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概要
元来は『FINAL FANTASY Ⅺ』の追加ディスク「プロマシアの呪縛」が難しすぎる事態に対し、河本信昭ディレクターが雑誌インタビューで発言したものが由来である……とされているが雑誌名などの明確なソースは未だに提示されていない。
「何でも簡単に手に入るとユーザーのモチベーションが下がってしまう」
「簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか(笑)」
用法
ゲームクリエイター側の失言(だとされる発言)として多大な顰蹙を買ったこの炎上は、勢いを保ったまま他ゲームにも飛び火してゆき、現在に至るまでその時々の流行に合わせて
- 「長くゲームに繋ぎ止める」「やりがい」ばかりが主眼になっていて、それをプレイしたプレイヤーがどう感じるかが全く考えられておらず、プレイヤー目線に立っていない理不尽な難易度設定
- 有料の消費アイテムをひたすら使わせるのが前提(低コストでの集金)、単純に演出や処理に時間がかかる上にスキップ不可、等課金や時間を浪費させる事自体が目的と化した、運営側都合でしかなくプレイヤーを楽しませる気がない本末転倒な仕様
- ゲームとしてクリアまでの道筋が明確でない、アイテム集めが現実的でない等テストプレイしたか怪しいような理不尽な仕様
- 不便でやろうと思えない必須要素、リセマラ等で楽しようとしたらペナルティがある
背景
一ゲームの失言(だとされる発言)がここまで広まり一般化した背景には
- ゲーム全体のライトユーザーの増加により、あまり高難易度が求められなくなった
- 研究により、高難度と理不尽の違い・線引きがより明確化されるようになってきた(具体的には「キャラクターやプレイヤーのレベルが上がれば対処可能なものが普通の高難度、例えレベルカンストでも死ぬような運ゲーが理不尽」といったところ)
- インターネットの発達により、最短ルート・最適解といった攻略情報が簡単に共有できるようになり、ゲームクリアまでのハードルが下がった
- 理不尽な高難度やクリア自体が至難なチャレンジコンテンツといったもので内容を増やさざるを得ないような、技術的制約が消滅して久しい(後述)
- 解析技術の発達で運営・制作陣の悪意・調整ミスなどが容易に可視化できるようになった
- ゲームのリアルタイム化(リセット等が不可能になりチャンスが一期一会)により、1つのゲームに注力している義理や余裕がなくなった
- ストーリーのあるゲームの場合(理不尽に)ゲームオーバーになると巻き戻し・やり直しになり没入感が削がれるため、プレイヤーにとってそういったストレスになる要素がより忌み嫌われるようになった
- いかに短い時間で自身にとって有意義な経験・体験を得るかというタイパ(タイムパフォーマンス)の向上が求められるようになり、長時間の拘束を求められるかつてのゲームのような仕様とは相反するようになってきた(特にZ世代に顕著)
- その他の娯楽の充実、主要プレイヤー層の高年齢化・多忙化によりゲームに割ける時間そのものが減った
クリアしたプレイヤーやらに「嫌ならやめろ」と突き付けられようものなら(現在はこの手は先細りを生み出す老害や信者と呼ばれる)自分に合うであろう別の娯楽が山ほど周りに待っているわけで、反骨精神でやり遂げず、時間の無駄・コンテンツとの付き合い自体が無駄と判断するのに時間はかからなくなった。これは非常に大きい所だろう。
そして何より、制作側や運営が(ゲーム内容に関係するか否かにかかわらず)不適切な発言をすれば、すぐに炎上する時代になってしまったのだ。
現代と比べてゲーム機もゲームソフトも高額で、他の娯楽や情報共有の機会も少なかったファミコン(8bit)時代なら高難易度でも甘んじて、あるいは喜んで受け入れられていた。
