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封印作品となる理由編集

おおむね以下に大別できる。

  • 内容や描写の問題が指摘された/A
  • 別作品からの盗作や極端なパロディ、作者に無許可での改変などが問題となった/B
  • 権利問題/C
  • 関係者が不祥事を起こした/D
  • 大規模な災害や事件、事故の被害者などに配慮した/E
  • 公開当時は問題視されていなかった内容が、時代の流れにより問題視されるようになった/F
  • 出来が悪い作品と判断された/G
  • 内容に修正不可能な矛盾が発覚した/H
  • その他/I

以下に該当するものは封印作品には含まない。

  • 不人気
  • 内容が古いので現代にはそぐわない
  • 原本、あるいは出版物の散逸
  • 災害などによる原本の破損・消失
  • もともと再公開の予定がない

一度も公開されなかったものはお蔵入りのほうに追加してください。


作品の全てが封印された例編集

あ行編集

  • アクタージュact-age(原作:マツキタツヤ、作画:宇佐崎しろ)/D
    • 週刊少年ジャンプ」2018年8号より連載開始。2020年8月、原作のマツキが強制わいせつの疑いで逮捕され、これを受けた編集部と作画の宇佐崎との話し合いの結果、同年36・37合併号をもって連載中止が決定。単行本も新刊の発売中止と既刊の無期限出荷停止および電子版の無期限配信停止(事実上の絶版)が発表された。また2022年に舞台化が決まっており、主役オーディションが予定されていたがいずれも中止となった。
  • アラーくん(永井豪)/A
    • 永井豪氏初の単行本作品。タイトルと名前があまりにも敵に回しすぎたため、唯一神アラーへの冒涜としてイスラム教団体からクレームが入り封印作品に。
  • 異世界転生者殺し-チートスレイヤー-(原作:河本ほむら、作画:山口アキ)/A、B
    • 月刊ドラゴンエイジ」2021年7月号に第1話が掲載されたが、他作品の主人公を無許可で模倣したキャラクターが多数登場し、また一部のキャラには元ネタとなる作品では考えられないような悪行を働かせたことが問題視され、編集部も「特定の作品を貶める意図があると認められるだけの行き過ぎた展開」と認識。掲載判断自体に問題があったとして、わずか1話で連載中止を発表した。
  • おしえて!ギャル子ちゃん(鈴木健也)/D
    • KADOKAWAが運営する電子コミックサイト「コミックウォーカー」にて2014年6月から発表されていた。テレビアニメ化された実績もあったものの、作者が児童ポルノドイツから輸入し関税法違反で逮捕されたため連載中止・公開停止となった。
    • ただし、過去に刊行された単行本やアニメ版のソフトは時期が開いていたこともあり、特に回収などには至らなかった。
  • 推しのアイドルはファンサが下手(神崎まる)/B
    • 2021年8月から9月まで連載。『ゆびさきと恋々』『うるわしの宵の月』(共に「デザート」連載)からの絵柄パク(模倣)・多数のトレパクが発覚し、連載中止・配信停止となった。作者はこの疑惑について全面的に認めており、個人で行なっていた自作イラストの商業利用についても返金対応するとしている。また、盗作被害に遭った側の作者両名と、両名が所属するマネジメント会社がそれぞれ騒動に関して声明を発表している。

