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復刊・解禁作品リスト

ふっかんかいきんさくひんりすと

この項目ではかつて各種事情により封印された作品が問題がなくなったとして再販売されたケースについて扱う。
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封印作品となる理由編集

おおむね以下に大別できる。

  • 内容や描写の問題が指摘された/A
  • 別作品からの盗作や極端なパロディ、作者に無許可での改変などが問題となった/B
  • 権利問題/C
  • 関係者が不祥事を起こした/D
  • 大規模な災害や事件、事故の被害者などに配慮した/E
  • 公開当時は問題視されていなかった内容が、時代の流れにより問題視されるようになった/F
  • 出来が悪い作品と判断された/G
  • 内容に修正不可能な矛盾が発覚した/H
  • その他/I

以下に該当するものは封印作品には含まない。

  • 不人気
  • 内容が古いので現代にはそぐわない
  • 原本、あるいは出版物の散逸
  • 災害などによる原本の破損・消失
  • もともと再公開の予定がない

作品の全てが封印されていた例編集

あ行編集

  • あきそら(糸杉柾宏)/A
    • 東京都と出版倫理協議会・出版倫理懇親会との会合において、近親相姦描写が問題となり規制対象となることがほのめかされたため初版のみの絶版となった。その後、2018年にJコミから電子書籍版の発売が決定。
  • 悪霊島(映画版)/C
    • 1981年10月3日公開、鹿賀丈史主演。「レット・イット・ビー」「ゲット・バック」とビートルズの曲が2曲使用されており、当初はソフト化も許諾されていたが使用権が切れた後ソフト化が不可能に。
    • のちに同じ曲のカバーバージョンを採用する形で決着を付け、2004年にDVD化された。
  • アパッチ野球軍(原作:花登筺、作画:梅本さちお)/F
    • 「週刊少年キング」に連載された漫画、およびそれを原作としたアニメ。松山市の郊外で野生に限りなく近い暮らしをしていた子供たちに野球を教え、彼らの成長を描くというもので、当然差別的表現が多分に含まれていたが、「表現や台詞の一部に、今日では不適切と思われる個所がある」と認めた上で、作品の歴史的価値を尊重してアニメ版が解禁。さらに原作も解禁に至る。
  • 石に泳ぐ魚(柳美里)/A
    • 主人公のモデルとなった人物は実在する柳の知人女性であったが、その女性に無許可で執筆・出版されたことや、容姿、所属先の描写など個人を特定させるに難くない情報が掲載されていたことから、柳が女性からプライバシー権及び名誉権侵害で訴訟される(結果は柳側の敗訴)。その後、問題箇所を修正し、2002年に(半ば強行に近い形で)改訂版が発表された。
    • 本作は社会科の教科書にも肖像権を取り巻く事例の一つとして紹介されており、小説の内容はわからなくてもタイトルは知っているという人は多いと思われる。似た事例に、三島由紀夫の『宴のあと』事件などがある。
  • 緯度0大作戦/C
    • 1969年7月26日公開の日米合作特撮映画。アメリカ側の権利者であるドン=シャープ・プロが倒産したため、映像の二次利用に関する権利が曖昧となっていたが、2006年に契約が失効したため、日本側の権利者である東宝がアメリカ側の著作権継承者と再契約を行い、同年ようやくDVD化。
  • ウルトラ忍法帖(御童カズヒコ)/I
    • コミックボンボンで掲載されていたウルトラシリーズのキャラクターを忍者に変えたギャグマンガ。eBooksJapanにて単行本未収録分も含めた電子書籍版が発売されていたが、円谷プロが事業から撤退したため一時期完全封印状態になっていた。しかし2024年に円谷プロがeBooksJapanと再契約したことで再び解禁となった。
  • ウルトラマンコスモス/D
    • 主演俳優が傷害および恐喝の容疑者として逮捕されたため放送休止。後に不起訴および起訴猶予となったため再開され、放送中止となった回も正式に解禁された。
  • エイリアンVSプレデター(ゲーム版)/C
    • アーケード用ベルトスクロールアクションゲーム。カプコンダークホースコミックス社の間で権利上の問題から移植できない状態にあったが、『Capcom Home Arcade』(ヨーロッパ圏限定発売)への収録が決まり、初の移植が実現した。実に稼働から25年ぶりのことであった。
  • 美味しんぼ(TVアニメ版)/A
    • 原作も初期から末期まで数々の不祥事を起こしてきたが、アニメ版も作中の過激な会話が問題視されてDVD&BD化が見送られていた。2017年より解禁。
  • オバケのQ太郎(藤子不二雄)/I
    • 1988年から絶版状態となっていた。理由については様々な説があり、代表的なものとして、
      • 権利説:コンビを解消したことに加え、石ノ森章太郎やスタジオ・ゼロが関与していることもあって権利が複雑というもの。藤本側と安孫子側との間で権利の取り分などのトラブルがあったという説もあった。
      • 抗議説:一部に差別的な表現があると人権団体から抗議を受けたことを理由とした自主規制。
      • 関係者判断説:前時代的な表現の修正に手間がかかる、小学館側が問題になることを予期して対応を渋った、または藤本の遺族の意向。
    • などがある。2009年に藤本と安孫子の共作であることを明記する形で解禁された。
  • おふくろさん』を始めとする川内康範作詞の森進一の楽曲全33作/C
    • 2007年に勃発した「おふくろさん騒動」により一時全て封印されていたが、2008年11月に川内の長男と森の共同会見が行われ、「オリジナルの歌詞のみを歌唱する」という条件付きで解禁されたことが公表される。ただし川内本人は同年4月に88歳で他界しており、長男は「これは和解ではない。あくまでも故人が付けた封印を解いただけ」と説明している。
  • On Your Mark/D
    • スタジオジブリ映画『耳をすませば』の同時上映作。7分弱の短編アニメだが、音楽ユニットCHAGE&ASKAの同名楽曲のプロモーションビデオも兼ねている。2014年発売の『宮崎駿監督作品集』に収録される予定であったものの、その年の5月にASKAが覚醒剤取締法違反で逮捕されたため除外。本作はこれ以前にも「ジブリがいっぱいSPECIALショートショート」にも収録されていたが、事件の余波で出荷停止された。本作のみを収録したディスクが別に作成され、作品集に同梱の購入証明と交換で配布という措置が2015年10月31日までの間行われた。2014年の事件以降封印作品状態が続いていたが、2019年7月発売の「ジブリがいっぱいSPECIALショートショート 1992-2016」に再び収録されることになり、封印解除となった。