『ドラゴンクエストⅡ』のロンダルキアへの洞窟、『コンボイの謎』『スペランカー』『たけしの挑戦状』『ミシシッピー殺人事件』等、この時代には名作・クソゲー問わず一手間違えただけで即死・ゲームオーバーしたり、プレイヤーの腕だけでは阻止しようがない即死トラップ(ブリザードの集団ザラキが著名)があったり、技術的制約やUIの不備等が原因でそもそも攻略法が作中に明示されていないなど、最悪詰みかねない理不尽で難解なゲームには枚挙に暇がなかった。
当時は(容量などの制約から)クリアすれば終わりな一方、そもそもクリアすることが前提として考えられていない為に救済措置もないというゲームが多く、多少理不尽な事があった所で先に進むか諦めるか、という選択しかなかったのだ。
つまり、ゲームといえば専ら「ミスやゲームオーバーを繰り返しながらクリアまで試行回数を重ねていく」、いわば死にゲーだったのである。
しかし、そういった時代背景があった昔とは異なり、現在は携帯電話やスマートフォンがインターネットに繋がってさえすれば遊べる、基本無料のゲームが主流となってきている。専用の高額なゲーム機もゲームソフトも、ゲームで遊びたいだけならそもそも必要ない。
家庭用ゲームでも技術の進歩で制約が解消され、ノウハウが蓄積され、プレイヤーにとってストレスになる要素が表立って問題視される事も増えるなど、ゲーマーの趣向も変化している。クリア後要素や対人要素・やり込み要素の充実の結果、クリアしてからが本番というある意味本末転倒なことになっているゲームも少なくない。
なのでゲームの楽しみ方は上手くいくのが当たり前、いかにそこまでの過程を効率的・楽にこなせるか、というものにシフトしていった。
結果、そのようなクリアすらも阻んでくる理不尽すぎる難易度やUIの不備・調整ミスは到底受け入れられるものではなくなってきたのである。
他にも、敵やトラップの数をある程度調整できるシステムが搭載されたり、作品によっては「クリア扱いにはならないが先に進める簡単な裏ルート」「スコアが反映されないが、常に無敵になれるアイテム」などの救済措置が見られるようになった現状からも、その傾向は明らかである。
RPGなどで「ボス戦前は全回復」「ボス戦が近い場合はインターフェースが警告・予告」「(セーブが自由にできないゲームで)負け続けるとボス戦前にセーブポイント」などの要素が搭載されるようになったのも、回復もままならないまま理不尽にゲームオーバーになるのが嫌われた結果であろう。
最近では
インターネット経由でのアップデートが可能になってからは尚更で、今時のゲーマーは「不具合・不備・理不尽な仕様は当然に修正されるもの」の認識で育ってきている。
プレイヤー間でコースの作成・共有が可能な『スーパーマリオメーカー』では、クリア率が極端に低い鬼畜コースが氾濫した反省から、公式自ら「見かけでは見破れない初見殺し満載」「そこら中敵とトラップだらけで目の処理が追い付かない」等の理不尽な高難度コースを作るのは控えるように呼びかけ、続編スーパーマリオメーカー2では理不尽・高難度な鬼畜コースを作り続けていると“いいね”が貰えず、評価が下がっていく傾向になる仕様に変えたほど。「そのようなコースを製作し、クリアできるように調整する」事が最初から評価の対象になっていないのである。
鬼畜コースのページを見ていただければわかるが、孔明の罠のように理不尽な即死ギミックで、プレイヤーの苦笑いを誘うもの……ではなく、単にストレスが溜まるだけの嫌がらせでしかなくなり「デザイン上、プレイヤーが嫌がる仕様やギミックは悪」「プレイヤーを不愉快にするなら理不尽」であるのが定着しつつあるわけである。
また、発端となった『FINAL FANTASY Ⅺ』を含むオンラインゲームやソーシャルゲームなどのジャンルでは、基本設計自体が従来のゲームから変化している事情もある。
