☆氏の最初の投稿に対する引用リポストを見ると、ちえりん☆氏に対して(前述した事情があったとはいえ)攻撃的な文書での指摘も目立っている。
また、リサイクルボックスに入れられる(=すぐ捨てられる)コモンカードのイラストはどうでもいいという発言も確認されている。
概要に記載した通り、運営から改めて個人への誹謗中傷や真偽不明な事実の拡散を控える旨の表明が出されたことからも、道義的に見過ごせないと判断されたのだろう。
アーセナルベースの開発・運営の問題点
アーセナルベースの通常排出カードはコモン、レア、マスター、パーフェクト、アルティメットの5つのレアリティがある。
このうち、ゲームで使用に耐えうるのパラメータをしているのははマスターより上のレアリティのみであり、対人で使用するならほぼパーフェクトとアルティメットでデッキを組む必要がある。先述の「すぐ捨てられるコモンカード」は誇張なしの事実である。
また、カード追加の頻度が増加した事も相まって、イラストを描く側もチェックする側も物理的、精神的に負担が大きくなっているのかもしれない。
(数弾前からUTブースターという形でカード追加の頻度が上がっている)
今回の件は氷山の一角である可能性も考えられる。
二次創作について
二次著作物の著作権は一次創作者にも同様のものが与えられる為、法的にはトレース行為自体は問題ない可能性が高い。
また、バンダイナムコピクチャーズでは二次創作の公開を許可していない旨の記載があるとの指摘もあるが、同社の作品情報にはガンダムシリーズが記載されておらず、今回の件に適用できるかどうかは不明である。
ただし、二次創作者は基本的に親告罪であり、公式に見過ごして貰っているが故に行える行為であることを忘れてはいけない。
(本大百科の二次創作の記事も参照)
総括
トレスが行われた事実があるとはいえユーザーを挑発していると受け取れる対応を行ったちえりん☆氏は炎上に対する危機感が薄かったと言わざるを得ない。
公式が誠意ある対応をしたのであれば、この件には軽く触れるに留め、ファンとしての立ち位置で創作を再開するべきだった。
また、ちえりん☆氏の投稿に対して正義感から指摘を続けた多数の一般人にも、非がないとは言えない。こちらも運営が対応を明確にした時点でこの件に触れるのを止めれば、改めて運営から誹謗中傷を控えるよう言われることはなかったであろう。
本件は、SNSで発言を行う際はたとえ自分に正義があると思っていても、投稿前に一度踏みとどまって考えることが重要であることを再確認できた事件かもしれない。