か行編集

  • ギフト/D、E、F
    • フジテレビ系で放送された木村拓哉主演のドラマ。作中に登場する小道具であったバタフライナイフを用いた未成年者による殺人事件が発生したためジャニーズ事務所側で自主規制。
    • 放送から22年後の2019年1月にBD・DVDが発売された。事件から20年以上が経過し再発の心配がほぼ無くなったことや、ジャニーズの方針転換が大きく影響していると思われる。
  • くそみそテクニックを始めとする山川純一作品全般/C
    • 作者の山川が正確な素性もその後の消息も不明な人物であるため、「権利の所在が不明な著作物」となり再販不可能となっていたが、裁定制度を利用する形で再販された。現在は株式会社サイゾーにより、『薔薇族』で発表され原稿が残っていた全作品の権利が管理されている。
  • GS美神! うしとらギュッとね大作戦!! 野郎のいねえ大水泳大会(椎名高志藤田和日郎河合克敏)/C
    • 「週刊少年サンデー」1992年3・4合併号に掲載。当時の同誌を牽引していた人気作家3名による合作漫画。権利関係がややこしいため収録されていなかったが、「うしおととら全集」上巻に縮尺版が掲載されている。

さ行編集

  • サイボーグクロちゃん(TVアニメ版)/I
    • 放送中に製作会社が倒産してしまい、事前告知なく放送終了。発売されていたVHSも全話(放送時点)を収録しないまま打ち切りとなる。
    • その後の映像ソフト化はされていないが、アニマックスなどでの再放送は行われており、またU-NEXTやdアニメストアで全話が配信されている。
  • サムライスピリッツ零SPECIAL/E
    • 本作には「絶命奥義」というシステムがあるのだが、胴体切断や破裂、血の雨など残虐な演出が非常に多かった。そしてアーケード版のリリース後、長崎県で発生した小六女児同級生殺害事件の煽りを受けたため、家庭用NEOGEO移植版では残虐描写が削除・修正されたのだが、事前告知無しだったために物議を醸した。また、それ以外の機種には一切移植されておらず、シリーズをまとめたコレクション作品からも省かれていた。
    • 長らく移植されることはなかったが、後に2016年よりアメリカでPC移植版がネット販売され、英語版がプレイ可能に。さらに2017年には日本語版のPS4・Vita移植版が実現した。
    • また『サムライスピリッツ零SPECIAL完全版』というビスコによる別バージョンがありロケテストが行われていたが、SNKプレイモアが関わりがないと公言した後に2日足らずで打ち切られるなど何らかの問題があったようで、2020年6月発売の『サムライスピリッツ ネオジオコレクション』に収録されるまで長らく幻の作品となっていた。
    • 2022年9月29日にはexA-ArcadiaにてAC版の「完全版」が稼動を開始している。
  • ジャングル黒べえ(藤子・F・不二雄)/A
    • オバケのQ太郎』が黒人並びに少数民族に対する差別的描写を含むと批判を受けた際、巻き添えを食らう前に自主規制、そもそもがコミカライズ作品であり、出版社もアニメ制作会社も危ない橋を渡りたくなかったのだと思われる。現在は「藤子・F・不二雄大全集」で購読可能で、アニメもYoutubeで公開された。
  • 私立極道高校(宮下あきら)/A
    • アシスタントが実在の校名および学校の卒業生の名前を出していたことが明らかとなったため打ち切り、単行本は絶版の上回収。32年後、問題部分を修正して復刊。
  • スクールウォーズ2/B
    • 山下真司の出世作『スクールウォーズ』の続編。軒上泊の『8月の濡れたボール』が原作で、少年院の高校球児たちが甲子園を目指す原作をラグビーと花園ラグビー場に換骨奪胎している。オープニングナレーションがとある青年漫画のプロローグを盗作した疑惑が上がり、一時期再放送されなかったが、問題が解決したため、現在はCSで普通に再放送されている。
  • スパイダーマン(東映版)/C
    • 日本製の特撮番組。マーベルとの契約問題により長らくソフト化が見送られていたが、2000年代に一度だけ全話+劇場版を完全収録したDVD-BOXが発売された。その後、ネット上でネタ的に親しまれたことをきっかけに再評価の機運が高まり、メディアでの露出・商業展開がある程度緩和される。
  • 世紀末リーダー伝たけし!(島袋光年)/D
    • 2002年8月に作者が児童買春禁止法違反で逮捕されたため人気絶頂の中で連載中断、単行本絶版。その後作者は2004年に復帰し「スーパージャンプ」に『世紀末リーダー伝たけし! 完結編』のタイトルで本作を再開、完結させる。単行本もリニューアルされた。