か行編集

  • 風と踊れ!(原作:二橋進吾、作画:樹崎聖)/I
    • 「週刊少年ジャンプ」1994年36・37合併号に掲載。実在の騎手である西竹一を題材とした漫画。長らく単行本化されないままだったが、20年以上経って作画担当の樹崎が「編集部の圧力で史実と違う政治的な内容の展開を強要された」ことに樹崎が怒っての封印化状態だったことを表明している(参照)。
  • キャンディ・キャンディ(原作:水木杏子、作画:いがらしゆみこ)/C
    • 日本一有名な封印作品の一つ。原作の水木と作画のいがらしとの間で発生したキャラクタービジネスがらみのトラブルによるもの。のち著作権の権利範囲を争う裁判に発展。裁判は原作側の完全勝訴に終わるが作画側が裁判結果の受け入れを事実上拒否して契約状況が破綻し封印に至った。コミック復刊の予定はナシ、アニメ版も再放送困難。
    • アニメ版に関しては海外で作られた海賊版が出回っており、絶版・廃盤の作品は海賊版業者の絶好のカモとなる顕著な例として現在も語り草になっている。
  • キューティーハニーF(原作:永井豪、作画:飯塚友佳子)/C、D
    • 厳密には封印作品ではないが、展開終了後に作画担当者だった飯塚友佳子が消息を絶ったため、彼女が担当したコミカライズの復刻が不可能になってしまった。只、他作画担当者が執筆したコミカライズ版の方は復刻の希望があると言われている。
  • 狂人軍(藤子不二雄A)/A
    • 「主要な登場人物が全員キ◯ガイというとんでもない内容の野球ギャグ漫画。精神障害者や実在の人物(主に野球選手)、読売ジャイアンツに対する侮辱と取られかねない設定を含むため、連載終了後単行本化されないまま封印された。
    • 藤子Aは本作を気に入っていたらしく、中央公論新社刊行の「藤子不二雄ランド」では(当時の担当編集者の個人的な思い入れもあって)初期から収録を検討されていたが実現しなかった。ただし、各巻の巻末に掲載されていた『タカモリが走る』の中で、主人公の父が執筆している漫画「キチ吉くん」として第7・8話の一部が使われている。
    • これ以外に精神疾患(あるいは、それを思わせる設定)をメインテーマとして扱い封印状態になった藤子A作品には「白い童話」シリーズの『わが分裂の花咲ける時』(「分裂病」、現在の統合失調症を取り扱っている)、『禁じられた遊び』がある。『分裂の~』は完全封印、『禁じられた~』は初出のCOM掲載版から一部改変した上で『藤子不二雄ホラー・ファンタジー劇場 ヒゲ男』に収録されていたが『愛蔵版ブラックユーモア短編集 第2巻 ぶきみな5週間』において『毛のはえた楽器』が少数民族に対する差別的な描写を理由として封印された際、半分以上のコマをカットした上で代わりに収録され、以降はこのバージョンのみが収録されている(カットされた部分には重度の知的障害を持つという設定のキャラクターが登場するが、その扱いが問題視されたとみられる)。
    • そして、同じく「白い童話」シリーズとして同様の方向性を持ちながら、これらの作品とは対照的に封印を免れ、21世紀に入って爆発的な反響を呼んだのが明日は日曜日そしてまた明後日も……である。
  • クロスハンター(カイマコト)/B
    • コミックボンボン」にて行われていた、読者参加型RPG制作企画で誕生したゲームの同名のコミカライズ作品。現在になっても単行本化はされていない。『ドラゴンボール』を筆頭に、多数の作品からのトレパクが明らかになったためと推測されている。
    • ゲーム内に登場するキャラクターのデザインやゲームシステムについても他作品からの盗作疑惑が存在する。このため、漫画のトレパクについても制作側(編集部)が容認していたのではないかという指摘がある。
  • ゲゲゲの鬼太郎(コミックボンボン版)(原作:水木しげる、作画:森野達弥、脚本協力:金田益実)/C
    • アニメ第3期放送時にメディアミックスの一環で執筆された作品。美形ライバルである地獄童子や、リモコン下駄と霊毛ちゃんちゃんこに次ぐ鬼太郎の武器「霊類のヨロイ(兜になる祖先の頭蓋骨・見えない敵を見通すスコープが付いた剣・盾の三点セット)」が登場するなど、全体的に森野と金田の独自性が強く、森野が水木プロから独立した際に地獄童子に関する著作権が森野と金田に正式に移譲されたという事情もあって現在では半ば封印状態。連載終了後に発表された番外編「幽霊大戦争の巻」のみ電子書籍化された。
    • 水木は本作を嫌っていたらしく、京極夏彦によると原稿を入れた封筒に赤いペンで大きく「×」を付け、文字通り封印していたという(参照)。「水木しげる漫画大全集」への収録も見送られたが、同じく水木・森野・金田のトリオで制作された『悪魔くん(コミックボンボン版)』は「水木が関わった形跡がより多いので水木作品とみなすべき」という判断により無事「水木しげる漫画大全集」への収録が叶った。
  • 恋するヘタレはいつも不器用(九重ヤエ)/B
    • 2021年2月から12月まで連載。一部に『五十嵐くんと中原くん』とのセリフ回しやシチュエーション、コマ割りの構成などの類似が指摘され、編集部による聞き取りの結果、作者が「影響を受けた」と明言。これを受けて連載中止・配信停止・単行本の出版停止となった。こちらはトレースなどは確認されておらず、明確に盗作と糾弾されたわけではないが、恐らくは『推しの~』の事例を重く見た編集部により厳しい対処がとられたと見られる。
  • 皇国の守護者(原作:佐藤大輔、作画:伊藤悠)/C
    • ウルトラジャンプ」2004年7月号~2007年10月号まで連載。単行本最終巻が刊行されてから10年後の2017年に原作者が死去、翌年3月に著作権継承者の意向により漫画版の増版と電子書籍化は行わないことが発表された。
    • また、これとは別に、連載自体も諸般の事情で完結を待たずに終了となったという経緯がある。

