行け!!南国アイスホッケー部
ゆけなんごくあいすほっけーぶ
タイトルからして熱血スポ根マンガと思いきや、アイスホッケーをやっていたのは最初だけ。単行本4巻を境にヘアピンカーブも真っ青な方向転換で下ネタギャグマンガへの道を転げ落ちていった(褒め言葉)。
全編下ネタ全開だが、その突き抜けた作風からはむしろ爽快感さえ漂う事もある。単行本の表紙はさわやかなのに……。
でも当然女子ウケはしなかった。アニメ版絶望先生出演声優にも破天荒すぎる作風に引いているぐらいである。
今と比べると絵がすごい違う。作者のテンションさえも全く違う。そりゃ本人もネタにしちゃうくらいに。
作者の後の作品である「かくしごと」では主人公・後藤可久士の過去作「きんたましまし」(略称KTMCMC)が劇中劇として登場するが、おそらく元ネタは「南国」と思われる。
詳しくは外部リンクを参照。
なお、下ネタばかりが話題になりがちだが、あとがきや自虐ネタ、時事ネタやパロディなどはこの時点ですでに成立している。
良くも悪くも久米田作品の基礎を作り上げたとも言えよう。
余談だが、ヒロインの岡本そあらは歴代久米田ヒロインの中で一番まともな人物だと記事編集者の一人は思う。
蘭堂月斗
本作の主人公。浜津学園に転校してきた、カナダからの帰国子女。元は有名なアイスホッケー選手だったが、そのプレイの卑怯さ(審判の目を盗んだ違反行為の連発)によってカナダのホッケー界を追放されてしまった。
物語の初期こそはそれなりにスポーツ選手らしかったが、物語の中盤以降は自堕落な生活を送り、変態行為が加速してしまい、女性に対して変態行為をしばしばやらかす。
「はーん」が口癖。最終話で正体が明らかになる。
岡本そあら
本作のヒロイン。アイスホッケー部マネージャー。気が強く、基本的にツッコミ役に回ることが多い。月斗のことが密かに好きだが、中々素直になれないツンデレ。ポニーテールで70のAという貧乳(…という設定だが、中期~後期には舞子とほぼ同等の巨乳に描かれている)であり、胸に関するセクハラには本気でキレる。
和菓子屋の次女で、姉のせりか、妹のとれのがいる(名前の由来はそれぞれトヨタ自動車の「ソアラ」「セリカ」「トレノ」から来ている)。
天草健太郎
アイスホッケー部の部長。珍獣、オカルトマニア。アイスホッケーをやらなくなった後もキャプテンと呼ばれていた。
作中随一のビッグな男。
当初は裸眼だったが、「月斗と判別がつかない」と読者に指摘されたらしく、眼鏡男子となる。
ちなみに作者の次回作『太陽の戦士ポカポカ』にも登場している。
朝霧舞子
そあらの友人。3サイズは90/58/85の巨乳美人。天草のことを好きらしい。所謂お色気担当で、パンチラやポロリシーンが多い。
鈴木保奈男
通称「スズキ」。アイスホッケー部員。月斗の次に女性に対する変態行為が多く、下着泥棒もやらかす。実家はラーメン屋。
重度のインキン持ちで、インキンで死にかけた事まである。また彼の引き起こすトラブルは大抵が上記の下着ドロかインキンが発端となっている。
伊藤未来男
通称「イトウ」。アイスホッケー部員。作中でも随一のかわいい…もといかわおおい子。後半にはかなり出番が減る。
被っており、自身もその事を気にして度々手術を受けたりしているが、何故かまたすぐに被ってしまう。
亀頭雁男
古典教師。彼が試験監督の時は絶対にカンニング出来ないことから、「カンニングハンター亀」の渾名で呼ばれる。ある理由で教職を退き、様々な職を転々としつつ、月斗に戦いを挑んでは敗れ、「必ず復讐してやる」と言っている。
四人兄弟の長男(次男:先次郎、三男:こす郎、四男:なめ郎)で、兄弟揃って恥ずかしい髪型をしている。
クリスマスにかこつけてイチャイチャするカップルに三択問題を投げかけ、答え次第では制裁を下す正義の使者。月斗を自身の後継者にしたいと考えているようで、クリスマスが来る度に巻き込まれている。
未来から月斗を抹殺しにタイムスリップしてきたアンドロイド。抹殺の理由は将来地球を滅亡に追い込むほどのアクシデントを起こす月斗の息子の誕生を阻止するため。つまりまんまあの映画。
容姿や登場の仕方もかなり元ネタに準じているが、頑なに服を着ないなど作品の世界観に合わせたアレンジがなされている。
シュワルツェネッガー似の「USO-800」、液体金属製の「ZURI-1000」、女性型の「民ねーちゃん」などバリエーションも豊富。
行け!稲中卓球部:1990年代のギャグ漫画で、タイトルに反してその部活動をほとんどしない、下ネタが多いという共通点がある。