  • 善悪の屑(実写版)/D
    • 2019年に実写版が公開予定だったが、同年2月1日に主演の新井浩文が強制性交容疑で逮捕され、配給元の日活が2月8日に公式サイト上で公開中止を正式に発表した。その後、2024年にDMMTVオリジナルドラマとして窪塚洋介亀梨和也が後任を務め再製作が決定した。

た行編集

  • だれも知らないアンパンマン やなせたかし初期作品集(やなせたかし)/C
    • 1970年後半から1980年まで「月刊いちごえほん」(サンリオ。「詩とメルヘン」の姉妹誌にあたる)にて連載されていたシュールギャグ漫画。一般的な絵本版及びTVアニメ版とは設定やストーリーが全く異なる。封印状態となっていた理由は不明だが、連載誌が休刊したことや、絵本版アンパンマンがフレーベル館の出版物であることなどから権利的理由と推測される。
    • 2016年、ついに初の単行本化。「だれも知らない」全71話を完全収録。
  • 血だるま剣法(平田弘史)/A
    • 被差別部落に生まれた武士の復讐劇。部落解放同盟から「差別と偏見を助長する」と抗議され、長らく封印状態になっていたが、2004年に呉智英らの尽力によって解禁に至った。
  • ちびギャラを初めとするボンボヤージュ作品全般/C
    • 出版社のゴマブックスが倒産したことが原因で権利関係が曖昧になってしまっていたが、後に主婦と生活社に版権を移して再版された。その一方でヨーソロペーパーなど未だ単行本化されていない作品も存在する。
    • 復刻版「旅ボンイタリア編」によると「ゴマブックスが印税未払いで失踪した結果、作者も倒産したみたいに思われたり『高級ホテルに宿泊しているからこうなった』などと言いがかりをつけられた」とのこと。
  • 東京マグニチュード8.0/E
    • 2009年7月10日~9月18日まで放送されたTVアニメ。大地震を扱った内容のため、東日本大震災の発生以降、本編の再放送は一切行われていない。ただし総集編に限り、2020年6月2日にフジテレビで再放送が行われた。ネット配信も長らく行われなかったが、現在はFODでの見放題ラインナップに加わっており、他動画サービスでも有料配信が行われている。
    • しかし本作は元々防災意識の向上や被災時の危機管理という観点で制作されたことや、消防や自衛隊など救援関係の各機関の協力も得ていたこともあり、映像ソフトの販売・流通は継続して行われた。また公式サイトによると、東日本大震災後に防災イベント会場において総集編が2回ほど上映された記録がある。
  • ドテラマン/I
    • 日本テレビ系列で放送されたTVアニメ。音声多重放送を採用していたのが売り。人気が微妙であったことに加え、放送中ある漫画家に著作権侵害であるとして訴訟を起こされたり(原告側敗訴で決着)、スポンサーが経営危機に陥り打ち切りになったり、再放送時に副音声が存在しなかったり、倉庫の火災で第7話の原版が焼失したり(本放送時に使用されたフィルムが残っていたため何とかなった)りと、ソフト化の苦労は耐えなかったが、何とかリリースに成功した。
  • ドラゴンクエスト ダイの大冒険(アニメ第1作)/I
    • ドラゴンクエストを題材にした漫画作品を原作としたアニメ版。劇場版3本も公開され放送延長も視野に入れられていたが、放送キー局であるTBS番組再編に巻き込まれる形で打ち切り。当時発売されたVHSより後はDVD化・配信という形での復刻はされておらず、サントラもレンタルが容易ではあったが復刻されていない。その後2019年からテレビ東京で再アニメ化が公表され、それにつられるように本作のデータ配信やBlu-rayボックスも発売された。
    • なお原作者の一人である三条陸が2023年に発売した「三条陸HERO WORKS」という書籍によると、原作漫画の権利は再アニメ化される前から散逸状態になっていたらしく、ジャンプオールスターズのようなゲームに参戦出来なかったという事情が明かされており、これが本作にも影響している可能性もある。
  • とんぼ/C
    • 長渕剛主演のTVドラマ。表向きには過激な暴力描写を理由に放送短縮の上ソフト化・再放送を見送ったとされているが、実際は長渕と放送局であったTBSの不仲が原因らしい。
    • 2006年にDVDの発売が予定されたが中止となり、その後2019年になって無事発売された(ただし、こちらも長渕とひと悶着あったサザンオールスターズの楽曲が使われるシーンが差し替えられている)。