さ行編集

た行編集

  • ドクターマリオくん(あおきけい&みかまる)/C
    • 「コミックボンボン」2003年1月号~2007年12月号まで連載。マイナーながらも人気を博した作品だが、単行本化は絶望的となっている。恐らくはマリオ関連の版権がらみが原因と思われる。

な行編集

  • ながい窖(手塚治虫)/E、F
    • 文庫本『空気の底』の下巻にしか収録されておらず、上下巻を1巻にまとめた現在の版には収録されていない。本作は在日朝鮮人への差別をテーマとした終始重くて暗いストーリーである。
  • のぞえもん(藤崎ひかり)/B、I
    • 「コミックヘヴン」2014~15年(通巻13~18号)連載。メインキャラクターが完全に「ドラえもん」の萌え擬人化かつ、内容は一般誌のギリギリを攻める類のエロパロ。2015年6月に単行本第1巻が発売され、ネットメディア中心に話題を呼んだが、間もなく突如増刷がストップされ、「内容に不備があると判断」の編集部コメントと共に雑誌連載打ち切り。同時に、出版社公式の作品情報なども削除された。
    • 封印の理由は公式に明言されていない。ただ、当時の日本文芸社はアニメ版ドラえもんの制作会社であるアサツーディ・ケイの完全子会社であった。このため作品内容を問題視した親会社からの自主規制要請が入ったのではないか、と推定されている。
    • 付言するなら、同じく明らかにドラえもんを萌え擬人化しつつも長期連載を果たし無事完結した作品もあり(『ツマヌダ格闘街』のドラエさん)、同作を管理する藤子プロが一概に商業作品でのパロディを禁止しているわけではない。

は行編集

  • 本日わたしは炎上しました(どげざ)/D
    • 本連載開始後、作者が過去にTwitterで特定の国やその製品に対するヘイトスピーチを多数書き込んでいたことが発覚し、休載が発表された。その後、さらに作者が自身に苦言を呈するメッセージを晒すなど挑発的な言動を繰り返したこともあってか、編集部と作者の協議の末打ち切りとなった。
    • なお、作者はこの騒動の前に『電脳少女YouTuberシロアンソロジー ぱいーん☆しよう編』(富士見書房)へ寄稿したことを明かしていたが、打ち切り発表と同日に発売された同アンソロジーには作品が掲載されていなかった。こちらの経緯は不明のままである。

ま行編集

  • まもって守護月天!再逢(桜野みねね)/I
    • 月刊少年ガンガン』(エニックス)にて連載され、エニックスお家騒動によって『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン)へと移籍した『まもって守護月天!』の続編。2002年4月号から2005年3月号まで連載。
    • 連載開始後まもなく作者の桜野に体調面で問題が発生したため、第3話からはSTUDIO TWO WINGSとの共作となった。それ以降絵柄が大きく変わってしまったことに加え、STUDIO TWO WINGSとの共作であることがおおっぴらにされなかったこと(例えば単行本の中表紙や奥付では著者は桜野とSTUDIO TWO WINGSの連名になっていたが、単行本の表紙などの表向きは桜野の単独名義になっていた)に対しては根強い批判が残ることになった。
    • 『再逢』終了から約11年後、『月刊コミックガーデン』2016年2月号から『まもって守護月天! 解封の章』の連載が始まるが、その際に『解封の章』は『再逢』とのエピソードの繋がりはなく、ガンガン版の続きを改めて描いたものであることが発表され、『再逢』はストーリー上なかったことになった。また桜野は『解封の章』単行本第1巻発売時に自身のブログで『再逢』に関して経緯を説明した上で謝罪した。
    • その後、『再逢』は単行本の再版は行われておらず、電子化もされていないことから、上記の経緯と併せて事実上の封印作品となっている。

ら行編集

  • ラジヲマン(あさりよしとお)/E
    • 原子力関連の事物をネタにしたブラック系ギャグ漫画。掲載誌休刊のため未完のまま連載終了となり、2011年3月に単行本化が予定されていたが、その直前に東日本大震災とそれに伴う原発事故が発生。内容が内容だけに無期延期となった。