このジャンルのゲームにおいては、ゲームのメインシナリオのクリア自体は『目的』ではなく、目的のための手段・通過点に過ぎない仕様のゲームの方が優勢であり、クリアできなければ楽しくない(より正確には楽しめる土俵に立てない)考え方が優勢になったのである。
インターネットの発達による情報拡散スピードの飛躍的増加や難易度調整機能の実装、ゲームによっては上手くいくまでスキップできる機能が増えていったのが相まって、シナリオのクリア自体はセオリーを抑えていれば、ある程度の実力があればもはや当然、となっていったのも大きい。
その結果、敵をいかに早く仕留めるか(たとえラスボスや隠しボスであろうと例外ではない)という「周回の時短・効率化」が是とされるようになり、簡単にクリアさせないのを目的にした高難度・理不尽な志向のゲーム設計そのものが忌み嫌われる傾向が生まれるようになった。
クリア後のお楽しみや隠し要素が充実していて其方が目的なのに、あれやこれやと理不尽にクリアを妨害されては不快な思いをしてしまうのは、ある意味当然な話なのである。
中には『ネット通信による他のプレイヤーとの協力プレイ』を売りにしたものの、ソロ(1人プレイ)では敵が強過ぎて全く倒せず、実質チームプレイ専用になっている作品や、基本プレイが無料か極めて低価格である代わり、事ある毎に課金を要求され却って普通に買うより高く付く作品の事例も目に付くようになり、不満が溜まりやすくなった。
特に後者は、料金を支払ったところで、必ずしも目当てのキャラクターやアイテムを入手できるとは限らない設定になっている(通称「ガチャ」システム)仕様も多く、ゲームの進行がリアルの資金や運に連動してくるばかりか、依存症などギャンブル一般が抱える問題も引き起こされて、尚更殺伐とした環境になりがちである。
他方で課金をさほど求めない代わり、小数点以下の確率で~を地で行くような運ゲーをひたすらに課すタイプのゲームも増加傾向にあり、それはそれで逃れる手段が無いため、ストレスが爽快感を上回りやすい。
無論、複数の問題を同時に抱えている場合も少なからず存在する。
難しくてクリアできない事すらも当たり前だった旧作の移植・リメイク作品も
- 従来のクリアすら容易でない高難易度をハードモードとして実装(つまり通常モードがそもそも難易度が緩和された調整版が投入されている)
- セーブポイントの新設や強敵の弱体化
- 不評だったギミックの修正・緩和・オミット
- 「楽/簡単にクリアできる救済措置」「プレイヤー側の利益になる一方的な上方修正(敵側の下方修正も含む)」といった、プレイヤー側に大幅に優位になる新機能
- 乱数要素の撤廃・緩和(小数点以下の確率でドロップするようなドロップアイテム、レアキャラクターの抽選率の根本的な引き上げ等)
長々と語ってきたが、要するに「不備や理不尽が跋扈していた昔とは根本からゲームに求められる判断基準が異なる」に集約される。
「簡悔」の具体例
※以下はあくまでそう認識されやすいシチュエーションの例である。『FINAL FANTASY Ⅺ』以外に明確な定義は無く、従って万人の共通見解というものも存在しないため、具体的なゲーム名は記述しない。
ただ、傾向としては
- 理不尽な初見殺し
- 重要局面でのプレイヤーの実力に依存せず成否が決まる運ゲー
- プレイヤー側の要求に則していない
- プレイヤーの益にならない、損になる
- 単純にストレスがたまる
- 存在意義が不明でゲームテンポを悪くしている
理不尽な死・失敗・ゲームオーバーを生み出す悪質な初見殺し
知らないとほぼ確実に死ぬ、意地悪なトラップや雑魚敵。
具体的には前述した孔明の罠・ブリザードの集団ザラキなど。
かつてはみんなのトラウマとして語り継がれていくケースも多かったのだが、このような無予告でのトラップやゲームオーバーになり得る敵遭遇は、プレイヤーの実力に依存しない理不尽な死を嫌う昨今では、調整の不備として批判の的となりやすくなった。