は行編集

  • ハイスコアガール(押切蓮介)/B
    • 実在のゲームを扱った内容であるが、SNK作品など一部のタイトルについて販売元に許諾を得ずに連載(版権元に許諾を得ている作品もあった)していたことが発覚し、著作権侵害問題に発展。一時休載の上単行本も回収され、電子書籍も配信中止となった。なお、作者は「出版社側が許諾を得るために動いていると考えていた」、出版社側は「許諾を得ているか把握していなかった」と言及している。
    • 一時は作者及び出版社側の役員・担当者らが書類送検される事態にもなるが、出版社とゲーム会社との間の和解という形で無事に収束し、円満な完結を迎える。漫画は再販され、トラブルの影響で延期となっていたTVアニメ版も無事に制作・放映された。
  • 瑪羅門の家族(宮下あきら)/E
    • 元々不人気で打ち切られた上、連載終了後に発生した酒鬼薔薇聖斗事件で作中のサブタイトルが犯行声明文に引用されてしまったため、黒歴史状態と化していたが、現在は電子書籍で購読可能。なお、本作の設定・登場人物は後に『極!!男塾』にて男塾シリーズに組み込まれた。
  • ヒュッケバイン/B
    • ヒュッケバイン問題を参照。一時期は本編中で全機が破壊される程の徹底ぶりだったが、バンダイナムコによるガンダム版権元買収もあってか各媒体での解禁が進んでいる。
  • 府中捕物控(山本正之ALFIE)/E
    • 三億円事件をネタにした曲で、発売前日にALFIEが当時所属していたビクター上層部の意向でC/Wの「明日からよその人」もろとも発売が中止される。しかしレコード会社移籍後に何度かライブで歌われた他、作詞・作曲した山本によるセルフカバー版はオリジナル音源の解禁より20年近く早くリリースされている。
  • 星の子ポロン/C
    • 1974~75年にかけて一部の地方テレビ局で放送されたミニアニメ。同時期に放送された『チャージマン研!』と同じく番組販売方式であった。
    • 1990年代まで時折再放送されていたが、制作を行った時報映画社がすでに廃業し、正当な権利相続者も確定していなかったため失われた作品となっていた。21世紀になってインターネット上で注目されるようになり、有志によって録画テープが複数発掘・提供され、上映会が開催されるまでに至ったものの、現在も作品の立ち位置には変わりがない。
    • のちに『チャー研』の制作を手がけたナックの設立に時報映画社の社長が関与していたことが明らかになっており、単に「放送時期が同じ」「ネット上でその内容が話題になった」というだけではないつながりがある。

