惑星封鎖機構大型武装ヘリ
ちゅーとりあるのへり
惑星封鎖機構が保有する巨大な攻撃ヘリコプターで、SG(サブジェクトガード)部隊や執行部隊に配備されている。型番及びゲーム上の正式名称はAH12 HC HELICOPTER。
交差反転式の2つのローターを備え、翼下と胴体下部に大量の武装を搭載している。コックピット部分の割合やACとのサイズ比を考慮すると、前作シリーズに登場したF21C STORKと比べてもかなり大柄に見える。
主な武装
- 連装ミサイル×2
両翼外側に装備されたミサイル発射機。小ぶりなミサイルを絶え間なく連射する。動き続けていればダメージはそれほど大きくないが、爆風によるACS負荷はなかなかきつい。
- ガトリングガン×2
両翼内側に装備された機関砲。威力はそれほど高くないが、ちまちまと被弾を与え続けてACS負荷の回復を妨げてくる。
- グレネードキャノン×2
機体下部に懸架される4連装ランチャー。巨大なロケット弾を拡がるようにして斉射し地上を火の海にする。直撃すれば大ダメージに加えてスタッガー状態に陥るのは言うまでもなく、回避を行っても効果範囲の広さ故に爆炎から逃げ切れず大ダメージは免れない。発射直前には「ピーッピーッ」と警告音が鳴り、攻撃位置を示す赤いガイドが表示されるので、予兆を確認したらすぐさま上昇して空中に退避すべし。
ちなみにこのグレネードランチャー、KADOKAWA発売の公式ガイドブックでも「グレネードランチャー」と「ロケット砲」と記述に振れがある。
- フレア
ミサイルを撹乱するため多数の燃焼光源を射出する、いわゆるジャミングの一種である装備。
中盤で再戦した際に装備しており、自機のミサイルを逸らされてしまう。よって、ミサイルには頼らないアセンブリの構築が求められるだろう。
ちなみに、チュートリアルで交戦する機体には装備されていない。
…仮に装備されていたとしたら、一番のダメージソースになる肩部ミサイルが使い物にならなくなるので、フロムからの有情と取ることもできるだろう。
挙動
追尾性能の高いミサイルと機関砲によりダメージとACS負荷をじわじわと蓄積させ、エネルギー切れないしはスタッガーで動きが鈍くなったところに高威力・広範囲のロケット弾を叩き込んでくる。
加えてライフルやミサイルではろくにダメージが通らない重装甲により、撃ち合いで勝つことはまず不可能である。
ただし弱点もあり、全ての兵装が前方に固定されているため、機体直下や至近距離は致命的な死角となっているので、懐に入り込むとほとんど被弾のリスクがなくなる。
また、防御面は耐弾・耐爆性能が高い一方で耐ENに関しては非常に脆弱であり、パルスブレードで斬りつければ敵に多大なACS負荷を与えると共にAPをごっそりと削り取れる。
ミサイルの機動や機体の外観、ウォルターの助言も含めた空中への誘導など、プレイヤーを接近戦に誘うデザインとなっており、死角にさえ気づければ高度な操作テクニックなど無くとも被弾を大幅に減らし、痛打を与えることが可能である。
ストーリー上での活躍
惑星ルビコン3への密航を果たし、身分を偽装して潜入する為の傭兵ライセンスを探してACの残骸を漁るC4-621の前に顔見せ登場する。この時は遠くの方でルビコン解放戦線を爆撃しており、密航者を攻撃する気配は無い様子。狙われた解放戦線の兵士は「構うな!退避しろ!」と慌てふためき、主人公側のハンドラー・ウォルターからも「余計な手出しはするな」と釘を刺されその恐ろしさを忠告される。
その際には自機を発見する事無く飛び去って行き、操作に慣れない初見のプレイヤーは対立せずに済んで胸を撫で下ろした事であろう。
しかし目的となる(上位ランカーの)ライセンスを発見・拾得すると、ようやく任務完了かと安堵したC4-621の頭上から眩いサーチライトの光とともに聞き覚えのある飛行音が。晴れた光の向こうに浮かび上がるのは、ありったけの砲口を此方に向ける先程の大型ヘリの威容であった。
封鎖機構から既に勘付かれた上で泳がされた事を確信したウォルターからは「構わん、(特定される前に)迎撃しろ。」と指示。しかし間髪をおかず、どう見ても軽いノリで戦って良い物ではない弾幕の猛攻が飛んでくる―――