昔のRPGはランダムエンカウントが当たり前で見えないところからの理不尽な不意打ちなどむしろ当たり前だったのも要因の一つ。
こうした面もあってか、現代のRPGはハード面の処理能力向上によってエンカウントを任意で回避できるシンボルエンカウントが主流になっている。
理不尽な死を生み出すの意味で見れば、プレイヤーとエネミーとでのステータスの異常格差も挙げられる。
ゲームによってはプレイヤーのみならず、エネミーにもLvが明記される作品もあるが、そのLvの数値とステータスの数値に途轍もない格差がある。
極端な例えだが、
- プレイヤーのステータスの計算式
- 『(種族の固有値+ジョブの補正)+Lv毎の数値』(※飽くまでも一例)
- エネミーのステータスの計算式
- 『(全てのエネミーの共用値×各エネミー毎の基本補正)×規定Lv毎の上昇補正』(※こちらも飽くまでも一例)
となっていれば、そのステータス格差は月とスッポンなのは明らかであろう(より分かりやすく例えるなら、プレイヤーのステータスは『超低金利の貯金』に対し、エネミーのステータスは『倍々ゲームのギャンブルで勝ち続けて得た配当金』のような感じだろうか)。
同じLvでここまでの格差を突き付けられれば、プレイヤースキルで補うにも限度がある上、取得経験値の0の桁が3つ、多くても4つがザラにもかかわらず、必要経験値が億や兆などの天文学的な単位であれば、プレイ意欲が減衰するのは必定だろう。
プレイヤーの実力に依存しない、乱数による失敗要素
成功率を上げる事ができない完全ランダムの乱数によって結果が決まる為にプレイヤー側で結果の操作がしようもなく、あくまで運が悪かっただけなので失敗が次に繋がらず(繋げようもなく)、失敗すれば今までに費やした時間などのリソースが、単なる徒労に終わるケース。
特に強化要素には上記のケースが多く、失敗すれば全てが水の泡(=無駄)になってしまう。
これを防ぐ為に「成功か大成功か」「失敗やその可能性がある間違った(誤った)選択自体が存在しない」ようなプレイヤーが損する失敗要素自体を撤廃し、どちらに転んでもプレイヤーに利益になるゲームデザインも出てくるようになった。
またアビリティやスキルにレベルの概念があるゲームの場合、それに関わるアイテムやアクセサリーの合成が可能な場合があるものの、大体が『同種のスキルを合わせてレベルを上げる』……のではなく『投入したアイテム等の個数でランダム決定される=結局は普通にリセマラするのと変わりがない』ほぼ無意味な仕様が大半だったりする。
他にも、もはやクリアが前提の周回作業が当たり前になった結果、乱数の都合上最終的なクリア率が絶対に100%にならない(限りなく近づける事はできても、ゲームシステム上の成功率が100%未満である時点で最初から実現不可能)事がストレス源、というケースもでてくるようになった(下振れにより高命中攻撃が連続で外れて負ける、逆に敵側の低命中率が連続で当たって負ける、放置自動周回の途中で歯車が狂って全滅している、等)。
プレイヤーにとって利益にならない理不尽な縛りプレイの強要
本来、適正な戦力であれば楽勝であるにもかかわらず、プレイヤー側の戦力を制限・禁止する、守衛対象がわざわざ敵に突っ込んでいって死亡する等の味方NPCの質の悪さで難易度を上げられているようなクエスト・マップデザイン等。
敵は弱いのに、こちらの戦力の制限のせいで相対的に強くなってしまっていると特にストレス源になりがち。
こちらも「目的達成に必須で、手間の割に報酬がしょっぱい」等の理由でプレイヤー目線にとって利益になる要素がなければ非常に嫌がられる。
プレイヤーに対して不利益しかないギミックの追加
具体的にはガチャ要素があるゲームによく多い『新ギミック要素』。