ま行編集

  • MASTERキートン(脚本:勝鹿北星・長崎尚志、作画:浦沢直樹)/C
    • 原作者とされる人物をめぐっての著作権の問題により増刷が停止されていた。現在では著作権がクリアとなったため増刷されている。
  • ミラクル☆ガールズ/C
    • 放送終了後に製作プロだったジャパンタップスが倒産した為、再放送不可能となり、バップビデオから発売されたビデオ&LD以外は、映像ソフト化展開は為され無かった。その後亜細亜堂が版権を再獲得し、2016年にデジタルリマスター版としてキッズステーションで初めて、実に23年目にして初めての再放送となった。

や行編集

  • 夜叉ヶ池(映画版)/C
    • 原作は泉鏡花による戯曲。松竹製作・配給。劇場公開後、テレビ朝日系の「ゴールデンワイド劇場」で1回だけ放送されたが、一部権利者が拒否するなど権利問題の調整がうまくいかず、ソフト化や再放送が長年行われないままになっていた。
    • 2020年になって、監督の篠田正浩と主演の坂東玉三郎が再会したことを機に、2人の全面協力のもと4Kデジタルリマスター版が制作された。その後2021年3月にはCSの衛星劇場で2K映像による放送が実現し、全国映画館での上映を経て、7月に無事BDが発売された。
  • 幽遊白書 冥界死闘篇 炎の絆/I
    • 公開終了後、なぜか公式側から存在を抹消され、TVアニメ版がDVD・BD化された際も『炎の絆』だけは頑なに収録されなかった。しかし2018年、TVアニメ放送25周年を記念した2度目のBD発売時にリマスター版が収録され、さらにそれを記念して上映イベントも開催された。黒歴史化していた正式な理由は不明だが、「配給元の東宝と制作会社のスタジオぴえろが揉めたのでは」と噂されている。

ら行編集

  • リッタースポーツ/A
    • リッタースポーツはドイツ(当時は西ドイツ)の有名チョコレート。1970年代に日本で放送されたCMの内容が、桂三枝(後の6代目・桂文枝)があまりにも有名なナチスの独裁者の格好で「リッター、食ったー、美味かったー」というギャグをかます内容で、ドイツ政府(当時は西ドイツ政府)からのクレームを受けて、即座に封印されていたが、後にTBSの『テレビ探偵団』に三枝がゲスト出演した際にCMの映像が使用された。
  • るろうに剣心 北海道編(和月伸宏)/D
    • 2017年11月に作者が児童ポルノの単純所持で書類送検されたため一時休載。2018年6月より連載再開された。

一部が封印されていた例編集

全体に問題があったわけではなく、ひとつの箇所に問題があったためその部分のみが封印されていたもの。

あ行編集

  • 異世界喰滅のサメ - Killer6「殺滅VSグロロザウルス」、Killer7「殺滅裁判」(くぼけん)/B
    • なろう系」と呼ばれる作品の主人公に対する蔑称「○○太郎」が由来と思われるタローンナローケなるキャラが登場。特に『賢者の孫』と『転生賢者の異世界ライフ』のパロディは露骨すぎるほどで、配信後タローンナローケの登場回のみが即座に配信停止されていたが、後に修正版が再公開された。