一部が封印された例編集

全体に問題があったわけではなく、ひとつの箇所に問題があったためその部分のみが封印されたもの。

あ行編集

  • 行け!!南国アイスホッケー部 - 「ホーモ・アローンの巻」(久米田康治)/F
    • コメディ映画『ホーム・アローン』のパロディ回。主人公の月斗が自らの貞操を守るためトラップまみれの家の中を同性愛者から逃げ回る内容で、少年サンデーコミックス時代は普通に収録されたものの『かってに改蔵』連載時に発売されたワイド版では削除されてしまった。その後『さよなら絶望先生』連載時に当時の担当編集者とこの件について話したところ「それは講談社でも無理です」と言われてしまったとの事。具体的な理由は明言されていないが、恐らくはLGBT問題に対する意識の変化が原因と思われる。
  • 苺ましまろ - 連載初期のエピソード(ばらスィー)/H
    • 月刊コミック電撃大王」で2000年から掲載が始まったが、このうち初期の4話分が単行本1巻には収録されなかった。
    • 未収録となった4話分は一部のキャラクターの名前が異なっていたほか、伊藤伸恵千佳の兄(伊藤高文)が描かれていたり、桜木茉莉(掲載当時の名前は「桜井茉莉」)が松岡美羽に対して「ブ女」「(車に)ひかれてしまえ!」といった今となっては絶対に言いそうにない暴言を吐いたりしていたが、単行本未収録に伴いこれらの存在やエピソードは無かったことにされた。ただし単行本1巻の頃は美羽と茉莉の仲が悪かったり、茉莉の行動にも毒の強い面があるなど、未収録時代の名残が残っている。
  • 1日外出録ハンチョウ - 第62話「好吃」(原作:萩原天晴、作画:上原求・新井和也)/A
    • この回は大槻がどんな中華料理を食べるか迷う様子を脳内会議として描いた話なのだが、広東料理や北京料理に混ざって台湾料理が中華料理としてカウントしていたことが問題視され、後の版で薬膳料理へと差し替えられた。
  • 浦安鉄筋家族 - 424発目「軍団親子」(浜岡賢次)/G
    • 「涙が出るほどの失敗作」という作者自らの判断により封印。作者の浜岡は自作に対して非常に厳しい評価をすることで知られ、前作『4年1組起立!』でも内容の不出来を理由に3本ほどエピソードの自主封印を行っている(後に解禁)。この話の出来を抜きにしても、とある大物政治家その息子にして現在は気象予報士として有名な俳優を悪辣に描いたようなゲストキャラクターが登場するため、コンプラ的に今後の再録も絶望的と思われる。
    • 1998年放送のTVアニメ版第1作でも、「子供たちが適当にカレーを作ったせいで鍋はおろか人体をも溶かす劇物が完成してしまう」というエピソードが、同時期に発生した毒入りカレー殺人事件の影響を受けて放送を見送られた(放送終了後、映像ソフトに収録)。
  • MMR マガジンミステリー調査班 - 「甦るノストラダムス 暗黒新予言!!」(原作:樹林伸、作画:石垣ゆうき)/E
  • 美味しんぼ - 第469話「はじめての卵」(原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ)/A、D
    • 離乳食蜂蜜半熟卵を使う」という内容にクレームが付き、雁屋と小学館が正式に謝罪した上で封印。生後数週~数か月の乳児に蜂蜜を与えると乳児ボツリヌス症を引き起こす危険があり(実際に死亡例も確認されている)、また十分な加熱がなされていない卵を与えてもアレルギーの発症につながる危険がある。
    • 本作はスピリッツ誌を代表する古株の料理漫画だが、全体的に原作者個人の独善的なバイアスがかかった社会知識を披露する点から批判されることが多く、実際に業界団体や科学者、ジャーナリストなどから何度も厳しい抗議を受けている。
  • おまかせ!ピース電器店 - 第45話「ゲームの星」(能田達規)/A
    • 主人公の妹が独力で作り上げたゲームソフトが一般販売されるという話。明らかにファミ通をもじった「バミ通」というゲーム雑誌が登場し、クロスレビューへの批判・皮肉と解釈できる描写(ゲームメーカーと出版社の癒着を示唆する内容があった)があったため、ファミ通編集部からの抗議を受けて封印。

