概要
ゲームを遊ぶ事の楽しさよりも、ゲーム内の登場キャラクターの魅力を堪能する事に重きを置いた作品をキャラゲーと呼ぶ。
公式の呼称ではなく、ユーザー間で用いられる俗称的な表現である。
意味合いとしては二つある。
「既存のアニメや漫画のキャラクターを起用し、それをセールスポイントとしている作品」
現在放送中のアニメや連載中の漫画を題材としていることから、その作品が旬であるうちにゲームを制作する必要がある。
その為、開発期間は非常にシビアで余裕の無いスケジュールとなる場合が多く、結果として見切り発車せざるをえなくなり、クソゲーとして世に出てしまい易いという分かりやすい背景もある。
実在の有名人を起用したゲームはタレントゲーと呼ばれる。
「オリジナルキャラクターではあるが、そのキャラクターの魅力を最大限に引き立てることを目的としている作品」
恋愛ゲーム、恋愛要素を入れたゲームに多く見られ、プロフィール、声優、スチルを重視しているなどの特徴がある。ゆずソフトやHOOKSOFTなどはキャラゲー扱いされやすい。
評価
前者後者を問わずゲームとしての面白さは二の次である場合が多く、あくまでキャラクターのルックスや仕草を見て楽しむのが前提で作られているため、そういった意味での名作・良作は少なく、良くて凡作、場合によってはクソゲーの烙印を押されるような事も少なくない。
キャラを動かすことやテキストを読む楽しさに主眼が置かれるため、システムやボリューム的にも大作とは言いがたく、何百時間とやり込めるタイプは稀。
古い時代では人気漫画やアニメのキャラだけ使ってゲーム内容がミスマッチだったり、内容をまるで考えていない様な物も多々あり、雑に作られたゲームと言うイメージが強い。
人気アニメや漫画が原作の場合は子供の時に欲しがるケースが多い物の、それ故にクソゲーを買ってしまったと言う思い出が強く焼き付くのであろう。
原作が元になっている場合は、原作再現を忠実に行った結果、ゲームバランスが崩れたりする事もあり、原作を取るか、ゲームバランスやシステムを取るかは開発者の悩みどころでもある。
例えば、強いキャラは強く、弱いキャラは弱いと言う風に調整されている場合、原作的には正しいがゲーム的な楽しさに直結しているかは微妙な所である。
一方、原作のファンがたとえゲーム自体に興味が無くても初回限定版などの特典を目当てに購入するという側面や、消費者側が最初から「そういうもの」と割り切っているケースが多い為、ゲームそのものの評価があまり問題視されない一面も持っている。
この場合は、例えば重篤なバグ(ゲームのフリーズが頻発する、データが消えるなど)が無い限りは気にならない事もあり、原作と繋がる体験をファンが望んでいると言える。
(ただし、原作との齟齬が大きかったり、原作再現の度合いが微妙だと低評価になることもある。)
とはいえ、キャラゲーの中にも実際に名作と呼ぶに相応しい作品が全く無いわけではなく、しっかりと開発のスケジュールが取られ、ゲームとしても十分に楽しめる一品となった例も存在する。
特に近年はネット環境の普及に加えてSNSの発達で評価が即広まる事もある為か、力を入れて開発をしているキャラゲーも増えてきている。
「シナリオはさほど良くない」といったニュアンスで「精々キャラゲーの域を出ない」とネガティブに言われることもあるが、「満点のキャラゲー」「キャラゲーが好きなのでこのブランドが好き」といったようにポジティブな使われ方もする。
主な対象作品
- アプリゲーム/ソーシャルゲームの殆ど
- 漫画・アニメ・ラノベ・実写原作のゲーム化作品殆ど
- スーパーロボット大戦
- コンパチヒーローシリーズ
- ドラえもんのゲーム一覧
- テニスの王子様のゲーム一覧
- ソードアート・オンライン(ゲーム)
- 仙界伝/仙界伝弐
- とらドラ!・ポータブル!
- Marvel’s Spider-Man
- バットマン:アーカムシリーズ…「今までで最も高い評価を得たスーパーヒーローゲーム」としてギネスに登録されている。
- メイドインアビス…キャラゲーとしては史上初となるCERO-Z指定でリリース予定。
- ネプテューヌシリーズ
関連タグ
キャラクター アニメ 原作 原作クラッシャー キャラゲーはクソゲー
キャラクターノベル(キャラノベ)…ある意味ではキャラゲーの小説版。「ライトノベル化作品」と同義。
キャラカタログ…ジャンル問わず使われる。