何らかの邪魔をする(スキルの使用を封印するなど)ギミックを追加してプレイヤーを苦しめた後に、またはギミック実装と同時に、その対抗策を持ったキャラをガチャとして出して利益を上げようとする行為を指す。
運営の思惑通りにガチャを回して、その対抗策キャラを手に入れられたプレイヤーは簡単にクリアできるが、それを手に入れられなかったプレイヤー、そのキャラを使用せず従来通りのキャラでクリアを目指すプレイヤーにとっては、高難易度になって下手すればクリアできない事態も起こりうる。
しかしながら、サービス開始から何もギミックが増えないのは飽きを生み出し兼ねないので、ある程度のそれはゲームを楽しませるための行為として容認される傾向にあるが、やり過ぎたギミックを実装した場合は「クリアさせるつもりが無い」とする運営側からのメッセージと捉えて炎上する場合もある。
ただし、長く続いてるゲームの場合、後年になってかつてのギミックが簡単に対策できるようになるケースもあり、当時それに苦労したのが笑い話になる場合もある。
ギミックとしてではないが「特定のキャラがいないと……」などで、ガチャによるキャラ加入をするゲームにおいてはやはり嫌われやすい要素である。
特定のキャラがメンバーにいてボーナスが入る要素等も、その設定された数値によってはプレイヤー有利に繋がる要素として受け入れられるが、「ボーナスが入るその特定のキャラがいないと、イベントの目玉扱いになっているアイテムが到底手に入らない」ような設定されている場合は、やはり嫌われる傾向にある。
尚、似て非なるモノとして『実装当初はプレイヤーの利益になるギミックだったが、途中で不利益になるギミックとも化した』実例も存在する。
プレイヤーに作業を強いる仕様
具体的にはストーリー進行と噛み合わないレベルアップ、スキルアップ等。
本題から外れてそのためだけの作業をする必要が生じ、「苦行」と捉えられやすい。特に高レベルになるとレベルアップに必要な経験値が加速度的に増していき、経験値を稼げるポイント自体が限られてきたり、あるいは経験値を得られるアイテムを大量に必要とするため、少しでも効率的に経験値を稼ごうとした結果として、幾度も同じボスマップやクエストを周回する羽目になりがちである。
レベリング自体は苦ではないものの、入手方法や数が限られるアイテムを要求され、そのために課金や運ゲーが必要になるパターンも。
これは特に『「レベル上限」を突破するために必要なアイテム』がそう設定されている場合が多く、それをしなくてもクリアできる程度の難易度の作品であれば、レベル上限突破はお気に入りキャラで無双したい人への救済措置になるが、レベル上限突破を前提としたような難易度の敵、ダンジョンが登場した場合は批判要素にもなりがちであり、運営の手腕次第の諸刃の剣である。
この手で最も問題視されがちな要素である一方、不完全な状態でもストーリークリアは可能で、あくまで「廃人」と呼ばれる層に向けたエンドコンテンツとして、意図的にそのような仕様で実装されている場合もある。批判する際はこの点を留意する必要がある。
なお、昨今のゲームのレベル上げは「戦闘」ではなく、レベル上げ用の専用アイテムで行うケースも増えてきており、必要量を集めたらワンタップでレベルMAXなんてケースも見られるようになっている。
最近のスマホゲーム業界ではスキップ機能やオート機能など、ユーザーにとって楽ができる機能を実装してる作品も数多くあり、それを実装しないまま続いてる作品が大量の周回を必要とするイベントを実装している場合「その周回を“ただの作業である”と捉えて、簡単に(手軽に)クリアされたくないからだ」と嫌われる場合もある。
この場合、周回に必要なスタミナ回復アイテムやスタミナ回復に必要な通過を多数必要となる場合もあり、アイテムやお金と共に時間や手間などの点でも、ユーザーに不利となっている点が批判される要因となる。