なお、ストーリー中盤でもコイツと再戦する事になるが、そのミッションに辿り着く前には「ミサイルハリネズミ、リングフィットアドベンチャーこと"バルテウス"」「デスルンバこと、"スマートクリーナー"」「海蜘蛛、フライングデスぼっくりこと"シースパイダー"」などの強敵を切り刻んでプレイスキル自体も上がっていることが見込まれるため、チュートリアルほどは苦労しないと思われる。
しかしながら、戦場がビル街であるため滞空高度が高く、障害物が多いのが意外に厄介で、思ったように攻撃しづらく苦戦を強いられやすい。しかも、それまでの道程でAPを削られても補給を受けられないのと、LC機体が周りから狙撃してくるため、最序盤の敵と侮ると辛酸を舐めることとなる。ついでにフレアを搭載しているため、ミサイル系武装は当てにならないと考えても良い。
まずは取り巻きの狙撃機を先に排除してから、バーストライフルなどの射程の長い武器で削っていくと良いだろう。入り組んだ地形は動きにくいが、相手の射線を切るのにも使えるので意識すれば被弾を減らすのに役立つ。
また、途中で無人機をハッキングしてデコイとして用いることもできる。スナイパーに対しての撹乱として使えるので、上手く活用するのも手かもしれない。
また、3周目以降のALTミッションでは交戦する寸前に後ろから来たACにあっさりと撃墜される。
総評
アプローチを間違えると弾幕という名の洗礼を浴びる羽目になるが、攻略法さえ理解すれば苦戦することはない、強敵と言うよりは初見殺しの要素が強いボスである。チュートリアルでもちゃんと殺してくるという点で厳しさはあるが。
発売前にはプロモーションとして、ゲームメディアから当該機体との交戦や撃墜の様子を収めた動画も公開されており(記事の下部に関連動画あり)、予習を済ませた上であっさりクリアしてしまったプレイヤーは少なくないと思われる。
しかしながらアプローチの方法が旧来の『アーマード・コア』シリーズの定石から逸脱したものでもあるため、なかなか順応できないままなす術もなく蹂躙され、自機の残骸を積み上げるプレイヤーも後を絶たない。発売直後の数日間はSNSで悲鳴を挙げる声も多く、かつてのドミナント共の一部にも叩き落される者が出た。
とはいえ実績の獲得率で見る限りは最終的には無事に突破したプレイヤーがほとんど(時期やハードにもよるがだいたい90%~95%で安定している)らしく、その点では良ボスと言えるだろう。
実際アップデートで弱体化された強ボスが数体いるが、惑星封鎖機構大型武装ヘリは対象外であった。
上述の通り懐に飛び込んで斬りかかるのが定石となるが、本ミッションで使用可能な初期機体は滞空時間があまり長くないため、空を飛んで吶喊してもエネルギーが持たずに逃げられることが多く、更に敵の弾幕の最も濃い部分を突き抜ける羽目になるのでダメージもかさむ。
なのでまずはクイックブーストやアサルトブーストで地面を這ってAH12の下方に潜り込み、エネルギーが回復次第アサルトブーストで接近して斬りつける、というのが基本の動きとなる。
一度斬りつけたら深追いせずにさっさと降下し、ライフルとミサイルを撃ちながら真下につきまとい、ブレードが使用可能になったら再び接近して斬る。これを数度繰り返せば落ちる。
スタッガーについてはさほど意識せずとも撃破可能で、むしろやたらと意識してしまって焦りが出る方が良くないだろう。
攻撃サイクルが崩れてしまった場合は一旦遮蔽物に隠れて立て直すと良い。すぐに回り込んでくるが、エネルギー回復、リロードの時間ぐらいは稼げる。
機動力に頼った回避をしようとすると、負荷の蓄積かエネルギー切れで悪循環に陥りやすい。
アナウンスメントトレーラーの段階でも編隊を組んで爆撃する様子が映っていたが、発売日である2023年8月25日、X(Twitter)のトレンドに「#アーマードコア6」と共に
- チュートリアルのヘリ
- 最初のヘリ
- ブレード
などの多数のトレンドワードが載った。
更には「ルビコン惑星封鎖機構のヘリコプター」を略した「ルビコプター」なんてあだ名も早々に付けられている。
また、「フィニッシュアクションを組み立てる(チクチクしたり様子見スライドで敵の攻撃を延々と躱しながら、一瞬の隙に蹴りとミサイルを全弾ぶち込んでスタッガーを起こさせ、白兵戦に持ち込んでからトドメにもう一発蹴る)」という今作のゲームコンセプトを分かりやすく反映したボス(ただし、チュートリアル開始時点ではOSチューニングがアンロックされていない為、蹴りはまだ使えない)であることから「先生」と呼ぶ声もチラホラ。