か行編集

  • ガクラン八年組 - 「張」登場回全て(しもさか保)/A
    • 週刊少年マガジン」で連載された不良バトル漫画。作中で主人公たちの敵として登場した「張(チャン)」という中国人キャラクターが人種差別表現に当たると判断されたらしく、後に出版された愛蔵版で彼の登場シーンは全てカットされてしまった。
  • かっこいいスキヤキ - 「普通の日」「退屈な日」「のってる日」(泉昌之)/A
    • ウルトラマンが安アパートで無為な暮らしをするという話で、連作「THE APARTMENT HOUSE」の二話目が「のってる日」だった為、第一話「MIDNIGHT DANCING 4 1/2」の見開きには現在の版でもウルトラマンっぽいシルエットが残っている。
    • ウルトラシリーズのパロディ「スーパーウルトラジャイアントキングG」は現在流通している新装版でもそのままだが、これらはコミックス二版以降では削除(当然のように円谷プロからクレームがつき、封印となった)。
  • かっとばせ!キヨハラくん - 「コロコロアニキ」連載分(河合じゅんじ)/D
    • モデルとなった清原和博が覚醒剤取締法違反で逮捕された影響で連載中止。単行本化もできなくなった。その後、読み切り作品『いつかのホームラン』を経てマツイくんが復活したため、もはや本作の復活は絶望的とされている。
    • 清原は2020年から活動を再開しているものの、前述の理由もありこれ以降も封印か解禁される動きは確認されていない。
  • カメレオン - 第322話「YAZAWA・友情物語」(加瀬あつし)/B
    • 銀河鉄道999』のパロディが含まれており、この回を読んだ松本零士が激怒、封印となる。後に作者は担当編集者共々、松本の自宅へ呼び出され、こっぴどくお説教を食らってしまったとのこと。
  • 餓狼伝説(コミックボンボン版) - 第14話「わが拳は牙!!」(細井雄二)/B
    • SNKの格闘ゲーム『餓狼伝説2』のコミカライズだが、「コミックボンボン」1994年9月号掲載回(単行本では第13話と第15話の間)で、同社の別作品『サムライスピリッツ』のキャラクターを「本人の子孫」という設定で登場させた。これは担当編集者がSNKに許可を取らずに出した案で、SNKに怒られたため単行本未収録となったことが『突撃ボンボン』の細井へのインタビューにて明かされた。なお、話が抜けた分は台詞を修正して辻褄を合わせている。
    • 真相が明かされる前は、当時のSNKはサムスピキャラを「世界観が異なる」として自社他作品に出すのを避ける傾向が強かった(※『クイズ・キングオブファイターズ』は傘下企業のザウルス製なので例外)ため、それに抵触してしまった可能性が高いと囁かれていた。
  • 艦隊これくしょん - 一部コミカライズの連載作品(原作:「艦これ」運営鎮守府)/D、I
  • がんばれゴエモン(コミックボンボン版) - 「地獄編」「天下の財宝編」(帯ひろ志)/B
    • 帯ひろ志が手がけたシリーズの中で電子書籍化されなかった『地獄編』『天下の財宝編』の2つ。『地獄編』に関しては、帯ひろ志の完全オリジナルストーリー。加えてTVドラマ版スケバン刑事のパロディとも言えるヨーヨーが出てくる始末。この2つ関して講談社は電子書籍化作業を進行中とのこと。
  • クレヨンしんちゃん - 連載初期のエピソード(臼井儀人)/I
    • 原作漫画は大人向けの雑誌での掲載ということもあってか、過激な下ネタやパロディ、ブラックジョークがいくつかあり、単行本化の際にボツになるエピソードもあった。TVアニメ版の「アクション仮面を見るゾ」はお蔵入りエピソードから唯一復活した映像化作品として貴重な存在となっている。
  • こちら葛飾区亀有公園前派出所の一部回(秋本治、当時のPNは山止たつひこ)/F、I
    • 派出所自慢の巻:かつてはジャンプ・コミックス4巻に収録されていたが、旧日本軍右翼に関するブラックジョークが多かったためか、第70刷(1991年秋発行)以降は1988年発行の豪華上製本「こちら葛飾区亀有公園前派出所 ─下町奮戦記─」の為に描きおろされた「野球狂の男の巻」に差し替えられ封印された。特に両さん中川天皇陛下バンザーイ!」とはやし立てながら焚火の中に火種を放り込む描写が決定打となった可能性が高い。
    • 帰ってきたあの男の巻プリキュアシリーズをネタにしたことで東映アニメーションからクレームが付いたのではないかと噂されている…が、『こち亀』という作品自体が様々な漫画やアニメ、サブカルチャーに関する話題を取り入れており、過去には『美少女戦士セーラームーン』をネタにしたキャラクターなども登場しているため実際の理由は不明である。
    • エピソード自体が封印されたわけではないが、「煙はEなもの!?の巻」(ジャンプ・コミックス34巻収録)で話の間に挿入されるコミックエッセイ「私情と偏見によるたばこ講座」(4コマ)も現行の版では削除されている。禁煙を啓蒙する真面目な内容なのだが、「それでも吸いたいという人は カッコつけてふかさないで ぜひ 肺の中に飲んでもらいたい ゴクリと!」「そして たばこを根元まで吸ってもらいたい これで10年は命が縮む」「特に現代のパープリンギャル ごていねいに女性用のたばこまで出ている これを毎日30本くらい吸って 超健康的な赤ちゃんを産んでほしい」と、かなり過激な物言いで喫煙者を皮肉っており、削除もやむなしといったところ。
  • ゴルゴ13 - 第237話「幻(ダミー)の栽培」(さいとう・たかを)/A
    • イラン・イラク戦争真っ只中の1986年に「ビッグコミック」4月10日号、4月25日号で発表された。「掲載当時のイランの指導者であるホメイニ師が影武者を用いていた」という描写に対し、イラン大使館からの抗議があったため、単行本未収録どころか本誌掲載のみとなっている。
    • この作品については、該当エピソード以外にも単行本収録が見送られたエピソードがいくつか存在するが、単行本以外の別冊や増刊号に収録される場合があるため、本誌掲載のみとなってしまったエピソードは現在までこれのみ。