これは特に頻繁にイベントを行う作品に多く、早々とイベントをクリア(目標達成)ができず、メインとなるストーリーやクエストを進める時間が、一向に生まれない事態が発生してしまう事態もある。
期間限定であるイベントを優先し続けた結果、メインストーリーを進める時間がなく、本来メインストーリーで語られる筈の世界観などを深く理解できない状態のままになってしまい、プレイヤー達が作品自体に愛着をわきづらくなると、運営にとってもマイナスの行為になる恐れもある。
アップデートによる改悪、プレイヤー目線で改悪になる仕様変更・不具合修正
事後的な調整が、必ずしもプレイヤーに有利な内容になるとは限らない。
意図しない安置やコンボ、ギミックの動作不良等が修正された結果、当初より難易度が増す事態もあり得る。
運営側にとってはそれが本来の状態なので、報酬等は据え置きにされる場合が多く「後出しジャンケン的に損をさせられた」と見る感想になりやすい。
もっとも対人要素に関わる場合は「壊れキャラ」が生まれて勝負が崩壊しかねないし、課金要素に関わる場合(限定アイテムの無限増殖等)は利益に直結して運営が崩壊しかねないため、即時修正もやむを得ないだろう。
他にも、プレイヤーに有利に働くバグ・不具合が発覚次第修正される行為も批判の的とされやすい。
バグ利用者のBAN・アカウント停止などの罰則・制裁が伴う場合は尚更で、そのテクニックを積極的に用いるプレイヤーからすれば、運営側の用意した仕様・想定通りに動かす義理はないのである(バグ技や仕様の穴は「不具合」ではなく「裏技」「グリッチ」と認識される)。
それらとは別に、正常に稼働しているにもかかわらず、考察が進んでプレイスタイルが特定の「最適解」に収斂してきた場合に、あえて大幅な仕様変更を行って新たな攻略法の確立を迫る形でテコ入れを図るゲームも出てきている。
そうして産み出された新要素が「従来と比べて割に合わない」「方向性が変わりすぎてもはや別ゲー」「単純につまらない」などと捉えられると「ありがた迷惑」になりかねない。
また、似たケースに過去のシリーズ作品にあった『プレイヤーのメリット』を次回作で悉く潰すや、既存のシステムを見直して細分化・煩雑にした上で『新システム』として扱うなども該当すると思われる。
不具合・バグの放置
逆に明らかに不自然な挙動でも何もなされない・それを「仕様」と強弁される場合もある。
特に上記のゲームバランスや集金に関わる要素「以外」は、運営側にとっては優先度が低いので棚上げにされたままになりやすい。中にはUIやデータ保存などに関わる部分もこちらに含まれている場合があり、「そもそもまともに遊ばせる気が無いな?」とすつ評価になりやすい。
無告知での仕様変更
俗に「サイレント修正」と称される行為。
内容の正当性以前の問題として運営に不信感を抱かれやすい。
ただし、ゲームによっては「データを開示しない」のをゲーム性と位置付けているケースもある。
そうしたゲームのデータが変更された事態に気付けるのは、プレイヤー側が不正な手段を用いて分析を行っている場合が考えられ、逆に規約違反に問われる可能性があるのも頭に入れておいてほしい。
もっとも、得られた情報が正規プレイによる統計や検証によるものであれば、話は別である(問題になるのはゲーム外の不正なツールなどを用いていた場合や、情報の収集にサーバー等への不正アクセスが伴っている場合)。
もっとも、それを盾に課金周りの設定を恣意的に弄られては、好き放題阿漕な商売ができてしまいかねない。
双方のモラルが問われる事案でもある。
キャラクター・アイテムの出し渋り
「イベント限定」や「ランカー報酬」等の形で配信された要素は、指定期間が過ぎると、幾ら金や運を積もうとも入手手段が無くなるケースも多い。
集客のための一種の客寄せパンダで、攻略には特に影響しない扱いも多いのだが、キャラゲー的な要素が強い場合は「目当てのキャラに出会えないならやる必要も無い」本末転倒な反応が起きかねない。