初見殺し
対応を誤るとAPを一瞬で持っていかれる圧倒的な火力と、ブレード以外ではろくに有効打を与えられない防御性能から、実態以上に絶望的な印象を受けてしまったプレイヤーが続出した。
特に過去作品にも触れてきたプレイヤーは、これまでの経験から「近接格闘戦はハイリスクな上級者向けの戦術」という先入観を抱いており、よもやチュートリアルでボスに向かって白刃を振らされるとは思いもよらず、過去作のセオリーに従って中距離での射撃戦に拘った結果「引き撃ちは俺の殺し間だ、死ね」とばかりに圧倒的弾幕で消し飛ばされる事例が後を絶たなかった。
歴戦のフロムファンほど袋小路に陥り、「拡散の尖兵(実質的な負けイベ)」や「ガスコイン神父(クリア率50%未満の超高難易度初ボス)」など別シリーズの高難易度ボスを連想する声は多い。
そして何よりも「初期アセンのプレーンな機体での攻略を強制される」点が、キワモノ機体に機能を最適化した代償に普通の機体の扱い方を忘れたドミナント共の一部が膝を屈した原因となっている。
初期機体に積まれていた最初期のジェネレータなどは上位互換のパーツが解禁されるや否や最悪も最悪なゴミである事が判明する始末で、とあるルートで終盤に使わされるスクラップ上がりよりはマシな程度の代物である。
ちなみに先述したアナウンストレーラーでは一瞬画面に映るだけでも十数機ものこのヘリが編隊を組んで進行するシーンがあるが、本編では流石にこれを複数相手取る地獄のようなミッションは無い。
そしてそのシーンにヘリからミサイルを撹乱する為のフレアのような物が放たれる描写もあるが、実際のゲーム本編でもしっかりと使用し、こちらのミサイルを逸らしてくる。稀なのでミサイラーアセンでもなければ然程脅威ではない。ちなみに本作では珍しくプレイヤー側にミサイルをメタするフレアやデコイ、迎撃機銃等の装備は用意されていない。
本作は一度クリアしたミッションをリプレイミッションにて再プレイでき、高ランクを目指して研鑽を積むことができる。
残念ながらこのミッションはアセン含めて固定となっているので、他のミッションのように強力な機体を持ち込んで鬱憤を晴らしてやるわけには行かないが、Sランク取得は要領さえ覚えればさほど難しくない。
今作の評定は「クリアタイム」「機体修理費と弾薬費」「護衛ミッションの場合は護衛対象の残存AP」の3つの要素で査定されているが、チュートリアルを始めとしたボス戦・AC戦がハイライトになるミッションでは被弾での減点は甘めである。
初期機体のLOADER4は巡航性能だけはそれなりにあるので、道中の敵は極力無視し、アサルトブーストでかっ飛ばしてスキャン対象を効率よく回り、通り道にある敵を適当にあしらえばリペア2個分程度の損傷は許してもらえる。
アップデート後のver.1.03以降では初期機体を構成するパーツの殆どに上方修正が入ったことから、リリース直後から比較して難易度が相応に低下している。機体操作の基本と評価基準をしっかり理解し、不必要な被弾を抑えれば以前より遥かにSランク獲得が容易になっているであろう。
しかし、チュートリアルは使用できる機体が初期アセンで固定。OSチューニングも未開放のままでプレイさせられることを忘れないこと。
パルスアーマーはおろかブーストキックも使用不可なのでいつもの癖で「攻撃ができないぞ!?」などと狼狽えないように。
AH12HCHELICOPTER AH12_HC_HELICOPTER AH12
バカガラス:ボディと翼のバランスや鈍重そうなフォルムは類似しているが、サイズや用途の違いはあれど、「なんちゅー脆い船じゃ…」と言われたこちらとは対照的に上記の通り重装甲。
カプコン製ヘリ:フロム製の武装ヘリと真逆に、いとも簡単に毎回のように落されることで有名な他社のヘリ。
ジガバチ:地を這う兵器に大火力と絶望を叩き込んで来る、サイバーパンクアニメの大型攻撃ヘリ。
ライウン:シリーズ作品のACLRに登場するレイヴン。一見大規模戦闘など起こりそうに無い最初期のミッションにクリアの上で必須の討伐対象としていきなり現れ、空中から大火力砲撃を叩き込んで数多の初期機体を消し炭にして来た「管理局の悪魔」
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