か行編集

  • ガンヘッド - TBS版吹替/C
    • 1992年にTBS水曜ロードショーで放送されていたバージョン。放映に当たって再アフレコが行われており、英語の台詞が日本語に吹き替えられていたり、一部の台詞が分かりやすく変更されていたりといった違いがある。これらの変更点に加えて画質が上がったことや、さらに公開当時新人だった主人公・ブルックリン役の高嶋政宏氏の演技力が上がってることなどからこちらを評価する声も多かったが、この再アフレコは東宝に無許可で勝手に行われたものであり、長らくソフト化されていなかった。しかし2022年発売のBlu-ray版にて映像特典として収録された。
  • キテレツ大百科 - 「冥府刀」(藤子・F・不二雄)/A
    • みよちゃんが神隠しに遭い助ける為にキテレツとコロ助がキテレツ斎の発明品「冥府刀」で四次元に行くエピソード。長らく単行本未収録だったが藤子・F・不二雄大全集で解禁された。
  • 機動戦士Vガンダム(コミックボンボン版) - 第6話「ガンダム拳炸裂!!」(岩村俊哉)/B、I
    • 当時大人気だった『ストリートファイター』『ファイナルファイト』の露骨すぎるパロディ回。作者曰く単行本化する際にページ数が多すぎるとして一話削ってほしいと頼まれた結果なのだが、まぁやむを得ないだろう。なお次回作……。
    • しかし約30年後の2024年11月発売の新装版で収録されることが決定し晴れて解禁となった。作者もSNSで喜びの声を上げているが、本人も登場人物を元ネタの方で呼んでしまうといううっかりをやらかしてしまった。
  • 救命病棟24時 - 第1シーズン/B
    • 海外ドラマ『ER』との類似性が指摘され、著作権侵害の疑いもあったため第1シーズンのみお蔵入りとなっていたが、2000年の再放送から24年の時を経て、超解像度版として地上波での再放送が決定し、問題となっていた第4話も同時解禁となった。
  • 金田一少年の事件簿(道枝駿佑版) - 第2話「聖恋島殺人事件(前編)」/E
    • 放送前に知床遊覧船沈没事故が発生し、被害者が海に引きずり込まれる場面が沈没を連想させるとして一週放送を延期し、堂本剛版第1話「悪魔組曲殺人事件」に差し替えられ翌週改めて放送された。
  • キン肉マン - 「オカマラスの巻(ゆでたまご)/A
    • 赤塚賞準入選作および連載前の読み切りではキン肉マンウルトラの父が酒に酔った勢いで行きずりの女との間に作ってしまった不義の子という設定で、ウルトラの母ウルトラ兄弟から虐待同然にいびられ続ける地獄のような幼少時代を送っていた。当然円谷プロダクションからクレームがつき、連載では改めてキン肉マンの両親が設定された。
    • 1999年に刊行されたムック本『キン肉マン 特盛』にて円谷プロの許諾を得て収録され、約20年ぶりに日の目を見た。
  • クッキングパパ - COOK.1030「マロンケーキでぶっ飛ばせ」(うえやまとち)/A
    • 年配の女性がシニアカーを公道(路上)で走らせて渋滞を引き起こす場面が問題となり一時は単行本収録が見送られていたが、該当箇所を大幅修正した上でCOOK.1040として単行本108巻に収録された。
  • ご注文はうさぎですか? - 「まんがタイムきららMAX」2014年4月号掲載回(Koi)/I
    • 「まんがタイムきららMAX」では単行本第4巻第2話「ティースタンドは高校の縮図」の前に掲載されていた回。青山ブルーマウンテンが次の小説の主人公について悩むというエピソードで、ラビットハウスで執筆している青山の様子をココアが記した「青山さん観察日記」や、青山がフルール・ド・ラパンシャロと共にバイトをするシーンが特徴。なぜか単行本第4巻には収録されず、第5巻以降にも収録される気配がなかったため、幻の回としてファンの間では有名だった。
    • その後、2021年9月27日に発売された完全版コミックス『Complete Blend』第2巻に第15話「You Are the Hiroine of Your Own Story」のタイトルで収録された。

さ行編集

  • サザエさん - 「ひょうりゅう記」(長谷川町子)/F
    • 波平・サザエ・カツオ・ワカメの4人が海難事故により、とある島に漂流しサバイバル生活を余儀なくされた話。この話に登場する「人喰い族」が人種差別となるためか、少なくとも一度は姉妹社版68巻に収録されたが重版後に削除されており、朝日新聞出版による文庫本や復刊版でも未収録であったが、2021年11月発売の復刻版68巻において元通り収録された。

  • 全力回避フラグちゃん! - 特別編/I
    • 2020年8月28日から30日にかけて公開予定だった回だが、機械トラブルで中止になってしまう。その後、2021年8月13日〜15日に「夏のフラグ」として3話連続で公開された。

  • ソニックX - 第2シーズン/I
    • 日本語版の収録こそされてたものの2期が地上波放送されなかった為、日本では長らくの間流出した映像からしか2期が見れなかった(地上波未放送になった理由は明かされてないがとあるキャラの死亡シーンが海外版だととある事件を連想する為か、該当シーンをカットし、そのキャラを(ちなみにシャドウが彼女の墓へ訪れるシーンはカットされなかったが編集で墓は消されていた。)生死不明扱いにした)
    • 日本のソニックチームは該当シーンをカットせず(日本の事件では無いからか)、そのまま放送する方針を取ったが、両者の方針の相違により社内論争に発展。結果日本のソニックチームが“今後2期を地上波放送しない”事を条件に和解したのではと言われている(その影響か日本ではVHS、DVDも1期しか出ていない)。
    • (また、一部ではアニメの制作会社とテレ東が揉めた説も流れてたが、知恵袋でしか確認できず、何処から(掲示板で元制作陣の1人と名乗る人の暴露やリーク等)情報が流れてきたのかは分からない上、もしそうならソニックの映画のノーカット放送もテレ東以外のテレビ局でやるはずなので(こちらの制作陣同士で揉めた説について確証のあるリンク先見つかったら教えて下さい。)確実に無いと思われる。)ちなみに現在はdアニメストアで2期含めた全話を見ることが可能。