さ行編集

  • さよなら絶望先生 - 第268話「ペイの拡充」(久米田康治)/B、G
    • 後半の内容が『ドラえもん』の「お金のいらない世界」(てんとう虫コミックス13巻収録)と完全一致。読者は「ペイドライブに対してパロディを交えた皮肉か」と思ったが、作者及びアシスタントは外部から言われるまで誰一人気付かなかった。後に作者が版権元に問い合わせたところ「単行本への掲載も問題ない」と言われたばかりか励ましの言葉までもらったものの、やはり自分で納得できず封印。これについて作者は「久しぶりに本気で死にたくなった」と漏らしている。
  • 四姉妹エンカウント - 第9話(大島永遠)/A
  • SKET DANCE - 第105話「ドロップ」(篠原健太)/A
    • 週刊少年ジャンプ2009年42号に掲載された話で、ボッスンがヘリウムガスをボンベから直接吸引して遊び、それを見たヒメコもヘリウムを直接吸引するといったシーンがあるが、高音の声を出して遊ぶパーティー用のヘリウムガスは酸素を混合させたものであり、純度の高いヘリウムガスを直接吸引すると最悪の場合単純窒息で死に至る危険があり、集英社に抗議が殺到(実際に連載版を見た方によると、特にそれといった注意書きは無かったと発現してることから、作者はパーティ用のヘリウムと風船用のヘリウムを同じ物だと誤解し、結果的に何も記載しないまま連載してしまったとされる)。その後ジャンプ公式は謝罪をし、単行本では問題となった描写は差し替えられている。
  • 涼宮ハルヒの憂鬱 - 連載末期の話3本(原作:谷川流、キャラクター原案:いとうのいぢ、作画:みずのまこと)/C
    • 日本一有名な封印作品の一つ。「月刊少年エース」2004年5月号~同年12月号まで連載。全1巻で単行本が出されはしたが10月号~12月号掲載分が収録されていない。連載自体も非常に中途半端なエピソードで打ち切られている。当時は「KADOKAWA内部でのお家騒動によるとばっちりを喰らった」「みずのがハルヒの成人向け同人誌を出したことにより契約違反とされた」などの推測があった。現在も理由は明らかにされていないが、前者に近い「版権管理が“外様”のメディアワークス系から“本家”のKADOKAWA系に移管され、二次利用(スピンオフや、外部メディアへの資料提供)が全面的に仕切り直しになったため」という説が主流。同人誌説については、正式にガセと判明している。
  • スポーン - 第10話「CROSSING OVER」/I
    • 世界一有名なヒーローが登場するなど、本編の流れとは関係なくアメコミ業界に対する皮肉を表現した物語ゆえ、世界各国の翻訳版にも一切収録されていない。もっとも、北米では中古コミックが比較的多く出回っているため、閲覧が全く不可能というわけではない。
    • 厳密には封印ではないが、登場人物の一人「アンジェラ」の版権が、イメージ・コミック(厳密には創設者にしてシリーズ原作者のトッド・マクファーレン)と作者のニール・ゲイマンの権利帰属にまつわる裁判を経て、ゲイマンを支援していたMARVELにゲイマンからの返礼という形で版権が売却された。アンジェラは2013年をもってマーベル世界に完全移籍し、マイティ・ソーの姉妹というポジションに収まっている。
  • スーパーマリオ(コミックボンボン版) - 「オリンピック編」など(本山一城)/C、I
    • 肖像権問題などを理由にいくつかのストーリーが単行本に収録されていない。現在は単行本未収録作も含めた全話を完全収録した「Aもとやマリオ大全」「Bもとやマリオ未刊集」が作者の個人サイトで購入できる。
    • なお、「マリオ関連の版権がS館に移ったため、もとやマリオが単行本になることは二度とない」と作者直々に明言されている。