キャラゲーならばメディアミックスの内容も左右しかねない(新キャラが知る人ぞ知る的な存在のままでは話を動かせない)ため、これも運営の手腕が問われる所だろう。
スパンの長いオンラインゲームであれば、数年後に「一般落ち」する可能性も見込めるのだが、最高難易度マップの最深部大ボスからのランダムドロップなのも珍しくなく、やはり新規やライトユーザーが容易に辿り着けるものではなかったりする。
これも『とっくに攻略しきった人向けのエンドコンテンツ』の意味合いが強いのだが、そうした人々は初出の時点で入手できてしまっているケースも多く、彼らにとっても誰得と映りやすい。
有用なアイテムが悉く他プレイヤーとの交換不可・個数制限ありなどのケースも問題になりがちである。
また、レアドロップの確率Upの補正があるイベントやダンジョンであっても、その場合はモンスターのレアドロップが細分化されており(トレカ的なレア、スーパーレア、ウルトラレア、ミラクルレアなどの等級)、その内の最も低い等級のレアだけが該当する仕様で、場合によって通常時よりも悪化する事態を生むケースもある。
他にも……
ネット介在のゲームにおける重要なタイミングでの通信エラー
オンラインサーバーに繋ぐゲームにおいて通信エラーが発生した場合、それまでの行動と得られた成果は全て無かった扱いになる(ロールバック)処理が一般的である。
その中でも最悪なケースとしては、ボス戦や高難度のクエストに臨んだ際にもう少しでクリアorクリア達成した時にこれが発生し、今までの苦労が水泡に帰す場合である。
万が一こうなった際には、本気なのかはたまた八つ当たり混じりの冗談なのか「運営がゲームをクリアされたくない為に作為的にエラーを起こした」と解されてしまったりする。
もちろん、普段からこんな不具合を頻発していると、サーバー等の管理自体が疑われる場合は別問題である。
余談
「あったほうがかっこいいじゃん」でお馴染みの『アーマード・コア Ⅴ』のプロデューサー鍋島俊文氏は、配信限定高難易度ミッション「エクストラミッション」のお披露目の際に「(プレイヤーを)殺す気で作った」「お前らみんな殺す」と宣戦布告、それに対しユーザーたちは拍手喝采で迎え入れている。
なお、発売前の先行体験版で実際にエクストラミッションがプレイ可能になったが、ものの30分でクリアしたプレイヤーが現れ、変態企業を凌駕する変態プレイヤーぶりを見せつけた。
信頼関係が構築できていればこうなる好例と評価できよう。
また『地球防衛軍2』は一見調整不足のようでありながら、対策を立てればギリギリクリア可能と、絶妙な難易度設定が多くのユーザーの心を掴んだ。
つまり難し過ぎるのが問題ではなく、クリア出来る道筋等を考えずに高難易度を押し付けるのが問題なのである。
他にも『怒首領蜂』は狂気じみた難易度に定評がある事でも知られており、「死ぬがよい」はシリーズを象徴する代名詞であると同時にトップクラスシューターへの最高の賛辞となっている。
それは即ちユーザーのニーズに合わせた適切な難易度を提供するのが重要だという事を意味する。
逆に言えば、こういった用法がなされている事実自体が、問題となりがちなオンラインゲームやソーシャルゲームにおいてはもっぱら適切な難易度提供ができていない=一部のユーザーだけが苦難の末にクリアできるような難易度調整が悪とみなされている事を意味しているわけである。
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キャラゲー:高難度が求められないので特に問題になりがち
簡単には手に入りません、困難なチャレンジをクリアして車を手に入れる達成感を味わってほしい:この用語を濫用するような層が最も嫌う言葉。もっぱら「やりがい」への皮肉として用いられる。
新システム問題:昨今のシリーズ物にありがちな問題。運が悪いと誰得の相乗効果をもたらす。