(2020年にはキッズステーションでも2期含めて放送していた)


た行編集

  • 超光戦士シャンゼリオン - 第38話「皇帝の握ったもの」/A
    • 前の回で東京都知事選に当選し、東京を「東京国」として日本から独立させて皇帝となった黒岩省吾優生・選民政策を行い、度が過ぎるほどの暴君ぶりに、最終的に自分が粛清した市民の子供が起こしたテロに巻き込まれて死ぬというエピソード。広島県では放送が見送られたが、映像ソフト・動画配信では普通に収録されている。
  • 超人キンタマン - オガンダム登場シーン(立石佳太)/B
    • 月刊コロコロコミック」で掲載されていた作品で、当時ライバル誌で取り扱われていた某ロボットそのまんまな意匠に下品なアレンジを加えたオガンダムが人気を博したが、当然ガンダム側の版権元からクレームが入りバカラスに描きかえられる顛末となった。
    • しかし2011年、コロコロでガンダムシリーズ掲載が発表されるというまさかの事態が発生。コロコロでもガンダムを扱う事が許可されたためか、復刻版単行本でも名称を「バカラス」に統一する事を条件に修正前のオガンダムの姿のまま掲載されている。
  • 鉄腕アトム(アニメ第1作) - 第34話「ミドロヶ沼の巻」/G
    • かのトキワ荘メンバーが設立したアニメ制作会社「スタジオ・ゼロ」が制作を担当した回。…なのだが、作画があまりにも漫画的・作家の個性が出過ぎ、モブとして無断でトキワ荘メンバーが出演する等のやりたい放題な内容であり、出来を問題視した作者は、自らの手によって封印された。国産アニメ作品としては最古の封印作品と思われる。
    • 「オリジナルは残っていない」とされていたが輸出用のマスター発見により映像が復元され、音声テープも見つかったためDVD-BOXへの収録が実現した。
  • 伝説の勇者ダ・ガーン - ガ・オーンが登場する回/F
    • ガ・オーンが主人公を現在では放送自粛用語である「酋長」と呼ぶため、地上波での再放送が困難になるなど限定的に封印されていた。しかしテレビ埼玉にてただし書きを入れた上普通に放送された。
  • トムとジェリー - ハンナ=バーベラ期・第60話「パパは強いな」、ジーン・ダイッチ期・第1話「猫はワンワン犬はニャーオ」、第12話「友達はいいな」、チャック・ジョーンズ期・第32話「必殺ネズミ取り」/I
    • 長らくソフト化されていない話である第100話「赤ちゃんは楽だね」、第109話「みーちゃったみーちゃった」と同様、この四つの話もスペシャルBOXやDVDで収録されなかったため、長らくソフト化されなかったが、2013年発売のDVD『トムとジェリー どどーんと32話 てんこもりパック Vol.1・Vol.2・Vol.3』にて、2014年発売のDVD『トムとジェリー どどーんと32話 てんこもりパック Vol.5』にてようやく収録された。
  • ドラえもん - ガチャ子が登場する話全て/F
    • 作者をして、作品の幅を広げるつもりで登場させたところ大失敗だったとして、自ら封印してしまった経緯があり、藤子・F・不二雄大全集でようやく収載の日の目を見る。ただ、その登場話の中に今まで一度もひみつ道具関係の書籍に収載されていない『クルパーでんぱ』なる道具があり、全話収載を売りとしていた大全集でも『おかしなでんぱ』として、やむを得ず書き換えて出版した(作者の晩年には自ら、時代にそぐわない表現は控える意図を持っていたらしいので、その遺志を継いで書き換えたと代弁している)。
  • ドラゴンボール改 - 人造人間編の劇中BGM/B
    • 劇中で使用されているBGMが盗作だったことが判明し、人造人間編終盤で『ドラゴンボールZ』の菊池俊輔作曲のものへと差し替えが行われた。映像ソフトも一時的に絶版になっていたが、BGMを差し替えた状態で再販された(再放送も同様。但し、アイキャッチと次回予告のBGMはそのままとなっている)。