た行編集

  • ちびまる子ちゃん - その98「まる子、夢について考える」の巻(さくらももこ)/G
    • りぼん」1995年2月号に掲載。りぼんマスコットコミックス13巻に入るはずだったが収録されず、13巻にはそれについての作者の説明(大きく要約すると「当時色々な事が重なり非常に忙しかったのに、構成が大変になる題材を選んでしまった」「読み返してみると挑戦し直したいという出来だった」)が載っている(参照)。
    • なお、この回の扉絵は当時発売されていたゲーム『まる子デラックスクイズ』のパッケージイラストを流用したものであり、このことからもさくらの多忙ぶりが窺える。
  • ついでにとんちんかん - 「タカちゃん」登場回のほとんど(えんどコイチ)/E
    • 作中に登場するとんでもなくドスケベな中学生「タカちゃん」のモデルは当時の作者の担当編集者で、後に週刊少年ジャンプの7代目編集長となる高橋俊昌。単行本版は普通に収録されていたが、2003年に高橋が急死したことを受け、その後に出版された文庫版からは「もしそのまま収録した場合、故人や遺族への冒涜になる」という作者や編集部らの判断により、故人の名誉のためにタカちゃんの登場する回のほとんどが封印された(但し、タカちゃんではなく担当編集としての高橋が登場する回は収録されている)。
  • 天才バカボン(80年代月マガ版) - 第1話、第9話、最終話(赤塚不二夫)/I
    • それぞれ「月刊少年マガジン」1988年1月号、同年9月号、1989年2月号に掲載。作品自体が過激かつ破綻した表現を大量に含んでいるが、この3本は際立って苛烈なためか現在まで一切日の目を見ていない。
  • ドメスティックな彼女 - 第119話など(流石景)/I
    • 週刊少年マガジン」2016年51号にて本来掲載できない性的描写を雑誌上では袋とじで掲載したが、袋とじできない電子版では未掲載となり、単行本でも袋とじ部分は未掲載である(2017年18号でも同様の対応をしている)。

は行編集

  • はぐれアイドル地獄変外伝 プリンセス・セーラ - Film4「sea loves you」(高遠るい)/I
    • イルカと性交するAVを録るという内容で、一般誌ではアブノーマル過ぎて有害指定を受ける可能性を考慮して自主規制。その後pixivにR-18作品として投稿された。
    • また、2022年5月には、App StoreおよびGooglePlayストアの表現ガイドライン変更の影響を受けて、電子書籍アプリ「マンガボックス」での漫画本編の配信が停止となっている(他サイトでは配信継続)。
  • はまり道 - ポケモンシリーズを題材にしたエピソード(吉田戦車)/C
    • 「ファミ通」で連載されていたゲーム4コマ漫画。単行本『吉田戦車のゲーム漫画大全』が発売される際、ポケモンとの合意が取れず一部未収録となった。
    • 収録が許された作品としては、マリオの「スマブラで誰をぶっ飛ばすのが一番気持ちいい?」という質問にサムスが「そうね…あの黄色い人気者をぶっ飛ばすのが一番気持ちいいわね」と答えるというものがある。……逆によく許可されたものである。
  • 姫ちゃんのリボン - 「織田和也」登場回全て(水沢めぐみ)/B
    • 「りぼん」1993年5月号~同年8月号掲載分(りぼんマスコットコミックス8巻収録)に登場。織田和也は本誌では風立市の廃屋の謎など物語の重要部分に関わる人物であったが、単行本化に際して彼の存在は抹消され、該当するエピソードも全て修正された。
    • 詳細な理由は不明だが、当時からキャラクターの設定や立ち位置について『ときめきトゥナイト』との類似性が指摘されており、剽窃が疑われるのを防ぐためという説がある。
  • ブラック・ジャックの一部回(手塚治虫)/A、G、H
    • 第28話「指」:日本一有名な封印作品の一つ。多指症差別につながる描写があったため抹消。後に第227話「刻印」にリメイクされた。
    • 第41話「植物人間」:日本一有名な封印作品の一つ。作中のセリフで「植物状態」と「脳死」が混同されており(※脳死は脳幹の機能が停止した状態で自発呼吸ができないが、植物状態は脳幹が働いているため自発呼吸が可能という違いがある)、修正するとストーリーが破綻してしまうため削除となった。さらに「健康な人と脳死状態の人の脳をつなげる」という描写や、脳の手術により幻覚を見たとも解釈できるようなストーリー展開、脳死状態の人の臓器移植に関する議論と絡めて問題視された可能性もある。
    • 第58話「快楽の座」:日本一有名な封印作品の一つ。うつ病の治療のため「スチモシーバー」という電子装置を脳に埋め込む手術(ロボトミー手術)を受けた結果、狂人と化した少年の犯罪を描いている。あまりにも倫理に反するため自主的に封印された。