は行編集

  • パタリロ! - 「マリネラの吸血鬼」(魔夜峰央)/B
    • ストーリーがアガサ・クリスティの短編『ラジオ』を踏襲しており、作者も翻案であることを認めたため自主規制。単行本第4巻に収録されていたが第16刷から削除された。その後、アガサ・クリスティ社の承諾が得られたため、文庫本第50巻で再録が実現。経緯についても同巻で詳細に解説されている。
    • なお、「作中パタリロある独裁者に変身するシーンが問題となったため封印された」との説もあったが、これはガセ。また、アニメ版はラストが改編されていたこともあってか、封印を免れ、DVDにも普通に収録されている。
  • ひらけ!ポンキッキ - 「たべちゃうぞ/A
    • 放送開始時期の楽曲で、本来は親から子への優しい視線をユーモラスに折り込んだ詞だが、ガチャピンがこどもを食べようとする内容がトラウマの原因となり、クレームが来た為わずか一週間で放送中止になった。ただしシングルは発売されているので、完全な封印作品という訳では無い。
    • その後長らく触れられることは無かったが、『トリビアの泉』で紹介されたことで再び注目されるようになり、CDに収録されたり、番組内で歌唱したりと、事実上封印解禁状態となっている。(本人曰く、「記憶にありません」とコメントしている。)
  • ぷちセカ - 第6話「レオニードスタイル」/A
    • ラストシーンでLeo/needのメンバーが黒ギャルに変身する場面が不適切な表現であると判断され(しかもその時の服装がほぼ先住民の衣装だった)、炎上問題が発生したこともあって、最初に配信(2022年2月17日)されてから1日後に公開を停止していた。そもそも海外では黒ギャルの文化がないということもあり、ポリコレ厨の指摘が1番の要因ではとされている。
    • ただ、多くのファンから疑問の声が存在していた他、問題になったシーンを修正して再公開してほしいと願う人もいたのか、第9話「噂のパンケーキ」配信から5日後に、前述のラストシーンを修正した第6話が配信された。
  • ポケットモンスターXY - 第24話「海底の城!クズモーとドラミドロ!!」/E
    • 2014年4月16日に発生したセウォル号沈没事故の影響により放送延期となった。その後、同年11月20日に第50話として改めて放送され、レンタルDVD第18巻に収録された。ただし、内容は変更されなかったため、サトシのヒノヤコマヤヤコマに戻っている、セレナが髪を切る前の状態で登場するといった矛盾が発生している。

ま行編集

  • マイナス - 第31話「遭難クッキング」(山崎紗也夏)/A
    • ヤングサンデーで連載されていた作品。自分勝手な女性教師が食人行為を及ぼす描写が問題視されて封印状態だったが、現在は電子書籍で読むことが可能になった。
  • マカロニほうれん荘 - 第115話「ニコニコ大戦争!!」(鴨川つばめ)/G
    • 作者自ら「その質に問題がある」として単行本未収録となっていた全5話の中の一つ。2014年に全3巻分が電子書籍化された際、第3巻に収録された。
  • めちゃ²イケてるッ! - 2006年7月以前の大半の回/D
    • 極楽とんぼ山本圭壱が、未成年の女性に飲酒させ性的暴行を働いた疑いで逮捕され、吉本興業をクビに。同年9月中には示談が成立し、告訴が取り下げられたため、10月には不起訴処分とはなったが、それでも2006年7月以前の大半の回のローカル枠やCSでの再放送が不可能となっていた。ほとぼりが冷めた2013年頃からCSでの再放送が解禁となり、DVD化やネット配信が行われている。

や行編集

  • 有害都市 - 第6話「コミックス・コード」(松井哲也)/A、H
    • 主人公がアメリカで実際に行われた自主規制制度「コミックス・コード」について説明を受ける話。その中の「現在のアメリカの商業コミックには『能天気なヒーロー』か『そうでないヒーロー』が登場するものしか存在しない」「コミックス・コード時代では星条旗に忠誠を誓うヒーローものしか許されなかった」という発言が事実誤認とされ、アメコミファンを中心に炎上。一度掲載誌が廃刊となり、web連載に移行した際に該当シーンを差し替え、作者も釈明することとなった。

ら行編集

  • らんま1/2(TVアニメ版) - 第14~16話/E
    • 当時は東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件が発生した時期であり、第14話のサブタイトルが「さらわれたPちゃん 奪われたらんま」だったことから急遽予定を変更し他のエピソードに変更。3話で1つのエピソードという内容だったため、15、16話も放送されなかった。
    • 事件のほとぼりが冷めた頃、『らんま1/2 熱闘編』の第7~9話として放送。2013年のソフト化からエピソードの順番も戻された。

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