ま行編集

  • マカロニほうれん荘 - 連載末期の話5本(鴨川つばめ)/G
    • 作者の連載へのモチベーションが当時著しく低下しており、ぶち抜き多用の雑な絵柄やマジックインキで描き殴ったような背景など、その質に問題があったためとされる。後に1話のみ解禁された
  • 魔太郎がくる!!の一部回(藤子不二雄A)/I
    • 「週刊少年チャンピオン」にて連載後、中央公論新社の「藤子不二雄ランド」レーベルから再販される際に、複数のエピソードが収録を見送られたり修正を施されたりした。また、藤子不二雄ランド版を底本とする「中公文庫版」、「チャンピオンコミックス新装版」が刊行された際にも一部のエピソードが削除されている。ここでは、その中でも代表的なエピソードについて説明する。
    • 「ゴミはふくろにしまつしよう」他多数:「シンナー中毒のヒッピーをゴミ袋に誘い込んで袋を密閉し、バットで撲殺する」など、魔太郎の受ける被害と、それに対する報復の仕方、あるいはその両方が特に残虐かつ比較的現実にも再現可能なものであるためと見られる。
    • 「トランプのうらみはトランプでかえす!!」:「校内でカード賭博を行う中学生」という主題が教育上よろしくないと判断されたためか。のちに一度だけコンビニコミックで復活。
    • 「悪魔のようなチビ」:魔太郎の宿敵・阿部切人の初登場回だが、噛み付く・ボールペンで刺す・ハサミで刺す・火事を起こそうとする……と、とにかく直接的な方法で魔太郎を殺しにかかるため、「いかにそういうキャラでも3歳児がこれはどうか」という意見が出ただろうことは想像に難くない。これに伴い、「悪魔のようなチビがまたきた」が改題の上で正式な切人の初登場回ということになった。
    • 「ネジれた心の正義の味方」:悪人が魔太郎に報復されずに事故死を遂げる。魔太郎自身もあまり話に絡まないため、本旨にそぐわないと判断されたか。
    • 「人間狩りは悪い遊びだ!!」:猛犬を連れ、エアガンを撃って魔太郎を追い立てる「人間狩り」の描写が問題視されたと思われる。この話の続編「恐怖の同窓会」も煽りを受けて封印。
    • 「奇人怪人奇々怪人」:「目でタバコをふかす」という一発芸を持つ中学生が敵役。魔太郎が喫煙を強要させられるシーンもあるため、未成年者の喫煙並びにタバコを用いたいじめを助長すると判断されたか?
    • 「恐怖のTシャツ!!」:理由は不明。最も考えられそうな理由としては、「ブルース・リーの写真(むろん、本物の写真をそのまま使うのではなく藤子A得意の精緻な模写で表現されている)がプリントされたTシャツ」が出てくることによる肖像権への抵触と思われる。
    • 「不幸の手紙などこわくない!!」:理由は不明。別に問題はなさそうだと判断されたか、のちに一度だけコンビニコミックで復活。
    • 「魔太郎の生い立ち」:藤子不二雄A・F両氏の実体験と連載開始の経緯について語った番外編。
  • 燃える!お兄さん - 「サイボーグ用務員さんの巻」(佐藤正)/A
    • 主人公・国宝憲一の担任で改造人間でもある早見姿郎が相次ぐ失態により失職。用務員として再び学校で働き始めるも、それを見た憲一が「用務員は先生じゃなくてただの働くオッサンだから何をしてもいい」といびり始め……という内容。当たり前だが読者はもちろん、実際の用務員が加入する労働組合、果ては日教組や東京法務局人権擁護部からも猛抗議を受けた。掲載号は自主回収となり、集英社に郵送するとシャープペンシルがもらえたらしい。

や行編集

  • やりすぎ!!!イタズラくん - 「コロコロコミック」2018年3月号掲載回(吉野あすみ)/A
    • コロコロコミック2018年3月号に掲載されたエピソード。チンギス・ハーンの額に落書きした挙げ句、下ネタにもじった名前にする」という描写がモンゴル出身の元横綱・朝青龍や駐日モンゴル大使館の逆鱗に触れ、国際問題レベルの大騒動になり最終的には回収騒ぎに発展。その後、公式は「大きな間違いをしてしまいました」と謝罪している。

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